35-822

35-822 名前:楓 守人 23[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 00:19:35 ID:???
楓 守人 23


1/5
真名殿からこんなことを言われた
真名 「最近、警備範囲が偏ってはいないか?理由はなんだ?」
拙者自身もそう思う。でも、仕方がないのでござる


のどか 「あ、楓さん」
にっこりとした笑顔で、拙者に挨拶してくれるのどか殿
この笑顔が見たいから、拙者は図書館島に足を運ぶのでござる


のどか 「楓さんはどんな本が好きですか?」
楓 「拙者は・・・”ハットリくん”でござるかな」
のどか 「藤子A先生ですね。ブラックな作品も多いです」
楓 「拙者はのほほんとした方が好きでござる」
のどか 「私もです」

いそいそと本を所定の位置に戻す作業をするのどか殿
拙者及ばずながらその作業を手伝っているでござる
このまったりとした瞬間が、好きでござる

のどか 「あうう・・・」
楓 「待つでござる。届かぬなら拙者が・・・」

そのときでござった。本棚トラップが作動してしまったのでござる
35-823 名前:楓 守人 23[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 00:20:04 ID:???
2/5
のどか 「え?」
まるでスローモーションに見えた
倒れてくる本棚がのどか殿に覆い被さって・・・
あの本棚の重量では、ただではすまな・・・

楓 「のどか殿!!!」
拙者、こんなときに心乱すとは、修行が足らないでござる


大きな衝撃を受けたでござる
それは頭だったか、背中だったかわからない。たぶん両方かもしれない
一瞬意識が消えそうになった。普通ならそのまま意識が消えていくはず、が

のどか 「楓さん!!!」

その声で現実に引き戻された。苦痛と圧迫感が拙者を再び襲う
楓 「ぐっ!!」
視界の中にはのどか殿、そしてだんだんとそののどか殿の顔が近づいてくる
誰かが後ろから拙者のことを押していたのだ
それは本棚。重力に従って容赦なくのどか殿と拙者を押しつぶそうとする

だから拙者は両手を床について、それに耐えた
それが精一杯だった

楓 「だ、大丈夫でござるか?のどか・・・どの・・・」
のどか 「か、かえでさん」

のどか殿の顔に、血が付いているのが見えた
35-824 名前:楓 守人 23[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 00:21:40 ID:???
3/5
楓 「のどか殿、どこか・・・怪我を?」
しかし、のどか殿は涙目でこう叫んだ
のどか 「ち、違います!!楓さんの頭から・・・血が出てるんです!!」
そうか、これは拙者の血。この程度なら・・・問題は・・・

楓 「怪我は、ないでござるか?」
のどか 「私よりも楓さんです!!どうしよう・・・誰か!!誰かぁ!!!」
楓 「のどか殿、ここから、出れるで、ござるか?」
のどか 「そ、そうだ!!だ、大丈夫です!!」

拙者の下でのどか殿は、もぞもぞと動き始めたでござる
やがて、棚と床の隙間からのどか殿がはい出たでござる
それを見た拙者は・・・
楓 「よか・・・た」

それ以上は意識を保つことができなかったでござる


見知らぬ天井、というのはなんのタイトルであったでござろうか?
ぼんやりとする視界に飛び込んできたのは、無機質な白い天井と明かりの付いていない蛍光灯
ここは、どこでござる?
はて、ベッドの上でござるか?

?? 「目が覚めたか?」

誰かの声が聞こえる。それは確かに聞き覚えのある声だった
楓 「真名殿・・・か?」
35-825 名前:楓 守人 23[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 00:22:14 ID:???
4/5
真名 「私がわかるようだな。まだ意識がはっきりしないか?」
意識・・・とはいっても、何を中心に考えて良いのかわからない
それが今の拙者の頭の中でござる
楓 「ここは?それに拙者は?」
辺りを見回しながら、やがて近くに立つ大きな影が真名殿であることを認識した
真名 「覚えていないのか?お前は倒れてくる本棚から宮崎を守ろうとして・・・」

