試し切り(ためしぎり)
試し斬り(ためしぎり)とは、刀剣を用いて巻藁、畳表、青竹等の物体を切り抜くこと。試斬(しざん)、据物斬り(すえものぎり)とも呼ばれる。江戸時代には様斬(ためしぎり)とも書かれた。
Wikipediaより
イギリス・ロンドン 時計塔が遠くに見える地区
俗に応接間と呼ばれる部屋にて、男が格式高いソファに座り、紅茶を飲んでいる。その所作は一寸の狂いもなく正確で、ピンと乱れぬ体幹もあいまってロボットのような印象がある。
背の高い男だ。手や脚もモデルかと見誤るほどに均整が取れており、その顔は美しいカッティングが施されたダイヤのように綺麗である。黒い髪、黒い瞳、ダイヤのような美しい顔………よく見るとその男は東洋人のようだ。
東洋人の男の反対側にも男がいた。こちらは背の低い男である。足は長く、手は短い。輝く金髪を切らずに流すその姿は後ろだけ見ると女のようだ。掘りの深い顔に青い目を見ればその男が欧米人であることを想像するのは硬くない。
欧米人の方が懐に手をやる。そして取り出した手には名刺入れが握られていた。澱みない作法で名刺が東洋人の男に差し出される。
「どーも、初めまして。時計塔考古学科の一級講師やらせてもらってます。ハワード・メルアステア・カーリアです」
「ご丁寧にどーも、こちらこそ初めまして。谷流試刀術当代、谷衛次(えいじ)です」
挨拶と共にお互いの名刺を交換する。お互いの名前を聞き、その人物の逸話を双方とも思い出した。緊張した面持ちの両者、しかして、ハワードの方が話を切り出す。
「いつも動画拝見させていただいております。この度は私どものご依頼を受けてくださり、感謝感激雨嵐ってところですね。はいっ!」
ハワードの流暢な英語は上擦っている。相対している相手に畏怖を抱いているからだ。
谷衛次(たにえいじ)、武器を用いた実演により、その性能を証明し、世界に一つだけの銘をつける『お試し役』の第一人者。彼の『試し』は常軌を逸した物ばかりであり、彼によってお墨付きを得た武器は高値で取引され、武器の製作主は3年先までオファーが殺到するほどのブランド力を手にできる。
「最近の魔術師は電網(インターネット)をやるんですねぇ」
「まあ派閥にもよりますよ。うちみたいな考古学科的には表の発掘情報とかも必要になりますし」
「なるほどねぇ」
「あっ、見ましたよ、最新の『お墨付き』得たやつ!発射された弾をライフルごと切断するカタナの動画!よくあんな速いものきれますね」
「まあそういうのがうちの術理なんでねぇ。楽しくやってますよ」
「一歩間違えれば死ぬのに楽しいんですか?」
「ええ、本当に面白いし楽しい」
クククと微笑を漏らす衛次。ハワードはその姿を見て、自分の人選が間違っていないことを確信する。これから依頼することは並大抵の性根じゃ、クリアできないからだ。
「では谷様、依頼の方の概要を説明したいと思います」
ハワードは椅子の下に置かれていた細長いケースをテーブルの上に置く。注がれた紅茶に波が立たない程度に置かれたケースをハワードはこれまた音が出ないよう慎重に開く。ケースの中には何かを包んだ布があった。ハワードはそれをリンゴの皮を剥くようにまた丁寧に剥ぐ。
『それ』が姿を表した時、部屋の温度が下がったように衛次は感じた。
「拝見しても?」
「ええ、ハイドーゾ」
衛次はケースに入った『それ』を自らの方に引き寄せ、手に取り見る。
『それ』は剣だ。いや刀とも言える。衛次はそう思った。
その刃の色は水も滴る鋼色。丁寧に磨きの入った表面が光を暗く反射する。刀身の上から下までびっしりと衛次には読めない文字が刻まれており、刃の美しさと相まって不気味な艶美を纏っていた。
