15-232
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15-232
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/21(金) 17:17:48 ID:cY2IBZhF0
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真名の苦悩 12 魔眼
1/2
魔眼、それは私に秘められた力
この瞳は邪悪を見抜き、決して逃がさない
それなのにどういうことだろう
私の魔眼はある人物を捕らえて離さない
魔眼が捕らえたのは近衛木乃香だ
その手には首輪が握られている
その首輪はおそらく犬用だろう
いくら私が子犬が好きでも、そんな事で魔眼は反応しない
近衛木乃香が邪悪になってしまったのか?それとも誰か別人が入れ替わっているのだろうか?
少し探ってみる必要がある
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15-233
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/21(金) 17:19:07 ID:cY2IBZhF0
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2/2
木乃香は公園のベンチに座っている
私はそっと、そのベンチの傍に潜んだ
木乃香は首輪を見つめていた
その顔は紅潮し、片手を頬に当てうっとりとしている
くそう、そんなに可愛い犬なのだろうか。どうしても見てみたい
うっとりと首輪を見つめる木乃香
体をもじもじと動かし興奮気味になっているようだ
私もうずうずしてきた、子犬はまだか
興奮が最高潮に達した木乃香は、全身を震わせて立ち上がった
木乃香 「せっちゃんに似合うやろな〜ああん!コレつけたせっちゃん想像しただけで、イッてしましそうや〜!」
人犬とはな・・なかなか邪悪な趣味だ
刹那、骨は拾ってやる
てゆうか子犬じゃなかった・・・私の子犬はどこ?
完
15-470
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15-470
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/24(月) 23:25:24 ID:bbC6Nfh70
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真名の苦悩 13 妖怪
1/4
私は本業の学業の他にいろいろな事を金で請け負う仕事もしている
そんな私に一件の依頼が舞い込んできた
それは妖怪を退治して欲しいとの事だった
今どき妖怪などと思う、そのほとんどが勘違いだ
現に依頼の内容もあやふやなものだった
雨の日の夜に何かが足に触れ転びそうになる、害は無いのだが気持ち悪いので何とかして欲しい
そんな内容の依頼であった
だが、この一見なんでもなさそうな依頼が私をいろんな意味で苦しめた依頼となった
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15-471
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/24(月) 23:26:15 ID:bbC6Nfh70
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2/4
私は現場に到着する、あたりには小雨が降り足元がぬかるんでいた
そこはなんでもない竹やぶ側の暗い道
私は気配を探る、それらしい妖怪の気配は感じられない
やはり依頼主の勘違いだろう、そう考え始めていた
そのときである
私は異形の気配を感じ始めた
人外の気配、私はとっさに身構える
危険な気配には感じられない、どちらかと言うと獣の気配に近い
人に対しては殺意はないようだが・・・
気配が集まる一点がある
私はそこに集中して魔眼を発動した
気配が凝縮しその姿が現れてくる
その姿を完全に捉えたとき、私は戦う意志を無くしてしまった
勝てない・・・そう思った
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15-472
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/24(月) 23:26:59 ID:bbC6Nfh70
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3/4
私の魔眼が捕らえたのは脛擦りであった
脛擦り
全体的に子犬のような姿をしている
雨の日に歩いている人の足元にすりよってきたり、足の間を通ったりして転ばせようとする妖怪
くはぁ・・・
たまらない、抱きしめたい、一緒にお風呂に入ってご飯を食べさせてあげて・・それからそれから・・
イ、イカン、そんな事を考えている場合ではなかった
本物の妖怪である以上、退治せねばなるまい。それが依頼なのだから・・
涙が出て来た。私にはあんなに可愛いものを銃で撃つなんて出来ない
脛擦りはこちらを見て怯えている
私が自分に害を加えるようとしていること、そして逃げられないことを感じ取っているのだ
そしてついには脛擦りが震えながら鳴きはじめた
きゅーんきゅーん
鳴き声まで子犬だ、こうなったら私の負けでいい
もう依頼などどうでも良くなっていた
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15-473
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/24(月) 23:28:16 ID:bbC6Nfh70
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4/4
結局退治はしなかった
私はそのまま脛擦りを捕獲して学園の近くの森に放してやる事にした
あそこを住処にしていた脛擦りには悪いと思ったが、あのままではいずれは他の誰かに退治されてしまうだろう
それならばと思いここにつれてきたのだ
どうやら脛擦りはここが気に入ったようだ
ここについて脛擦りは辺りをきょろきょろ見回す、しばらくじっとしてあたりをうかがっている
そして私のほうを見て一声鳴くと森の奥に消えていった
私は今その森にいる。またあの子に逢えないかと思いここに足を運んだ
今度出逢ったら名前を付けてあげよう、そんな事を考えていた
そのときである、あの子と思われる鳴き声が聞こえてきたのは・・
私は急いでその鳴き声が聞こえてきた場所に急行した
私がそこで見た光景は・・・
茶々丸 「ハンゾーさん、甘えん坊ですね・・。そんなに私の脚がお好きですか?」
そこにはすでに茶々丸によって餌付けされ、茶々丸の脚に擦り寄る脛擦りがいた
あの子が幸せならそれでいいんだ、それで・・泣くもんか!
