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33-779

33-779 名前:真名ちゃんもっこり日記71[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 16:12:50 ID:???
いろいろネタを見直して今日より復活しました。
新しく(どこが?)なった日記を投下します。

真名ちゃんもっこり日記71

カコン

 すごいです龍宮さん。一人で全部入れてしまいましたね。
「すげーな、流石に特技だけあるな」
「…」
私は五月のバーボンハウスで得意のビリヤードをしていた。
なぜそんなところに来ているのかって?それは聞かない約束だ。
 龍宮さん、まだ6月入って10日も立ってないのにもう×回も騙され
「わーわーわー!!」

暇を持て余しているので他の連中も連れてきている、ザジと長谷川だ。
「よし、いっちょ勝負すっか?」
ふふふ、この私に勝てると思うのか?
「いいだろう、勝負して私に勝てたら何でもいうことを聞いてやる」
「よっしゃ。頑張れよザジ」
「任せてちう」
どっちが挑んでも所詮素人だ、私に勝てるはずがない。
「サービスだ。そっちから先に打て」
「その言葉、待ってたぜ」
…?どういうことだ?
すると長谷川はひとつのポケットの上に何やら字を書いたプレートを置いた。
「…!」キュピーン
何やらビームを出しそうな目の光り方をするザジだ。怖い。

カコンカコンカコンカコンカコンカコンカコンカコン

33-780 名前:真名ちゃんもっこり日記71[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 16:13:22 ID:???


 す、すごいですザジさん。一つのポケットにすべて入れるなんて。
どんな打ち方をしても必ず[↓千雨]と書いたプレートのポケットのみに入れてきたザジ。
「ちうー。頑張ったよー」
「よくやったなザジ。さて、何でも言うことを聞いてもらおうか?」

納得いかーん!

33-785

33-785 名前:Dr.アコー診療所番外編[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 18:16:37 ID:???
Dr.アコー診療所番外編・桜子の受難
1/3

 麻帆良学園中等部の保健室。そこにはちょっと性癖に難のあるドクターがいました。
「亜子先生、どうなの……!」
 緊張した面持ちで桜子さんは亜子先生の返事を待ちます。裕奈は息を呑み、その様子を見守っています。
そして、亜子先生はゆっくりと首を横に振り、憐憫の眼差しで桜子さんを見据えました。
「残念やけど、虫歯確定やね……」
「そんなあああああああああっっ!!!」
 桜子さんの絶叫が保健室に響きました―――

「う〜っ、よりによって今日痛み出すなんてあんまりだよ〜」
「まあ、一応痛み止め渡しとくわ。パーティーの一時間前に服用しとき。お酒は厳禁やで」
 うるうると涙を流す桜子さんに、亜子先生は保健室に常備されている鎮痛剤を手渡しました。
「痛み止めって効き目が切れるの早いんだよねえ……。亜子、もっと強力なヤツはないの?」
「アカンアカン、痛み止めは無闇に服用すると命に関わるんやで? 桜子も今日一日だけにしとき。
明日は歯医者さん直行や」
「そうする……」
 珍しく医者らしい説明をする亜子先生。これには桜子さんもしぶしぶ従うのでした。
「桜子も可哀想だよね……。自分の誕生日に虫歯だなんて……」
 ずーん、と落ち込む桜子さんに、裕奈は腕組みしたまま同情しています。今夜は桜子さんの部屋で
誕生パーティーが開催されるのです。せっかく御馳走が振る舞われるというのに、ここにきて虫歯発覚とは
桜子さんも悲惨ですね。どうやら日頃発揮している強運の反動が来たのでしょうか?
「まあ、歯の痛みやったら気を紛らわすのが一番や。例えば……」
 亜子先生、何やら両手をわきわきされています。
「こーやってたゆたゆされとる間は痛みも気にならへんハズやっ!」
「ひああああああっ!?」
 はい、いつものアレです。亜子先生はおもむろに桜子さんのおっぱいをたゆんたゆんと揺らし始めました。
「どーしてこの人は何でもたゆんに結び付けるかなあ……」
 それがたゆリストの性ですよ、裕奈さん。
33-786 名前:Dr.アコー診療所番外編[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 18:17:14 ID:???
2/3