そう、守ろうとして・・・
楓 「のどか殿は!!!のどか殿はどうなった!!!」
起き上がろうとするが、背中に走る激痛がそれを妨げた
楓 「ぐっ・・・」
真名 「まだ無理をするな。宮崎ならお前の右手のあたりで寝ているだろう」
それを聞いた拙者は視線を手元に向ける
そこには椅子に座り、拙者の寝ているベッドに伏せるようにして眠るのどか殿がいた

楓 「のどか殿・・・」
真名 「心配するな。お前が身を挺して守ったんだ、怪我一つ無い。ただ、お前の看病で疲れてはいるようだが」
楓 「拙者はどのくらい寝ていたでござるか?」
真名 「一日程度だ。頭の中も異常なし、背中の怪我も打ち身程度だ。修行で鍛えた成果だな」
楓 「それは・・・良かった」

気が抜けた拙者は、どうやら再び眠りについてしまったようでござる
真名殿が何かを言っていたようでござるが、聞き取れなくなっていったでござる
35-826 名前:楓 守人 23[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 00:22:56 ID:???
5/5
再び目が覚めたとき、そこにはのどか殿が居た
だんだんと広がってゆく視界に、涙目の少女が映ったでござる
楓 「のどか殿・・・無事でござるな」
のどか 「か、かえでしゃぁん!!!」

泣きはらした目が痛々しいでござる
楓 「拙者は大丈夫でござる。さあ、泣かないで」
のどか 「かえでしゃん・・・ごめんなしゃい・・・」
愚図りながら話すのどか殿が、可愛く見えるでござる


その日、拙者は退院した
意識がはっきりすればただの打ち身でござるから、入院は不要でござる
のどか 「楓さん。どうして私を守ってくれたんですか?」
楓 「・・・守りたかったからでござる」
のどか 「でも怪我までして・・・」
楓 「拙者は丈夫でござるよ。ニンニン♪」
のどか 「楓さん・・・」
楓 「のどか殿。お願いがあるでござるよ」
のどか 「は、はい。私に出来ることならなんでも!!」
楓 「ぷりん、食べに行くでござるよ」
のどか 「ぷ、ぷりん?」
楓 「一緒に、食べたいでござるよ」
のどか 「はい!!!」


真名 「それがお前の理由・・・一緒にいたいから、か」

35-833

35-833 名前:武道会の反省[afvdhjl] 投稿日:2006/07/26(水) 01:04:01 ID:???
武道会の反省 1/2

ネギ・スプリングフィールドの場合
最初の攻めは良かったけどタカミチをふっ飛ばした後、魔法の矢を溜めておくべきだった…遠距離攻撃ができる相手だったら、尚更。その前にたいちょ…龍宮さんの戦い方を見ていたのに…
元々Lv差激しいんだから最初の5分に魔力を使い果たすような戦い方をすればよかったんだ…(この後も延々と続く)

佐倉愛衣の場合
もっと…体重を増やすべきかな…あぁ、でもそれじゃあ太っちゃう…そ…そしたらおっ、おにぇさまにきりゃわりぇるぅ〜?!

高音・D・グッドマンの場合
ちっ、もう少し威力が高ければ完全に生乳だったのに…愛衣へのアプローチ+ファン大量獲得だったのに…
クソッ、ガッデムロボ!…まぁいい…脱ぎキャラの地位は確立した…
これでわたしも…クククク
35-834 名前:武道会の反省[afvdhjl] 投稿日:2006/07/26(水) 01:11:22 ID:???
武道会の反省 2/2
犬上小太郎(犬が巫女太郎と出て戸惑った)の場合
104時間目をみてくれや

田中さんの場合
0011100110110110111101110010101011001110111001011110010100001010100001110110010

山下慶一の場合
やられたときの台詞「かぺぽ…?」って何だよ!?かぺぽって!?コピペじゃねぇんだから!え?コピペ?コピペってのはな…(この後何故かビル・ゲイツの話が出てくる。)

神楽坂明日菜の場合
ちっ、主役格一人ツブすチャンスだったのに…

桜咲刹那の場合
神楽坂明日菜…恐ろしい子ッ…

クーフェイの場合
ドサクサに紛れて龍宮のオパーイ触てしまたアルヨ。イヤー、この感触マジたまんねー!今度もっかい触ってみよう…あっ、
アイヤー、この感触たまらないアルネ。ワタシのじゃムリネ、今度また触てみようかナ…

エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルの場合
刹那にデッキブラシで斬られた(?)後ニヤけているのはMなワケではないぞ?!断じて違う!
余談だがA・Kの部分、あまり臭くないの略だ。間違えてもアスナ・カグラザカの略ではない。そして(・A・)こうすると少しチャーミングだ。ロリ爆発だ。軽く四〜五百年は生きているのにこれだけのロリを感じさせるギャップに萌えるだろう!?これがエヴァクオリティ。
「それでも人形はキモイです、マスター」

クウネル・サンダース(アルビレオ・イマ)の場合
どうでもいいがガトウのティムポは相当小さかったな…ぷぷッ…

35-850

35-850 名前:祭り[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 11:06:03 ID:???
退屈な授業も終わり下校の時間になった。
「亜子!明日お祭り行こ!」
「うん!ええよ!」
明日は夏祭り。クラスのあちこちでお祭りの計画をたてていた。そんなクラスの様子をエヴァはつまらなそうに眺めていた。
「…下らん。帰るぞ茶々丸。」
「はい。マスター。」
エヴァは茶々丸を引きつれてとっとと帰る。
「あ、せっちゃんも明日お祭り行かへん?」
「は、はい。喜んで!」
「………。」
帰りぎわにもう一度教室に目をやる。その表情は少し寂しそうだった。

―翌日の夕方

エヴァはソファーに座り本を読んでいた。
ドンドン…
遠くで太鼓の音が聞こえる。それを聞いてページを捲る手が止まる。
(……祭りか。)
窓の外を見ると大分暗くなっている。しかし遠くに明りが見える。おそらく祭りの光だろう。
「……茶々丸。」
「はい。」
「…その、ゆ、浴衣はあるか?」
エヴァは顔を赤らめて茶々丸に問い掛けた。
「はい。ありますが。」
「よ、よし。準備しろ。」「…はい。」
35-851 名前:祭り[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 11:08:50 ID:???
―数分後

すっかり浴衣に着替えたエヴァ。
「よし、行くぞ。茶々丸。」
口では落ち着いた感じで喋っているがとても楽しそうである。
「茶々丸。あの赤い物は何だ?」
「あれはりんご飴と言う物です。」
「そ、そうか…。」
「マスター、食べたいのですか?」
「え?あ、いや、まあ…。」
「すいません一つください。」
茶々丸はりんご飴を買うとエヴァに渡した。エヴァはしばらくそれを見てから恐る恐る食べた。
「……なかなか美味いな。」
その後も色々な店を回った。その度に茶々丸に質問をしていた。
「わ、綿を食べるだと!?」
「あれは砂糖でできてるので食べる事が可能です。」
「おい!何故当ったのに景品を貰えんのだ!?」
「マスター。射的は下に落ちなくては意味がありません。」
とまあこんな感じだがとても楽しんでいる。
35-852 名前:祭り[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 11:09:32 ID:???

やがて花火が終わり皆がぞくぞくと帰って行く。
「…終わりか。綺麗だったな。帰るぞ茶々丸。」
「はい。マスター。」
帰り道、一つの集団が目に入った。
「楽しかったね!パパ、ママ。」
「フフ、そうね。」
「よし。来年も家族皆で行こうな。」
幸せそうな家族。エヴァはそれをしばらく見ていた。
エヴァには家族がいない。何百年間いつも孤独だった。しかし今は違う。
「…茶々丸。手を繋げ。」
「はい。」
暗い夜道に二つの影。手を繋いでる二つの影。
それは本当の家族のように……

終わり

35-856

35-856 名前:『SNS第3回リレーSS第2話』[sage途中参加不可] 投稿日:2006/07/26(水) 12:19:39 ID:???