鍔、握り、柄頭は全て金色に統一されており、何色とも言い難い宝石が中心部に埋め込まれている。一見すると見栄え重視で実用性に疑問符がつくが、少し掴むと驚くほどに手に馴染む。重心のバランスが良いのだろう。各部位の硬さも申し分ない。
衛次が剣とも刀とも思ったのはその刀身にある。全体的に西洋的な出立に反して刀身の形はそりがあり、日本刀と瓜二つだ。しかし本来峰である部分まで刃がある。日本語において剣と刀の違いは両刃か片刃であるかなのだが、この武器は形こそ刀に近いが、両刃であるため剣といった方が適切なのだろう。
刃の上に石を落とす。落下する石は刃に当たるとハサミを当てた紙のように、スパッと二つになった。恐ろしい切れ味である。そしてその刃を見ていると衛次は寒さを感じた。
「すごい『刀』ですねぇ。これほどのものがまだ現代で日の目を見ず残っていたものだ………」
衛次はこの武器を『刀』として扱うことに決め、感嘆の言葉を漏らす。今まで多くの武器に試刀を行いお墨付きをつけてきたが、これほどの状態の良い大業物を見たのは始めてだった。
「いいでしょ?このような恐るべき過去の遺物を発掘するのが私の喜びですからね」
「ふぅん………この『刀』の謂れなどは?」
「だいたい不明です」
「だいたい?」
「ええ、刃を見てください。呪詛に塗れ、よく磨かれてますが………」
「なるほど、純粋な鋼じゃない。何か混ざっているな………。」
「何が入っていると思います?」
「そういう学はないもので………」
「すごいですよ!聖ペテロが兵士の耳を切り落とした時に使ったナイフ、聖パウロの首を切り落とした剣、そしてユダが首を吊る時使った縄。この三つの遺物が刀身に混ざっているそうです!」
「………なるほどこの雰囲気そういうことか」
血に染まった三つの遺物がこの『刀』の不気味さを担っていることを聞き納得する衛次。デュランダルも柄に四つの聖遺物を入れている。それと同じ類いの物なのだろうか?
「世が世なら、『聖剣』いや………『魔剣』って言われていたことでしょう!」
「この『刀』の名前は?」
「ないです」
「ないのか」
「材料以外の伝承が全くなく!『無銘の魔剣』って暫定的に私は呼んでます」
「『無銘』………」
改めて衛次は刃を見る。血の後も見られず、刃毀れ一つない。作られたはいい物の『何故か』封じられた大半の曰くすらわからぬ『刀』。衛次はこの『刀』に興味が湧き上がるのを感じていた。
「で、俺はこの『刀』にどんな試しをすれば良い?」
衛次の仕事は『試し』である。その武器に名前があろうとなかろうと、依頼人が指定した条件で武器を試し、何にも被らぬ銘をつける。その様子を撮影し、動画を流し、衛次の名声を上がる。そして名声を聞きつけて高い報酬を払う人が増える。そのサイクルが飯の種だ。
ハワードは興奮していた声を落とし、冷静に座る。かけていたメガネを手であげ直し、息を吸ったのち、依頼を話した。
「あなたに依頼する試しは、『聖杯の截断』です」
◇◇◇◇
架空の東京 廃墟の一角
衛次は魔法陣を描く。依頼の概要を聞き、日本へ戻り、古びた懐中時計を使うと自分の知る東京に似た場所へやってきていた。
ハワードの依頼は聖杯戦争に参加してその聖杯を『刀』で斬ることだった。曰く、有象無象が偽物使って願いを叶えることが我慢できないらしい。
考古学科の行持か魔術師の傲慢か衛次は聞かなかった。依頼した理由に興味はないし、下手に突っついて話が拗れたりしたらたまらないからだ。
聖杯戦争。漢字で表せば4文字のそれは衛次の心をとらえて離さない。獅子と虎を同時に切った時よりも、死徒を壁越しで切った時よりも、今心が弾んでいた。
(一体どれほどの英霊と合間見えるだろ?一体どれほどの試しができるだろう?英霊首落とし聖杯重ね胴截断とかどうだろうか?いや流石にもっとこれるかな?)