「あ、亜子先生やめっ、ふあっ! はふうっ、き、気持ちいい……!」
「えへへ、ウチからの誕生日プレゼントや! 特別に優しゅうしたるから、痛みなんてすーぐふっ飛ぶで!」
 いつもの攻撃的なたゆんたゆんと違い、亜子先生はじっくりと桜子さんの胸に刺激を与えていきます。
これには桜子さんもみるみる内に高まってしまいました。
「だからってパーティーの間ずーっと亜子がたゆんたゆんしてるワケにはいかないでしょうが……」
「ふふん、たゆん界にその名を広く知れ渡っとるウチを甘う見たらアカンでー? 一日中たゆり続けるくらい
ウチには朝飯前やっ!」
「そんなの私がもたないよおおおおおおおおおっ!!!」
 桜子さんの抗議が響きます。が、これくらいですんなり引き下がる亜子先生ではありません。
 そして、この方も……。
「ふっ、亜子先生一人では大変だろう? ここは私も協力しようじゃないか!」
 …………。
 保健室に乱入してきた龍宮さん。すでに愛用のビックマグナムは臨戦体勢です。
 乾いた風が保健室を吹き抜けました。皆さん、ぽかーんと口を開けたまま硬直しています。
「どうした? なあに痛いのは最初だけだ。私に注射されれば誰でもめくるめく快楽の世界へ……」
「こんな風に?」

 ずどむっ!!!

 まだ台詞を言い終らない内に、龍宮さんは背後に控えていた千鶴さんの一撃を食らってしまいました。
「隊長に気取られずにバックを取るやなんて、さすが那波さんや……」
「しかも今日は早かったね……。たつみーとほぼ同時に来るんだもの……」
 亜子先生と裕奈がぽつりと感想を呟く中、尻ネギされたままの龍宮さんは回収に来たアキラに
ずりずり引きずられて退場していきました。そして、千鶴さんはにこりと亜子先生に笑顔を見せます。
「亜子先生もあんまりおいたしちゃダメよ?」
「りょーかいや! 代わりに那波さんのおっぱいたゆんたゆんさせてえな♪」
「それがおいただっての!」
 爽やかに千鶴さんの胸に飛び込もうとした亜子先生。すぱーん! と裕奈のツッコミに迎撃されてしまいました。
33-787 名前:Dr.アコー診療所番外編[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 18:17:58 ID:???
3/3
「けど桜子ちゃんも大変ね……。こんな時に虫歯だなんて……」
 千鶴さんは労わるような口調で話し掛け、ぷっくり腫れ上がった桜子さんの頬を優しく撫でます。
その間に亜子先生はちゃっかり千鶴さんのおっぱいを味わうのでした。この人、まったく反省してません。
「えへへ。やっぱ那波さんのおっぱいは絶品やな〜♪ たゆんたゆんたゆんたゆん……」
「那波さんいいの? 好きなよーにたゆってるけど」
「ふふ。亜子先生の愛情表現ですから。少しくらいは構いませんよ」
 さすがは千鶴さんです。亜子先生のたゆんたゆんにも動揺を見せず、千鶴さんは頬に手を当て笑っています。
これには裕奈と桜子さんは素直に感心していました。
「ちづるちゃんすごーい! 私なんてさっきとろとろになり掛けてたんだよー?」
「ホント、亜子のたゆんに耐えられるのって、那波さんとにのみー先生くらいだよ……」
「あらあら。そうなんですか」
 千鶴さんはのんびりとした口調で答えると、たゆたゆしていた亜子先生の手を制します。そして、
「ではどんな痛みも忘れちゃうように、桜子ちゃんにも魔法を掛けてあげる」
 と、桜子さんの顔を自分の胸にぽふっ、と埋めてしまいました。
「いたいのいたいの、飛んでけ〜♪」
 子供をあやすように呪文を唱えながら、千鶴さんは優しく桜子さんを抱擁します。
「なーる。那波さんの抱擁術で桜子の痛みをごまかしちゃうワケか」
「やっぱ那波さんは優しいなあ〜」
 と、裕奈と亜子先生はほのぼのしながらその光景を見つめていました。が……、
「あらあら、加減を間違えたかしら?」
 突然、千鶴さんは困った表情で呟きます。どうしたのでしょうか?
「すぅ……、すぅ……」
 いつの間にか桜子さんは千鶴さんの胸の中で眠ってしまったのです。これには裕奈も亜子先生も苦笑するしか
ありません。そして、千鶴さんは申し訳なさそうに呟いたのです。
「ごめんなさい。この様子だと丸一日は起きないかも……」
 その言葉通り、桜子さんはどれだけ揺さぶっても起きません。亜子先生のたゆんも効かなくなっています。
「那波さんもたまには失敗するんやね……」
こうして桜子さんは誕生日を眠ったまま過ごす羽目になったのでした―――
(ダメのダメダメなままおしまい)

