「なあ、“島”ってあるんだよな?」
始まりは、これだった。
「バッカじゃないの?!あるわけないじゃない!」
「あ・る!ずぇぇっったいにある!」
「根拠は?」
「これ読んでみろよ!?ちゃんと“島”があるじゃねーか!」
「わかってんの?ディック、それはおとぎ話の内容でしょ?空想なの!」
「姉ちゃんはわかってない!これはおとぎ話じゃなくって伝説!事実なんだよ!」
「じゃあ、探してきなさいよ?気が済むまで!」
「ああ、探して来る!!」
「いってきます!!!!!」
ディックと呼ばれた少年は、もとからそのつもりだったのか、大きなリュックを背負って家をでた。
後先なんて考えずに———・・・
CARAVEL
どうやって探そうか……?
勢いだけで家を出てきた俺は、最初の難関にブチあたった。
……歩く?
……馬鹿か、自分。海を歩けるワケないだろうが
じゃあ、どうすればいい?
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…………
「船だッ!」
うわぁ…
叫んじゃったよ……夜なのに…
つうより、なんで思いつかなかったんだよ?
海つーたら船とか船とか船とか……潜水艦だろ?
「違うって」
違わない。とにかく船だ。
って……ん?
なんで声がするんだ?
それより………
なんで俺の考えてることがわかるんだよ!!
一カ所除いてぬぁんにも喋っちゃいないはずだよなぁ…、俺。
「それは、僕がエスパーだから♪」
ヤバイな。幻聴が聞こえる。
家に帰れ!ってことか?
「幻聴じゃないやい!じゃ、後ろ向いてみてよ?」
無視
こういうのは無視しときゃ消えるってモンがセオリーだ。
そのセオリー、たった今考えたものだけど…
………痛ッ!!
なんか、ボールが背中にクリティカルヒットしたような気が…
だけど、ボールがコンクリートに落ちた時の音がしない。
何故?
「後ろ向いて?幻聴じゃないこと証明してあげるから。
そういわれるのムカツクんだよね。
あれはまだまだ手加減してたんだよ?
次、言うこときかなかったら……ね?」
そういわれるのムカツクんだよね。
あれはまだまだ手加減してたんだよ?
次、言うこときかなかったら……ね?」
……なに?この人……
言ってることが支離滅裂!意味わからん!!
まぁ、なんとなくわかったことは
『後ろ向かねーと痛いめ見るぞ』ってことか
それって、
思いっきり脅しじゃ…!!
パパの大切なクラリネット……
って歌があるけど、今の俺の心境は、まさにそれだ。
どーっしよ?どーっしよ?
そうしてる間に、2球目激突。
「いってぇぇぇえ!!」
…なんで、俺がこんな目に……
「ほら、早くしなよ?」
ゔぁー!ムカツクムカツク……ムカツク×∞だ!
「向きゃあいいんだろ?!どうだ!」
振り向いたところには、俺と同い年くらいの女がいた。