桜場コハル作品エロパロスレ・新保管庫

こころがわり

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「最近、この場所がいいの?」
マコちゃんが聞くと、チアキは「うん」と小さく答えた。
二人は、リビングにあるテーブルの窓側の席に並んで座っていた。
「そっか。悪いから、オレは移動するよ」
「いい。気にするな」
席を移ろうとしたところ、チアキはそれを止めた。
代わりに自分が席を立ち、窓辺でカナと喋っている藤岡を椅子にした。
「なんだろう」
マコちゃんことマコトは、向かいに座ったハルカに訊いた。
「そういえば、藤岡君に座ってるのも、久しぶりね。きっと、マコちゃんが気に入ったのよ」
「オレは、ハルカさんが隣りに居た方がいいな」
「そっちに行く?」
「いや、いいです」
マコちゃんは少し赤くなって俯いた。

「あ、チアキちゃん、ごめんね」
「くぱー」
藤岡が立ち上がり、チアキが仰向けにごろんところがった。
マコちゃんが「何してんのさ」と振り向くと、カナも一緒に立ち上がっていた。
「ちょっと、藤岡送って来るよ。今日は帰るって」
藤岡は「お邪魔しました」とさわやかに言うと、お辞儀をして行ってしまった。
「……」
それからしばらく、その場に仰向けのまま、チアキはぼうっとしていた。
マコちゃんが「チアキ、こっちおいでよ」と、声をかける。
「そうだな」
チアキは這うようにしてテーブルの所に来ると、マコちゃんのすぐ横、ではなく右隣の席に着いて、テレビのスイッチを入れた。
『今日もあの子と褌祭!』
「あっ、こんな時間ね。ご飯つくらなきゃ」
ちょうど流れた番組を見て、ハルカがキッチンへ向かう。
気がつけば、部屋は二人だけだ。
「……」
それを見送ったチアキは、黙ったまま、再びマコちゃんのすぐ横に移動した。

「なあ、マコちゃん」
「な、なんだい?」
「最近、おかしいんだ」
「オレが?」
「……バカ野郎。そうじゃない、藤岡に寄りかかってるのより、ここのが良いんだ」
すとん。
チアキは肩を寄せ、マコちゃんに寄りかかった。
「寄りかかるなら、こっちのがいい。胡座はかかなくていいから」
マコちゃんが「そ、そうかい」と、少し赤くなる。
「なんで、女のマコちゃんで、こんなドキドキするんだ。おかしな感じだ」
「え、えーっと、好きな男の子と似てるのかな」
──いや、オレは何を。
マコちゃんは自分の言葉に驚いた。
「それはないけど、マコちゃんは自分を『オレ』って言うし、胸も無いから」
「あははっ、男の子っぽいかもね。でも、失礼しちゃうなあ」
──ここは、女の子で通さなきゃ。
「マコちゃん」
「はいっ!」
「真っ赤だぞ。具合悪いのか? ちょっと……」
チアキは、マコちゃんの頭を掴むと、額同士をくっ付けようとした。
「うわっ」「うなー」
勢い余った二人は、抱き合うようにして床に倒れ込んだ。
そして、額のかわりにお互いの口がくっ付いてしまっていた。
──あわわあわわわ、こ、これはまずい!
「ごめんチアキ、大丈夫か?」
慌てて体を離し、半身を起こして手を貸そうと声をかけた。
すると、チアキは「変な所でもぶつけたかな」と目を丸くして頭を振った。
マコちゃんが「大変だ」と、慌てて起き上がる。
「なんでだ。マコトが見える」
「え? マコト? あーあーあのー」
倒れた拍子にマコトの頭からは髪留めが外れ、いつものぼさぼさになってしまっていた。
そのうえ、乱れた服からは、男物のシャツが見えている。
中の体は……中学生の女の子には見えなかった。
「だいたい、訳が分かった。バカ野郎」
「ごめん、オレ……帰るよ」
泣きそうになりながらマコトは服を直すと、チアキから少し離れた。
「バカ野郎。喰って行け、夕飯」
「でも、オレ……」
「ハルカ姉様に、おかしなことをしなければ……。いやむしろ、一緒が良い」
「オレも……って、オレがおかしなことになってるよ」
あたふたするマコトの手を、チアキが「いいんだ」と握る。
「学校じゃだまってるから。それより、頼みがある」
チアキは起き上がり、ちょこんとマコトの前に正座した。
「な、なんだい?」
「姉様が言うには、『まだ早い』らしいが、あとで『おかしなこと』を教えて欲しい」
「あ゛~~~」
ばたん。

「ごはん、出来……あら、どうしたの?」
少々の鼻血をたらしたマコちゃんが、ユカに転がっていた。


  • なるほど…実は足元に内田が寝ていたというオチか… -- 名無しさん (2010-07-10 12:20:06)
  • ユカww -- 名無しさん (2010-07-22 00:26:00)
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