33-792

33-792 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 19:21:28 ID:???
千雨 「…む〜、やっぱコストパフォーマンスはチョイノリかなー…」
ザジ 「…? なに読んでるの?」
千雨 「んー? バイクのカタログ」
ザジ 「…買うの?」
千雨 「まあな。16になったら免許取ってもいいかなって思ってさ。ウチ(麻帆良)はそのへんユルそうだし」
ザジ 「……バイク……チサメが運転して、私はタンデムシート……」
千雨 「………」
ザジ 「…横向きにちょこんと座りおずおずとチサメの腰に手を回すと『もおっ、ほらぁ、ちゃんとつかんでないと危ないぞっ』とか言ってチサメは私の手を取り引き寄せて密着してギューッってキャー!!ヽ(*≧▽≦)ノシ」
千雨 「言っとくが原チャは二ケツ禁止な」
ザジ 「…ガ━━Σ(゚Д゚;)━━ン!!」
千雨 「…んむう、少々値は張るが、ズーマーはこの無骨なところがイイよなー…」
ザジ 「…そこでリーズナブルな自転車ですよ?」
千雨 「自転車でも二ケツ禁止ですが何か」
ザジ 「…ガガ━━ΣΣ(゚Д゚`;)━━リン!!」
千雨 「…今なんか一文字余計なのが入ってなかったか?」
ザジ 「…そんな……ううっ、自転車でもダメだなんて…」
千雨 「二万円以下の罰金が科せられるらしいな」
ザジ 「…セガガガ━━ΣΣΣ゚ ゚  ( Д  )━━━ン!!!!!」
千雨 「セ……はともかく、そこまで驚くなんて、何かあったのか?」
ザジ 「……うう……私、罰金払わなきゃいけないかもだ」
千雨 「ピクッ)………誰かと、二ケツしたことあんのかよ?」
ザジ 「…ウチの部の公演で一台の自転車に15人くらいがもっさりと」
千雨 「曲乗りかよ!」





ザジ 「………ちょっと妬いた?」
千雨 「バッ! バカ、な、なんで私がそんなこと……ッ! ……………………スンマセン妬きました。」
ザジ 「……ヽ(≧▽≦*)ノシ」

33-795

33-795 名前:五月 くいもん屋[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 20:08:12 ID:???
五月 くいもん屋


1/2
疲れたとき、癒しを求めるのは当然のこと
私は、そんな人たちを癒してあげたくてここに立ちます
私は五月、人を癒す、くいもん屋のおかみさん


五月 いらっしゃい
暖簾をくぐって現れたのは裕奈さんでした
裕奈 「にゃ〜」
五月 あ、お待ちしていたんですよ。あれですよね?
裕奈 「にゃ!」
嬉しそうにうなずく裕奈さん。裕奈さんの楽しみにしているあれ、コロッケを今から作ります

あらかじめ付くっておいた牛肉が多めのコロッケのタネ、これに軽く小麦粉をまぶします
溶き卵に少量の水と出汁をいれ、その中にタネを入れる。パン粉を引いたトレーの上に頃がして衣をつけます

じゅわぁぁぁぁぁ・・・

およそ170度くらいの油に入った瞬間に、コロッケは歓喜の声を上げました
じっくりと、じっくりとその肌を焼いていき、完成の時を待ちます

ごくり・・・
裕奈さんのつばを飲み込む音が聞こえてきました。もう待ちきれないようですね

やがてきつね色に、いえ、黄金色になったコロッケがトレーの網の上に置きます
軽く油を切って、小皿の上に添えました
33-796 名前:五月 くいもん屋[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 20:09:06 ID:???
2/2
五月 どうぞ
付け合わせもありませんが、このコロッケはそれだけで十分なのです。ソースすらいりません
裕奈 「ふー、ふー」
目の前に置かれたコロッケに裕奈さんは息を吹きかけています
できることならすぐにでもかぶりついていただきたいのですが、そこは猫舌の裕奈さん。少し冷まさないといけないようです

それはコロッケが目の前に置かれてから、30秒が過ぎようとしたときのことでした
美砂 「うい〜。さっちゃん、何かつまめるものな〜い」
突然のれんをくぐって、酔った美砂さんが現れました。そしてあろう事か、裕奈さんのコロッケに目をつけたのです
美砂 「ああん、いい物があるじゃない。いただきま〜す」
しゃくり・・・
堅く、生命の息吹を感じさせるその衣は、歯に触れた瞬間に精一杯の抵抗をしました
しかし、美砂さんの欲望に蹂躙され、軽快な断末魔の悲鳴を上げます