『試し』は銘を与える儀式のような物だと衛次は考えている。古い例えで言えば若い子供が元服を機に幼名から別の名前を授かるような物。それだけに気合を入れてやらねばならない。
衛次はハワードからもらった触媒を中心に置く。北欧の八本脚馬、その子孫の立て髪。衛次はハワードから教えてもらうまでこの英霊のことは知らなかったが、間違いなく一級の力を持っている。ふとこれを使わなかった場合のことを考えた。
(もし俺自身を触媒にしたのなら何が来るんだろう?ご先祖様が来るのかな。役割は剣士あたりになりそう、有名な武士だし)
文献でしか知らない先祖、谷衛友のことをふと考え、その考えを頭の奥にしまった。楽しみが多いとは言え仕事だ。確実に強力な英霊を呼べるならその方がいい。衛次は深呼吸、その後、左手に浮かんだ令呪をかざし、口を開いた。
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ
閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度
ただ、満たされる刻を破却する
―――――Anfang(セット)
――――――告げる
――――告げる
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に
我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者
汝三大の言霊を纏う七天
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
三つの光円が現れ一つに収束する。強大な魔力の塊が人の形を取り、この世界に現界した。
衛次が少し驚き、そして強い興奮を覚えたのは英霊を見たからだ。
女である。190cmはあるだろうか?豊満だが引き締まった体を軽装の鎧で包み、腰には2本の剣。燃えるような赤毛、くりっとした大きい目、スラリと伸びた鼻、プルプル潤う化粧知らずの肌や唇。
「セイバーで召喚したか。問おう、あんたがアタシのマスター?」
「………うん、俺が依頼主」
衛次はセイバーから目を離せない。綺麗である、美人である、好みである。それもあるが、空間に圧をかける迫力、竜のような猛々しい魔力、そして腰にある鞘に入った剣の存在感と美しさ。この世の者ではないと衛次はありありと解らされる。
「一応真名を聞きたいが、いいか?」
「あ、ああいいよ(アタシより大きい男なんて久々に見たな………)、『ハイメ』、ディートリッヒ大王が12の騎士の1人。奴と違ってアタシは大王から剣もらったからアタシの方が上なんだ」
「へぇーそうなんだ」
衛次の素朴すぎる返事に思わず笑ってしまうセイバー。顔の良さと背の高さ、筋肉質な体に反してのほほんとしてそうな男だ。
「ゆるい返事だな………面白い!」
「いやよくわかんないんだが」
「わからなくていいんだよ!フィーリングフィーリング!アタシあんた気に入ったよ!」
バシバシと衛次を叩く。結構強い力で叩かれたので衛次は顔を歪めた。大きく笑うセイバーだったが、ふと手を止め、笑うのをやめ、部屋の一角を見る。
ぬるりと現れたのは大楯を持った大柄の騎士である。左半身を完璧に隠し、右には自分のセイバーよりかは劣るとは言えこれまた存在感のある剣。しかしやはり目を引くのは大楯である。美しい紋様を施されたそれは魔力と迫力の塊。おそらく彼の宝具なのだろう。自分のセイバーが前に出ようとするところを衛次は手で制した。
「マスター?アタシを止めて、一体何のつもりだい」
「いやな剣士。こっちも自己紹介しようと思ってな。」
半分嘘だ。この重装備の英霊を斬ってみたくなったのだ。セイバーは不安な顔をしながら衛次を見る。ものすごく納得いかない気持ちが全身から伝わってきた。
「あーもう………危ないと思ったらアタシ行くからな!?」
「うん、あと備えがあれば、俺も安心だよ」
セイバーの配慮に感謝しつつ、衛次は『刀』を抜いた。
(さむっ………?!マスターの『剣』からか?)
