…美しく咲き誇っていた大花は、変わりゆく時代の波に揺られ凋落しました。
悲しき事に、この世に生きる貴方がたが育んできたその花は、今では誰も彼もが忘れ去り、誰にも知られることなく、静かに枯れ果ててしまいました。
この世界は、あるべき姿を失い… 今、灰色に染まる幻想へと歩みを進めている。
誰が望んだか?誰が選んだか?誰が欲したか?…応えるものは誰一人としていない、なぜならば――――――
人はみな、応えられなくなってしまったからです。その輝かしい唯一の理性すらも。
灰色に染まる… 貴方がたは"一つの存在"として、この息苦しい世に生かされ続けているのです。
答えを与えられず、答えることすら許容されない、この秩序と化した世に―――
――貴方がたは、何故、そんなにも、己を殺してまで呼吸を繰り返すのだろうか。
このような世を選択したのは貴方がた… ですが、私はもう見るに忍びないのです。
だから、私が、貴方がたを救って差し上げましょう。そのために、この世は"あるべき姿"に戻らねばならない。
破壊、殺戮、慟哭、憂鬱、快楽、断罪、憤慨、驚愕、憎悪……総てをひっくるめて……―――――
――――――【 混 沌 】―――――――
白尽くめの人物「コツ…コツ…(妖しく光る禍々しい形をした街灯をいくつも潜り抜ける。胸に抱えた古く分厚い書物には、何枚もの付箋が貼られていた)………噂には聞いていた。やはり広い世界ね…何処へ行けば会えるのかしら…?(閑散とした十字路の真ん中で停止する) 」
バリバット「バサバサバサバサバサッッ(落ち着きのない様子で翼を激しく羽ばたかせながら、猛スピードで空から急降下し) ――――――――――――ィィィイイイイイイイイイイイイイイイイェェーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッス!!!!!!!!!!!!!!!! ズッザザザザザザザザザーーーーーーーーッッッッッ!!!!(勢い余って着地に失敗し、路地裏に向けて転がって行く 」
白尽くめの人物「……!…あら…?(ものすごい音がした方へ振り返り、その路地裏へと向かい暗闇の中を覗き込む) 」
カゲッチ「(路地裏にて、勢いよく転がってきたバリバットに近づいて)お、おい、相棒?どうしたんだそんなに慌てて………まさか、何かスゲーもの撮って来たとか?ねぇ、そうなのかぁ? 」
白尽くめの人物「(随分小さくて…可愛らしい生き物だこと。)(好奇心から二匹の傍へ歩み寄る) 」
バリバット「………い、痛ってぇー……… はっ、そ、そうだそうだ!!(ボロボロの状態で起き上がり、カゲッチを見て)そうなんだよぉ……超ヤッバいもの撮って来ちゃったよぉ!これな……… 英雄って呼ばれてる奴らのプライベートをだなぁ………!!(ニヤニヤしながら口を開け、中から小型のビデオカメラを取り出して 」
カゲッチ「Σえ、英雄のプライベートぉ!?マジかよ、そんなんマジで撮れちゃったのぉ!?ねぇ、どんなもん撮ったのよ、あの英雄の……… んっ?(近くから
第三者の気配を感じ取り、その気配の方向に目を向ける)…………? えっ、あ………あんた、誰?(白尽くめの人物に 」
白尽くめの人物「――――『英雄』…へぇ~。(その二文字を聞き逃すこともなく、わざとらしく声をあげて更に距離を詰める)…君たち、小さいけど情報収集能力に長けているみたいだね。良いセンスしてるわ…(称賛しながらビデオカメラを見つめる)…一つ尋ねてもいいかしら? 」
バリバット「はい?………あぁ、そりゃどうもありがとございm………… え、何?案内でもして欲しいんかい? 」
白尽くめの人物「ええ…案内してほしいといえば、そうね。……私、『革命家』を探しているのよ。(白いハットに同色のコートを着こなし、菫色の仮面に素顔を隠した得体の知れない人物。一瞬、狂気的な道化師の様に歪みを帯びた仮面の口元が更に歪なものになったかのように見えた) 」
カゲッチ「(Σえ、俺っちの質問ガン無視ですかぁ……)………革命家?何じゃそれ、相棒、知ってるか? 」