美砂 「あ、熱っ!!ほっ、ほっ・・・コロ・・うま・・・」
歯形が付いたコロッケの断層からは、真っ白くてうまみ成分を十分に含んだ蒸気が上がりました
裕奈 「にゃ・・・にゃ・・・にゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
突然、いえ、ある意味必然的に裕奈さんは悲鳴を上げました
美砂 「な、何!?何!?」
五月 それは裕奈さんが楽しみにしていたコロッケなんですよ。皿に置いていたのは冷めるのを待ってたんです
裕奈 「うにゃぁ〜ん・・・うにゃぁぁぁぁ・・・」
泣き続け、ねこぱんちを美砂さんに繰り出す裕奈さん。それに耐えかねた美砂さんがこう言いました
美砂 「ね、ねえさっちゃん。もう一個作ってあげてよ」
五月 ごめんなさい。それが最後の一個だったんです。明日になればまた作れますけど
美砂 「げ!?しかたないなぁ・・・裕奈、明日コロッケ奢ってあげるからさ」
裕奈 「・・・」
美砂 「わかったわよ。三個、それでいい?」
裕奈 「・・・にゃ」
食べ物の恨みは、恐ろしいですね

33-799

33-799 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:29:35 ID:???
1/8

6月9日、今日は出席番号17番椎名桜子の誕生日。
お祭り好きのA組の中でも、特にお祭り好きなチアリーダーたち、その中でもさらにお祭り好きの桜子だ。
その誕生会はどうしたって派手になる。クラスの(ほぼ)全員が参加してのバカ騒ぎ。
普段は接点の少ない文化系のクラスメイト、図書館組のクラスメイトもワイワイと参加していて。
超一味の作った美味しいご馳走を囲んで、みんなで和気藹々とパーティを楽しむ。
「よーし、それじゃ、次はプレゼントタ〜イム!」「プレゼントタイムです〜!」
何故か進行役を務めている鳴滝姉妹が、揃って拳を突き上げる。盛り上がるパーティ。
クラスメイトたちは待ってましたとばかりに、それぞれ選りすぐったプレゼントを取り出す。
「このパル様の最新作、桜子にはちょぉっと刺激的だろうから帰ってから1人で読んでね♪
 あ、ちなみに、鼻血噴いて失神しても責任は取れないから♪」
「にゃー! にゃにゃにゃ、にゃー!」
「あー翻訳するとな、ペットの猫ちゃんたちにゆーなも認めた首輪やて。あ、片方はウチからや」
「わたくしは、桜子さんをモデルにしたこの銅像を……!」
 五月屋の割引券です 豊富なメニューでご来店お待ちしてます
「えとえと、本もちゃんと読まなきゃダメですよー。で、桜子さんでも読めそうな本を10冊ばかり……」
「……トモダチ……」
まあ、相変わらずというか、期待を裏切らないというか、お約束というか。
混沌としたプレゼントを積み上げていくクラスメイトたちに、桜子もこれは笑うしかない。

が――そのプレゼント贈呈の最中。さりげなく、ちょっと意外なモノを持ち出した人物がここに1人。
「私からのプレゼントは、ヘアピンやゴムなどの、髪留めのセットです」
「おお、ゆえっち! 確かにゴムとか傷んで来てたんだー。今年もありがとねー」
「何、私も前の誕生日には髪留めとリボンを貰いましたからね。お互い様です」
微笑みあう2人。2人だけにしか分からない会話。
てっきり哲学書か怪しいジュースでも持ち出すかと思った周囲の人々は、ついていけない。
そう、誰も知らないのだ。
ほとんど何の接点も共通項もない桜子と夕映、この2人のささやかな友情と同類意識については――
33-800 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:30:40 ID:???
2/8
――話は2年前、2人が中学に入ったばかりの春に遡る。
「こんにちわー! ちょっと聞きたいことがあるんですけどー……って、アレ?」
「うるさいです。図書館なんだから静かにして下さいです………って、あれ?」
唐突に大声と共に図書室入ってくる少女。本を積み上げた机の前から、睨み付け注意する少女。
2人は、互いの顔をよくよく見てから、ようやく気付く。どっかで見た顔だ。
「えーっと、確かウチのクラスの……綾瀬、だっけ?」
「そういう貴女は、ウチのクラスの椎名さんでしたですね」
そう、それはまだクラスメイトを完全には把握してない時期。いまいち互いの個性を理解してない時期。
はっきり言ってこの2人がマトモに話すのも始めてで。この辺り、今と事情が少し異なる。

今と違う、という意味で言えば、2人の髪形もそれぞれ微妙に違っている。
桜子は、明るい色の髪を2本の短い三つ編みにして、後ろに垂らしていて。
夕映は、黒髪をただ真っ直ぐ伸ばしているだけ。左右の胸の前で揺る鈴が唯一のおしゃれか。

