36-835
-
36-835
名前:千鶴との不可思議なる関係(1/5)[sage] 投稿日:2006/08/18(金) 23:53:25 ID:???
-
――修羅場の最中、時折、差し入れが入るようになった。
「おにぎり、ここに置いておくわね」
「ほーい」
「洗濯物とか、溜まってないかしら? なんならついでに洗濯しておくけど?」
「んッ……じゃ、悪いけどお願いするわ。例の籠に入ってるから」
「はいはい」
夕映やのどかを巻き込みながら、ギリギリのスケジュールの作業を続けるハルナ。
背中からかけられる声に、顔も上げずに答える。
カリカリと続く執筆の音。背後でゴソゴソと、汚れ物を持ち出す気配。
バタン、と戸が閉じて気配が出て行ったところで、ベタ塗り中の夕映が静かに問いかける。
「……千鶴さんとは、どういう関係なんですか?」
「どういう関係……って?」
「どうも、『恋人同士』には見えないのです。さりとて、他人とも思えません。
言ってみれば、そうですね……『ダメな夫のダメダメな趣味に理解ある妻』ってところでしょうか。
あるいは、『既に倦怠期に突入してツッコミすら諦めた夫婦』とか」
「うわ、それひっどいなぁ。まあ言い得て妙だけどさぁ」
クラスでの、あの誰もが魂を凍らせた「大ぶっちゃけ大会」からしばらくして。
周囲の人間には、少し理解しがたい形で、ハルナと千鶴の間の距離が縮まっていた。
修羅場時の差し入れや洗濯の代行など、何かにつけて顔を出しては、世話を焼く千鶴。
対するハルナは、それに自然体で応じる。特に拒むでもなく、べったりするでもなく。
だからと言って2人が何もかも許しあっているかと言えば、さにあらず。
ハルナが例の「NGワード」を口にした時には、今までどおりの粛清が行われる。
全く変わらぬ微笑を浮かべての、全く容赦のない攻撃。恐るべき長ネギ。
ハルナの迂闊な言葉遣いなども、全く変わっていない。そのため、しょっちゅう粛清されている。
-
36-836
名前:千鶴との不可思議なる関係(2/5)[sage] 投稿日:2006/08/18(金) 23:54:08 ID:???
-
「そうだねー。それに、差し入れとかしてくれるのは、有難いけれど……
どうして、原稿の方を手伝おうとはしないのかなぁ?
ベタ塗りくらいは、教えてあげれば初心者でもできるよね……?」
トーンを切りながら疑問の声を上げたのは、同じく手伝っていたのどか。
確かにトーン張りなどはアシとしてもある程度の熟練を要するが、しかし素人でもやれることはある。
相当に大変な仕事を手伝わされている2人からすれば、少しでいいからこっちを手伝え、とも思うわけだが。
「なんかねー、千鶴さん、マンガとかあんま興味ないみたい。
さすがに最初は、ちょっとは知ろうとしてたみたいなんだけどね。
なんかかなり早いうちに、『自分には理解できない』ってことを理解しちゃったみたいでさー」
諦めが早いというか、最初っから趣味の共有など考えていないというか。
ハルナの薦めた漫画を2冊ほど読んだだけで、「あらあら、これは私にはわからないわねぇ」と匙を投げてしまった。
一方で、千鶴の趣味である天文学や、子供相手のボランティアには、ハルナは全く興味もなく。
……普通、ここまで互いの趣味や関心が乖離してれば、友達付き合いすらマトモに成立しないものだが。
「ま……千鶴さんは、アレはアレでいいのよ。
漫画本勝手に片付けないで、とか、パソコンの電源勝手に切らないで、とか。
一度ミスしたことも、ちゃんとお願いすれば分かってくれるし」
「…………本気で『理解ある妻』って感じですね、それって」
夕映は大きく溜息をつく。
ハルナは悪い奴ではない――それは分かっている。だからこそこうして自分も手伝ったりするのだ。
けれど、どこをどう考えても、千鶴とハルナというのは、結びつかないのだ。
何でもって繋がっているのか、まるで分からないのだ。
-
36-837
名前:千鶴との不可思議なる関係(3/5)[sage] 投稿日:2006/08/18(金) 23:55:58 ID:???