バリバット「え?いや、俺もよく分かんないけど……… 革命家、ねえ………(考え込み)………Σあっ、もしかして………!(何かを思い出した様子で)………あ、いや、ダメだ………あいつ確か摑まったじゃん………。 」
白尽くめの人物「(夜の概念がない暗黒世界の真っ暗な空を仰ぐ)…かつて光のあたる世界を闇に沈めた救世主『
ダークマスター』、
カオスホールで大規模なテロを起こしたバレッティーノ・ファミリーの首領(ドン)『ロング・バレッティーノ』… そして…フフフ… とにかく『この世界』には、地上で名を馳せた『革命家』たちがたくさんいた。私はね、『そういう方たち』を求めているんです。…今貴方が頭に思い浮かんだ人物もまた、そうですわね。(仮面の奥で掠れた笑いを零す) 」
バリバット「えっ………あ、あぁ………そ、そうっすね………一応、俺達の同期ってか、仲間の1人だったんすけど………今奴は牢屋の中にぶち込まれちまったもんでね………… てか、あんたよく知ってんな? 」
―――― ズ…ズッ……(暗い路地裏の更に奥に広がる闇の中から、何かが這うような気味の悪い足音が聞こえてくる)
白尽くめの人物「ええ、当然です。何故なら、私は、彼ら『革命家』たちを………(フフフと怪しい笑みを零したところ、二匹の奥にいる『何か』を静かに捉える) 」
カゲッチ「………なぁ、何かこいつ、ヤバそうな気がするんだけど……マジで案内すn――――――――――――!?(バリバットに耳打ちしている最中、気味の悪い足音を聞き)………な、こ、今度は――――――――――――何だぁっ!?(音のする方を振り返り 」
バリバット「え――――――――――――(同じく振り返り)――――――――――――――――!? 」
赤コートの人物「ズッ…ズ…ッ…(這うような、引き摺る様な音を立てながら現れ出でたのは、かつてカゲッチたちの前にも姿を露わした謎の多い存在、赤いコートを羽織った人物だった)…この地で出会えるとは…これも運命の巡りあわせでしょうか…?フ、フフフ…(ぶつぶつと独り言を呟いては薄気味悪い笑いを零している) 」
白尽くめの人物「…… …いったい、誰の事を言っているのでしょうかね…(明らかにこの世界の住民の雰囲気から逸脱している赤いコートの人物を見て、仮面の奥で輝く瞳がより鋭くなる) 」
カゲッチ「お、お前は………確か、
シングにあの計画持ちかけたっていう……… ま、前と、何か変わってるみたいだけど………何かあったのかなぁー?(大汗) 」
赤コートの人物「フフフ… 多くの見聞を広め、優れた見識を持った貴女ですら…この私が何者なのか、ご存知でない様で…。ですが、私は貴女を知っていますよ。かの者たち(ダークマスターや
ロングなど)、所謂貴女の言う『革命家』たちを支援した"真の革命家"…そうですね?――――――『
ラプンツェル 』さん。(コートの奥から覗く眼鏡を歪に光らせ、白尽くめの人物を見つめる) 」
白尽くめの人物→ラプンツェル「……ッ…!(初対面の人物に名前を言い当てられ首筋に冷や汗が滲む)…私の名前、ご存知の様で。見聞の広さなら貴方の方が上回っているのではないでしょうか?(やや皮肉を込めた口調で)
バリバット「え………ええええええええええっ!?(赤コートの人物の発言を聞き、ラプンツェルを見て)」
赤コートの人物「ホホ…驚いた様ですね。こう見えても私、長い間『この地』に留まっていましたからね…フフッ…(口元に手を当てて薄ら笑いを浮かべる) 」
ラプンツェル「…それに、私は革命家などではありません。私はあくまで"革命家を支援する者"であり、自ら先頭に立って活動するほど、優れた『力』を持ち合わせていないので… …ところで、私に何か御用ですか? 」
赤コートの人物「なるほど… 先程のお話を耳にしました。どうやら『革命家』なる存在をお探しの様ですね… ですが、いないのなら、貴女がなればよろしいのではないでしょうか――――本当の『革命家』に。 」
ラプンツェル「何を言って…だから私には、革命に必要な『力』というものが――――― 」
赤コートの人物「――― 一つお伺いしますが、貴女の言うその『力』とはどのようなものですか? 」
ラプンツェル「ぇ…――――――― 」
