星の光を、仰いだことがない者はいない。
夜空を覆うように散りばめられた、星屑の絨毯。
何百年前に散華した星々の、その臨終の輝き。
文字通り時間を超えた、人類が唯一見ることのできる過去の景色。それが星だ。
だが、その輝きを間近で見たことのある者はいない。
何故かと問われれば、答えるのはきっと簡単だ。
人類の技術は西暦2000年を超えた今でもたかが知れている。
太陽系の中を無人機で右往左往するのがせいぜいの人類では、その輝きへ辿り着くのはまだまだ遠い。
されど、もしも仮にその不可能を可能にすることができたとしても、やはり現状は変わらないだろう。
過ぎた光は、人間の眼を破壊する。
灼いてしまうのだ、言葉通りの意味で。
日食網膜症という病気がある。
太陽光を裸眼で観察することによって生じる眼障害のひとつだ。
太陽光は光量の強さと、非常に高い熱を帯びているから、裸眼で見ると視力が害される。
子どもでも知っている当たり前のことだ。だから、人は太陽を見上げはしても、それを直接見つめはしないのだ。
であれば。
もしも地上に、太陽があったならどうなるだろうか。
太陽でなくてもいい。
煌々と輝く超新星でも構わない。
星の姿を捨て、人の形に凝縮されて輝く星。
そんなものが素知らぬ顔で地上をほっつき歩いていたなら、それに出会ってしまった人間はどうなる?
その答えは、言うまでもなく……
◆◆
「どう思う?」
「なにが?」
「この世界。我ながら、うまくできたなあって思ってるんだけど」
「馬鹿すぎて言葉も出ない。やろうとしたことも、実際にやってのけたことも」
「そんなあ」
東京スカイツリー、最上階。
またの名を天望回廊。
そう名されたそこに、そのふたりはいた。
ひとりは少年だった。
薄い水色のボブヘアーがアンニュイな印象を与え、だぼだぼのジャケットを纏い袖を余らせている。
言われなければ少年とも少女ともわからない、第二次性徴前特有の中性的な容貌がいやに特徴的だ。
その瞳には、時計の紋様が浮かんでいる。
カラーコンタクトではないが、仮にそうだとしても可怪しかった。
瞳の模様でしかない筈のそれが一秒ごとに針を動かし、時を刻んでいるのだ。
午前零時を指す瞳でかたわらの相棒を見つめる姿は、なにか人知を超えた調度品のような趣を放っていた。
「――やっぱりきみは化物だよ、祓葉。
たとえ願望器の力があったとて、ヒトは普通ここまでやれない」
魔術師にも、科学者にも、はたまたその両方にも見える少年。
彼も十分に奇怪な存在だったが、彼は眼下に広がる街並みを見下ろしながら隣のもうひとりへそう言った。
仮初めの街。被造された都市世界。
名はあるが、今明かすにはまだ早い。
いかに大聖杯とはいえ容易ではない芸当だ。
ひとりの人間が、ひとつの世界を編み上げるなんて。
ましてやそこにいくつかのルールを足して、自分好みのゲーム盤に仕立ててしまうなんて。
神の才覚。理の奏者。光そのものたる何か。
呆れ混じりに評されたもうひとりは、少女だった。
真白の長髪は銀雪を絹に見立てて編んだ羽織に似ている。
頭頂部からぴょこんと跳ねた毛が、ともすれば神秘的ですらある容貌に愛嬌を足していた。
水晶の瞳を持つ少女の名は、祓葉。神寂祓葉という。歳は今年で一七歳。花の女子高生である。
「ボクは生まれてこの方、神というものを信じたことがない」
「なんで?」
「停滞だからだ。それに、もしそんなものがいるのなら祈るんじゃなく真っ先に討ち倒す手段を講ずるべきだと考えてる」
見た目は、白雪に埋もれた宝石のようだが。
その醸す明るさは、どこか太陽を思わせた。
もしくは向日葵だ。よく笑い、よく遊ぶ。
悩み知らずでいつも前向きで、岩戸のように閉じた心もついつい開いてしまいたくなる魅力が彼女にはある。
……でも、太陽の性質というのは何も明るく照らすだけじゃない。
太陽が暖かな恵みの象徴であるのは、ひとえに地球から遥か遠くを揺蕩っているから。
ひとたび距離感を間違えたなら、もしくはあちらから近付いてくるようなことがあるのなら。
恵みもたらす優しいお天道様は、その時瞬時にすべての生き物を灼き尽くす死の光へと姿を変えるだろう。
