これは唯の
過去ログの保存です。
ぶっちゃけアレはSSでも良かったと思うけど、今更後の祭り。
でも、俺はッ!手直しとか再編を言い訳にSS追加をやめないッ!!
茶番はここまで。
ゆっくりとスクロールするのを推奨します。
意識が途絶えて、恐らく数分。
俺は・・・どうなった?
掌に、何かが付着している。
血だ。
俺の掌に大量の血らしきものが付着している。
今、ゆっくりと意識が戻る。
声が、聞こえる。
「目は・・・覚めた・・・?」
俺の握っている剣の刃が、 の腹部に突き刺さっている。
ドクドクと、血が絶え間なく噴き出している。
ああ・・・ああああ・・・!!!お、俺は何を・・・!!
すぐさま、そっと刃を引き抜きそっと抱える。
「よか・・・った、元に・・・戻った・・・の・・・ね・・・。」
その言葉を最後に、気を失った。
恐らく、この出血量ではもう助からないだろう。
そう、悟った。
俺は・・・俺・・・は・・・、ああ・・・ああああ・・・!!!うああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
虚しさと、悲しみが木霊する。
うわぁぁぁぁぁ!!!!!
柄にも無く絶叫をし、目が覚める。
飛び起きた拍子に顔の仮面が、床に叩きつけられる。
AS「また、この夢か・・・。」
ため息一つに仮面を拾い、顔に装着する。
- 今まで俺は霞に生きろと言われ、希望を抱き続け何時か報われると思ってきたが・・・。
俺は、まるで過去に呪われているようじゃないか・・・!
外に、出よう。
俺は隠れ家をふらりと抜け出して外の森に出た。
力を抜き、大木に寄りかかる。
日に日にあの日の記憶が、より鮮明なものとなり夢に出る・・・このままでは、俺は・・・狂ってしまいそうだ・・・。
俺はそっと、傍らに思い出のロケットを置く。
すると、思い出のロケットが突然白く輝きだす。
放心状態で気付かなかったが、ロケットの輝きは強くなりその光は集中し人の形を模って行きここでやっと気付く。
何が起こっているんだ・・・?
柄にも無く、数億年振りに心の底から動揺する。
そして強く輝き、周囲を包む――――――
見覚えのある姿が、そこに現れた。
輝きの中心に、そっと降り立った・・・か細く光っており握り締めると散ってしまいそうな少女だ。
「ただいま、AS・・・。」
見覚えのある、優しい微笑み。
俺を支えてきた、戦友(パートナー)の声。
AS「・・・あ、ああ・・・ああああ・・・!!まさか、そんな・・・か、・・・霞!!」
霞「私・・・死んじゃったみたいだね、
でも・・・祈りは通じたみたい。」
か細く、少し捻れば折れてしまいそうな優しい手が俺を包み込む。
仮面から、絶え間なく恋水(なみだ)が溢れ出す。
AS「ずっと・・・会いたかった、霞ぃっ・・・。」
俺はそっと、抱き返した。
霞「色々あったみたいだけど・・・ずっと生きていたんだね、私は嬉しい・・・」
霞の瞼からも、恋水(なみだ)は溢れ出す。
溢れた恋水は俺の仮面を伝って地面に流れ落ちる。
AS「生きていたさ・・・ずっと、言われたとおりに希望を捨てずにこの時を・・・再開を待ち望んでいた・・・。
今まで神などは唯の上っ面だけの傍観者だと思っていたが、どうやら違うらしい。
霞「知らない間に・・・仮面なんて付けて、似合わないよ・・・?」
そっと、俺の仮面がそのか細い手で外される。
AS「・・・これは、お前が居なくなって・・・ずっと俺の悲しみを抑えて来た、・・・だがもう必要ない・・・な」
数億年振り、霞が居なくなってから実にこの時までずっと浮かべていなかった。
心の底からの「笑顔」を浮かべた瞬間だった。
霞「私は、今までも・・・これからもずっと・・・あなたを、見守っているよ・・・だから悲しまないで・・・AS。」
満面の笑みを浮かべると、次第に体が薄くなっていく。
別れの時は近いらしい。
AS「これまでなのか・・・次に会うのは、俺が約束を終えてから・・・だな。」
俺は、そっと小指を出した。
霞「うん・・・約束、だよ・・・?」
霞はそのか細い、少し力を加えれば折れてしまいそうな小指を出して指きりをした。
霞は、光となり天へと昇っていった。
その拍子に、一枚の手紙が地面へ落ちた。
俺はそれをそっと回収し、ローブに仕舞う。
AS「これからも・・・見守っていてくれ、霞・・・。」
俺は傍らに置いていた思い出のロケットを回収し、隠れ家に戻っていった。
心なしか、少しロケットが輝いている気がした。
私は、ずっと見守っているよ。だから悲しまないで。ピンチになったら、すぐに助けるから。霞より、最高のパートナーへ。
最終更新:2024年04月11日 01:06