ォ ォ ォ … ッ … (歪な風が流れ込み、街灯の闇色の焔が揺れ始める)
赤コートの人物「…少し場所を変えましょうか。ついてきてください…(そう言うと踵を返し、暗闇の中へと溶け込む様に消えていく) 」
ラプンツェル「はぁ… ……(後を追うように足を進めようとした時、傍にいたカゲッチとバリバットの二匹に軽く会釈をして消えていった) 」
~闇の世界・とある教会~
赤コートの人物「(教会内の祭壇の前に立ち、ステンドグラスから零れる妖しい光をその身に受ける)貴女にとって『力』とは何か、そして、貴女が革命家たちを支援目的…私はそれを是非とも知りたいのです。フフフッ…話していただけますか。 」
ラプンツェル「……(赤コートの人物の問いかけにしばらく沈黙し、手にしていた古い書物をゆっくりと開いた)…私は「ある目的」のために、遠い星からここへやってきました。この星に踏み入れて間もなかった当時、この世界では種族間による紛争やテロが頻発していた。私は自分の目的を成し遂げる為に、事件の首謀者たちと裏で手を組み、支援金を送り続けていました。しかし私が支援した組織はことごとく壊滅していった…当時はまだ、『英雄』ではなかった人々によってね。 」
赤コートの人物「…(ほぅ、と興味を示すように耳を傾けて) 」
ラプンツェル「ですが私は諦めませんでした… するとある時、ある大きな戦争が勃発していました。世間ではその大戦争を『第二次ティンクル族反乱戦』と呼んでいました。恐らく貴方がたも知っている、最厄を極めた戦争でしょう。 」
赤コートの人物「…コクリ…(無言で頷く) 」
ラプンツェル「その大戦争が終戦を迎えた後、気になった私はこの戦争に関するありとあらゆる情報を世界各地から集め回りました。すべての始まりはおよそ500年前から、そして長い時を経てこの現代まで続いている… 世界規模という領域を遥かに超えた凄絶な戦争… そして、それを起こせるだけの人物がいったい何者なのかを一番知りたかった。その人物こそ…―――――『 シ ル ヴ ィ』。 」
ラプンツェル「
シルヴィは、破壊と殺戮を繰り返す凶悪犯罪者として世界政府が一番警戒していた存在。彼は凶悪なテロリストだった。(ページに挟まれていた新聞の切り抜きを見つめながら)ですが彼の元に集った者たちはみな彼に心酔していた。その理由も実に興味深かった。彼が理念とする破壊と殺戮は、その先にある『再生』のためだった。破壊・殺戮が激しいほど、その後にやってくる再生はより大きな可能性を秘めている… 彼は"終わりのない戦争"を続けることで、この
ケイオスが抱える問題…外敵からの侵略を未然に防ごうとしていた。 」
ラプンツェル「なんて大層な野望…!(両腕を広げて)そして、その野望の実現を確定付けるは、彼自身が持つ圧倒的な力―――『武力』。その時私は知った…革命家に求められるのは大きな『野望』と圧倒的な『武力』!その二つを兼ね備えていたシルヴィはまさに、私が思う『革命家』の理想像だった…!だからこそ、彼に心酔する者が数多くいたのではないかと思うのです。(パタンと書物を閉じ、天井を仰ぐ) 」
赤コートの人物「……(それが貴女の言う『力』ですか…フフッ…)(女性の話を面白そうに聞いている) 」
ラプンツェル「…とはいえ、残念ながら彼はある大戦で敗北し、世間からその姿を消した――――だけど今!彼の意思を継ぐ者たちが世界各地で革命を起こしている!私は、彼の意思を継ぐそんな方たちこそを支援したかった…!力の無い私にできるのは…これが精一杯でしたから… ……っ、すみません。つい熱くなってしまって…(菫色の仮面をくいっとあげる) 」
赤コートの人物「(「いえ」と会釈して)……だから、自らは表舞台に出ず、裏であらゆる革命家たちの支援を図ったのですね。なるほど、実に興味深い話でした… ……私もですね、会ったことがあるのですよ…『彼』にね。(フードの奥で光る眼鏡をくいっとあげ) 」
ラプンツェル「……!(驚愕したように微動し、コートの方を見やる) 」