完
15-505
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15-505
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/25(火) 13:37:48 ID:vUY2bdc10
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真名の苦悩 14 悪戯
1/5
?? 「マナ・・マナ・・」
誰かが私を呼んでいる、この場に私以外の人間はいない
では誰が・・私は声のしたほうに顔を向ける
そこにいたのはアベルだった
私は混乱する、アベルがしゃべった?そんな事あるはずが無い。いや、できればあって欲しいのだが・・
アベル 「マナ・・マナ・・」
やはりアベルがしゃべっている、夢ではないだろうか?そう思い頬をつねった、痛い
どうやらこれは現実らしい
こんなに嬉しい現実があっていいのだろうか・・
私の心は羽でもついたように浮つき始めた
アベル 「マナ・・オハナシアルノ・・」
その言葉を聞いた私はふらふらとアベルに近寄った
アベルは近づいてくる私を黙ってみている
そのつぶらな瞳がたまらない
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15-506
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/25(火) 13:38:31 ID:vUY2bdc10
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2/5
私はアベルをそっと抱き上げた
アベルは舌を出し不思議そうに私を見つめている
真名 「こ、こんにちは・・」
アベル 「マナ・・」
私は嬉しさで自分の手が震えているのがわかった
自然と頬が緩んでくる、今の私の顔はかなり間抜けな顔になっているだろう
真名 「お、お話って?」
私はアベルに問い掛ける
アベル 「マナ・・ダイキライ・・」
私の世界が崩壊した
目の前が暗くなり感覚がなくなっていった、そして私は何も聞こえなくなった
だんだんと意識が闇に包まれる。もう消えてしまってもいい、そう思った
そして私はアベルを抱きしめたまま気絶したらしい
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15-507
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/25(火) 13:39:19 ID:vUY2bdc10
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3/5
?? 「真名!起きてよ真名!!」
?? 「お姉ちゃん!だからこんな事止めようって・・」
何かが聞こえる、しかし今の私にはどうでもいい事のように感じられた
何も考えたくない。ただ消えてしまうことだけを考えていた
?? 「ワン!!」
その一声は私の崩壊を食い止め、現実へと引き戻した
私のいとしき者の声、その悲痛な叫びが私の意識を回復させる
気がつくと目の前には二人の少女と子犬がいた
二人の少女は心配そうに私を見つめている
史加 「良かった!気がついたです!」
風香 「良かった〜、一時はどうなる事かと思ったよ」
アベル 「ワン!」
私は現状を理解、というよりさっきまでの出来事を思い出すことが出来なかった
おそらくは一時的な記憶障害になっていたのだろう
そんな私を二人はすまなさそうに見ている
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15-508
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/25(火) 13:40:41 ID:vUY2bdc10
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4/5
史加 「・・・というわけです」
風香 「ごめんね〜、まさか倒れるなんて思ってなかったからさ」
要約するとこうだ
アベルの首輪につけたカメラとマイクで犬が喋るという悪戯をしていたらしい
つまりアベルのダイキライという台詞は双子の悪戯だったということだ
私はほっとした、あの言葉はアベルのものではなかったのだ。嬉しさがあふれてくる
しかし同時に二人に対し、極大の怒りが込み上げてきた
この双子は私の最も触れてはいけない部分に触れてしまったのだ
お前たちに今日を生きる資格はない
真名 「おまえたちの血の色は何色だぁぁぁー!!!」
私は血の涙を流し、双子の前に仁王立ちになった
全身は怒りで震え、握られた拳からは血が流れている
そんな私を見た双子は恐怖でその場にへたり込む
自分達が何をしたか?その結果、何が起こってしまったのかを二人は知る
その姿は神の怒りに触れ、何もする事が出来ずただ震える罪人の様であった