628

(1/2)
締め切りの4日前も3日前も、心理的な意味において、あまり違いはないものだ。
実感のない焦りに、今日も大したネタは浮かばないだろうという諦めまで生まれた。

刺すように照り付ける直射日光。蝉だか何だか虫の声。額を伝う痒い汗……。
「うわぁあああ〜!」
ハルナは絶叫した。無駄な三日目、しかし、過ごさなければ二日目は来ない。
ハルナの背後で広辞苑を構えた夕映が、ぼそりと呟いた。
「散歩にでも出たらどうです?気分転換にはなるですよ」
「この蒸し暑い太陽の下を?」
ハルナは睨むように夕映を見返す。その目が広辞苑を捕えた。嫌な汗が昨夜の記憶を呼び起こす。
「……では図書館にでも」
夕映は気怠そうに付け加えた。ようは、追い出したいだけなのだ。夕映の本心はどうであれ、ハルナにはそう思えた。

「わかったよ、出ていけば良いんでしょ?」
スケッチブックを鞄に収めながら、ハルナは愚痴めいた言葉を溢す。
「いえ、決して、そういう意味で言ったのでは……ハルナ?話を聞いているのですか!?」
嗚呼、後ろで夕映が何か言ってる。玄関の扉を後ろ手に閉じながら、ハルナはため息を吐いた。
「どこに行こうかな……」

35-857 名前:『SNS第3回リレーSS第2話』[sage途中参加不可] 投稿日:2006/07/26(水) 12:20:35 ID:???
(2/2)

一方、現実のそこは病室であった。
「ハルナ!ハルナ、目を覚ますです!」
ベッドに横たわった早乙女ハルナ。頭部には包帯が巻かれている。
傍らには心配そうに夕映とのどかが立ち並んでいた。
「ハルナ、このままだったら締め切りはどうするですか!変な冗談はやめるです!」
夕映は叫ぶように呼び掛けた。しかし、ハルナの瞼はぴくりとも動かない。
隣ではのどかが泣きじゃくっている。ハルナの手を握り、声を掛ける。
「……」
「え?」
ハルナが何か言った? 二人は顔を見合わせ、ハルナの唇を凝視する。
そして、眠っている彼女が再び寝言を発するのを見逃さなかった。
「……やっぱり、図書館かね……」

【つづく】

35-858

35-858 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 12:28:36 ID:???
なぁ、みんな聞いてくれ。最近俺はプリンにハマってるんだが、プリンを食べてると妙な視線を感じるんだ。
不審に思っていたが、まぁ気のせいだろうと気にしないでいた。
しかし!今日たった今だ!
半分程残して席をたった数秒後、なんとプリンが消えているんだ!
しかも楽しみに残しておいたカラメル部分が根こそぎなくなっているんだ!!
犯人に告ぐ!今からでも遅くないから自首するんだ!俺様のプリンを速やかに返却しろ。カラメルが無事なら何もしない。さぁ、早く!
35-859 名前:出席番号20番[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 12:52:32 ID:???

858殿、
な…何の事でごさるかなぁ…

35-861

35-861 名前:リクカプ劇場[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 19:28:40 ID:???
リクカプ劇場
しずな×千鶴編:太陽のOVA

「ギャー」「ワー」
学園祭のお化け屋敷は思いのほか好評だったようで、客が絶えず忙しさは上がっていく。
これだけ反響がよければ全力で驚かすお化け役の人たちは疲れるが嬉しい悲鳴を上げていたりする。

「へぇ、お化け屋敷?」
そこへ偶然にもやってきたしずな先生は興味本位で参加しようとしていた。
「あら、しずな先生」
そこへ休憩中の千鶴がやってくる。
「私このお化け屋敷を見ていこうとしているのですけど…那波さんもどうです?」
「あらあら、先生も興味津々で。しかし結構怖いですよ」
「大丈夫ですよ」
互いに落ち着いた笑顔で会話をする。
いつでも大人びた雰囲気でいる二人を見ると、どうしても片方が中学生には見えない。
標準よりも高い背、3−Aを代表するバスト94。そしてあるキーワードで容赦なく襲ってくる千鶴。
片方が同格の大人である分、千鶴が同じ立場の人間に見えてならなかったりする。
「私も入ってみようかしら、驚かしてばかりなので相手側の驚く所も考えたいのです」
相手の立場になって考える千鶴はしずなと共に入ることにした。