赤コートの人物「私はですね…『彼』が500年の時を経てこの世に目覚めた時から…ずっと『彼』の動向を探っていました。初めてであった時の日も忘れやしません… いや、あれを忘れることなど、恐らく誰にも出来ないでしょう。それだけ『彼』は、辺りにあるものすべてに影響を及ぼす、いわゆる絶対存在みたいな方でしたからね…フフフッ…(愉快そうに嗤う)貴女が先程申し上げたように、『彼』は革命家たちの理想像だった。他ならぬ私にとってもそう。……私はね、支配とか、破壊とか、そんなものには興味がありません。ただ…"変わり果てたこの世界を、あるべき姿に戻したい"だけなのです。 」
ラプンツェル「この世界の…あるべき姿…?(小首を傾げる) 」
赤コートの人物「…『彼』はそれを成し遂げようとしていた。だから私も、『彼』に惹かれたのかもしれない。そして私も、貴女のように…『彼』に代わる様な革命家たちと接触して、世界各地でテロを引き起こしてきました。まあ、結果は残念なものになりましたがね… しかし彼らが失敗したのにはある一つの理由がありましてね…それは――――誰も、自らの憧憬となる存在のの意思を持っていなかったことです。 」
ラプンツェル「意思…(自分に言い聞かせるように繰り返し呟く) 」
赤コートの人物「某戦闘民族も闇の種族も、果ては神の下につく者たちはみな、それぞれ素晴らしい野望を抱いていた。しかし彼らには欠けているものがありました。それは、"憧憬"です。 」
ラプンツェル「…っ…どういうことですか…? 」
赤コートの人物「例えばかの『
未来軍』をご存知ですか?彼らはシルヴィの意思を何処よりも強く受け継いだ巨大組織でした。世界政府の最大戦力の一角を潰し、世に珍しい世界大戦を勃発させた。結局彼らも、この世界の英雄と呼ばれる様な方たちによって敗北してしまいましたが…それまでの組織以上の奮闘劇を見せてくれた。 」
赤コートの人物「そこで私は気づいたのです… 人は"憧れ"を持つと、それに近づこうという大志を抱くのだと。前例があるからこそ人々は自信と勇気を持ち、結果、組織の士気が高まる。だから彼ら(未来軍)の旺盛は凄まじいものとなった。 」
赤コートの人物「分かりましたか?革命に必要なのは『野望』と『武力』、そして…『憧憬』なのです。それらすべてを持つことで、革命は成し遂げられる可能性は高まるのです。…貴女には『野望』と『憧憬』がある。不足しているのは『武力』、ならばこの私が、足りないものを補って差し上げましょう。 」
ラプンツェル「……そうか…私はまだ、何も知らなかったのか……(っ…甘い、甘すぎた…だから、私は何度も、失敗して…)(歯を食いしばる音が仮面の奥から聞こえる)――――――!どういう…ことですか…? 」
赤コートの人物「私はこれでも名の通った大魔導師でしてね…貴女に戦力を提供しようと思います。貴女には、彼らには足りなかった『憧憬』がある。貴方なら、私が望む"混沌"を見せてくれると信じている…だから、この私と手を組みませんか?貴女自身の『革命』を成し遂げるためにも…ね?…フ…フフフッ…!(不気味に嗤いながら) 」
ラプンツェル「(『革命』―――――)(脳裏に様々な像が駆け抜けていく。爆音と悲鳴の混ざった灰色の像が。)……貴方と共に行けば、本当にできるのですか…? 」
赤コートの人物「この私を信じるのも、革命を起こすのも、野望を実現するのも…――――すべては貴女次第ですよ。(ニタリと嗤う) 」
ラプンツェル「………(仮面の奥で瞳を閉じる) 」
赤コートの人物「私は、貴女に新たな可能性を見出しているのです。『彼』の意思を継ぐ貴女になら、『彼』を凌ぐほどの大きな革命を起こせるのではないかと。フフッ…私と貴女は、同じ「革命家の支援者」。誰よりも彼らの姿を目にしてきた、そして静かに俯瞰することが出来た。我々のこの邂逅も、きっと天の巡り合わせというものでしょう。 」
ラプンツェル[…… ……わかりました。(そっと瞳を開け、コートの中で怪しく輝く眼鏡の光を見る)ようやく貴方の正体も分かり安心しましたので。…共に成し遂げましょう、『革命』を。(赤コートの人物に握手を求め) 」
赤コートの人物「…よろしくお願いします、ラプンツェルさん。(しわしわの白い手で握手を交わす) 」