-
――数日後。
「この間、締め切りとかで騒いでいた原稿は、ちゃんと間に合ったのかしら?」
「あー、おかげさまでね〜。まあ、あの程度はピンチの内にも入らないけどねェ。
……あ、あの時は色々とありがとねー。助かったわ」
特に用事があったわけでもないが、しかしハルナは千鶴の自室を訪ねていた。
何というか……「あの時」以来、何度も食事に誘われ、千鶴の手料理をご馳走になり。
この部屋にも、だいぶ慣れてしまった。
勝手知ったる他人の部屋。掘りごたつ風のスペースに足を突っ込んだまま、だらしなく床に大の字になる。
千鶴1人の部屋ではない、いいんちょこと雪広あやかも住んでる部屋だけあって、シンプルながらも広くて豪勢だ。
「……ところで今日、残りの3人は?」
「あやかは、今日は明日菜さんとデートって言ってたわねぇ。
夏美ちゃんは、ハカセの所に行くって言ってたし、小太郎君は最近ずっと週末は留守なのよ。
だから今日は寂しくって。ハルナが来てくれて、丁度よかったわ。良かったら、晩御飯、食べていかない?」
「お、いいねー。ちょっち金欠だったから、マジ有難いわ〜」
ハルナのダラけた態度に怒ることもなく、優しく微笑む千鶴。
その態度に――ハルナは、自分がこの関係を受け入れてしまっている理由を、直感する。
ハルナ自身、どこか「姐さん気質」な所がある。誰かを守り、かつグイグイ引っ張る部分がある。
図書館探検部の4人の中でも、みんなを引っ張るのは大抵はハルナの役目。
のどかや夕映は、ある意味で彼女の妹分のようなものだし、このかだっていつもフワフワしていて頼りない。
ハルナは、親友たちと居る時は、常に気が張っているのだ。
それはそれで、好きでやっていることだし、苦痛でも何でもないのだが……。
だがこうして、千鶴が相手の時には。
思う存分、甘えることができる。だらしない姿を晒すことができる。
これが――体験してみれば、思った以上に甘美な立場で。
趣味など共有できずとも、全く問題ではない。
趣味の不一致も含め、千鶴はその女神の如き包容力で、全てを赦してくれるのだ。
-
36-838
名前:千鶴との不可思議なる関係(4/5)[sage] 投稿日:2006/08/18(金) 23:57:08 ID:???
-
ただそれだけに、ハルナには不安なことがある。
自分自身、普段はみんなのことを受け止め、あるいは守る立場だからこそ、思うことがある。
「ねぇ、千鶴さん……」
「なにかしら?」
「千鶴さんはさ……私なんかの、何がいいわけ?」
甘えることのできる、自分はいい。発端こそ唐突だったが、今の状況は正直有難い。
けれど、自分は千鶴に対し、特に何もしていない。
いや何もしていないどころではない、千鶴が最も気に病むある事実を、ネタにし笑いものにしているのだ。
こういう関係になってから、あるいは「粛清」が激しくなってから、多少はその頻度も減ってはいたが……
それでも、嫌われる要素こそあれ、愛される理由など、思いつかない。
自分などが誰かに好かれるという状況そのものが、逆にしっくり来ない。
親友同士である夕映やのどかにも、ある限局的な意味においては「嫌われている」自分である。
「嫌われ」「困られている」という自覚のある、自分である。
ある意味、それでもいいやと開き直っているハルナではあったが……。
尊大で自分勝手な態度とは裏腹に、低い自己評価。
漫画の技術だけなら自信があるが、それ以外の自分自身には自信がない。
だから漫画の世界に、空想の世界にのめり込んだのか。あるいは漫画好きだったからこうなったのか。
普段は考えもしない弱い考え。いや、考えることを拒否し回避している、弱い想い。
それが、千鶴の邪気のない笑みを見ていると、勝手に胸の内から湧き上がってしまう……。
けれど、千鶴は。
「あらあら。何か、つまらない考えに捕らわれちゃってるみたいねぇ。
ダメよ、ハルナ。そういうこと、ウジウジ考えてちゃ」
優しく微笑むと、床に寝そべったハルナのすぐ近く座り、ハルナの手を握る。
暖かい体温。ただそれだけで、ホッとする感覚。
「何がいい、と言われても、困るのだけど……。
なんとなく、今のハルナには私が必要な気がしたの。ただ、それだけよ」
-
36-839
名前:千鶴との不可思議なる関係(5/5)[sage] 投稿日:2006/08/18(金) 23:58:42 ID:???
