■MIDDLE PHASE
◆Middle 01 見たことのある知らない世界
気がつくと、中世ヨーロッパを思わせる王城が目の前にそびえ立っている。数秒経って、自分たちが目の前の城へ架かる橋の上に立っていることを理解した。
ソール:「ここは…?」
ユースケ:「あれ? えぇ? 何ここ?!」
GM:君たちがキョロキョロしていると、君たちの横を屈強そうな人たちが次々と城の方へ向かっているようだ。「おい!そこのネーチャン、邪魔だよ!」とおっさんが君たちに声をかける。
ソール:「あっ、すみません!」(ススッと道を開ける)
ユースケ:「あっ、あのっ!すいません! ここって…」
GM(おっさん):「あぁん?お前らも城に用があるんじゃねぇのか?」と、おっさんは看板の方を指差します。看板には、『冒険者の方はこちら』という案内がある。
一同:も、もしやっ…!?
ソール:今回のシナリオは……そういうことか?
ユースケ:「あの、ここは何かのエキストラ募集場ですか…?」
GM(おっさん):「はぁ?何言ってんだ兄ちゃん、大丈夫か? ここはアスケンブラ王国だぞ」
一同:うわああああああああ!!!
アスケンブラ王国とは、エリンディル西方のパリス同盟に属する小国。シナリオ『クルシスの冒険』の始まりの地でもある。
小国のわりに、パリス同盟の中でも結構なポジションを築いており、それはこの国に仕え、同時に世界的に名の知れたギルド『クルシス』のメンバーである宮廷魔術師と騎士団長の功績が大きいらしい…が、それはまた別のお話。
ソール:急に身体を振るわせ、泣きそうな表情をしている。「あっ…!ああっ…」
GM(おっさん):「おっと、こうしちゃいられねぇ。じゃあな」
ユースケ:「行っちゃった…」
シフ:既視感あるんですけど。タイムパラドクスに巻き込まれないこれ(笑)
ユースケ:とりあえず2人の方に向き直って「あ、あの、結局どうしたらいいんですかね…?」
シフ:「まぁ、時に身を任せるしかないな。俺にも過去を追体験した経験はない」
ユースケ:「え、過去のことだってなんで分かるんですか?」
シフ:「まぁ、この場にいたこともあったからな」
ソール:お前、これに参加してたのか!!(一同爆笑)
シフ:「選考者のひいきで落選はしたがな。とんだ茶番だったんですぐに帰った」
GM:それは知らなかった(笑)
ユースケ:「これは、あれだな…なんとなく分かって来たぞ…いや、分からんけど。とりあえずだ!この人たちの設定についていけばいいんだなっ!よし!頑張れ俺!(混乱)」
ソール:落ち着かない様子で、「とっ、とりあえず行きましょうか…!」と言って歩を進めていきます。
GM:分かりました。では、人の流れに乗るように城の中を進んで行くと、広い場所に到着する君たち。しばらくすると、大きな声が響き渡った。「冒険者の皆様!どうぞ謁見の間へ!!」と正面の大きな扉がゆっくりと開いていきます。
ユースケ:「現場のセットなのかな…なんかクリーム色の髪のでっけえ人もいるし…どういう世界観??」
GM:ゆっくりと扉の中へ入ると、「静粛に!!」という声で水を打ったように静まり返った。「これより王のお言葉を賜る!心して聞くように!!」 側近と思しき人間がそう言うと、奥の部屋から王様が現れた。
ソール:「これは、本当に…?」
GM(王):「皆の衆、この度はわが娘を救出するための妖魔討伐隊に名乗りを上げてくれたこと、心より感謝する」
シフ:クソロリコン国王め…(ボソッ)
GM(王):「早速だが本題に入らせていただこう。本来ならばここにいる全ての冒険者を率いて討伐に向かうのがベストなのだが、これだけの人数の戦力を一度に動かすとなると他国に妙に勘ぐられかねん。そこでだ、この中から少数精鋭を選抜して我が国の使者という形で各国を巡りながら妖魔の本拠地へと向かって欲しい!」
ソール:なんかどこかで聞いたことあるなぁ(すっとぼけ)
ユースケ:「よしよし、何となく設定が分かって来たぞ…」
GM:側近の者が言います。「君たちはこれから我が国の誇る“試練のダンジョン”に もぐってそこに封じられている“勇者の証”を取ってきてもらいたい。一番に取って来たものを討伐隊として送り出す次第である」
ソール:これ、アレだよね? 初見でウッドくん、ブチ殺していいってことだよね?(一同爆笑)
「7年前に同じことPCに言われたときは、あんたツッコミ側だったじゃないでひか!やめてほしいでひぃぃ!! byウッドくん
GM:ざわざわ…とざわめく会場。そして側近が「何か質問があるかね?」と聞いてきます。すると、ひとりがすっと手を挙げる。「では、そこのクリーム色の髪でピンクの目を持った身長203cm位の女!」(一同爆笑)
ソール:「ひ、ひより◎さん…」
ユースケ:「あ!さっきのやつ」
GM(クリーム髪の女):「…報酬は出るのかしら?」
ソール:出た!!(一同爆笑)
※「報酬は出るのかしら?」
初回の、しかもほんの序盤にもかかわらず、この一言で名作の予感を参加者全員に植え付けた、屈指の名台詞。