ラプンツェル「ところで貴方は一体…それに、これからどうするおつもりなんですか?計画を練るのも簡単ではないのですよ…? 」
赤コートの人物「…今はまだ、私の名は控えさせていただきます。大丈夫、私の名前には大した価値はありませんので…ホホホッ…(フードを目深に被り)…既に"シナリオ"は描き終えている。あとは我々がその通りに動くだけです。行きましょう―――――『カナン』の地へ、我々の『夢』を見に… 」
ラプンツェル「……はい…―――――――――――― 」
ここから私の 本当の『革命』が始まる あの日に起きた悲劇の連鎖 この世界が齎した惨劇 私は決して貴方たちを許さない
今は亡き同胞たちのため 私自身のため この身が滅ぶことになっても成し遂げて見せる 消えない痛みを抱えて 憎いこの世界の中心で 私は
―――――――― " 復 讐 " と い う 名 の 革 命 を 起 こ す ――――――――
~South・M・Land 秘境の地『カナン』~
青々とした美しい結晶で形作られた建物が幾つもそびえ立つ幻想空間。空で舞い踊る美しいオーロラが、静寂に包まれた世界に光を降り注がせる…
ネイピア「スゥ……スゥ……(結晶の木の根元で穏やかな眠りについている)」
…美しく咲き誇っていた大花は、変わりゆく時代の波に揺られ凋落しました。
悲しき事に、この世に生きる貴方がたが育んできたその花は、今では誰も彼もが忘れ去り、誰にも知られることなく、静かに枯れ果ててしまいました。
この世界は、あるべき姿を失い… 今、灰色に染まる幻想へと歩みを進めている。
誰が望んだか?誰が選んだか?誰が欲したか?…応えるものは誰一人としていない、なぜならば――――――
人はみな、応えられなくなってしまったからです。その輝かしい唯一の理性すらも。
灰色に染まる… 貴方がたは"一つの存在"として、この息苦しい世に生かされ続けているのです。
答えを与えられず、答えることすら許容されない、この秩序と化した世に―――
――貴方がたは、何故、そんなにも、己を殺してまで呼吸を繰り返すのだろうか。
このような世を選択したのは貴方がた… ですが、私はもう見るに忍びないのです。
だから、私が、貴方がたを救って差し上げましょう。そのために、この世は"あるべき姿"に戻らねばならない。
破壊、殺戮、慟哭、憂鬱、快楽、断罪、憤慨、驚愕、憎悪……総てをひっくるめて……―――――
――――――【 混 沌 】―――――――
赤コートの人物「(青々とした宝石のような高台の上に立ち、ズレた眼鏡をくいっと上げる) 秩序に縛られしこの大花、再び咲かせるのは貴方がた。私は『種』を与えるだけ。…さあ、始めましょう。――――――― パキィーン…ッ ! ! ! (両手を合わせる)」
ラプンツェル「……(赤コートの人物と共に、腕を束ねて幻想世界を俯瞰している)」
―――― これより混沌世界(ケイオス)は永き眠りより覚醒し、あるべき姿へと帰る ――――
赤コートの人物「―――― 蘇生魔法“厭離穢土” ――――― 」
―――― メキ メキ メキ メキ メキィ … ッ … ! ! ! ボゴォンッ ! ! ! ! (地面から漆黒色に光る棺桶が幾つも出現する)
ネイピア「―――――ッ!?(大きな衝撃音に驚いて目覚める)…?……??!(慌てて辺り左右を見渡し状況確認する)」
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………バタン、バタン、バタン、バタン、バタン…ッ…… ! ! ! !(全ての棺桶の蓋が一斉開放する)
ラプンツェル「…ここから始まる…―――――― 本当の"復讐"が……!!」
モララー「ふぃー…昼は暑かったな…(月光が照る中、川のほとりでチョコバーを食しながら涼しんでいる) 」
レン「ズサァァ!(モララーの元、スライディングで登場)ちょっとよろしいかしら、そのチョコバーはどちらに置いているのかしら? 」