-
必要とされた気がする――それだけで、十分。あとは、互いに出会い巡り合えた偶然に、感謝。
理由なんていらない。理屈なんてない。ただその気持ちに気づくことができたら、それで十分。
それが母性愛なのか、博愛なのか、エロスな愛なのかは、判然としないのだけれど。
「今夜は3人とも帰ってこないと思うのよね……。
ハルナ、今日は泊まっていかない? 私も1人じゃ、寂しいし」
「そうだなァ……。原稿も上げたことだし、お言葉に甘えようかな♪」
「――で、結局のところ……2人の間に肉体関係はあるのですか?」
「ちょッ、ゆえ、その言い方って……!」
――翌朝。千鶴の部屋から朝帰りなハルナは、のどかと夕映の2人に、廊下で出くわしていた。
夕映のストレートな問いかけに、隣にいたのどかが顔を真っ赤にして引き止めるが、当のハルナはケロっとした顔で。
「ん〜、まあそうねぇ。わざわざ泊まるんだから他にやるこたァないよね。
まーおばさんはネチっこくて大変だけどさー、まあ流石は年の功って言うか」
「ちょッ、ハルナ……!」
「でもま、甘える一方ってのもなかなか悪くないよー、って……」
言いかけて、殺気。
背中に伝う、冷たい汗。
振り返るまでもない、それはつい先ほど、彼女の自室で別れを告げたはずの……
「うふふ。誰がネチっこくて大変なのかしら? というか、あること無いこと適当言っちゃダメよ?
これはやっぱり、」
果たして、先ほどのハルナの発言は真実なのか否か。夕映たちが確かめる間もなく。
止めきれなかった夕映たちの目の前で、凄惨な粛清が実行される。一切の妥協も手加減もない、例の粛清。
げに理解しがたきは、2人の不思議な関係――。
36-842
-
36-842
名前:大人へ…[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 02:23:12 ID:???
-
大人へ…
中学を卒業して高校へと進学、その後の進路は自由にして…そうやってみんな大人になってゆく。
屋上でのんびりと寝ている千雨とザジもその狭間にいる。
彼女らもいつかは大人へと成長していく。
「千雨」
ザジは千雨に甘えるように頭をすりつけてくる。
「はいはいそうやってベタベタくっつくなよ」
頭を撫でられるザジは知っていた。千雨は怒りっぽい性格の割りにザジには甘い。
本気で怒ったところなど数え切れるほどだ。
だからこそ時々不安に思う、千雨はどれだけ本気になってザジを愛しているのか…
「千雨、あと半年で中等部とお別れなんだね」
「…あぁ」
長いようで短い中学生活、あと半年もすれば卒業。あっという間に思えた3年間だった。
「…私、卒業したくない」
「おいおい、それじゃいつまで経っても大人になれねぇぞ」
大人になることに抵抗はない、だがそれで誰かが離れていくことが寂しかった。
ひょっとしたら千雨も離れるのではとも思えた。
「怖いの、大人になりたくない。ずっと千雨や3−Aのみんなと一緒にいたいよ」
「…ザジ」
15歳の人間にはいくつもの可能性や夢がぎっしりと詰まっている。
それはザジにも当てはまる、千雨との想い出が色褪せるほどに…
繰り返し願うのは自分の我侭だというのは分かっている、中学を終えたら国に帰ることになり、そのまま千雨と別れることもある。
いつか千雨が『さよなら』と言われるのも怖い、考え出したら途方もなくキリがない。
「このまま大人になって千雨ともう会えなくなるくらいなら…いなくなったほうがいいかも」
ただザジの我侭を聞いてくれる千雨だったが、この一言でいきなり態度が豹変する。
-
36-843
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 02:23:49 ID:???
-
パシン
千雨の手がザジの頬を強く叩いた。
「ち、千雨…」
滅多に怒らない千雨が感情をむき出しにしていた。
「そんな、悲しいこと言うな…っ」
そのメガネの奥の瞳にはうっすらと涙が浮かんでいる。
「お前がいなくなるなんて…冗談でも聞きたくねぇんだよ!!」
はっとするザジ。千雨だって別れたくない、心を打ち明けられる恋人の切実な思い。
「テメェは私のモンだ!勝手なこと言ってんじゃねぇ!」
顔を赤くして俯く千雨を抱きしめた。
―どうしようすごく嬉しい。好きな人の所有物だなんて…それって心の底から愛されてるってこと!?