祓葉は、ひとえにそういうものだった。
太陽が降臨を果たした都市の末路は、既に語り終えている。
「天に祈りを捧げることで本当に枯れ地に芽が出て花が咲くのなら、誰も汗水垂らして働いたりなんかしないだろ」
「あー。まあ、そういうものかもね。苦労なく幸せになりたいってのは、やっぱり人間のいちばん普遍的な願いごとだろうし」
「だからボクは神様とやらが嫌いだし、信じていない。その存在は、ボクの生涯と理想の否定になる」
でも、そのぼくにもわからないことができた。
そう言って、少年は祓葉へ振り向いた。
あどけない顔。時刻む文字盤の瞳。
それが、太陽を見据える。
あるいは彼も、既に灼かれ終えているのかもしれない。
「きみの存在だ」
「私」
「率直に言ってきみを見ていると目眩がする。同じ人類だと思えないし、思ったら負けな気がするんだよ」
少年は、サーヴァントだ。
人理の影法師とも、英霊とも呼ばれる存在だ。
しかし彼は、とてもか弱くか細い英霊だった。
本当なら、まず英霊として呼び出すことも難しいような薄影。
誰もが見つめるはずれくじ、机上の空論という言葉が形を取ったような男。
それらしい幻霊を結びつけて、それでようやく現界が可能になったうつろの詐欺師。
他でもない彼自身も、聖杯を手に入れられるだなんてまったく思っていなかったくらいだ。
だってそれは、どうやったって不可能な夢だから。
努力の有無云々じゃなくて、物理的にどうやっても不可能だと彼自身が誰より知っていたから。
だからこそ――
彼が神寂祓葉のサーヴァントとして聖杯戦争を制した時、胸に湧いた感情は過去一番の「なんで?」だった。
「きみは何者なんだ、祓葉」
「うーん」
「特異点。彗星の尾。絵空。狂気の如きクラリオン。唯一神の否定者。
……無神論。
様々な名で人はきみを呼んだけど、ボクはそのどれも違う気がしてならない」
到れる筈などなかったのだ。
抱いた夢が叶うことなど、ありえない筈だったのだ。
だって、それを可能にできる理屈と素体が完成していなかったから。
彼が生涯を通して究めた結論は、人類には向こう千年早いものだった。
いわば理屈だけ存在して、実体が存在しない論文。
腕が二本では絶対に弾けない天上の楽曲。
――到れる筈はない。
――叶う筈はない。
描いた夢は、所詮夢のままで。
この想いはいつか遠い航海の果てに訪れる幼年期の終わりを夢見て、失意を胸に永久に眠り続ける筈だった。
「やっぱり人間だよ。私は、ただの人間」
「……うそつけ」
「どうしても違う答えがほしいんだったら、それはあなたが見つけてほしいな。
私頭悪いからさ。あなたの見つけた答えなら、私も納得できると思うんだ」
しかし、その前提は覆された。
神寂祓葉。規格外(オーバースペック)の登場である。
机上論の歯車。
嘲笑われたクロックワーク。
自らの手で打ち壊した生涯の結晶。
人体に搭載などしようものなら良くて爆散。
最悪の場合、指向性を持たないエネルギー体の塊となって意識と肉体の境も分からない混沌として生も死もなく漂い続けることになる。
自殺行為未満の博打。回り出した歯車、鳴り響いた時報。
そして。
神の名を持つ大祓の娘は、完成した。
人間であることしか弱点のなかった少女が。
人間ですら、なくなってしまった。
「そうでしょ、ヨハン。
私を"私"にしてくれたあなた」
「……その名で呼ぶのはやめろと言ってる。
ヨハン・エルンスト・エリアス・ベスラーはもう死んだ。
きみが燃やした東京と一緒に、あの日燃え尽きてなくなったんだ」
時計の針音が、歯車の鼓動が、絶え間なく世界のどこかで響き続けている。
再現された街、被造された都市、針音仮想世界〈東京〉。
特異点と呼ぶに相応しく、異聞帯と呼ぶには未来に溢れすぎた仮想領域。
神の否定者が綴り、星の開拓者になり損ねた男が廻す遊戯舞台(フェストシュピールハウス)。
時を遡ろう。
神寂祓葉が召喚した英霊は、あるちっぽけな発明家だった。
人類の悲願を成し遂げたと豪語し、しかし遂にその偉業を証明できなかった愚かな男。
厭世が過ぎて身内にさえ裏切られ、嫌われ、当然として詐欺師の汚名を被ったくだらない三流英霊。
