時刻は20時を示していた。
場所は江東区、葛西臨海公園。
江戸川を隔てた先には、夢の国の光が、対岸越しからわかるほど煌びやかである。
もっとも、この世界に呼ばれたマスター達にとっては、行けぬところにある、無用の長物なのだが。

公園では、2騎のサーヴァントが激突していた。
「どこだ!どこにいる!」
そう声を荒げるのは、ライダーのサーヴァント、古典的なチャリオットに乗りながら、霧の中を走り抜ける。

「ッ!」
横脇からの銃弾が自分の頬を掠める。
現れたのは黒衣の軍服を纏った集団、魔力はあまり高く無く、恐らく使い魔なのであろう。
それよりも注目すべきは、その先頭に立つものであろう。

「ご苦労、よくこの不利な状況で善戦してものです」
金髪の男がライダーに近づく、手にはナイフと拳銃、ただ不作為に持つのではなく、戦場格闘を収めている者の型である。

「き、貴様ぁ!」
ライダーが長槍を突き出す、しかし、アサシンはそれを肩で流す。
ナイフで動力源の馬を斬り殺し、一気に台座へと駆け上がる。
「死になさい」
「ガッ!」
鮮血がライダーの首元が舞い散る。
霊基が消滅していく中、最後に掴みかかろと手を伸ばした瞬間。

バン!と銃弾が放たれる。
それと同時に、アサシンの使い魔も、ライダーに掃射した。
うち終わった頃、霧は消え、全てが無に還っていた。


京葉線、葛西臨海公園駅。
東京行きのホームに佇む少女に、アサシンが近づく。

「マスター、ただいま任務を終わらせました」
「OK~」
軽い返事を流しながら、丁度到着した電車へと乗り込む。

霊体化したアサシンは、そのマスターを見下すように見つめる。
(このメス猿め、何を考えているのか分からんな…)
ナチス・ドイツにとって、日本とは一時の同盟相手である。
所詮は我らアーリア人には及ばない猿(モンキー)
どうせ知能指数も低い物だと思っていた。

(しかし…心が読めん…認めたくはないが…「現代の怪物」か…)
そう心中で呟くのは、ナチス・ドイツが産んだ怪物。
虐殺の指導者、全てを蹴落とそうとしたもの。
ゲシュタポ長官――
ラインハルト・ハイドリヒ


(う~ん…どうしようか)
少女、川邊礼は狂楽家だ。
意味のない群衆のリーダーを務め、それらが弱者を陥れる事に快感を覚える、真性のサディスト、悪のカリスマ。

(まぁ…これから決めればいっか…どうせ、全部蹴落とすだけだし)
現代日本の産んだ怪物、群衆の理想の具現化にして、厄災。
怪物が太刀を従え、群像の度合いがました群衆を引き寄せ。

今、舞い上がる。


【クラス】アサシン
【真名】ラインハルト・ハイドリヒ@第二次世界大戦期
【属性】混沌・悪
【ステータス】
筋力:C 耐久:C 敏捷:C 魔力:E 幸運:E 宝具:A
宝具「金髪の野獣」発動時
筋力:A 耐久:A+ 敏捷:A+ 魔力:E 幸運:E 宝具:A
【クラススキル】

気配遮断(軍):A
 サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。
 完全に気配を絶てば探知能力に優れたサーヴァントでも発見することは非常に難しい。
 ただし自らが攻撃態勢に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。
アサシンは後述の宝具にこの力を転換するため
個人としての気配遮断の能力としてはDクラスである。

【保有スキル】

カリスマ:D
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 カリスマは稀有な才能で、一軍のリーダーとしては破格の人望である。

虐殺術:B
アサシンはその経歴から捕虜やユダヤ人を数多葬ってきた。
親衛隊に入隊し隊長を務める程の武力と統率力、そして敵対者を容赦なく拷問・惨殺していくことに長けていることを表すスキル


【宝具】
「その刃、折らせて貰う(長いナイフの夜)」
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:周辺半径1km 最大捕捉:116人
自身が指揮した突撃隊に対する大虐殺、「長いナイフの夜」を再現する宝具。
周辺一帯の時間が夜になる結界を展開、また自身及び召喚した親衛隊員に「気配遮断:A」を付与。
結界内部に入り込んだ最大116人を殺害する。
結界内に入る人物は敵主従確定とし、範囲内の人間はランダムに選ばれる。
また対象を殲滅後、宝具は自動的に解除される。
また外部から発動中の結界内に入ることは不可。
「金髪の野獣」
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:―― 最大捕捉:――
アサシンの異名「金髪の野獣」が曲解された末に生まれた宝具。
アサシンを名前通りの「金髪の野獣」に変貌させる。
発動中は上記のステータスになり、令呪含めた命令を一切受け付けなくなる。
【weapon】
拳銃
【人物背景】
ナチス・ドイツ、親衛隊ゲシュタポ高官。
ナチス政治警察全体の実質的なトップ、ユダヤ人虐殺を推進し、その冷酷さから「金髪の野獣」と評された。
最期は自治を任されていたチェコスロバキア領にて、連合国軍の者に暗殺された
【外見・性格】
異名が表す通りの金髪碧眼の美青年。
性格は絵に描いたような慇懃無礼、上官の命令には忠実だが、内心では見下している。
【身長・体重】
191cm 88kg
【聖杯への願い】
この世の全てを手に入れる
【マスターへの態度】
メス猿、ただ怪物のような精神性は認めている


マスター
【名前】川邊 礼/Kawabe Rei
【性別】女
【年齢】17
【属性】混沌・悪
【外見・性格】
ピンク髪のポニーテール Fカップ、整った顔立ち

性格は表では学園のアイドルを演じるような天真爛漫な性格
裏は他者を見下し、簡単に蹴落とす下劣な性格。
【身長・体重】
181cm 65kg
【魔術回路・特性】 
質:E 量:A 
特性:毒
【魔術・異能】
「小さな暗殺者(ミニマムポイズン)」
小指に小さな毒を宿し、それで相手を毒突きする技。
一個一個の毒の質は最低レベルだが、相手に蓄積させることが可能、続ければ相手を死へと誘える。
【備考・設定】
ロールは都内の学生、クラスのリーダー格。
懐中時計を手に入れたきっかけは本当に「たまたま」
道に落ちていたのを拾って招かれた
【聖杯への願い】
「う~ん、どうしようね?」
【サーヴァントへの態度】
いい駒、見下されているのはなんとなく察している

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最終更新:2024年07月28日 15:26