もう離したくない、千雨の体は熱く心音が分かるくらいに胸は密着し合っていた。
「大好き」
そのまま千雨の唇を奪い、誰も居ない屋上のさらに死角になる場所に移動して千雨を押し倒す。
「…何が大人になりたくないだ。十分大人なことしてんじゃねぇか」
「うん」
こうなると二人は止められない。
「千雨…ここ、いい?」
昼間に学園でなんてことしてるんだと思っていても今更遅い、歯止めなどという文字も存在しない。
「んあっ……聞くなバカ」
こういうことになるとザジは俄然やる気を発揮する。いつも千雨はそれにやられっぱなしだ。
15歳はとても半端で、奇麗事で生きていけないことくらい分かっている。
-
36-844
名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 02:24:24 ID:???
-
不安だらけで余計なことばかり考えてしまうけど…
「ザジ、安心しろ。私は勝手に…お前の前からいなく…ならない…から……」
「…千雨」
大人になっても千雨がずっと一緒なら、笑って言えるはずだ…
「…好き」
終
リクカプ募集中。
36-853
-
36-853
名前:三英商事へようこそ![sage] 投稿日:2006/08/19(土) 16:59:08 ID:???
-
三英商事へようこそ!〜人事部編〜
「桜子ちゃん。いる?」
「はぁい。どーしたのぉ?アスナー」
明日菜に呼ばれた桜子は、イスの背をぐっと反り明日菜を確認した。
右手にはダーツの矢。
桜子の正面の壁では円がブツブツ言いながら壁に刺さった矢を抜いている。
「『イドウ願』よ!いいんちょのいる経理なんてうんざり!」
「ちょっとちょっとアスナ。そう言うのは私に出してくれない?人事部(ココ)の課長(せきにんしゃ)なんだから」
部屋の奥から聞き覚えのある声がした。
「美空ちゃん!?いたの!?えっ・・・課長だったっけ?」
「もォーひどいなーハンコ押すの(さいしゅうけってい)は私だよ?」
苦笑いしながらも明日菜へと歩み寄る。
「あーいいのいいの。どうせ桜子が決めてるんだから。課長はソコ座ってて」
円は美空を制して明日菜の願書を受け取った。
「・・・また私はのけ者なのね・・・」
自分の席にちょこんと座る美空の声は誰にも届かなかった。
「アスナー コレ字ィ違うんだけど・・・。『移動』じゃなくて『異動』よ?あんた相変わらずバカねー」
「うう・・・円までバカバカ言わなくてもいいじゃない!!」
「これじゃあいいんちょも不安だわ・・・。桜子ーアスナの異動先決めてあげて」
「おっけー」
円の声に桜子は片目をつぶって壁を見つめる。
「ま・・・さか・・・」
「えいっ!」
壁の的に刺さったダーツの矢は、「経理課」の文字を捕らえている。
「ああーやっぱアスナは経理だわ。諦めな」
「ちょ・・・ちょっと!!何なのよ、何でダーツなのよ!?」
「運命ってやつ?」
円は刺さった矢を抜きながら答える。
上手く刺さったダーツの矢に、桜子はゴキゲンなようだ。
「納得いかないわよっ!!」
-
36-854
名前:三英商事へようこそ![sage] 投稿日:2006/08/19(土) 16:59:53 ID:???
-
「まぁまぁー落ち着きらさいってー。はい、こえ持って♪コポポポポポポ・・・」
ひょいと手渡されたグラスに心地よい音を響かせながら注がれる透明な液体。
ふわっと甘い香りが部屋中に広がった。
「ささ、ぐいっとな・・・ひっく」
「コラー!また美砂は仕事中に呑んで!!」
「うっわーい!あたしもあたしもー!!」
マイグラスを掲げて駆け寄る桜子に、鼻歌混じりで美砂がその液体を注ぐ。
「『大吟醸 はかなつの恋』儚い夏の恋たぁ泣かせるねぇ。お姉さん胸がきゅーんとしちゃうよ」
美砂は自らもグラスを傾けるとカーッと吐息を漏らす。
「あんた最近ますますオヤジ臭いわね」
そう言いながらも円は自分のグラスに酒が注がれるのを黙って待っている。
「ほら、再経理配属おめでとう。まぁ、がんばりなさいな」
グラスが触れる軽い音に桜子が過敏に反応する。
「何なにーー!?お祝いなの!?みんなで祝わなきゃー!はいはい、みんなグラス持ってーー♪」
「あのー私のグラスないんですけど・・・」
「みんなあるねー♪カンパーイ♪」
4人のグラスの触れ合う音が、部屋の中にコダマした。
不服気味の明日菜も3人に言われるがまま、グラスに口をつける。
4人の後ろでは、空気化した美空がこっそりお酒をよろしく頂戴していた。
「『ハカセ×ナツミの恋』だっつの。甘い甘い美酒ぅ〜〜〜♪」
数時間後、宴会場と化した人事部の騒ぎを聞きつけ、やって来たいいんちょに明日菜モロとも、人事部3人娘が
まとめて怒られたのは言うまでもない。
「おぉー!こんな時、存在感ないとラッキー♪」
「美空さん。あなたもですわ!」
どうやら人事部4人揃っていいんちょにこっぴどく怒られたようです。
人事部編 とりあえず終了
36-858
-
36-858
名前:真名ちゃんもっこり日記97[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 20:22:15 ID:???