二人は3つの扉の前に立つ。
その中の『ゴシックホラー』の扉で立っているあやかに出くわした。
「あら千鶴さん。しずな先生とご一緒で?」
「そうなのあやか。先生って意外と興味津々なんですよ」
そんな会話をしていて数分でその扉に入ることにした。
少し冷えた部屋。海外の独特の雰囲気で入るや否や恐怖心を呼んでしまう。
「結構…本格的に出来ているわね」
35-862 名前:リクカプ劇場[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 19:29:29 ID:???
「暗いですから気をつけてくださいね」
と言っている千鶴だが無意識にしずなの手を取っていたりする。
(や、やだ。私ったら先生の手を…)
少しだけ恐怖心が恥ずかしさに変わる。
入ってすぐ、いつの間にか繋いでいる手が気になって仕方ない。
暖かい大人の手。エスコートするはずが逆にされている現状、大人ってこんなに頼もしいと思ったことはなかった。
しかしすぐにその思考はかき消される。
「キャー!」
千鶴が声を上げて驚く。
「どうしたの千鶴さん!?」
「い、い、今私の顔に何か…」
突然すぎて呂律がうまく回らない状態となっている。
その正体は鳴滝姉妹の姉、風香が起こしたコンニャクだったりする。
「ウシシ、ちづ姉の驚くところ見ーちゃった♪」
お化けが苦手な風香だが自分のクラスが作ったお化け屋敷であるためイタズラ全開モードで笑っていた。
今度はしずなの体に密着状態で移動をする。
普段はクラスでも一番大人びた人として親しまれていたが、実際中身はただの中学生。
しずなは怖がらせないように千鶴を励ましながら進むが実際のところ、しずなも若干怖かったりする。
ここで鳴滝姉妹がまた邪魔をする。
「「それーーー!!」」
真後ろからの姉妹同時攻撃。
流石のしずなもこれには驚き後ろを振り向く。同時に怖がっていた千鶴もその方向に顔が行った。
35-863 名前:リクカプ劇場[sage:リクカプ募集中] 投稿日:2006/07/26(水) 19:30:03 ID:???
「「…」」
「「…」」
そこで流れる沈黙。それは決して白けているわけではない。
人間誰もが不意なことに出くわすとすぐに素の自分が出てしまう。
しかもそれがお化け屋敷なため、顔は恐怖で思いっきり引きつった状態での驚いた顔のお披露目となった。
次の瞬間、悲鳴を上げて逃げ出したのは鳴滝姉妹の方だった。

「びえええええええん!怖かったよぉーーー!」
「うわーーーーーーーーーん」
楓に慰められる姉妹をよそにしずなと千鶴は伸びていた。
「一体二人のどんな顔を見たんでござろうか…」
それはその顔に大いなるトラウマを持ってしまった鳴滝姉妹のみが知る…

35-868

35-868 名前:むか〜し、むかし 三枚のお札[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 21:09:22 ID:???
むか〜し、むかし 三枚のお札


1/4
むか〜し、むかし。あるお寺に、言うことの聞かない小坊主さんがいました
怒った和尚さんは、三枚のお札を持たせてお寺から追い出してしまいます

エヴァ 「お前みたいな奴、顔も見たくない!!出て行け!!」
風香 「いいもん!!もうこんなところ出ていってやるんだから!!」
こうして追い出された小坊主さんは山の中を彷徨うのでした

とぼとぼと歩いていると、だんだんとお腹が空いてきました
やがて辺りも暗くなり、なんだか怖くなってきます
おっかなびっくり小坊主さんが歩いていると、遠くに明かりが見えてきました

小坊主さんは急いでその明かりのあるところに行きます、するとそこは小さな家でした
風香 「泊めて〜!!!」
どんどんどん、と戸を叩いて中の人を呼びました
すると・・・
千鶴 「どなたですか?」
と中から女の人の声がしました
風香 「山の中で迷ったの、泊めて〜!!」
千鶴 「それはそれは・・・さあ、どうぞ」