「でもさ! 中学に入ったら、葉加瀬って子と髪形被っちゃったのよ〜〜! ほら、あのメガネの!」
「はぁ……」
「こーなっちゃうと私の個性がちょっぴりピンチって言うかさー。いや葉加瀬ちゃんは悪くないんだけどネ!
 で、いい機会だから、髪形変えようって思ったわけよ! どうせならポップでキュートで個性的なスタイルに!
 葉加瀬ちゃんオシャレとかに興味なさそうだし、変えるなら私の方だと思ってさ〜〜」
「はぁ……それで、何で図書室に来るです? 美容室などで相談するのが筋だと思うのですが……」
ハイテンションで一方的に語りかけてくる桜子に対し、哲学書を前にした夕映は冷めたまま適当に頷く。
夕映は正直、こういうタイプには苦手意識を持っており、早く会話を打ち切りたかったのだが……
「あー、ダメダメ! プロなんかに頼んだら、どこにでもある格好にしかならないじゃん!
 でも自分1人じゃいいアイデア思いつかないからね! 参考になる本とかないかな、と思ってさ!」
「なら、私などに構わず、勝手に探すです。さっきから私に何を期待してるですか?」
「それがねー、私普段、図書館とか全然縁が無いからさー。
 どこをどう探したものだか、わかんなくて……エヘヘ♪」
33-801 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:31:54 ID:???
3/8

数分後。
不機嫌そうな様子の夕映と、ニコニコ満面の笑みを浮かべた桜子の眼前に。
無数のファッション誌とファッション関連の本が山のように積み上げられていた。
「……参考になりそうな本は、こんなところですね。図書館島に行けばもっとあるでしょうが……」
「わぁお。こんなに一杯?!」
「ただし。これらはあくまで参考になりうる本、であって、実際に使い物になるのはほんの数冊でしょう」
驚く桜子に対し、手伝う夕映の方は淡々としている。
髪形やらファッションやらの事は夕映にとっては専門外だが、しかし資料漁りとなれば話は別。
大量の本、大量のデータの中からごく僅かなエッセンスを拾い出す……これは彼女の得意分野。
「さっき、何冊か少し流し読みしたんですけどね。大方のパターンは、既に出尽くしている感があるです。
 個性的な髪形、と言っても、ゼロからオリジナルを創造するのは最初っから無理があるですよ」
「うーん、そっかー。そういうものなのかー」
「ですから――既存のパターンの微妙な変更、あるいは組み合わせに可能性を見出すしかないかと。
 そもそもにしてオリジナリティとは、新たなモノをゼロから生み出し作り出す能力ではなく、
 新たな組み合わせを発見する能力、あるいは新たなアレンジを完成させる能力だ、とも言いますしね」
「おーッ! 綾瀬さんって凄いなー! 凄い説得力ー! 何が何だかチンプンカンプンだけどー!」
ペラペラと喋る夕映に、感心する桜子。感心はしてるが理解してる様子は全くない。
夕映は微妙に殺意を覚える。ダメだこいつ、まるで分かってない……早くなんとかしないと……!
そんな夕映の苛立ちをよそに、桜子は拳を突き上げて叫んだ。
「よーし、ほにゃらばちょっと色々試してみよーか! その組み合わせとかアレンジとか、一緒にさ!」
「え……!?」
夕映が思索と分析の人ならば、やはり桜子は考えるよりも行動の人。
ついでに言うならば、周囲を巻き込み突っ走る人――
33-802 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:32:46 ID:???
4/8

【可能性その1:ポニーテールからの発展】
「まずは基本のスタイル、ポニーテールから!」
「ちょっ、椎名さん、なんで私まで……!」
「いいからいいから。2人でやった方が楽しいでしょ?」
「べ、別に私は、楽しくなんか……! わ、ちょっと、待って下さいです!」
「ん〜、綾瀬さんがポニテにすると、ちっこいアキラって感じだねぇ。髪長いし黒髪だし」
「そういう椎名さんも、朝倉さんと完全に被ってますです。髪の色も近いですし、ちょっとクセ毛ですし」
「ポニーテールを真後ろにしてるからいけないんじゃない? 左右どちらかにズラせば……」
「椎名さん、それはモロに明石さんですよ」
「綾瀬ちゃんは、今度はちっこい桜崎さんだなー」
「……この方向は、あんまり可能性が残されてない気がするです」
「……そうだね、次の可能性を探ろっか」

