【名前】雪村 鉄志 / Yukimura Tetsuzi
【性別】男性
【年齢】47歳
【属性】秩序・悪
【外見・性格】
 無精髭を生やした無気力なおじさん。
 白髪交じりの髪はボサボサで、身に纏うトレンチコートはだらしなく汚れ気味。
 世間に絶望した皮肉屋のように振る舞う一方、冷徹になりきることも出来ない自分を嫌悪している。
 意図して怠惰に振る舞うため人からは嫌われがちだが、動物からは異様に好かれやすい。

【身長・体重】
 176cm 、62kg
【魔術回路・特性】
 質:E 量:D
 特性:〈速射回路〉
【魔術・異能】
 ◇速射回路
  魔力量、質ともに平均以下。彼は知識面では魔術師に遠く及ばない、一般人上がりの魔術使いに過ぎない。
  しかし彼の強みとして、躰を巡る魔力の走りが異様に速いという特性がある。
  天性の才能と、魔術使いとの戦闘を想定した鍛錬の合一。
  相手が如何に強力な魔術を隠していたとしても、本気の火力を放つ前に機先を制して撃ち倒す。一芸極めし早撃ち技術。

  特務隊の技術者が開発した専用装備、"杖"。
  タバコやボールペン等に似せた"杖"に魔力を流し込むことで、瞬間的に炸裂させて高威力のガンドを射出する。
  威力と携帯性に優れる反面、一本につき一発限りの使い捨て。
  現役時代の彼はこれを三十本以上も隠し持ち、現場に繰り出しては驚異的な検挙数を叩き出していた。

 ◇対魔逮捕術
  日本の警察機関が犯人逮捕、制圧、護身を目的として習得する逮捕術を、対魔術使いを想定して大幅にアレンジしたもの。
  公安特務隊の中で共有された戦闘技術であり、先手必勝をコンセプトとしている。

  通常の犯罪者であれば予測できる『武器を取り出す』動作、『抵抗の予備動作』といった常識的知見が、魔術を使う者には一切通じない。
  寧ろそうした常識に囚われることこそ、特務隊の捜査においては命取りになり得る観点から、自然と先制攻撃を主眼に組み立てられた。
  魔術に予想も予見も無意味、使われてからの事後対処は難解を極める、故に『何もさせない』ことこそ肝要である。

  結果として殺人技巧に近しい、逮捕術とは名ばかりの暴力的な格闘技術となってしまったのはむべなるかな。
  間違っても一般の犯罪者に使用してはならず、扱いには細心の注意が必要とされる。


【備考・設定】
 都心郊外で地味な私立探偵を営む、頼りなさげな無気力おじさん。
 今や見る影もないが、現役時代は警視庁公安部に勤務し、密かに設立された公安機動特務隊の隊長を務めていた。

 公安機動特務隊とは魔術を使用する犯罪者の特定、追跡、制圧を専門とした秘密警察。
 公安内部でも存在を知るものはごく一部であったという。

 国内で魔術師が起こしたテロ事件によって、妻を亡くしたことを切欠に、雪村は特務隊の立ち上げメンバーとなり隊長に就任した。
 しかし順調に結果を出していた筈の特務隊は、ある存在を追い始めた時期を境に、その活躍に陰りを見せ始める。

 ニシキヘビ。
 特務隊の中でそう呼称された、何ら実態のない仮定の存在。
 国内で発生する行方不明事件。 
 傾向と経緯を魔術という概念を想定したうえで俯瞰したとき、雪村の脳裏に思い浮かんだ架空の人物。

 それを追い始めた時期から、立て続けにメンバーの家族や本人の様子に変調が現れた。
 そしてある日、決定的な事態が起こる。
 雪村鉄志の一人娘、雪村絵里の失踪である。

 単なる偶然による事故だったのか、或いは仕組まれた事件だったのか、今に至るも誰も知ることは出来ぬまま。
 心折れた雪村が退職した以後、特務隊はまるで功績を上げることが出来ず、やがて解体された。

 神は死に絶え、正義は敗北した。
 雪村はそう結論付け、全てを諦め残りの人生を消化しようと、怠惰な日々を送り始めた。

 しかしその3年後、当時の元同僚と再会し、彼が未だに蛇を追っていることを知る。
 翌日、同僚の自宅にて彼の遺体と、残した捜査資料を手にしたとき。
 燃えたぎる怒りに総身を震わせながら、遺留品の一つであった懐中時計に触れたとき、静かに転移が始まった。

 仮想の東京にて、小さな神と出会った雪村は小さく、しかし確実に聞いたのだ。
 己の中で、止まっていた針が動き出す音を。

【聖杯への願い】
 他人を排除してまで叶えたい願いなど、思い浮かばない。
 娘の身に起こった真相について、知りたくないと言えば嘘になるが。

【サーヴァントへの態度】
 女児がサーヴァントでちょっと困惑。
 少しだけ、娘を思い出している。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2024年08月07日 01:40