戸ががらがらと開いて、中から明かりが漏れてきました
出てきたのはそれは美しい女でした
部屋の中ではいろりに鍋がかけられて、何やら煮えています
どうやら食事の準備中だったようです
35-869 名前:むか〜し、むかし 三枚のお札[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 21:10:32 ID:???
2/4
千鶴 「大変だったでしょう。この山は」
女はにっこりと微笑みました、でもその微笑みには何か怖い物が感じられました
風香 「う、うん」
小坊主さんは休めるところに来たのに、なんだかほっとできませんでした
千鶴 「あらあら・・・二人になって食材が足りなくなったから奥の部屋から取ってきますね。でも・・・」
風香 「でも?」
千鶴 「決して奥の部屋は覗かないでくださいね」
風香 「うん・・・」
こうして女は奥の部屋へと消えていきました

風香 「見るなと言われると・・・見たくなっちゃうんだよね」
いたずら好きな小坊主さんは、言いつけを守らずに奥の部屋を覗いてしまったのです

奥の部屋には先ほどの女が居ました。でも後ろ姿しか見えません
千鶴 「うふふ・・・久しぶりのお客様。しっかりと・・・おもてなししないと」
女は何かを持っていました。たぶん長ネギです
それを見た小坊主さんは震え上がりました
風香 「も、もしかして・・・ここは長ネギ山ん●の家」

そうです。ここは近隣を恐怖のどん底に陥れている長ネギ山●ばの家だったのです


千鶴 「あら、顔が蒼いですよ?」
居間に戻ってきた女はそう言いました
風香 「お、おしっこしたいの・・・」
千鶴 「ふふ、その奥ですわ」
35-870 名前:むか〜し、むかし 三枚のお札[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 21:11:36 ID:???
3/4
厠に入った小坊主さんはどうしようかと悩みました
風香 「そうだ!!和尚さんに貰った三枚のお札で・・・」
こうして小坊主さんは一枚の札を取り出しました
”千の雨”と書かれています

風香 「お札さん、お札さん。身代わりになって!!!」
するとどうでしょう。お札から一人の少女が出てきたのです
千雨 「て、手前ぇ!!私を身代わりにするんじゃねぇ」
その少女は小坊主さんに抗議しましたが、壁に貼り付けられて動けません
風香 「じゃ、後はよろしく〜」
こうして小坊主さんは山ん●の家から逃げたのです

ちなみに山●ばに見つかった一枚目のお札さんは××されて●●されたそうです


風香 「ここまで来れば・・・」
山の中腹まで逃げてきた小坊主さん。でもその考えは甘かったようです
千鶴 「どこかしら〜?逃げても無駄よ〜」
女の声が響きました。すぐ近くまできているようです
風香 「くうう・・・こうなったら!!」
小坊主さんは二枚目の札を取り出しました
”亜の子”と書かれています

亜子 「なんやのん。まったく」
風香 「身代わりお願いね!!!」
亜子 「あかんあかん!!ウチは今から探偵ナイトスクープ見なあかんのや」
風香 「追いかけてくるの、おっぱいさんだったよ」
亜子 「たゆんたぁ!!!!」

こうして小坊主さんはまた身代わりを使ったのです。ちなみに二枚目のお札さんはすぐに△△されてうち捨てられたそうです
35-871 名前:むか〜し、むかし 三枚のお札[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 21:12:18 ID:???
4/4
風香 「あ、あと少しで・・・」
小坊主さんはなんとかお寺の近くまでたどり着きました
でもその前には大きな川が流れているのです
千鶴 「待っててね。もう少し、だ・か・ら♪」

山ん●はすぐそこまで迫っていました
小坊主さんはついに三枚目のお札を使いました。しかし、お札からは何も出てきません
風香 「何で!?何でなの〜!!!」
お札さんに願いをかけますが、やっぱり何も出ては来ません
そうこうしているうちに、小坊主さんは誰かに襟首を捕まれました

千鶴 「つ〜かまえた♪」
風香 「ひ、ひぇぇぇぇ!!!!!」

こうして小坊主さんはあと少しのところで捕まってしまったのです
そしてこの後、小坊主さんの姿を見た者はいないと言われています


さて、うち捨てられた三枚目のお札さんからこんな声が聞こえてきました
?? 「やってらんねえっス」
最後の三枚目の札にはこう書かれています
”美しい空”と

35-873

35-873 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:2006/07/26(水) 21:51:43 ID:BxsQgqMu
はじまりの物語
 むかしむかし、そのむかし・・・