【可能性その2:ツインテールからの発展】
「……グドンに喰われるですか? ネギまの時代設定なら新訳版はまだ先ですし」
「は?」
「分からないなら別にいいです。分かる女子中学生の方がおかしいです。
 しかしコレもどこかで見た雰囲気になってしまうですね、お互いに」
「長く伸ばせば明日菜、短くまとめれば双子のツリ目の方……」
「縛った先をバラせばクーフェイさん、縛る場所を下ろせば四葉さん……難しいです」

【可能性その3:お団子からの発展】
「……超さんですね、これは」
「……うん、双子のタレ目の方だね、こりゃ」

【可能性その4:三つ編みお下げ】
「だからそれ葉加瀬だって! 今の私!」
「発展させる余地もないですか、そうですか」
33-803 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:33:30 ID:???
5/8

【可能性その5:首の後ろで1つに縛るの】
「それでは長谷川さんと被ってしまうです」
「細くすると……ダメだ、今度は楓ちゃんがやってるかー!」

【可能性その6:ロングヘアストレート】
「委員長に木乃香にハルナに龍宮さんに茶々丸さんに……
 あえて敵の多い方向に突っ走ってどうするです」

【可能性その6:じゃあ長いままでパーマかけるとか】
「那波さんに柿崎にエヴァちゃん、以上ッ!」

【可能性その7:もう髪形は諦めてアホ毛や触角で個性追及を】
「さりげなくみんな生えてますから、てか、私も既に一本あるですし。もはや基本のオプションです」

【可能性その8:いっそばっさり切ってしまえば】
「でもねぇ、流石に切っちゃうのは抵抗が……」
「確かに短くすればいいというものでもないです。むしろショートだと遊ぶ余地が無くなって(ry」

【可能性その10:モヒカンとかにすりゃ流石に被らないんじゃない?】
「……どこまで本気なんですか、桜子さん。やると言うなら止めてあげませんです」
「ごめん、怒らないでゆえっち、見捨てないで〜。私が悪かったからさぁ」

【可能性その11:ドレッドヘアとか言うのをですね……ごめん、嘘です】
【可能性その12:こうなりゃもうヅラでも被ってチョンマゲ(ry
【可能性その13:スキンヘッ(ry
【可能性そn
………
……
33-804 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:34:18 ID:???
6/8

「…………私たちは、一体何をやってるですか orz もう日が暮れるです」
「あははははー。お互い髪形決まらないねー、ゆえっち」
「いつの間に私の髪も変えること決定してるですか、桜子さん」
夕陽射す図書室の片隅で。疲れ果てた2人は床に膝をつき手をついて、荒い息をついていた。
超そのままのお団子+三つ編み頭の桜子。
ドレッドヘアから影響されたか、無数の、しかし太めの三つ編みを頭から生やした格好の夕映。
前者では個性が被る。後者では個性的過ぎて、なんというか、見苦しい。
2人は疲れた顔を見合わせる。

「……とりあえず、今日の所は元に戻しませんか? また後日考え直すということで」
「そうだね。ちょっと遊び過ぎたね、アハハ」
夕映の提案に、桜子は苦笑と共に頷く。
それぞれ変になった自分の髪を端から解きながら、髪型を戻しにかかる。
後ろの方の三つ編みを解きながら、夕映は桜子を諭し始めた。
「大体、誰もやらない髪形に個性を求めるという方法論自体が間違っているです」
「うーん、そーゆーものかなー?」
「個性なんてものは滲み出るモノです。自然と生まれ出るものです。
 細かな差異に拘り、その差異こそ個性と見なすのは愚か者のやることです。
 今回の件も、髪形が個性を作るわけでは無いと思うのです。別に、無理に努力せずとも……」
「ん〜、私は無理してる気ないんだけどなー。ゆえっちは難しく考えすぎなんだよー。
 だって、ほら――こうやって色々試すのって、楽しいじゃない? ゆえっちは楽しくなかった?」
「え――?!」
桜子の悪戯っぽい微笑みとウィンクの前に、夕映の『借りてきた言葉』が止まる。
楽しいか否か、を第一の基準とする桜子の価値観。理屈っぽい夕映にとって、その観点は小さな驚き。
右半分のお団子を解き、そのまま右側のお下げを編み始める桜子の顔を、しばし見つめる。
「夕映だって楽しかったでしょ? 最初は不機嫌だったけどさぁ。
 素材は悪くないんだから、いろいろおしゃれも試しなよ。その髪だって……」
33-805 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:35:24 ID:???
7/8

