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――火の国――
―――辺境のバラック街 GG Yeah ii ga――― 」
『ラッシャイラッシャイ ヤッスイヨー ヤッスイヨー 』『セガサターンカエ!!!』『スキナダケ クッテイイゾ アトバライダカラ』『クレカ ツクレバ オカネハ ハラワナクテモイインダヨ!!』『オウゴンノ コイキング イランカネ』『ゲンガーカエセヤ!!!!!!!!!』
火の国、この無法国家ではブラックマーケットが経済基盤を支えている貧民街などそう珍しい話でもない。このジジィヤーガでもまた、同様に曰く付きの品々が取り扱われ、売られ、騙し騙されている。当然、国際世論的には芳しい評価を受けない商品が多々ある。中でも――――)
キャロル「―――――なあおっちゃん、われはなんでこないとこ入ってるん?(バラック街の中でも比較的大きくスペースを確保している店。その中央で乱雑に積み上げられた複数の檻の中に、つい先日港から姿を消したはずの彼女の姿があった。檻の中に囚われているのだが、ゴザ寝し実家のようにくつろいで別マがを読み漁っている) 」
剣豪の生き霊田中浩康「そりゃね、わてらが『奴隷運搬船』で担がれてここに流れ着いたからやで(同じ運搬船でここまで運ばれたのか、キャロルと親しく会話するひどく痩せこけた和装の武人。彼女とは同じ牢に収まっており正座してひどく悲観した表情で床を這う蟻を見つめていた)わてらは奴隷なんや、これから売られるんよ 」
キャロル「マジでか(マジでか) ーーーーちなみに、奴隷って大体幾らぐらいで買われるの? 」
東方の大英雄ヤマメ=デスカ「安くても大体この国の通貨で120万ソルトだから……ん~~ 円にしてみれば50万円ぐらいかしらね(同じ牢に収まり田中同様に乾ききった顔で天井を仰ぎ見る)君が大暴れして結構な数の奴隷候補が海に飛び込んで海上保安船に保護されるとこみたけど、私と田中さんはほら、トンカチだから 」
キャロル「 (額を聞いて50万で買えるものを想起し無表情のまま固まる)ーーーーそこの道ゆくお嬢さんや。私のような愛らしい抱き枕買わない???(無表情で通りすがるローブの人物へ声をかけていく) 」
キュケオーンのお姉さん「キュケストップ火の国店、本日開店だ!ふふっ!キュケオーンをお食べ!毎日お食べ! 」
ローブ服の人物 「 ピ ク ――――(殺伐とした無法街を歩みゆく襤褸切れのローブを纏う人物が一人。歩むたびにキャッチに声をかけられ、歯牙にもかけず歩を進めていたが、檻の中の少女・キャロルの声にぴくりと足を止める)…… …… ……(フードの内側から覗く蒼い瞳が、まっすぐに彼女を見つめていた) 」
キャロル「今なら本来1.200.000万ソルトのところを11.000.000万ソルトでいいそ、お安くしておくぞ(こちらへ視線があったのをいいことに鬼の首を取ったかのようにローブの端をつまんで掴み掛かり顔を鉄格子に密着させる) 」
東方の大英雄ヤマメ=デスカ「いや桁増やすな 」
爆死を告げる商人「おっ、いきなり懐かれましたなぁお客さん。ヘッヘッヘどうですかい、この子はいちごさえ食わせておけば目の保養にもなるしなんかこう意味わからんパワーで荒くれ者どもを吹っ飛ばせる一級品でっせ。今なら10.000.0000ソルトでいいよ 」
剣豪の生き霊田中浩康「いやお前も桁増やすんかい 」
ローブ服の人物「 パ シ (ローブの橋を掴む彼女を冷たく手払い、その場を後にしようとした…その時だった) ク ル ン ―――― シ ュ ボ ォ … ッ … ! ! (突然振り返るや否やその右の拳に焔が灯る。赤熱した拳を振り抜き――――) ゴ ァ ッ ! ! (拳を前方へ突きつけると火炎を纏う衝撃波が放たれ、キャロルが避けることを前提に檻に向けて解き放つ。鉄格子は瞬く間に溶け落ち、檻の中央に風穴が空き、解き放たれた衝撃波は建物を次々と貫き、遠方で火柱が上がると共に爆音が轟いた) 」
爆死を告げられた商人「ぬ"わ"あ"あ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"―――――――――――――!!!!!!(8bit音源の断末魔の悲鳴を上一斉に焼け落ちる自らの店と共に人生の敗北者へと転落する) 」
奴隷共『ニョアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ(突然建物を突き破ってきた火炎に飲み込まれていく)』 」
キャロル「朝に浴びるドライヤーみたいな感じがするぅ!(業火を熱風と同様に感じ帽子が飛ばないように両手で押さえ、なびく髪が入らないように目を閉じてやり過ごした)――――。――――およ?(木材が焦げた匂いが鼻をくすぐり再び目を開けると、景色は先までとは一変していた。まず最初に、自分の行く手を阻んでいた鉄格子が消失したことに気づき、軽い足取りで外へ一歩踏み出してみる)……。 お金は?? (キョトンとした顔でさも当然の疑問とでもいいたげに首を傾げていた) 」
奴隷No.89「我が腰は不動、しかして脱獄せねばならぬ(奴隷商の建物が崩壊し、他の奴隷を引き連れ先陣を切って脱出していく) 」