 様々な困難を乗り越え
 多くの人々と出会い
 旅の神クロンのお導きの元、無限の知恵と勇気を手にする
 旅を続けながら何かを掴もうとする人々
 人はそれを、風来人と呼んだ
35-875 名前:マロン名無しさん[] 投稿日:2006/07/26(水) 21:53:20 ID:BxsQgqMu
少女が一人歩いていた。
 大きな傘を被り、腰に一本の短剣を付けている。肩に大きなマントを着ており、肩の上には白い毛皮を乗せている。
「刹那、そろそろ村に着くと思うぜ」
 白い毛皮が、喋った。
「次の村は、何と言う村でしたっけ」
 少女が、毛皮に答える。
「ナタネ村だ」
「ナタネ村・・・始めて聞く村です」
 なだらかな春の日差しに、少女は微笑んだ。名は刹那。村から村を渡り歩く、風来人だ。
「土地も豊かで、村民も優しい奴ばっかの良い村だと思うぜ。俺の記憶が正しければな」
「カモさんの記憶は、いつも正しいですよ」
「俺はイタチだって」
 少女の肩に乗っていたのは、白い白い語りイタチ。言語を解する珍しいイタチだ。眠たそうに少女の方に乗りながら、目を細めて声を出していた。
「名前はカモミールじゃないですか」
「そりゃそうだけどよ・・・お、見えてきたぜ」
 小さな谷の上から、一人と一匹は村を見下ろした。
 緑と家々が、綺麗な村だった。
35-894 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 22:14:42 ID:???
 刹那が村に降りると、数人の村人が村の広場に集まって相談をしていた。
「やっぱ巫女様に助言して貰った方が良いんでねぇか?」
「しかしなぁ・・・」
 カモミールが首を傾げて刹那を見た。刹那は頷き、村人達の下に歩み寄った。
「あの・・・どうかしたんですか?」
「ん?ほら、最近この村に来て食料やらなんやらを奪って行く『鬼』。どうしたら良いか、集まって相談しとったんよ」
 刹那が声をかけると、集団の中の長髪の女性が答えてくれた。
「ん?そういえばお嬢ちゃん、見ん顔やけど、何処の子?」
「桜咲刹那と申します。風来人です」
「風来人かぁ。かっこえぇなぁ。あ、うちは近衛木乃香。この村に住んどるんよ。よろしくな」
「は、はい。よろしくおねがいします」
35-897 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 22:18:44 ID:???
 木乃香と刹那が互いの自己紹介を終えると、村人の一人が声を荒げた。
「ごたごた言う前に、何らかの対策を取ろう!巫女に聞いたほうが良いなら、聞きに行けば良い!」
「しかし・・・巫女様に頼むとなると・・・やはり巫女様に納めなければならないお布施の量は桁がおかしいからなぁ・・・」
 どうやら、『巫女様』という人物は村人の相談に乗る代わりに法外な報酬を要求しているようだ。
「そんな事を言う前に、鬼に取られている作物の量がどれ程かを考えろ!」
「・・・それもそうだな。すまなかった」
「じゃあ行くぞ、『だるま神社』へ」
「おお」
 声を荒げた村人に従い、集団が動いた。刹那もそれに従う。
 少し長い階段の先に、赤い屋根の神社があった。その神社の付近で、ひたすらに掃除をしている女性がいた。巫女服を纏っており、肌の色が特徴的な褐色だ。