-
真名ちゃんもっこり日記97
茶々丸に別荘の掃除の手伝いをして欲しいと依頼が来た。
掃除程度でなぜ報酬を出すのかと疑問に思ったが、まぁ依頼は依頼だ。
適当な掃除道具を持ってエヴァンジェリンの別荘に行くことに。
別荘直前に茶々丸が空からやって来た、どうやらどこかに出かけていたみたいだな。
「猫さんの餌やりに行ってました、こちらです」
ふむそうか、ならいい。ではそろそろゴミ屋敷の掃除を…
ちょっと待て、たしか私はエヴァンジェリンの別荘を掃除に来たはずだ……
あの別荘…どう見ても窓やドアからゴミ満載の袋が出ている。
完璧なゴミ屋敷と化してるぞ!?
「私もこの別荘に帰るのは久しぶりです」
何?それじゃあエヴァンジェリンはその間ずっと放置プ(ry
「こちらへ、ドアが開かないので窓から入りましょう」
ゴミがドアを塞いでいる状態になるまで放置するなよ。
「マスター。ただいま戻りました」
何故か知らないが入るのが微妙に怖いぞ。
「おーい…生きてるか?」
「私はここだ」
あ、いた。
相変わらずダサいジャージ姿だな。―と言うより前からずっとそのままなのか?
「PAR買いに行くだけで1週間もかかったのか!?おかげでレベル99までやり込んでしまったぞ」
「申し訳ありませんマスター。食事は?」
「あ?カップメンとお前が用意していた冷凍食品で何とかした」
…色々と聞きたいことが山ほどあるがこの際止めておこう。
こいつ本当に最強の吸血鬼なのかと時々思ってしまう。
-
36-859
名前:真名ちゃんもっこり日記97[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 20:23:16 ID:???
-
おや?ふと気になったのだが、これだけゴミ満載だとチャチャゼロがどこにいるのか分からんが…
「茶々丸、チャチャゼロはどこだ?」
すると茶々丸は指を上に向けた。
上って天井しか……げっ!?
チャチャゼロが天井の電気のコードに片足を吊るされた状態になっている!?
「まだ首にしてないだけマシですよ…クスクス」
「タ…タスケ
びしびしびしびしびしびし(報復ビンタ)
「さぁ、“掃除”をしましょう」
( ̄□ ̄)…
36-864
-
36-864
名前:円 涙の数だけ[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 23:17:29 ID:???
-
円 涙の数だけ
アキラ 「ばかぁぁぁ!!!」
パシィィィン・・・
教室に響き渡る鋭い音。頬を赤く張らした龍宮さんと、目尻に涙を浮かべたアキラさんがいる
しばらくの沈黙の後、アキラさんはその場から走り去っていった
後に残されたのは腫れた頬をさする龍宮さん。そしてこうつぶやいた
真名 「お尻ぐらい・・・触っても・・・」
アキラさん。泣いてた
円 「ねえ、龍宮さん。お話があるんだけど・・・あっち行こうよ」
真名 「人気の少ないところに・・・な・ん・の・よ・う・か・な♪」
私は龍宮さんを人気の少ないところに呼び出すと、そのまま抱きついた
真名 「お、おい・・・いきなりだな。ん?」
抱きつきざま、私は龍宮さんの首に首輪を取り付ける。そして不敵に笑った
真名 「こ、これは?」
円 「首輪型爆弾。時間が来ても爆発するし・・・外しても爆発するの」
一気に青ざめる龍宮さん。冷や汗を垂らしながら私に問うてくる
真名 「う、嘘だろう。そんなわけあるはずが・・・」
円 「だって私は”爆殺天使円ちゃん”。アキラさんの涙の数だけ殺してあげるね」
本気の爆破は、AAでは表現できないの。だって、バラバラになって死んじゃうんだもん
完
36-868
-
36-868
名前:ザジ&アキラ 〜夏の終わり〜[sage] 投稿日:2006/08/20(日) 00:05:35 ID:???