小悪魔「 \ジャンボー!/(モララーの居る場所よりも川の上流の方からご機嫌な大異性が響き)いやぁーくっそあづい夜にくっそ冷たいジャンボアイスをボートの上で食す!一介の使い魔がこの贅沢を自然と調和した空間でたしなむというこの異変を悠々と満喫できる、いーい季節ですねぇ。どっかのもやしに横取りされる心配もなし、この勝ち組感たまりませんn……(まったり顔でジャンボアイスを頬張り小舟で川を桃のように流れており、丁度モララーの前を通りかかる) 」
モララー「のっはぁあ!?(ダイナミック転倒)こ、これか…?その辺のビニコンに売ってたんだが…(汗)…ん?…あ………(流れてきた小悪魔…の、ジャンボアイスを見る)そいつを俺によこせェーッ!(超エリートサイ○人風の顔で) 」
ヒロ「セーフ!セーフ!(レンのスライディングに対し)……君、素晴らしいスライディングだったな! そしてチョコバーくれ! 」
モララー「やかましい!うおっとしいぜ、お前!(ヒロの目の前でチョコバーを食べつくした) 」
レン「 どうもありがとう(ヒロに) あら、転ばせるつもりはなかったわ。ごめん遊ばせ(アイコンな感じで髪ファサ)前置きは置いて、珍しいものね。所謂ヒーローっていう幻想物がこうして夜に駄菓子を頬張るなんて 」
ヒロ「………ふざっけんナヨ!!!鬼!悪魔!モララー! 」
小悪魔「こぁ!?(スライド移動してきたレンと金髪になってまで
プリンを死守しそうなサイヤ人のようなモララーの気迫に押されデフォ涙目になる)ほあっ!ほあっ!ほあああぁぁー!?ややややいやですよぅ!今日はせっかくのなけなしの休暇なんです!なんぴとたりとも私の幸せを奪わせはしませんよ!どうしてもというならこの星を消しとばしてくださいッ!(こあっ!) 」
モララー「俺はヒーローでも鬼でも悪魔でもねえよ。(「あのなぁ」と後頭部を掻いて)俺だって一市民だ、平和なひと時を味わいたい気持ちだってある。あの事件(カコログ)以来、最近何も起きてないからな。お陰でぐーたらしほーだいよ。 」
棗鈴「 こぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!猫をいじめるなーーーーーっ!! ズザーーーッ(レンにスライディング) 」
モララー「早くよこせェーッ!!!間に合わなくなっても(?)知らんぞおおおォォォォーーーッ!!!! 」
ヒロ「……はい、コリジョンルール適用!アウト!!(ぇ(鈴に)私こういうものですが(明らかに偽物の名刺を用意する)あなたこそ我がライオンズに必要な存在だ(ぇ(レンに) 」
小悪魔「 ククク……ざんねんでしたね……ッ!既にアイスは死に(溶け)おったわァ!ふぁぁふぁぁあぁふぁぁふぁぁぁぁー!(パラガス並みの泣き笑い)うぅ…愛しのジャンボが逝ってしまわれた。ヒョウタンゴミムシになりたい……orz 」
棗鈴 「 やかましい!ボケ!足で殴るぞ(← (ヒロに) 」
モララー「やっとまともな奴が来てくれた…(鈴を見てほっと安堵する)クソッタレエ゛エ゛エ゛エ゛ェェ…ッ!!絶対に許さんぞォッ!!!(血眼) 」
ヒロ「あんまりグータラしてると太るぞ?俺みたいに(ケラケラ笑いながらモララーに) 」
モララー「あ、その心配はないっス。(・.・ )(無表情でヒロに) 」
レン「 ズサササササアア!!!!(鈴のスライディングに反応して辺り一面スライディングしまくって全員転ばす)ごめん遊ばせ 市民達の視線からはどうかしらね……少なからず世界を救うって、とっても凄い事よ。履歴書に書けるかどうかはわからないけれど。 」
ヒロ「コリジョン!コリジョン!コリジョォォォォン!!!!(転倒) 」
黒いティンクル族「トテテテテ…!(一同から遠く離れた方角より、一頭身の饅頭のような生き物が走ってくる) 」
棗鈴「 ん?(ふとモララーを見る) Σ…!? 」
モララー「のっぶぁッ!!(転倒する)おおっ、お前言うじゃないか。そうか、英雄って資格として扱われるのか!(ぇ なんだよ便利だな英雄~ww 大企業進出できんじゃね!?(՞ةڼ◔)イヒーwwwwイヒヒwww(← な、なんだよ…!(こちらを見て驚く鈴に)……んあ?(遠くからやってくる何かを発見して、その正体を見据える) 」
棗鈴「 むっ…おまえなかなかやるな。何て言うんだ?(レンに 」
