誕生編 過去ログ.5

ブン「 つっかれたぁ~!(街外れの野原にて、木の根元に腰かけ背後の木に凭れかかる)腹減ったし…ねーちゃんたちとは逸れちまったし、チャーハン食いてえし…そもそも元の世界に戻る方法とか掴めていないしー!!(不平不満を垂れ流しながらじたばたする) 」

ブン「 はぁ…どうすりゃいいんだよ、ねーちゃん。チャーハン食いてぇ…(ぐぅと腹の虫が鳴る) 」


――――――お腹が―――――――――空いて―――――い――るの――か――――ィ―――?―――――(換気招く突風と小声身震いする茂みのざわめきに混ざって蚊の泣くような、あるいは老婆のような声がこだまする)


ブン「 ヒッ…!(身の毛もよだつような老婆の声に全身に悪寒が走る)だ、だれだ…!?あばば、誰なんだババア!!で、出てこいババア!!あばばばババア!!!(超動揺している) 」


ヒヒッ―――――ヒヒィッ―――――オタベ―――――オタベ―――――オタベ―――オタベ―オタベオタベオタベオタベオタベオタベオタベ……


ブン「 やめろ…ッ…!やめやめろ…!!やめろ…来るな…来るなババア…!! 」

オケアノスのキャスター「 カ"タ"ーケ"ホ"テ"ト"お"た"へ"え"え"え"え"え"え"え"エ"ェ"ェ"ェ"エ"エ"ェ"!!!!!!((光の当たり方の影響で)眼球のない(ように見える)女性が、堅揚げポテトの袋を両手に茂みを食い破り、さながら三葉虫のように這いずって身の毛のよだつ金切を上げ迫ってきた) 」

堅あげポテト(ブラックペッパー)「 「「「「「のりしおくぅぅぅぅゥゥゥゥンッッッ(一斉に破裂)」」」」」 」

ブン「 んぎゃああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁででででで出たあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああッ!!!!!!!(魑魅魍魎な怪人老婆(オケアノスのキャスター)を見てこれでもかと泣き叫び、その場から全速力で逃げ去った) 」

ポテトチップス(のりしお)「 「「「「「かたあげくぅぅぅぅゥゥゥゥンッッッ(一斉に破裂)」」」」」 」

オケアノスのキャスター「 ア"ァ"ァ"ァ"あ"あ"ち"か"う"ゥ"ゥ"ゥ"!!!!!こ"れ"し"ゃ"な"い"!!!!こ"れ"し"ゃ"な"い"ん"た"あ"あ"あ"!!!!!(堅あげを地面に叩いつけその場に顔を擦り付けるようにして這いつくばった)キュ……なんだ……キュなんだ………思い出せない……………なんなんだ…………何よりも……大切なことのはず………なのに……ッ!!なぜ思い出せないんだ……ッ!! 」

柳生但馬守宗矩「 我が心は不動――――――(正座をしたまま地蔵のように道端で動かずにいる)ガッ ――――――我が心は不動(逃走中のブンがすれ違いざまぶつかっても不動)――――――――――――――その先を忘れても、我が心は不動……… 」

ブン「 はあ…はあ…はぁ…っ…!!な、な、何だったんだよ今のババア…!!(無我夢中で逃げ込んだ先は、先の野原より遠く離れた廃工場区域だった)はあはあ…あんな魔獣今まで見た事ねえよねーちゃん…!もうやだ…早くプププランドに戻りてーよねえちゃーん!!!チャーハン!!(疲れから、黒塗りの地面に倒れ込んでしまう) 」


ガシャンッ…ガシャンッ… ! ! (その時、ブンの叫びに反応した何かが金属瓦礫の中から姿を現し、彼に少しずつ迫っていく)


ブン「 はぁ…はぁ………へ……?(なんだこの音…?そういやここ何処なんだ…??)(大の字で倒れていたところを上半身を起こし、迫る音のする方を見つめる) 」

キラーマシン「 ガシャンッ…ガシャンッ… ! ! (闇夜の中で不気味ん輝く赤い閃光。点滅する壊れかけのライトに照らされ姿を現したのは、金属の身体を持つ殺戮兵器だった)シン…ニュウ…シャ… タタ、タダチニ…ハイジョ…スル…!(手にしている西洋刀を振り上げたままブンに少しずつ迫っていく) 」

ブン「 ヒ ィ ィ ッ … !!?(老婆の次はロボット。次々と自身に襲いかかる未知の存在に完全に腰を抜かしてしまう)あ…あぁ……も、もだめだ…こここッ、殺される…ッ……!ねーちゃん!!カービィ!!た、助けてくれェーッ!!! 」