-
「もうちょっと泳ぎたかったな・・・」
いつもより早く終わった部活の帰り道、アキラは一人で寮へ続く道を歩いていた。
青々と茂る頭上の木々が、強い風に揺られてザワザワとわめき立てている。
「仕方ないか」
見上げた木々のその上の空からは、重そうな灰色の雲が迫っている。
いつ降り出してもおかしくない雨の気配に自然と急ぎ足になる。
じっとりと熱い空気に触れた半乾きの髪が、アキラの首筋に絡みつく。
肌から滲み出る汗に不快な気分だったが、空の様子からすると足を止めるわけにもいかない。
寮まで雨が降らないように、と願いながらアキラは歩調を速めた。
「あれっ?」
何とか雨が降る前に寮へ辿り着いたアキラ。
視界に入った銀色の髪に、ハッとして振り返る。
玄関先から数メートル離れた木の下で、しゃがみ込んでいたのはクラスメイトのザジだった。
「雨 降ってくるよ」
アキラの声に俯いていたザジはゆっくりと振り返った。
いつもより更に小さな背中が頼りなさそうに見える。
「・・・・・・・・・」
大きな瞳がじっとアキラを見つめ、またすぐに背中を向けた。
「・・・もうすぐ終わる」
俯いたままの無感情なザジのか細い声に、アキラは後ろから覗き込んだ。
-
36-869
名前:ザジ&アキラ 〜夏の終わり〜[sage] 投稿日:2006/08/20(日) 00:06:45 ID:???
-
手元からガサガサと乾いた音がする。
ザワめいていた木々が静まり、蒸し暑い空気の中、遠くから聞こえてくるヒグラシの
もの悲しい鳴き声が辺りに響き渡った。
ツーッと首筋に一滴、汗が零れ落ちる。
早まる心臓の鼓動を抑えつつ、そのモノをアキラは改めて確認した。
たくさんの渇き切ったセミたち。羽根が折れ、腹が欠けたモノも少なくない。
ザジの手に抱えられたいっぱいのそのセミたちの死骸に、アキラは思わずゾッとした。
「・・・・・・ザ・・・ジ・・・?!」
ひと際大きな音を立て、セミたちはザジの手から零れ落ちた。
ザジは無言で自分の前に掘られた穴を見つめている。
「・・・お墓」
小さく呟くと、穴の淵に盛られた土をそっとセミたちにかぶせた。
手で掘ったのだろうか、ザジの爪には土がびっちりと入り込んでいた。
「・・・夏が終わると・・・死んじゃうんだね・・・・・・アキラは・・・いなくならない?」
肩を震わせ、地面を見つめるザジをアキラはそっと後ろから抱き締めた。
一瞬身じろいたザジに頬を摺り寄せると、ゆっくりと髪の毛を撫で始めた。
「大丈夫だよ、私はずっとそばにいるから」
-
36-870
名前:ザジ&アキラ 〜夏の終わり〜[sage] 投稿日:2006/08/20(日) 00:07:17 ID:???
-
ザッと一段と強い風が二人の周りをすり抜けた。
気付くとヒグラシは鳴き止み、木々の擦れる音と共に大粒の雨が降り始めた。
アキラはザジの手を取り、玄関へと走り出す。
二人が屋根の下へ着く頃には、外は土砂降りだった。
ぼんやりと木の下を見つめるザジの手をアキラは両手で包み込んだ。
「手ぇ、洗おっか。」
ザジが見上げると、そこには優しいアキラの笑顔があった。
コクンとザジは無言で頷き、もう一度振り返る。
アキラはザジの視線の先を一緒に見つめた。
雨の音に混ざって、耳の奥でヒグラシの鳴く声が聞こえた気がした。
〜END〜
36-875
-
36-875
名前:アキラ 脱がないで[sage] 投稿日:2006/08/20(日) 22:25:01 ID:???