セイバーの推論は正解である。衛次の『刀』は空間を冷えさせる。冷気が出ているというわけではない。その刃を見ることで不快感や恐怖を心から呼び起こしているようだった。
相手の英霊は名乗りを上げることなく、大楯を前に突撃してきた。衛次との距離は10mほどあったはずだがものの数秒で目の前までくる。衛次は大楯の英霊が突撃する間に構えを取っていた。
腰を右に回し、左肩を前に置く。『刀』は縦に構え右脚を後ろに流す。ねじれているが、体幹は全くぶれず綺麗なものだった。
ミシリっ。衛次のタメにより、全身の骨が軋む音がする時、大楯の英霊はその宝具を持って命を奪おうとした。セイバーは動かなかった。衛次の奇妙な構えに見惚れていたからだ。
(変な持ち方だけど、何とかできそうだな。………えっ?何でそんなことでアタシ動かないの?!)
自分の心の動きに困惑するセイバーを他所に、大楯の英霊が衛次に激突する。その時、衛次はタメを解き放った。鈍色の光が横に走る。大楯の英霊の頭がポトリと落下していく。勢いを殺さず衛次はそのまま回転。鈍色の光をもう一度走らせる。大楯の英霊の頭と胴体は大楯ごとバサリと斬られる。
「大楯越し英霊面割り重ね胴截断!」
衛次の叫びが部屋に響く。大楯の英霊が消える。『刀』に刃こぼれなし。恐るべき切れ味。衛次は残心、刀を鞘にしまう。
「すげなぁ………マスターまさか英霊に勝つなんて………」
感嘆を漏らすセイバーは衛次に近づく。様子がおかしい彼の顔をセイバーは見た。泣いていた。
「おいおい!どうしたんだよマスター!?」
「いや、うれしくてなあ………こんな楽しいことがずっと続くと考えると………」
口角を上げているが涙で濡らしている。自分のマスターの奇行に少し引いて滑稽さを感じたセイバー。
「はぁ………少し落ち着けっての。まだ始まったばかりじゃねぇか。ほら涙拭くよマスター」
「うん」
セイバーは胸元から取り出したハンカチを衛次の目に当て、吹く。まるで叱られたが母親に許された子供のように。
その様子を見るものは冷たく輝く『刀』だけである
サーヴァント
【クラス】セイバー
【真名】ハイメ
【性別】女
【属性】秩序・善
【ステータス】
筋力:A+ 耐久:B 敏捷:B 魔力:A 幸運:B 宝具:A+
【クラススキル】
対魔力B
セイバーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。詠唱が三節以下の魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法などを以ってしても傷付けるのは難しい。
騎乗A
セイバーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。Aランクでは幻獣・神獣ランクを除くすべての獣、乗り物を乗りこなせる。
【保有スキル】
巨獣狩りA
巨人など自らよりも大きい怪物を悉く打ち倒してきた。巨大な敵性生物に対しての戦闘経験に長けることを示すスキル。
カリスマC
軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。団体戦闘において自軍の能力を向上させる
平民の力B
ディートリッヒ配下の中で唯一平民出身である。そんなハイメは騎士であるが騎士らしくないエピソードが多くあり、それを反映したスキル。本来なら霊格が下がるもしくは魔獣などにしか使えないスキルを使用可能。ランクはランダムで決まり、最大でB。該当スキルは破壊工作、怪力などである。
盗人猛々しいEX
ヴィテゲが無くした宝具ミームングを持ち逃げし、自分の物と主張した話に由来するスキル。
手にできる宝具を自分の物として扱うことができる。ただし、このスキルを発動している間、自らが本来持つ宝具は使用不可能。また『扱うことができる』と『理解して使いこなす』は別であり、入手できた宝具を完璧に使いこなすことはできない。盗めるのは一度に一つだけ。
【宝具】
『砕け散る出征の愛剣(ブルートガンク)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1人