モララー「のっぶぁッ!!(転倒する) 」
小悪魔「 ジャンボー★の誘惑に騙されたお前と私の姿は実にお笑いでしたねぇワロスワロスwww……ワロス……(絶望顔) ちょっとまって陸地からボートの相手をスライディングでってどういう原理ぃぃぃー!?(ぼちゃん) 」
棗鈴「 ば………バケモノー!!(ぇ(モララーに) 」
ヒロ「退場ぅー!!!(鈴に)なんだてめぇ結果にコミットしてんのかぁぁ!!??(モララーに)…なんだ…?(ティンクル族を見て) 」
棗鈴「 やじゃボケぇ!(ヒロに) 」
黒いティンクル族「トテテテ… ……ハッ…ハッ…(モララーたちの元までやってくると荒い呼吸をし始める)………" たすけて "…(耳元で囁くような、酷く小さい声でモララーたちに) 」
レン「 ……セブンイレブンとか、雇ってくれるんじゃないかしら?(適当) ごめんなさい、私のスライディング、全画面判定なの。船の上も余裕よ(ドヤァ) あら、小さな頭の子 」
モララー「お、お…俺は化け物じゃぬぇーッ!(はっ、そうか…猫って普通喋らないもんな…それに二足立ちだしな…)黙レンコン。(ヒロの口内にレンコンをぶっさす)結局ビニコンじゃねえか。泣けるわ。(泣いてない)おっ、おうおぅ…どうしたんだよお前…(
ハルシオンの野郎に似てるな…あいつと同じ種族だろう…)…まあとりあえず、そこの川の水でも飲めよ。結構旨いんだz――――(救済を求める声を耳にした時、「何があったんだ?」とでも言わんばりに表情が強張る) 」
棗鈴 「おのれぇ…一瞬ほんとに猫だと思っちゃっただろ!はっ…もやし(※もしや)…これも、あたしを油断させるための、さささs(中略)の策略か!(ぇ(モララーに) 」
ヒロ「退場!退場!退場うううう!!!!(鈴に顔を近づけながら叫ぶ)いたインディアン(インディアンの格好)船の上も余裕……素晴らしい!(レンの手をがっしりと握る)……何か事件のようだな!(ティンクル族の声を聞き) 」
棗鈴 「うわっ、近っ…こっちくんな!あっちいけーっ!(ヒロに対する拒否は次第にエスカレートしていく) 」
黒いティンクル族「ハァ…ハァ…… 故郷、襲われてる… 誰も『夢』、見られなくなる… ギ ュ オ ォ ン … ! ! (そう言うと前方に、銀河のように煌めく異次元の穴を出現させる)…助けに、来て…――――― シ ュ バ ッ (そう言い残すと一人颯爽と穴の中へと消えていく。穴は、モララーたちを誘うように渦巻き続けている) 」
モララー「被害妄想か!んなこと知るかァ!!(鈴に謎の逆ギレ) …『夢』…?一体何なのことd、あっ、おい…っ…!…っ~~~!訳が分からないが…とりあえず、何かが起きているということは事実だ。それに助けを求められたら…断れないよな。(ふぅとため息をつき、渦を見やる)」
レン「 ズサァァァア!(その誘われるような渦巻きに速攻で突っ込む)いいわ、その誘い乗るわ 」
棗鈴「 知れ!!(ぇ)全部おまえが悪いんだ! ………?ん……なんだ?ソフトクリームみたいだ(ぇ(渦を見て) 」
モララー「ちょ待てちょ待てお前。(渦の中に手を突っ込んでレンを連れ戻す)いきなり突っ込むとかどーかしてるぜ!こういうのは俺が先に入るって暗黙のルールがあんだろ?(← …てのは冗談だ。とりあえず落ちつけよ。この先で何が起きているのかもわかんねーのによ…(汗)…とりあえず俺は行く。付いてくる奴はいるか? 」
レン「 ……(第一に突っ込めなかった為か少しふてくされている)えぇ。こういう冒険結構してみたかったの。つれてってくれるかしら? 」
棗鈴「なんだかよくわからんが……とりあえず、あたし一人じゃダメだ。いろいろとまずい。 」
ヒロ「……そこまで言うことないじゃない(ショボーン)(鈴に)行くぞ! 」
モララー「むちゃくちゃじゃねーか!!(鈴に)そうか…じゃ、ついてきな。(ニシシと笑って再び渦を見る)…ふぅー…この先で何が待ってんだろうな… 久しぶりに興奮してきたぞ。…んじゃあ…――――行くぜ!! (大胆不敵に笑んで渦の中へと飛び込んだ) 」
最終更新:2016年08月16日 23:41