-
アキラ 脱がないで
ちょっと困った。みんなやる気満々だ
裕奈はもうすでに服を脱いでいる。やがてその姿を見た亜子がたゆんたゆんと襲いかかった
アキラ 「みんな、あのね・・・」
まき絵まで脱ぎ始める。そしてまき絵も裕奈に襲いかかった
裕奈 「にゃ〜・・・」
裕奈が撃沈した。亜子、まき絵、やり過ぎ・・・
さて、準備のできた三人が私を見ている。どうしよう
亜子 「なあ、ここまできたんや。ええやろ?」
裕奈 「にゃはは・・・にゃう」
まき絵 「アキラ、もう・・・我慢できないの」
アキラ 「でもね・・・」
三人は私に迫ってくる。どうしよう、後輩とかもいるんだけどな
アキラ 「・・・わかったよ。いいよ」
亜、ま、裕 「いえー!!!」
脱いだ三人は走ってゆく。私の聖地、部活のプールに向かって
アキラ 「部活の邪魔、しないでね」
完
36-879
-
36-879
名前:素敵な香り[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 00:05:10 ID:???
-
素敵な香り
「筆記用具に課題、教科書はいいんちょの部屋にあるとして…」
夏休みも残すところあとわずか、補習のせいで進まなかった夏休みの宿題を済ますために明日菜は準備をしていた。
もちろん相手はあやかの所である。
勉強嫌いで夏休みの宿題もギリギリになるまでやらない明日菜だがあやかがこの日手伝ってくれるそうだ。
「あれ?明日菜じゃん」
部屋を出た所で声を掛けてきたのは柿崎美砂だ。
「あ、柿崎。ちょっと出かけるの」
明日菜の荷物の多さや雰囲気から、誰かの所に行くことを直感的に知った美砂は鞄からあるものを取り出す。
「ふーん、そんじゃいいのあげる」
すると美砂は明日菜の目の前で何かをシューっと振りかけた。
「わぷっ!何これ」
「何って香水じゃん。やっぱりどこかに行くときはこれくらいしないとね、相手にもいい印象与えないとね」
彼氏がいる美砂だからこそ言えるアドバイスだ。
もっとも美砂は明日菜の相手が身内だとは知らないが。
「うわ、動くたびに匂うよ…」
元々派手な化粧をしないタイプであるため自分じゃない匂いに戸惑う明日菜。
「これじゃ自分の匂いに酔うのは時間の問題かも…」
明日菜は強い香水の匂いに違和感を覚えながらあやかの豪邸に足を進めた。
あやかに会うとすぐに課題に取り掛かった。
あやかはまじめに取り組む明日菜の姿勢を見て適当なちょっかいは止めておこうと悟り、堅実にアドバイスを送った。
「いいんちょ、そっちどう?」
「大体は終わりましたわ」
「これなんかどうかな?」
「明日菜さんにしては上出来ではありませんこと?」
-
36-880
名前:素敵な香り[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 00:06:02 ID:???
-
余計なことは考えずにただひたすら二人で課題を片付けることに集中した。
明日菜にとってこれだけ勉強に集中したのは初めてだろうか。
「やった、終わったー」
嬉しくなり大きく息をつく明日菜だがあやかはじっとこちらを見ている。
「明日菜さん、何かつけました?」
手首を持って香水の匂いを嗅ぐあやか。彼女の鼻が明日菜の手首に軽く当たった。
「ちょっと…柿崎に香水振り掛けられて…変かな、がさつな私が香水なんて」
「いえ、とてもいい匂いがしますわ」
するとあやかは首筋にも鼻を近づける。
「ちょっ…いいんちょ…」
まずい、この流れは非常にまずい。明日菜の本能がすぐさま警告音を発する。
だがその警告音はすぐさまかき消される。
首筋に鼻を近づけるふりをして明日菜の唇を奪うあやかの行動に…
そこにあった課題やプリントを床にばら撒き、明日菜自身も床に押し倒される。
こんなことではいけないと思った明日菜は必死に抵抗を試みるも、あやかのキスの前にひれ伏す。
「うひゃっ!?」
あやかの手が明日菜の服の下から入り込み、ブラジャー越しに胸を揉みだす。
ぞくっとくる感触に腰から下が完全に砕けてしまう明日菜。
「や…やめて…」
「どうしてですの?」
「ど、どうしても!」
だがやめない。抵抗する明日菜など無視して徐々に攻めていくあやか。
気付けば明日菜の衣服は剥ぎ取られており、あやか自身もほぼ裸に近い状態だ。
「だめぇ…」
-
36-881
名前:素敵な香り[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 00:06:37 ID:???