「ま、待つです、桜子さんッ!」
「へ?」
それは、唐突に。夕映の叫びに、桜子は髪を弄る手を止め、夕映の方を見る。
「鏡を見るです。そのまま、今すぐに」
「……??」
慌てる夕映の迫力に押され、訳の分からぬまま鏡を覗き込む桜子。
右半分は、三つ編みのお下げ。左半分は、中途半端に解かれたお団子がツインテール風になり。
「これがどうしたの、ゆえっち?」
「分からないですか? その左右を、合成するです。
 つまり、下半分の髪を使って三つ編みを編んでですね、上半分の髪は縛って跳ねさせれば……」
「おー! なかなか面白そー!」
左右非対称な途中経過から思いついた、上下二段の合わせ技。
まさにオリジナリティとはゼロから作ることに非ず、新たな組み合わせを探ることなり。

「……そういうゆえっちも、その髪、なんかいいんじゃない?」
「え?!」
「ほら、前だけ三つ編みでさ。後ろの方も……ああ、それワザとやってるんじゃないのか。
 縛ってたヒモが絡んでるだけか。でもなんかいいかも……」
胸の前に垂らしていた髪だけに三つ編みが残り、後ろは全部解いた状態だった夕映。
見れば、三つ編みを縛っていたヒモが絡みつき、長い髪を大きくまとめていた。
長い後ろ髪全てを1つに束ねるのではない。後ろ髪の半分くらいを、その先端近くで……
「これさー、こうやってこうやって、こういう風にアレンジしたら、いい感じになるんじゃない?」
「あ…………!」
「ほら、似合ってる。うん、後ろは2束にするのが正解だね! で、三つ編みを2本!」
こちらも、髪を正す過程で偶然生まれた形を元にした、桜子の絶妙のアレンジ。
まさにもう1つのオリジナリティ、アレンジを完成させての新たなスタイル――
33-806 名前:2人のスタイル[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 21:37:07 ID:???
8/8

――時間は戻って、桜子の誕生会。誕生日プレゼント贈呈の中の1コマ。
周囲の困惑をよそに、桜子と夕映は無言で微笑みあう。

あのときの2人の「奇跡」、偶然から生まれた2人の独創的な髪形。
確かに、個性は変な髪形から生まれるものではないのかもしれない。
けれど、個性に合った髪形というものは、存在する。そして、2人の今の髪形は。
あの奇跡のような偶然と発見は、2人だけが知っていればいいことだ。
趣味も考え方も見た目も交友関係も、まるで違う2人の、密かな絆――

「――はーい、そこの2人〜! 見つめあってるんじゃなーい!」
「次の人のプレゼント行くです〜! って、次は最後のトリ! 私たち史伽&風香ですー!」
「……もーちょっと考えてよ、もー」
「……雰囲気ブチ壊しです」
桜子と夕映をげんなりさせたのは、司会進行役を(何故か)やってる鳴滝姉妹。
いやまぁ、悪気は無いのだろうが、桜子も夕映も肩を落とす。
……だが、本当にタチが悪かったのは、この後だった。

「じゃーん! 将軍様からはー、サムライになれるチョンマゲのカツラだよー!」
「こっちはー、ロックなバンドの際には是非! モヒカンのカツラとスキンヘッドのカツラですー!」
「どーせ桜子ってば変な髪形なんだからさー、普段からこれ被ってても……!?」
ドゲシッ!
よりによって持ち出された、3つのキワモノなかつら。
悪ノリする鳴滝姉妹を、桜子と夕映はそれぞれ無言でしばき倒す。打ち合わせ無しでの、息の合った攻撃。
2人は目を丸くする周囲にも構わず、互いの顔を見合わせると、声を揃えて笑って言った。

「「気遣いご無用、変な髪形かもしれないけどね、私たちは気に入ってるデスよ♪」」

                                               (終わり)

33-814

33-814 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 22:16:55 ID:???
from:柿崎
[件名]なし
[本文]バンド名、もしくは歌詞ぼしゅー。

from:たつみー
スーパーメール
[件名]Re:
[本文]『かませ犬』
     あいつはかませ犬  先陣切って  間もなく撃沈  だって仕方ないよ  ポン刀だもん
     受け取って  ポン刀の気持ち  私はお嬢様が好き  たとえヘタレでも  その気持ちだけは
     誰にも負けない  GO!刹那  ゆけ!刹那  その歪んだ愛情はやがて  ストーカーに変わる
     あの子の気持ちは関係ない  だって好きなんだもん  ねぇ教えて  あの子を手に入れる方法
     GO!!刹那  ゆけ!!刹那  このヘタレた愛は  いつかきっと君に伝わる  だって私は  かませ犬

from:柿崎
[件名]Re:Re:
[本文]とりあえず刹那さんに送ってみた

from:たつみー
[件名]なし
[本文]携帯が飛んできた

33-816

33-816 名前:桜子 逆運の誕生日[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 22:54:50 ID:???
桜子、誕生日おめっ!!