バズーカプリム「戦場カメラマンをやって早2日で奴隷市場に並べられるってどうなってるんですかねこの国……。フィルムもほとんど取り上げられたし者に持ち帰るネタもなくてくたびれもうけですよとほほ。(蜘蛛の子を散らすようにして飛び出していった奴隷達に一歩遅れて店の外へ顔を出す)ーーーーおや、この国にしてはやけに身なりのいい方がいらっしゃる? ひょっとして今の炎もあなたが?(いつもの手癖でカメラを構えるような仕草をしながらローブの人物に枝の杖をついて歩み寄る) 」
ローブ服の人物→赤髪の少女「 ボ ボ ォ … ッ … (拳から発火された焔が身に纏うローブを焼きと化し、その身が露わとなる。全体的に黒い服装を纏い、紅色のポニーテールに蒼い瞳を持つ少女の姿が。)……(喧騒と火の粉が飛び交う中、キャロルへと詰め寄っていく)―――― なんで、いるの?こんなところ。(一見不可解な質問。しかし互いに目を合わせたキャロルにはすぐに察することができた。この赤髪の少女もまた、同じ「マイテイ」の血が流れていることを。) 」
キャロル「―――――。―――――――――――――(その問いに某アカネちゃんのような顔で固まり微動だにせず時がゆるやかに流れ…)――― >> 忘 れ た << 目覚めたら檻の中のゴリラゴリラゴリラに転職していたの。そして初任給を貰う前に廃業した。何故か失業保険は降りないらしい(状態ごと首を左右へユラユラと揺らしマイペースに答える。置かれている状況に反して緊張感の欠片もない) なんだこの顔面おはぎみたいなやつ 」
赤髪の少女「……そっ。(バズーカプリムを無視し、キャロルに応答。問いの答えを聞いた以上はその場にとどまる理由もないと悟り、その場を後にしようと踵を返すが…) 」
キャロル「 ガッ ――――私は受注生産品だ、クーリングオフはできねーぜ(その少女の腕を鷲掴みにし、半ば引きずられながらぶら下がることで引き留めようとする)払うもん払っていけぃ。えーとあれ、いちご一個ぐらい置いてけ。泣くぞ、超泣くぞほぉら泣くぞー(ぐぐぐぐぐ…) 」
バスーカプリム「あっ!待って!私からもその腕を見込んでお願い申し上げたいことがあるのですが!俺もさせていただかないと困ります!どうか!どうかお待ちください!(そしてぶら下がるキャロルにしがみつき芋づる的に列ができてしまう) 」
赤髪の少女「…… …… ……めんど。(一歩立ち止まり、無表情でキャロルたちを見下ろしている)…… …… ……なに。(二人の意図を聞き出そうと、再び口を開ける) 」
キャロル「やかましい!うっおとしいぜこのおはぎが!!(背越しに迫真のキレ顔を向けくわっという濁音を発しバスーカブリムの顔面にゼロ距離でぶつける) 私さっき話した通りここら辺の地理詳しくないのよ。とりあえずなんか助けて……間違えた、助けろ。この抱き枕ちゃんをお買い上げしといて私自身よりいたわらないとか品性疑うぞ(慎ましかあぬ言動を無表情で呼吸するように発していく) 」
バスーカプリム「おは……いや私の扱い酷すぎません!?(赤い目が小刻みにバイブする程に動揺し上ずった悲鳴を上げながら)ゴホンッ 私『亜空新聞社』の出張取材班を担当しておりますプリムと申します。いや何人も同姓同名の社員はおりますが、とりあえずバズーカプリムとご認識ください。 同僚のライター、ソードプリムとこの国から世界中へ輸出『
政府軍製』の武器について取材をしていたのですが入国してわずか2日で謎の族に襲われまして……。私は無事逃げ果せ幸か不幸か奴隷商に捕まったのですが、フィルムの一部を所持していたライターとはぐれてしまったのです……。お願いです!どうk 」
キャロル「三行でまとめろ!!!!!(くわっっっ) 」
バスーカプリム「なんかこの子私にだけ風当たり強すぎません!? 」
赤髪の少女「…… …… ……わかった。(長い沈黙の中冷たく鋭い眼差しでキャロルを見落とし続けていたが、口から出た答はキャロルとの同行に素直に頷くものだった。その無表情から真意こそは掴めないが、この出会いが二人の運命を大きく左右することに、今の少女には知る由もなかった)…くどい。(バズーカプリムを一蹴)) 」
バズーカプリム「ひどぅい!!もういいです!最近ここらに支部を作ったっていうGATEとかなんかその辺にでも依頼しますから!ふぇーん!!(滝のような涙を流し全力疾走でその場から駆け去る。その際、何かフロッピーディスクのようなものを懐から落とした) 」
キャロル「――――。板チョコかな……。(おもむろにプリムが落としたフロッピーを拾い上げる。運命か気まぐれか、それに引力に酷似した何かを感じたのか、懐にしまい込んだ) ! (その返答に表情こそ全く変わらなかったがバックに花弁が咲きどう森的に機嫌が良い状態を表すオーラが漂う)てれれてってってー♪ 抱き枕ちゃんがなかまになった!(気をつけの姿勢のままその場で小さく飛び跳ね赤髪の少女の横に並び立つ)そうだっ、私キャロルっていうの。おじょったんは? 」
赤髪の少女→リム「…… …… ……『リム』。(横に並ばれた直後すぐに歩きだしていく) 」
キャロル「――――(立ち止まっているとぽつんと取り残され、口元に指を当てその背を見送る。)――――。(その背に、
マイテイ人との関わりが姉意外となかったが故なのか、リズの面影を重ねわずかに口角が上がり) ――――。~♪ (心成しか足取り軽く、彼女の背を追って駆け出した) 」
←―――― To be continued . . .
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最終更新:2025年03月18日 20:30