私は懐から銃を取り出す。それは最終決戦でのみ使う法儀式済み実弾の装てんされた本物の銃だ
今までこれに狙われて生き残った者などいない、まさに死神の鎌だ
私はゆっくりとその銃口を二人に向ける
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15-509
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/25(火) 13:41:12 ID:vUY2bdc10
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5/5
真名 「自殺するか殺されるか、その選択権だけは与えてやる・・」
怯える二人、まるで今にもパンツの中にデカいやつをひねりだしそうだ
銃口は二人の間を狙う、こいつの威力は凄まじい。この双子なら弾丸が腕をかすっただけで全身まで粉々に吹き飛ぶだろう
真名 「5・・4・・3・・2・・い」
不意に私のカウントが止まる
アベル 「きゅ〜ん」
アベルが私を見つめていた。まるでアイフルのCMに出て来るあの犬のような目で・・
アベルは私に近づいてきて足に擦り寄る、そして悲しそうな眼で私を見上げた
その瞳は”許してあげて”といっているようで、急速に私の殺意を打ち消していった
アベルの瞳の力に負け、私は銃を下ろす。二人を許したわけではないが、殺す気もなくなった
命の危機が去った二人は、魂が抜けたように呆然と座り込んでいる。少しぐらいちびっているかもしれない
私にこんな悪戯をしたんだ。いい薬になっただろう
結局私は二人を許した
二人はもうしないと言ったし、私も次に同じことをしたら地の果てまでも追い詰めて3回殺すと言っておいた
もう、こんなことをする事はないだろう
少しだけみた私の夢のような出来事、いつかかなえばいいと思う。ダイキライは勘弁して欲しいが・・
完
15-731
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15-731
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/28(金) 22:04:38 ID:DlakBGQM0
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真名の苦悩 15 言葉
1/3
私の中でいろいろな思いが交錯する
嫉妬、恐怖、不安・・負の感情ばかりだ
あんなものを見せ付けられてはそう思うことしか出来ない
私はいつものようにあの子達に会いに行った
おそらくそこには茶々丸がいるだろう、ザジもいるかもしれない
しかしそれでもいいのだ。よく考えてみれば一緒になってあの子達と遊べばいいのだ
こっそりと遊ぶ必要はない。みんなで仲良く、それをあの子達も望んでいるだろう
いつもの公園、その奥にある茂みの中の小さな広場。そこがいつもあの子達がいる場所だ
私はそこをそっとのぞいてみる
やはりそこには茶々丸がいた、ついでにザジもいる
だが私はなぜかすぐにはその場に入っていけず、しばらくその場を観察することにした
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15-732
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/28(金) 22:05:38 ID:DlakBGQM0
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2/3
茶々丸 「そうですか、もうおなかいっぱいですか・・」
茶々丸は誰と話しているんだろう・・ザジ・・ではないようだ
茶々丸 「ボール?ああ、遊びたいんですね?」
茶々丸はアベルに話し掛けている
ま、まさか・・そんな・・・犬語がわかるのか?ど、どうして・・
茶々丸 「はい。ボールですよ」
そう言って茶々丸は小さいゴムボールをアベルの前に転がす
だが、アベルはそれにじゃれ付かない
茶々丸 「?、ボールではないのですか?」
ザジ 「・・・」
茶々丸 「え、そっちのラグビーボールで遊びたい。この子はそう言っているんですか?」
ザジは黙って頷く
茶々丸はザジの言葉どおりに小さなラグビーボールをアベルの前に転がす
そうするとアベルはうれしそうにそれにじゃれ付いた
茶々丸 「すごいですねザジさん。葉加瀬達につけていただいたこの翻訳機、まだ完全ではありません」
ザジ 「・・・」
茶々丸 「今度の私の調整のとき一緒にきていただけませんか?この翻訳機の精度を上げたいものですから・・」
ザジは再び頷いた。その表情は無表情であったが、しぐさなどから喜びの感情が伺える
動物好きな仲間が増えて嬉しいのだろうか
私はあせる。ほ、翻訳機だと!そんなもの禁じ手じゃないか!!くそう、茶々丸と私との差がどんどんと開いてゆく
それにザジ、お前は何者だ?犬か?お前は犬なのか!?何で犬語がわかる!!