35-899 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 22:21:49 ID:???
「巫女様!相談事があります」
 先刻声を荒げた村人が、褐色の女性に声をかけた。
「なんだ?」
 巫女様と呼ばれた女性が箒を置き、村人を見た。今までは掃除をするために前かがみになっていたが、立ち上がった姿を見る限り、巫女様と呼ばれた女性はかなりの大柄だ。
「最近村を荒らす『鬼』達を、どうすれば良いのでしょうか」
「私に相談するのは良いが、其の分お布施は出して貰うぞ」
 会話の流れを読み取ってか否か、村に訪れたばかりの少女は我慢しきれず、集団の中の一歩前に出た。
「貴女だってこの村の一員でしょう?村の為になる事をやるのに、何か見返りが必要なんですか?」
35-905 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 22:51:25 ID:???
 巫女様は目を細め、見覚えの無い少女を見下ろした。
「・・・面白い。私は龍宮・・・龍宮真名。お前は?」
「・・・桜咲刹那と申します」
 真名は頭を振り、懐中から扇子を取り出した。
「今回に限り、お布施はいらん。どうすれば良いかだるま様に聞いてやろう」
 村人の集団に笑みが溢れた。
「だるま様ぁあああ!だるま様!」
 真名は行き成りに奇声を発し、扇子を振り回し始めた。目の色が変わり、我を忘れているようだ。
 人々は、息を呑んで声をひそめた。
35-909 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 22:53:53 ID:???
「お告げじゃ・・・」
 真名の目の色が元に戻り、何かに取り付かれたかのような声を出した。
「幼い風来の者・・・白きイタチを連れ・・・村に来るであろう」
「幼い・・・風来の者?」
 真名が言葉を発した瞬間、木乃香が呟いて刹那を見た。
「其の者、シュテン山に上り、材料を集めるべし」
「材料・・・?」
「城を築いて、鬼を退けるべし」
 お告げが終わると、村人達はざわつきながら刹那を見た。誰もが、縋る様な目付きだ。
「所で刹那とやら・・・御主の肩に乗っているのは、イタチではないか?」
「語りイタチのカモミールってんだ。よろしく」
 カモミールが手を振り、村人達が一斉に歓声を上げた。
 真名は、楽しむような目つきで刹那を見ている。
 本当にだるま様とやらのお告げが降りたのか、ただ真名が仕組んだ罠なのかは解らない。
 一つだけ確かなのは、刹那がやるしかない。その事実だけだった。

続く

35-957

35-957 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/07/26(水) 23:45:03 ID:???
ド・・・サァ
明石が血を流して倒れる、私は少し罪悪感を感じたが、すぐにそれは消えうせた。
返り血が私の身体をすり抜けた、赤血球等の単細胞ですら私の存在を認めない・・・。
「ゆーな!ゆーな!ゆーなぁぁぁ!」
亜子が泣く、私はその場から離れた、石はその辺の森に投げ捨てた。
今日、もっと殺そうと思ったがひどい疲れが身体を襲う、明日でいいや。
私は寮の私の部屋、今は「空室」になっているベッドで眠る。
次の日、大規模な葬式が行われた、3−A全員号泣である。私はこういう
堅苦しい行事は嫌いなので場を離れた、当然だが私を引き止める先生も生徒もいなかった。
会議室の近くを通りかかると魔法先生達が何か話し合っている、亜子達の証言の
「石が浮いて明石に襲い掛かった」から魔法関連だと思ったのだろう。
魔法なんか使ってないよ、私のこの手だよ。見えないだけさ。
「しかし・・・障壁を破って学園に入るとは・・・。」
「しかも生徒を・・・それに、魔力を感じさせない・・・。よほどのプロですね。」
プロ?笑わせないでよ、アマチュアだよ。魔力を感じない?そもそも使ってないよ。
私はわざとらしく学園長の前を通り過ぎる、やっぱり気づいてない。とことんまで
空気か。恨むなら・・・私を空気とやらにした人にしてちょうだい。私だって
空気になる前は気になる人も大切な友達もいたんだよ、それを奪った誰かがいけないのさ。
私の気が済むまでこの真帆良を恐怖のどん底に導いてあげるよ。
3−A生徒が現れるのを待った、できるだけ下校途中とかにしたい。
意味はないけどなんとなくね。
ん?千雨・・・いいかも、前々から人を小馬鹿にするような目は嫌いだったんだ。
私はまた、石を拾い千雨を殴りつける・・・ハズが。
ガァ・・・ンッ
偶然、千雨がノートPCを出した性で未遂に終わってしまった。恐怖を煽るだけには
充分すぎるかもしれない。そういうわけで千雨、殺さないであげるよ。
千雨がブルブルウサギの様に震える、小気味いいや。さてと、何か物足りないから
次は誰にしようか。
<美空が空気から脱することを心から祈りつつ今度こそ続かない事をさらに願う>

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最終更新:2007年07月29日 02:28