―――― ブ オ ォ ン ッ ! ! ! (少年の助けを求める声に呼応するように、瓦礫の山の向こうからけたたましい起動音と共に一つの影が飛んでくる)ギュンッ――― ド グ ゥ オ ン ッ ! ! ! (影はキラーマシンを撥ね退け、少年の前に颯爽と現れた)


キラーマシン「 ハイジョ…ハイジョ――――!!?( ドガシャアアアァァンッ ! ! ! )(突風の如く現れた謎の影に跳ね飛ばされ、瓦礫に激突する) 」

謎の天才青年「(独創的なバイクに跨る謎の人物は装着していたヘルメットを脱ぎ取り)よっ―――(ブンの前に降り立つ)危ないところだったな。ん?(「大丈夫か?」と手を差し伸べる) 」

オルガ・イツカ「 大丈夫か坊ッ……何!?うおおオォォォォォォッ!!!!(ブンの悲鳴を聞き駆けつけたが吹き飛ばされたキラーマシンに人知れず潰される) 」

オルガ・イツカ「 \キボウノハナー/だからよ……\ツナイダキズナハー/止まるんじゃねぇぞ………… 」

ライド・マッス「 なにやってんだよ団長ォ!! 」

謎の天才青年「あ、悪いね。(・ω<)(自分が跳ね飛ばしたキラーマシンに潰されたオルガに) 」

ブン「はあはあ…っ……!?た、助かった…のか…俺…??……お、おじさん誰…?(恐がりながら立ち上がり、青年の顔を見上げる) 」

謎の天才青年→桐生戦兎「おじさんじゃない、お兄さんだ。そして俺は―――てぇん↑さぁい↓物理学者の『桐生戦兎』(きりゅう せんと)だ。覚えていて損はない。ていうか覚えろ。テストに出るぞ。 」

キラーマシン「 ガ シ ャ ア ァ ン ッ ! ! (瓦礫とオルガの遺体を吹き飛ばし、再びブンの前に現れる)シンニュウシャ…カクジツ、ニ…ハイジョ…! 」

ブン「 は、はぁ……???(さっきの老婆といい今のロボットといい…この変なおじさんもやばい匂いしかしねえ…!何なんだこの世界は…!!)うわっ、なんだ…!?ヒッ、さっきのロボット…まだ生きてる…!!(慄きながら退き始める) 」

桐生戦兎「何か面白い研究材料がないか来てみたら…やはり俺の予感はベストマッチしたようだ。(キラーマシンから視線を外さず、ブンを庇う様に対峙する)ス…――― ガ チ ャ ン ! (レバーの付いた黒いドライバーを取り出し、腹部に当てることで自動的にベルトが伸長して装着される)―――さあ、実験を始めようか。シャカシャカシャカシャカ…(ポケットから取り出した赤と青のボトルを上下に振ると、周辺に方程式の有形テキストが現出する) 」

ブン「……??なんだこれ…?数学とかでよく見る方程式…?俺計算苦手だよねーちゃん…(浮遊する方程式を不思議そうに見つめては嫌そうに舌を出す) 」

桐生戦兎「ガチャンッ ! \ラビット !/ ガチャンッ ! \タンク !/―――\ベストマッチ ! ! /(赤と青、ラビットフルボトルとタンクフルボトルをビルドドライバーに装填) ガッ ――― グルグル…(ドライバー横側にあるレバーを回すとプラモデルのランナーを思わせる小型ファクトリーが形成される) 」


トンテンカン♪ トンテンカン♪(赤と青のフルボトル内の色成分が液状化し、ファクトリーのパイプラインに流し込まれ、やがてそれらは赤青の人型アーマースーツへと形成されていく)


ブン「 うわわわわわっ!!?なんだよこれ…!?おじさんの身体から…なんか変なのでてきたんだけどぉ!!?(訳が分からずただただ驚愕している) 」

桐生戦兎「 \Are You Ready !? /――――― 変身! 」

桐生戦兎→仮面ライダービルド「ウ ィ ー ン …――― ガ シ ョ ン ッ ! ! ! (形成された赤と青のアーマースーツが戦兎の身体を包むように合体)シ ュ ウ ゥ ゥ ゥ … ! ! \ハガネノムーンサルト ! ラビットタンク ! イェーイッ ! ! !/(全身から湧き出た白い煙と共に姿を現したのは、赤と青の身体を持つ"創生"の戦士―――『仮面ライダービルド』) 」