私は現実を認めることが出来ずに混乱した
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15-733
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/10/28(金) 22:06:32 ID:DlakBGQM0
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3/3
しばらくして私はその場を離れる
二人への嫉妬、子犬たちがさらにあの二人を仲良くなるのではないかという恐怖と不安、それが噴出した
私は半泣きである場所へと駆け込む。そう、工学部研究室、超と葉加瀬がいるところに
超 「何を馬鹿なことを言っているネ、真名」
葉加瀬 「そうですよ〜、いくら私たちがマッドサイエンティストだからといって
クラスメートを人体改造するなんてできるはずないですよ〜。ちょっとはやってみたいですけれども」
私は二人に翻訳機を付けてもらうように頼んだ。頭がおかしくなったと思われたかもしれない
だが私はそれほど必死だった、あの二人に負けたくなかった
超 「それに良く考えてみるネ、翻訳される言葉がいつもいい言葉だけとは限らないネ」
葉加瀬 「そうですよ〜。ダイキライ、なんて言われたらどうするんですか?」
衝撃が私を貫く。前回のあの悪夢がよみがえってきて私はがっくりとうなだれた
超 「翻訳機が完成したら真名にもあげるネ。ただし、どんな言葉が翻訳機から聞こえてきても関知しないネ」
葉加瀬 「悲観して自殺しちゃだめですよ、そんなことしたら、遺体を実験材料にしちゃいますよ〜」
私には二人の言葉はもう聞こえていなかった。失意の中、私は研究室を後にする
ロボットに生まれればよかった。いや、ザジに生まれたほうが良かったか?
完
16-103
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16-103
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/11/01(火) 20:12:41 ID:44Y1EF800
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真名の苦悩 16 誘惑
1/3
茶々● 「おはようございます、龍宮様・・」
校舎入り口の下駄箱前で私は茶々丸に声をかけられた
だが少し雰囲気が違う、なんと言っていいのだろうか・・私の勘が何かを違和感を感じている
茶々● 「葉加瀬達からお話は聞きました・・・私でよければご協力いたしますが・・」
ドキリ、とした。先日の犬語翻訳機のことについてだろうか?
茶々● 「龍宮様は子犬たちとお話したいのではありませんか?」
それは話したい、しかし幾多の戦場をくぐり抜けてきた私の勘が教える。こいつは危険だと
茶々● 「あの子達も龍宮様とお話したいと言っていたのですが・・」
この言葉が私をぐらつかせ、私の心の芯を揺さぶる
茶々● 「ふふ、迷われているようですね。もし決心がつきましたら放課後いつもの場所にいらしてください」
そういい残し茶々丸は教室へと向かって行った
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16-104
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/11/01(火) 20:13:25 ID:44Y1EF800
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2/3
結局、私は茶々丸の誘いに乗る事にした
放課後、いつもの公園の茂みの広場。おそらくは茶々丸と子犬たちが待つその場所へ私は行く
茶々● 「やはりいらしたのですね・・龍宮様」
その広場の中心に茶々丸は座り私を待っていた。その周りには数匹の子犬がいる
真名 「ちゃ、茶々丸。ほ、本当にこの子達とお話できるのか?」
私は不安を感じながらも茶々丸に問い掛けた
茶々● 「ええ、もちろんです龍宮様・・もちろんですとも・・」
茶々丸が笑った表情になる。見た目には完璧な笑顔だが、私から緊張感はなくならない
この茶々丸が別人であるかのように私は感じていた
子犬1 「ワン!」
突然子犬が茶々丸に吠えた
茶々● 「あら・・そんなことを言ってはいけませんよ・・」
私はどきりとする。一体何を言われたのだろうか?
真名 「そ、その子は今、一体何を言ったんだ?」
茶々丸は私のほうを向いて困ったような顔をする
茶々● 「あの・・大変申し上げにくいのですが・・」
だんだん怖くなってくる、それから先は聞いてはいけないような気がした
子犬2 「ウ〜」
今度は別の子犬が私に唸り声を上げはじめた
茶々● 「え、ダメです。それ以上は言ってはいけません!」
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16-105
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/11/01(火) 20:14:14 ID:44Y1EF800
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3/3
恐怖で混乱してきた
一体私は何を言われているのだろうか?
