第62話 もう一人の巡査長
基本情報
登場人物
あらすじ
超巡と一本木は、珍宿警察署長の命により、元・超能力捜査官 夜墨 迷夜(よすみ まや)の護送任務を任される。夜墨は数年前に警察を辞職し失踪していたが、突如として「精神の衰弱により超能力の暴走が危険」と自ら訴え、身柄の拘束を希望してきた。
夜墨が暮らしていたのは無人島。そこに向かった超巡と一本木は、独特な空気を纏う彼と出会う。夜墨は読心術で一本木の心を無遠慮に読み、超巡の苦悩を理解している一本木に対し、「超能力者を愛しているのか」と問う。一本木はそれを超巡への想いと受け取り、照れ隠しに超巡を気絶させてしまう。
護送が不可能になった中、一本木は夜墨と向き合い、彼の過去と内面に触れる。夜墨はかつて「人の心がわかるからこそ人に尽くしたい」と警察官を志したが、読心術により他者の感情を自分のもののように感じるうち、自分自身の感情の輪郭を失ってしまったという。特に、妻から「あなたが誰かわからない」と告げられ、彼女が去った時、自分の中に「悲しみ」が湧かず、まるで他人の日記を読んでいるようだったと語る。
夜墨は「なけなしの自我を守るために、全てを捨てて逃げた」と告白する。その言葉に涙する一本木に対し、「他人の不幸に過ぎないのに、どうして泣けるのか」と夜墨は問い、「ありがとう。まるで自分の涙みたいだ」と感謝を述べる。
やがて目を覚ました超巡とともに、夜墨は拍子抜けするほど素直に護送される。帰り道、一本木は夜墨の姿に未来の超巡を重ね、不安を抱く。だがその気持ちを察した超巡は、こう言う。
「俺が忘れるなら、お前が覚えとけばいい」
その一言に、一本木は静かに胸を打たれるのだった。
このエピソードでは、夜墨というかつての巡査長を通じて、超能力者の孤独と、支える者の役割が深く描かれています。人の心を読む力の代償と、自我の崩壊に抗う姿は、超巡と一本木の関係にも影を落としつつ、新たな絆の輪郭を鮮明にしています。
パロディ・元ネタ解説
その他
項目 |
内容 |
P1煽りコメント |
二人が赴いた先はーー |
P1柱コメント |
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P5柱コメント |
最新第5巻には『魔男のイチ』作画・宇佐崎しろ先生の推薦コメントも!!必見だぞ!! |
P19柱コメント |
"確信" はできない。ただ "信じ抜く" ことはできる。それがきっと相棒というものなんだーー。 |
次回予告 |
なし |
巻末コメント |
担当は二郎系が好きなのに1ポンドステーキは食べ切れる気がしないらしい。 |
最終更新:2025年05月26日 21:49