世界を救うかもしれなかった、されどその器ではついぞなかった喜劇役者である。
彼の失敗は絞ればひとつだ。
男は偏屈であると同時に傲慢だった。
だからこそ自分の理論と設計がどうしようもなく不完全な代物であることに、すべてを失うまで気付くことができなかった。
人類の文明をどれほど未来に飛躍させることができたとしても、それが人類では扱うことのできない構造であったなら意味がない。
そして彼以外の誰もが、そのことに気がついていた。
こんなもの、成功するわけがない。上手くいくはずがないと誰もが思っていながら、しかし嫌われ者の彼にそれを言って聞かせる者はいなかったし――仮に指摘されていたとしても、傲慢な科学者はそれを聞き入れなかったろう。
要するに。
彼の隣には、誰もいなかったのだ。
男は確かに人類を救える逸材だったが。
同時に、どうしようもなくひとりきりだった。
だからその生涯は失意の中で幕を閉じ。
その名は詐欺師の蔑称と常にセットで語られる。
当然の報いで、当たり前の帰結であった。
だが――今は違う。
「ボクは今度こそ人類を救う。ヒトはどうしようもなく愚かだが、その文明には価値がある」
彼の不幸は、並び立つ者がいなかったこと。
隣に立って、同じ目線で話せる人間の不在。
されど運命とはどこまでも数奇なもので。
遠き国、遠い未来の果て。
栄華を極めた摩天楼の片隅にて。
少年は、運命に出会った。
「ボクはきみを利用する。ボクの最後の発明のため、理想のため。そして、人類の善き未来のため。
だから、きみもせいぜいボクを利用しろ。振り回すのは得意だろ」
「素直に"これからもどうぞよろしくね"って言えばいいのに」
「イノシシと人間は友達になれないんだよ」
「イノシシ……? うーん、ヨハンはどう贔屓目に言ってもハリネズミじゃない?」
「皮肉の意味もわからないバカとは話したくない。まったくもって時間の無駄」
「あっ拗ねた。かわい~。よしよししたげよっか」
聖杯戦争。
今となっては"第一次"の枕詞が付く前日譚。
数多の奇跡の果て、その眼で見た戴冠は消えていた炎を燃え上がらせた。
人類は救われなければならない。他ならぬ自分の手で、恒久的な大成を迎えなければならない。
長い蛹の時を経て、蝶が空に羽ばたいていくように。
有史以来長らく続いたこの幼年は、もはや訣別せねばならない宿痾と化した。
神寂祓葉のことは今もわからない。
彼女が何者なのか、そもそも本当に人間なのか。
わからないが、もはやすべては些末だった。
この戦いの果て。ふたつ目の〈熾天の冠〉が降りる時、あまねく悲願は成就するのだ。
「……もはや、ヨハン・エルンスト・エリアス・ベスラーには非ず」
人類史上初めて、人類を恒久的に救済する発明に手をかけたもの。
そこまで辿り着きながら、数多の現実に阻まれて消えた歴史の敗残者。
旅の終わりはすぐそこに。今、ヒトは宇宙(ソラ)に翔び立とうとしている。
「――ボクの名前は、オルフィレウスだ」
ヨハン・エルンスト・エリアス・ベスラーならぬ、オルフィレウス。
約束された勝利の光剣を携え、神話を造る男の名であった。
◆◆
世界五秒前仮説。
今から五秒前に世界が誕生したと唱える者がいたとして、それを証明する手段はどこにも存在しない。
〈熾天の冠〉を手に入れたマスター……神寂祓葉は二度目の聖杯戦争を開戦した。
あるはずもないふたつ目の王冠。大聖杯に相当する、稀代の聖遺物。
それを争奪する趣向自体は一度目、及び類似するあまたの儀式と変わらない。
違うのは座席の数。そして、招待状の届く範囲。
世界の枝葉と垣根を超えて、招待状は送り届けられた。
条件はひとつ。西暦2024年の地球であること。
その条件下で配送された招待状は、決して止まることのない懐中時計。
永劫不変で回り続ける、無謬の歯車である。
〈熾天の冠〉は、微笑む相手を選ばない。
懐中時計を手にした者は、針音の仮想世界に転移させられ。
魔術師でない者には、時計を介して後天的な魔術回路が装填される。
経験の多寡はあれど、環境の多寡はない。少なくとも、この世界においては。
かつて祓葉がそうしたように、誰にだって奇跡を起こす権利が備わっている。