-
もう明日菜の理性は限界に近い。
「だって、キス一つでこんな気分なのにそれ以上されたら私……いいんちょのことしか考えられなくなるー!」
「でしたら…そうしなさい。わたくしのことだけを考えなさい」
それを最後に明日菜の意識はあやかだけに突き進み、正気に戻った頃にはベッドの上だった。
「ただいまー」
寮の部屋に戻った明日菜は課題の入った鞄をその場に置いてベッドに倒れこむ。
「明日菜、晩御飯どうする?」
ルームメイトの木乃香が尋ねる。
「いい…」
小腹が減ってはいたがとてもそんな気分ではない。ベッドに顔を埋める明日菜の顔は複雑だった。
「…またやっちゃった」
ベッドの中で少し後悔する明日菜。
激しく求め合い、せっかく本調子になっていた腰をまた悪化させていた。
少し抵抗感のある腰を気にしながら起き上がり、ふと自分の匂いを嗅ぐ。
あの強い香水の匂いはもうしていない、その代わり行為によって出た汗の匂いに混じりあやかの匂いがしていた。
「匂い移っちゃった」
単独ではきつかった香水の匂いだが、二人の温もりが混じると何故か心地よかった。
「木乃香ー。やっぱ私食べる」
そう言いながらも彼女は又、あやかのことを考えていた。
終
36-885
-
36-885
名前:刹那 真夏の夜の夢[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 00:49:02 ID:???
-
刹那 真夏の夜の夢
1/2
夏、暑いのは昼だけではない。夜も非常に寝苦しい
幸いにも私は盆地の京都で暑苦しい夜を何度も超えている
だが、文明の利器というのは非常に頼もしいものだ。頼り切るのもどうかと思うが
刹那 「では龍宮、冷房を切るぞ」
どうやらいくら寝苦しいからといって、冷房をつけっぱなしで寝るのは体に良くないらしい
十分に部屋は冷やしたので、心地よく眠れるだろう
と、思っていた
刹那 「んっ・・・」
どのくらい眠っていたのかはわからない。じわじわと襲ってくる寝苦しさに私は目が覚めた
汗で肌に張り付いた服、胸に添えられた左手、背中に感じる柔らかいもの
???
刹那 「何!!やぁん・・」
這い回る手に私は自分の手を確認する。自分の手はここ。じゃあこの手は?
木乃香 「起きたん?早速やけど・・・ええよね?」
何が良いんだろう?
-
36-886
名前:刹那 真夏の夜の夢[sage] 投稿日:2006/08/21(月) 00:50:33 ID:???
-
2/2
刹那 「あ、あかんこのちゃん!!龍宮が・・・」
だが、震える声で叫ぶ私をこのちゃんは鼻で笑った
木乃香 「大丈夫や。龍宮さんは超さん特製の眠り薬でぐっすりや。もう二度と目覚めんくらい飲ませといたからな」
このちゃんはそう言うと白魚のような指を私の下着に這わせた
こそばゆいが快楽はしっかりと生まれ、私の頬が赤らむのがわかった
このちゃんは背後から私を抱きかかえると、指をゆっくりと上下に動かす
刹那 「んっ・・・」
下着の薄布がだんだんと食い込んでゆく。やがて熱を帯び始めて湿り始めた
木乃香 「やっぱりせっちゃんはええな。さわり心地が違う」
私は抵抗しようとするが、どういう訳か力が入らない
木乃香 「せっちゃんにもお薬効いとんのや。こっちはスプレー式やで?」
ああ、このちゃん。なんてことを・・・
このちゃんの舌が私の耳朶を捕らえた。そして耳の中に暖かい息を吹きかける
刹那 「ふう・・・あん!」
私の声は震え、上ずり、か弱い声となった
木乃香 「せっちゃん・・・ウチのこと、嫌い?」
だがその声は私の耳には届いてはいない。しばらくして返事がないことが不満だったのか、このちゃんは再び私を責め始めた
生暖かいぬめりが私とこのちゃんの間に生まれる。そこから生まれ出る刺激が嫌がおうにも私たちを高揚させた
舌と指と肌の三重奏は私の肉体をむしばんでいき、私の意識を混濁させる
抵抗する事も・・・考えられなくなってきた
このちゃん、ウチ、汚れるん?
完
最終更新:2007年07月29日 02:28