BGM♪



ブン「 えっ…!!?…なっ…なんだよ、それ…!?どうなってんだよ…!!(変わり果てた戦兎の姿に、食い付いたように仰天) 」

仮面ライダービルド「 俺は『仮面ライダービルド』。…勝利の法則は――― 決まった!ギュイィィン… ――――はっ!(赤い左足が一瞬光出すと、大跳躍による高速接近でキラーマシンの懐に瞬間的に潜り込んだ)―――とりゃ!!(接近と共に殴り飛ばした) 」

キラーマシン「 ……!?ゴギャアァッ!!(遠い距離にいたビルドの高速移動からの急襲に成す術もなく殴り飛ばされる) 」

ブン「 すげえジャンプ力だ!(ビルドの跳躍力にチャー研並の感想) 」

キラーマシン「 グググ… シンニュウシャ、ニメイ…タダチニハイジョスル…!!(ビルドに刀を振って応戦する) 」

仮面ライダービルド「 おっとと…!(刃を紙一重で回避し、ドライバーのレバーを掴む) キ ュ イ ン ッ ! (ドライバーからパイプラインが飛び出し、可変型武器『ドリルクラッシャー』へと形成される) よっ、はっ!ふんっ!!(ガキィンッ、ガキィンッ、ガキイィィンッ ! ! !)(ドリル刃「ドリスパイラルブレード」でキラーマシンの斬撃に合わせて振るい、やがて隙を突いて攻撃を叩き込んでいく) 」

キラーマシン2「 シキュウ、オウエンヨウセイ…シキュウ、オウエンヨウセイ…(また違う型のキラーマシンが奥で応援要請の電波を放っている) 」

キラーマシン「 ゴッ…ギャゴ…ゴガガガッ…!!(攻撃を受ける度に金属音が鳴り響き、火花が飛び散る)ギギギィ……ハハ…ハイ……ジョ…!(損傷部位から煙が湧き出す) 」

ブン「 ………!(なんか…よくわかんねえけど………か、カッケェ……!)……!な、仲間もいる…!?(キラーマシン2の登場に物影に隠れる) 」

仮面ライダービルド「 聞こえているよ!ガチャコン―――ジャキィンッ ! ! (ドリルパーツを取り外し、先端側を横のジョイントに挿し込むことで銃形態「ガンモード」と変形)シュドドドッ ! ! ! (高速回転する加速光弾「スピニングビュレット」を発射し、キラーマシン2を完全破壊する) 」

キラーマシン2「 ガシャアアアン!!!!! ……キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!(破壊され、ボディから無数の輝きを放ち)―――――――――ドガアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!(派手に爆発) 」

仮面ライダービルド「 フゥ♪(キラーマシン2の爆発を見届けた後、武器をぽいっと投げ捨てる)さてと、これでフィニッシュだ。グルグル…(ビルドドライバーのレバーを再度回す)ちょ~~~っと、待ってて?タンッ、タンッ、タンッ、タンッ…――――たあっ!!( ド ゴ ォ ン ッ ! ! )(キラーマシンから離れる様に距離を置いた後、勢い良くジャンプし、地面を強く踏みつけそのまま地中へ潜った) 」


ガ チ ャ ア ァ ン ッ ! ! ! (ビルドが地面に潜ったと同時にグラフを模したエネルギー滑走路がキラーマシンの左右に出現し、双方が組み合わさったグラフのX軸によりキラーマシンが拘束される)


キラーマシン「 ……!!?(突然出現したグラフにがっちりと拘束されてしまう) 」

仮面ライダービルド「 ――― ボ ゴ ォ ン ッ ! ! (潜った個所から大跳躍で姿を現し、グラフのY軸軌道へと乗る)\Ready go ! ボルテックフィニッシュ ! ! イェイッ ! ! !/ はあああぁぁーッ!(滑走路に沿って滑り下り、拘束されたキラーマシンへと迫る)―――はあッ!! (ギャリギャリギャリィ――― ド グ ォ ン ッ ! ! ! )(青い右足底にある無限軌道装置でキラーマシンの装甲を削り取りながら、強烈なライダーキックを炸裂させた) 」

キラーマシン「 ホギャアアアアァァーーーーーッ!!!( チュボオオオオオオオオオォォォォォォーーンッ ! ! ! ! )(ビルドのライダーキックを正面から受け、爆発四散した) 」

ブン「 …………スゲェ……!!(瞬く間に二体の兵器を返り討ちにしたヒーロに目を輝かせていた) 」

仮面ライダービルド→桐生戦兎「(爆発をバックに華麗に変身解除)…よっ、大丈夫だったか?(何ごともなかったかのようなけろっとした表情でブンに歩み寄っていく) 」

ブン「 ぉ…おじさんすげえよ…!今のなんだったの!?変身!変身したよね今!ねえチャーハン!!(特撮ヒーローに憧れる純粋な少年心をむき出して戦兎の前でぴょんぴょん跳ねる) 」