桜子 逆運の誕生日


1/2
6月9日、本来ならとっても楽しいはずのこの日も、実は恐怖の日だったりします


午前7時半、目覚まし時計が鳴りませんでした。いつも起こしてくれる美砂と円は何かの用事で昨日から部屋にはいませんでした
午前9時、携帯で起こされました
午前9時半、電車が遅れました。さらに遅刻です
午前10時、学校に到着、何故か新田先生がお出迎え。反省文が最初のプレゼントでした

ネギ 「あ、桜子さん。ダメですよ、遅刻だなんて」
桜子 「ご、ご免ね・・・」

到着して授業を受ける。そこで気がつきました
予習してきたノートが無いのです
ネギ 「ではここの訳を・・・桜子さん。お願いします」
桜子 「ひゃ?」
ネギ 「訳をお願いします」
桜子 「ええと・・・カインは・・・強く握り・・・アベルは・・・ベッドに押し倒された?」
ネギ 「ダメダメですね。どうしたんですか?いつもの桜子さんらしくないですよ?」
桜子 「えへへ・・・」


実は私には秘密があります
誕生日に・・・とても不運になるんです
33-817 名前:桜子 逆運の誕生日[sage] 投稿日:2006/06/09(金) 22:58:31 ID:???
2/2
午後0時、食事の時間になってお弁当を持ってきていないのに気がつきました
ついでにお財布にお金も入っていませんでした。美砂に500円借りて、昼食を取ります
午後4時、美砂と円から今日は私のお誕生会ということを聞きました
毎年の祝ってくれるので、喜んで会場に向かいます

午後4時半、さっちゃんのくいもん屋でお誕生会が始まりました
美砂の乾杯の音頭で宴会?が始まります
どう見てもお酒のような飲み物、とにかく豪華な食べ物、いいんちょからの出資もあるみたいです
そんななか・・・ある物をさっちゃんが運んできました

和美 「さあ、さっちゃんからのサプライズだ〜。激辛ロシアンシュークリーム!!」
目の前の大皿にはシュークリームがたくさん。この中に一つ激辛シュークリームが入っているらしい
和美 「じゃあ、最初の一個目は・・・本日の主役、桜子さんからどうぞ!!!」
いつもの私ならそんな物は引かないけれども・・・今日に限っていえば、もしやということもありえます
桜子 「じゃあ、ど真ん中の、コレ!!」
大皿の真ん中から、私は一つのシュークリームを取ります
少しためらいながらも、私はそれにかぶりつきました

桜子 「☆★※☆★※☆★※!!!!!!!!!」
言葉にならない声を上げ、私は近くのジュースを一気にあおった
美砂 「あ、桜子!!それは・・・」
飲み終えた後、燃えさかるように喉が一気に熱くなります
美砂 「老酒だよ・・・」
意識が混濁し始めめました。やがてそれは喉の熱さや、舌の辛さすら消し去っていきます
円 「寝ちゃったわね・・・」
美砂 「大丈夫かな・・・」

私が目覚めたのは次の日の朝、ベッドの側にはプレゼントが山盛りに積まれていました
ありがとうって、みんなに言い損ねちゃった。騒げなかったのが一番の不運です

33-823

33-823 名前:生教の二ノ宮さん[sage] 投稿日:2006/06/10(土) 00:10:25 ID:???
生教の二ノ宮さん


麻帆良学園には生徒たちの悩みを解決するべく、ある組織が編成されていた
その組織の名は生徒指導教員部。略して生教と呼ばれていた
そして、そこにはある教員が所属している。その教員は生徒たちからは親しみを込めて”生教の二ノ宮さん”と呼ばれている


二ノ宮 「ずいぶんと震えた文字だな?」

Q 三年女子 K・N

梅雨は恐怖なのでござる
あの緑の悪魔が拙者を恐怖の谷に突き落とすのでござる
耳の塞いでも聞こえてくる、あの”ゲコゲコ”という声を消して欲しいでござる

二ノ宮 「?カエルのことか?」

A 生教の二ノ宮

カエルが苦手なのか?結構カエルは可愛いと思うけどな
そう言いつつも、くいもん屋で食べたときは鳥みたいな味で結構美味かったが
現実的には世のカエルを消すことなどできない
そうだな、超あたりならカエルセンサーぐらい作ってくれるだろう。それを使って近づかないようにしろ
ここは私よりも科学者だな

二ノ宮 「カエルが苦手か、長瀬も可愛いところもあるもんだなっと」

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最終更新:2007年07月29日 02:27