演者(アクター)はそうして集められるが、例外たるは六人の魔術師。
呼称するならば、そう――〈はじまりの六人〉とでも呼ぼう。
彼らは第一次聖杯戦争の亡霊だ。一度は命を落としながら、祓葉の手で受肉・蘇生させられた哀れな人形たち。
太陽を直視しすぎて異常をきたした、かつての役者たちだ。
祓葉は彼らを気に入ってる。ボクとしては、とんだ死体蹴りだと思うけれどね。アレは善意と悪趣味の区別が時につかないんだ。
兎角、これらの演者たちによって〈第二次聖杯戦争〉は執り行われる。
さすがに玉石混淆が過ぎても困るから、振るいの段階は設けるけれどね。
懐中時計の配送開始から数えて、ちょうど一ヶ月。
その時点で生き残っていた演者のすべてを、ボクらは二度目の聖杯戦争に列席する資格者として認める。
その後のことは追って通達するが、そうだな。
とはいえ、あまり多くの意味はない。
生き残ろうが、志半ばでへし折れようが、それで何か結末が変わるわけでもない。
重要なのは過程だ。それが、ボクの舞台を完成させるための無二の材料になる。
それでは、結びに。
たいへん不服ではあるけれど、アレの言葉を借りておこう。
――どうか、終わりを迎えるその日まで。ボクらの舞台で、楽しく遊んでいってくれ。
どれほど完成された機械にだって、歯車の存在は不可欠なのだから。
【クラス】
キャスター
【真名】
オルフィレウス
【属性】
秩序・善
【ステータス】
筋力E 耐久E 敏捷E 魔力D 幸運D 宝具EX
【クラススキル】
道具作成:EX
魔力を帯びた器具を作り上げる。
魔術の心得は多少あるので、武装や霊薬なら低ランクだが作成可能。
一流の魔術師には到底及ばない精度だが、にも関わらず規格外のランクを持っている理由は〈永久機関〉の創造を可能とする点にある。
陣地作成:E
発明および研究のために必要なラボを作り上げる。
散らかってるし、他人のことを考えないので狭くて歩きづらい。
【保有スキル】
一意専心:B++
一つの物事に没頭し、超人的な集中力を見せる。
自身のモチベーションと合致する事柄に関しては特に先鋭化する。
星の開拓者:E-
最低ランク。人類史においてターニングポイントになる可能性があったというだけのなけなしのスキル。
彼は誇りではなく、一握りの天才ゆえにそのきざはしに手を掛けたし、そういう意味でも納得の低ランクである。
人類を救えるかもしれなかった、それだけの男。
【宝具】
『時計じかけの方舟機構(パーペチュアルモーションマシン)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
Perpetuial motion Machine。すなわち、永久機関の創造を可能とする。
人類にとって永遠の悲願であり、あらゆる技術的問題を恒久的に解決する可能性を秘めた夢の機械。
キャスターはかつてその創造のきざはしに手をかけ、ふたつの現実に阻まれて失意の中で表舞台を去った。
ひとつ目は彼の性格ゆえの問題。そしてふたつ目は、彼の開発した永久機関はそもそも人間に扱えるスペックをしていなかったということ。
エネルギー供給を必要とせずに永久動作を続けるという点は真実だったが、しかしその挙動はあらゆる面で常識を超えており、人間が下手に触れれば良くて肉体が爆散。最悪の場合、機関の運動に呑まれて肉体・意識・果てには存在性そのものが無形の永久運動エネルギー体に変貌。生死の境すら超えた"現象"とでも呼ぶべき存在に成り果ててしまう。
サーヴァント化した現在でも発明の欠点は据え置き。それどころか英霊にさえ扱える代物では到底なく、基本的にまったく実用に値しない。
この情報は第一次聖杯戦争開始時点でのものとする。
【weapon】
なし
【人物背景】
本名、ヨハン・エルンスト・エリアス・ベスラー。
ドイツ南部の街で細々と研究を続けていた科学者兼発明家であり、永久機関の開発に成功したと豪語したことで一躍注目を浴びる。
間違いなく優秀な男だったが厭世家であり、おまけに傲慢。
彼には人の心というものがおよそ分からず、単なるシステムの脆弱性としか認識することができなかった。