デデデ「 どぅはー!!どでかい爆発がしたと思って来てみれば…今のは何ZOY!?(どかどかと現場に現れる) 」

エスカルゴン「 ちょっと陛下!私目を置いて走らないでくださいでGES!それよか…おお、ブン!無事でGEしたか。フームの奴からうるさく連絡が来てたでGESから、私と陛下で探していたんでGESよ!?……で、この方は…?(戦兎を一瞥する) 」

桐生戦兎「凄いでしょ?最高でしょ?天才でしょ?(両手を腰に当て鼻を伸ばすが、ふと目をぱちくりさせる)いやだからおじさんじゃない。お・に・い・さ・んだ! うおおおおおぉぉぉ!?!?!?なななな、なんだこのどでかいペンギンとカタツムリ…!しかも喋ってる…!!?見たところスマッシュ(※怪人のこと)ではないようだけど…??(ふむふむと後から来た二人の姿を見つめる)俺はてぇん↑さぁい↓物理学者の桐生戦兎。仮面ライダービルドの変身者だ。(「よろしく☆」とチャラけたポーズで挨拶) 」

ブン「 あっ!デデデ…に、エスカルゴンも!!やっべぇ…ねーちゃん怒らしちまったかやべえなねーちゃーハン… 「仮面ライダー」…??今のがその姿なんだ…!?カッケェ…!な、な!どうしたら俺も仮面ライダーになれるかな!?教えてくれよ…!ねえチャーハン!! 」


BGM♪



桐生戦兎「……坊主、逆に聞くけど…「仮面ライダー」がどういう存在なのか知ってるか?(急に改まった表情でブンと顔を合わせる) 」

ブン「どうって…そりゃあ!今みたいに悪を懲らしめる正義のヒーローなんじゃないの…!?(両手を広げながら) 」

デデデ「なんと!むむむ…閃いたZOY!ならばワシも仮面ライダーとやらになるZOY!エスカルゴン!さっそく仮面ライダーになれる変身ベルトを作るZOY! 」

エスカルゴン「はあ!?陛下の様な体躯であんなスタイリッシュなヒーローになれる訳ないでGEしょうgあGEェッ!!(ハンマーで殴られ地面に横たわる) 」

デデデ「ワシも勧善懲悪を目指す正義のヒーロー『デデデマン』になるZOY!ドゥハハハ!!(豪快に笑いながらその場を後にする) 」

エスカルゴン「もはや仮面ライダーですらねえのかよ…(横たわったまま溜息を吐く)はぁ… ブン、先に向こうで待っているでGESから、さっさと話を済ませるでGESよ。(そう言い渋々とデデデの後を追うように去っていく) 」

桐生戦兎「面白い奴らだな…今度の実験対象にしてみようかな。(顎元を人差し指でさすりながら、去っていくデデデとエスカルゴンの二人を見送る)悪を懲らしめる正義のヒーロー…ねぇ…確かにその通りなんだけど… …いいか、坊主。世の中には「必要悪」とか「偽悪」というものがあるように、どんな奴にも"悪意"ってのは必ずあるんだよ。つまりな?全ての悪が懲らしめられる必要はないんだよ。 」

桐生戦兎「それに、君はさっきのロボットたちを"悪"と定めてたみたいだけど…今俺が破壊したロボットたちは、機械だからそもそも善悪の判断ってものがなかったんだよ。ロボットたちが君を襲ったことも、俺がロボットたちを破壊したことも、何が善くて悪いのかなんて、本当は解る訳がないんだ。何を"悪"と定めるか、何が正しいのか…… 何も考えず、ただ悪を成敗するだけじゃ「仮面ライダー」にはなれない。(踵を返し、バイクに跨る) 」

ブン「 ……(戦兎の言葉を難しく捉えているのだろうか、何度も首を左右に振りながら考えようとしている)じ、じゃあ…!仮面ライダーになるにはどうしたらいいんだよ…!?(一歩詰めよって戦兎の背に問いかける) 」

桐生戦兎「…本当に仮面ライダーになりたいってなら、その答えは…坊主、君自身がその「公式」を見つけるんだ。(ヘルメットを被り、バイクを走らせて闇夜の中へと消えていった) 」

ブン「 ……(バイクに乗って去っていく戦兎を呆然と見送る)…ちぇっ…なんだよ… (悪態をつき、足元の小さな機械破片を蹴り飛ばして、デデデたちが去っていった方角へと、とぼとぼと歩いていった) 」


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最終更新:2019年02月08日 00:42