聞きたい、でもそれを聞いてしまうと私は立ち直れないような気がする
過去、幾度も死線を乗り越えてきた私であっても、この今の状況はつらすぎる
逃げ出したい、そう思う。それでも一応聞いてみた
真名 「な、なぁ茶々丸。この子達の言葉、私は・・聞かないほうがいいか?」
茶々丸は申し訳なさそうな顔になり、黙って顔を伏せる
真名 「う、うわあぁぁぁぁん!!」
私は人目もはばからず泣きながら家に帰った
茶々● 「起動実験終了、小泉くんVer.3.01部隊を回収、帰還します」
そう言って茶々●は子犬たちに帰還命令を送る
茶々● 「ふふ、調整は順調です、この子犬型のロボット。あの龍宮様を欺く事が出来たのですから・・」
完
16-587
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16-587
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/11/09(水) 22:48:03 ID:jq5t7NY80
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真名の苦悩 17 再会
1/3
前回の一件以来、外に出るのが怖くなった
あの仔犬たちが自分に何を言っていたのか、それを考えるだけで全身を恐怖が貫く
できるだけ外では何者にも会わないように行動している
いまの私は、小鳥のさえずりさえも悪口のように聞こえてならない
あれから3日、私の大好きな子犬、アベルとカインにも逢っていない
あの子達は私をどう思っているのだろうか?
それを考えるだけで夜も眠れなくなった
そして4日目の夜・・・
コンコン
ドアをノックする音が聞こえた
私は恐る恐る覗き穴から誰がきたのかを確認する
外にいたのはザジであった
コンコン
もう一度ノックの音がした
何をしにきたのであろうか・・
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16-588
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/11/09(水) 22:48:39 ID:jq5t7NY80
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2/3
私はそっとドアを開けた、そのときである
?? 「ワンワン!」
開いたドアの隙間から元気よく二匹の仔犬が飛び込んできた
その仔犬たちは嬉しそうに私の足元で、私の足にじゃれ付き始める
真名 「な、な・・」
どうしてこの子達が、そして何でザジがこの子達を連れ私のところに?
ザジ 「・・・」
真名 「え?」
私は自分の耳を疑った
ザジ 「・・・」
ザジは同じ言葉を繰り返す。私はその言葉を聞いたとき、心の中で何かが溶け出すのを感じた
真名 「・・・逢いたかった?この子達はそう言っているのか?」
コクリ、とザジが頷く
自分が震えているのがわかる
嬉しさと嘘ではないだろうかと言う不安、それらが入り混じった感情があふれ出てきた
私はゆっくりとしゃがみアベルとカインを見つめた
確かにそうだ。二匹の目はザジの言った通りのことを伝えている
逢いたかったと
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16-589
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/11/09(水) 22:49:16 ID:jq5t7NY80
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3/3
私には犬の言葉はわからない。しかしどうしてこんなに彼らの感情が伝わってくるのであろうか?
嬉しくて目に涙が浮かんできた
震える手で二匹を抱きしめる。彼らは私の涙を舐めとるとそのまま私の頬を舐めてくれた
泣かないで・・
そう言っているのがわかる。その言葉を理解したとき、あの日からの私の不安は消え去っていた
バタン
ドアの閉まる音がした、おそらくは私達のことを確認したザジが出て行ったのだろう
私はドアを開けザジを呼び止めた
真名 「ザジ、どうして・・」
ザジは背中を向けたまま何も答えない。しかしその背中から伝わってくるもので何が言いたいのかはわかるような気がした
真名 「・・ありがとう」
去ってゆくザジの背中に私はそうつぶやく
その夜、私は二匹と一緒に食事をし、一緒に風呂に入りソファーで一緒に寝た
小さくても暖かさが伝わってくる。それは体温であり、愛情であったと思う
私はその暖かさを感じながら眠りにつく。二匹と溶け合うように一つになって
完
17-111
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17-111
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/11/17(木) 21:06:28 ID:+iw/4zk30
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真名の苦悩 18 惨劇
目の前の光景を惨劇、そう言い表すしかないだろう
私の部屋の中で起きたこの出来事を私は一生忘れることはできない
真名 「あ・・あ・・あ・・」
言葉が出てこない、体を動かすこともできなかった
ちぎれた手足、飛び出た目玉、避けた腹からは中身が出ていた
無残な姿にされた私の愛するグレース、犯人は残酷にもまだ彼女をいたぶっていた
真名 「や、やめてくれ!」
そういって私は二匹に飛び掛る
アベル、カイン 「くぅ〜ん」
二匹の仔犬は悲しそうに小さく吼えると、すねた目で私を見つめる
限定版の仔犬のぬいぐるみ、グレース
もう手に入らないかもしれない、そう思うと涙が止まらなかった
だがそんなことを思う私を尻目に、二匹は更なる獲物(ぬいぐるみ)を探し始めていた
真名 「や、やめて・・」
残念だけどもうこの部屋には二匹を入れることはできないかもしれない
完
20-479
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20-479
名前:真名の苦悩 19 苦情[sage] 投稿日:2005/11/27(日) 17:56:03 ID:???