だからこそオルフィレウスは数多の疑心と裏切りに遭い、信用がなかったから誰も彼の発明の瑕疵を指摘してもくれず、結果としてその生涯は詐欺師の汚名を被り続けることとなった。
しかし、彼の発明は確かに遠未来に至るまであらゆる人類を救う可能性を秘めていた。
彼に足りなかったのは理解者と、人類救済装置たる自動輪を"実用"できる人間の不在。
夢を阻んだふたつの現実は、彼にとってあまりにも大きな壁であった。
故に英霊の座へ招かれたオルフィレウスはすっかりふて腐れ、聖杯戦争に呼ばれた際にはあらん限りの悪態とやさぐれを披露した――のだが。
男は知ることになる。
人間の可能性を。
男は得ることになる。
はじめての理解者を。
男は、至ることになる。
人類の昇華。かつて掲げた古い理想を遂げる、理論の果ての到達点へ。
【容姿・性格】
薄い水色のボブヘアーに、だぼだぼのジャケットを纏い袖を余らせている。
言われなければ少年とも少女ともわからない、中性的な容貌の科学者。
性格は人嫌いで偏屈。おまけに毒舌。友達がいないのも頷ける人物。
【身長・体重】
150cm/40kg
【聖杯への願い】
人類救済。
この美しく、そして愚かしい人類文明を今こそ巣立たせる。
【マスターへの態度】
理解不能な生物。マジで頭も身体もどうかしてると思う。
基本的に辛辣だが、およそ友達というものを得たことのない男なので実は結構ツンデレ気質。
やっていることは本当に心の底から馬鹿だと思っているが、その実『祓葉が負けることはあり得ない』ということは誰より信じている。
【名前】
神寂祓葉/Kamusabi Futsuha
【性別】
女性
【年齢】
17
【属性】
混沌・善
【容姿・性格】
純白の長髪。頭のてっぺんには大きめのアホ毛がぴょんと立っている。
衣服は都内高校の制服。上は紺色のブレザーで下は緑と茶色のチェック模様のスカート。
底抜けに明るく、よく笑いよく泣く。喜怒哀楽がはっきりしている。
露悪的な振る舞いは好まず、敵を殺す時もいつもさっぱり。
【身長・体重】
160kg/45kg
【魔術回路・特性】
質:E 量:E
きわめて質が低い。
祓葉は魔術を必要としない。
【魔術・異能】
◇『光の剣』
とある処置を施されたことで身に着けた戦闘手段、兼武装。
魔力をはじめとした一切のエネルギー源を必要とせず、常に異常な出力で振るわれる光剣。
◇『神寂祓葉』
あらゆる能力値で普通の人間を逸脱している。
それは純粋な身体能力だけに留まらず、およそこの世の全才能に通ずる存在。
理屈ではなく理としてある人間。さながらそれは、世界そのものが彼女のためにあるようだと評される。
【備考・設定】
特異点。彗星の尾。絵空。狂気の如きクラリオン。唯一神の否定者。そして無神論。
様々な名で呼ばれるが、絶対的に共通していることはひとつ。
彼女はきっと、生まれながらに主役となる星の元に生まれている。
世界が彼女のために道を空けても空けずとも、彼女はそれを力ずくでこじ開けて進んでしまう。
不可能が、彼女の前でだけは可能になる。
存在そのものが世界の剪定に繋がる、人類史のエラー。もしくは、人類種の最終到達点。
無数の勝利を重ね、無数の狂気を生み出しながら、ただ世界の果てを夢見る娘。
誰かにとっての救世主であり、誰かにとっての悪魔でもある存在。
〈はじまりの聖杯戦争〉にて、祓葉は他の六陣営すべてを屠り聖杯を手にしている。
聖杯は彼女とそのサーヴァントたる科学者の手に渡り、改造された上で使用された。
そうして生まれたのがこの物語の舞台となる仮想世界――針音仮想世界〈東京〉である。
祓葉はゲームマスター。しかし彼女は監督役の立場に留まらず、積極的に舞台へ介入する。
自分で仕掛けたゲームで、本気でもう一度玉座を目指すという矛盾し放題の出来レース。
【聖杯への願い】
相棒であるヨハン(オルフィレウス)の願いを叶えること。
ただ、基本的には楽しく遊べればそれでよし。なのでやりたいようにする。
【サーヴァントへの態度】
自分に新しい世界を見せてくれた親友。
口は悪いけどかわいいところもあるんだよなあ、と思っている。
最終更新:2024年08月29日 23:56