ハイメが故郷を出る際に父から授けられ、ディートリッヒとの一騎打ちの際に折られるまで使っていた名剣。一騎打ちを行うと、必ず砕ける因果を持っており、ある程度戦闘を行うと壊れた幻想(ブロークンファンタズム)を強制的に引き起こす。ハイメのクラスがセイバーの場合のみ、砕けても10分ほどでこの宝具は再生する。
『授かりし絶世の剣(ナーゲルリング)』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:300人
ディートリッヒが小人より受け取った神造兵器。ハイメはディートリッヒからこの宝具を授かり受け、聖剣の使い手となった。
『全ての剣の中で最も優れた剣』と評されるほどの切れ味を誇るとされ、相手の防御スキルや耐久を半減する。
真名解放すると、刃に魔力が纏い真空波のように飛ばす。射程内にいるあらゆる敵を斬り飛ばす。
なおこの宝具を手にした際、ヴィテゲに「可哀想にナーゲルリング………あんな正攻法に弱いデカ女の手に渡るなんて!」と煽られ喧嘩になった。
【weapon】
ブルートガンクとナーゲルリング
【人物背景】
中世ドイツの叙事詩『シズレクのサガ』に登場する人物。ディートリッヒ・フォン・ベルンの配下の一人であり、一番初めに配下に加わった人物。
名声を得るべく父親シュトゥーダスの元を離れ、当時ヒルデブラントと修行に出ていたディートリッヒに挑むも敗北する。その後、勇敢に挑んできた度胸をヒルデブラントに見込まれ、ディートリッヒの配下に加わる事となった。
ヴィテゲと喧嘩し、盗賊団のリーダーとなり、ゲリラ戦を行い、ヴィテゲと喧嘩したり、ローマ宮廷に火を放ったり、ミームングを持ち逃げしたり、仕えた別の王の家臣を歯が飛び散るほど殴ったりとエピソードを色々持つ。
【外見・性格】
竜のように猛々しい迫力を持つ女。出るところは出ており引き締まるところはキュッとしている。男まさり、姉御肌のガキ大将。実力はあるが正攻法が苦手。
【身長・体重】
197cm・130kg
B126・W65・H107
【聖杯への願い】
ディートリッヒ大王ともう一度一騎打ちする。
【マスターへの態度】
背の高い弟みたいに可愛がってる。抜けてるくせに実力あるのが、面白いし可愛い。
マスター
【名前】谷衛次(たにえいじ)
【性別】男
【年齢】21
【属性】中立・中庸
【外見・性格】
背も手も脚も長い筋肉質な男。黒髪、黒目。
のほほんとした性格。面白いことばかりしたい。
【身長・体重】
209cm・130kg
【魔術回路・特性】
正常
質D 量A
風
【魔術・異能】
谷流試刀術
谷衛好が生み出し、谷衛友が完成させた試刀の技。試し切りの元祖であり、門弟として山田浅右衛門が有名。
衛次の試刀術は代々の研鑽により刀だけでなくあらゆる武器の試刀を可能とした総合武術となっている。
全身の骨とタメを利用した攻撃は鉄も斬り裂く。
三嶽(みたけ)
谷流試刀術の奥義。わざと背を向けて隙を見せると同時に殺気も剣気も全て消すことで一瞬相手の気を殺ぎ、その虚を捉えて必殺の斬撃を浴びせる。
生き試しの際、罪人を安心による弛緩を起こさせるための技。名前の由来は丹波国にあった山から。
『刀』
ハワードから試しの依頼品として譲り受けた。形こそ日本刀に似ているが両刃で峰がない。聖ペテロが兵士の耳を切り落としたナイフ、聖パウロの首を落とした剣、ユダが首を括る時使用した縄が刃に混ざりこまれており、その表面にはラテン語に似た呪詛が大量に書き込まれている。
見るものに不気味さ、恐怖を心に呼び起こし、空気を冷やす。
廃棄孔に行くはずの悪性情報を少しずつ奪い鋭さを増す。
【備考・設定】
丹波国山家藩初代藩主谷衛友の子孫。衛次は試刀術の術理を鍛える一門として育てられた。10の時父に刀を渡され、飛び回る鴉を四つに斬る。15から師範となり『試し』を行うようになる。
彼の動画は裏社会で出回っており、人気が高い。
最も再生数が高いのは『虎獅子重ね截断』
兄と弟がいる。
斬ることがライフワークであり仕事だ。
【聖杯への願い】
依頼できているので特にない。
【サーヴァントへの態度】
好み。安心できる。
最終更新:2024年07月06日 00:25