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真名の苦悩 19 苦情
1/2
最近、私はザジと仲良くなった
いつもの場所でよく、ザジといっしょに仔犬たちや他の動物と戯れている
ザジは仔犬だけではなく生き物全般が好きなようだ
その上、ザジは生き物全般から好かれている。非常にうらやましい体質だ
今日も私は仔犬たちと戯れる
いつものように私の愛する仔犬のアベルとカインたちと戯れる
まずはご飯をあげて、その後ボール遊びをする
そして時たまおなかを撫でてやる。二匹の甘えてくる仕草がとてもたまらない
ザジがその様子を見ていた。ザジもこの子達と遊びたいのかと思い声をかけてみた
真名 「この子達と遊びたいのか?」
ザジ 「・・・(ふるふる)」
ザジは何も言わず、ただ首を横に振った。私に気を使ってくれているのであろうか
真名 「そうか・・だが遊びたくなったらいつでもいってくれ。この子達もお前の事は好きなようだから」
ザジはコクリと頷くと、私の近くに腰を下ろした
潤んだ瞳でカインが私のことを見つめている
特に何をしたというわけではないのだが、さらに甘えたがっているのがわかる
思わず私はカインを抱き上げて、その口にキスをした
お返しなのか、カインはキスの後に私の唇をその小さな舌で舐めてくれた。とても嬉しそうに舐めてくれた
自然と頬が緩む、少しばかり間抜けな顔になっているであろう
近くにザジがいる。しかしザジならそんな顔を見られてもいい。彼女も私と同じ志を持つものなのだから
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20-481
名前:真名の苦悩 19 苦情[sage] 投稿日:2005/11/27(日) 17:57:11 ID:???
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2/2
真名 「ん〜」
あまりにも可愛いカインを、私は胸で抱きしめ頬擦りをする
自慢・・ではあるが私の胸は大きい、一応クラスではベスト3にはいる
仔犬が巨乳を好きかどうかはわからないが、気持ちいいという感触ぐらいはわかるであろう
まぁ、自己満足でしかないであろうが、とにかくそうしたかった
そしてついに私は愚行にでてしまう
抱きしめたまま寝転がり、ごろりごろりと3回転ほどしてしまったのだ
カイン 「きゅいん!」
私の胸の中でカインがつぶれたような声を出す
恐る恐る胸の中のカインを見てみると、カインは悲しそうな目で私を見つめていた
慌てて抱きしめていた腕を解き、カインを解放する。するとカインは一目散にその場から逃げ出し、ザジの元へよたよたと走っていった
ザジは走りよってきたカインを膝の上に乗せるとこうつぶやいた
ザジ 「・・・」
その一言は私の心のいろいろな部分を傷つけた
真名 「重い・・だって・・・」
ザジはただ頷く
何で殴られたと表現してよいのだろうか?とにかく一瞬意識が粉砕された
重い・・・乙女にはあまりにもキツイその一撃
確かに私は身長が大きい分体重も重い、しかし身長比でいえば痩せているほうだといえる
しかしそんなこと仔犬には関係ない・・かかる重量だけが仔犬にとって重要なのだ・・
そんな私をアベルが心配そうに見つめていた
慰めてくれるのかと思い、両手を広げてアベルが飛び込んでくるのを待った
しかし、アベルはザジのほうに走り去ってゆく。自分も同じ目に逢うと思ったのだろうか・・
明日からあんみつ、やめようかな・・いや、減らそう・・それでいいはずだ・・
完
最終更新:2007年07月29日 02:32