GM(クリーム髪の女):「それと、ダンジョンに宝箱はあるのかしら?」
GM(側近):「ダンジョン内に宝箱があるかどうかは、ダンジョンの構造の秘匿性の関係で教えることはできない。もし宝箱があればその中身を、あるいはモンスターを倒せばそのドロップ品などを所有するのは冒険者の権利である。……他に質問はないかね?」
ユースケ:「しかし見た目以上に目立つなーあの人…どこの国の人だろう…」
GM:すると、また一人「はい」と手を上げます。「おぉ、宮廷魔術師の君か、なにかね?」
GM(魔術師):「このダンジョンって一人で潜るんですか?たしか結構な難易度だと聞いていますが…」
GM(側近):「よく聞いてくれたな、これは後から説明しようと思っていたが…よろしい、ここで説明しよう。キミたちには一時的に四人、ないしは三人のパーティを組んでダンジョン攻略に挑んでもらう。あとは先ほど王が説明したとおり、一番に取って来たパーティを我が国の使者…兼討伐隊として派遣するつもりだ」
GM(クリーム髪の女):「わたくし以外ありえませんわ~!」
GM(側近):「キミたちのモチベーションに繋がるかはわからないが、もしこの討伐が成功したならば、国から盛大に褒賞を出そう」と言うと、またも会場がざわめきます。
ソール:ちゃんと状況説明になってるのがいいね(笑)
GM(魔術師):「ウチの財政ってこんなに余裕あったっけ…?」(ブツブツ)
GM(クリーム髪の女):「褒賞で何買おうかしら~☆」
GM(意気込む男):「報酬なんかより、俺は姫様を…!! 待っててくれ俺の姫様ッ!!」
ソール:あれ、お前はここにいなかったんじゃ…
シフ:微妙にパラレルワールドなんじゃない?
ソール:そうか!そういや犬耳ショタっこがいねぇ!代わりにあの男がいる世界ってことか!
※『クルシスの冒険』本編では『意気込む男』の初登場は第2話です。
GM:それぞれの思惑が渦巻く中、側近が声を張り上げる。 「それでは、パーティを組んで、2刻後にまたここに集まるように! では解散!!」
ユースケ:「あの、ソールさん、シフさん」
シフ:「なんだ?」
ユースケ:「とりあえず僕ら、チームってことでいいんですよね?」
シフ:「なぜお前と組まなければならない?」(一同爆笑)
ユースケ:「唯一の知り合いだからじゃないですかっ!!連れてきておいてそれはないでしょう!?」
シフ:「しかし、お前は戦力にならないだろ」
ユースケ:「う…それはそうですが…。でも!あなたたちについていけとサヤカさんが…」
シフ:「ついてくるのは勝手だが、自分の身は自分で守れ」
ユースケ:「はは~ん、なるほど。シフさんはそういうキャラでいくわけですね。分かりました分かりました…。ソールさんは、さっき顔色悪そうでしたけど大丈夫ですか?」
ソール:「え、えぇ…」
シフ:自分の国に帰ろうとしているんだろ?
ソール:まぁ……まぁそういうことだよな。まさか一発でエリンに来れると思ってなかったし。
ユースケ:「さっきの王様の話からすると、これからダンジョンに潜って、“勇者の証”ってやつを取ってくればいいんですよね?」
ソール:「あの店長さんの話だと、渡った先の世界で直面する目的を果たせば、次の世界へ渡れる…という話でしたよね? …となると、やはりこの選抜に参加しないといけないのでは?」
GM:その通りですね。
ソール:ただ、差し当たっていろいろと個人的な問題があるもんで、さぁどういう風に動こうかなーと思っているわけです!(笑)
ユースケ:そんな事情は知らないので、「確かに『行った先で起こったことに身を任せろ』って言ってたし、これ終わらせないと帰れないんだろ? 明日は出席必須の授業があるのに…」
ソール:「ではその方向で。その前に、まだ時間ありますよね?ちょっと席を外したいのですが…」
ユースケ:「あ、はい。じゃあこの辺で待ってるんで」
ソール:「分かりました。では、またあとで」 そう言ってその場を離れます。
ユースケ:「……あー、シフさん?」
シフ:「なんだ」
ユースケ:「シフさんは……店長とはどういうご関係で?」
ソール:まだ言ってるのか(笑)
シフ:「あの女狐か」
ユースケ:「女狐って…。何かあったんですか?」
シフ:「何もないからこそ、信用ならんのだ」
ユースケ:「…? まぁ、信用はありませんよね、ハハッ…」
シフ:「……………」
ユースケ:「……………(こ、この人……話が続かねぇっ!ソールさん、早く戻ってきてぇぇ!)」
GM:そんな感じでユースケが困っているところで、一旦シーンを切りましょう!(笑)
◆Middle 02 初めての再会
GM:予想してなかったまさかの個別シーンです(笑)
ソール:いや、ごめんねほんと。
GM:いやいや、いいんですよ。えっと、誰と話したいのかな?
ソール:一番話したいのは王様だけど、無理だろうな。
GM:まぁ、今は無理だろうねぇ。でも、とりあえず話しかけようと来るところからやってもらっていいけど…
ソール:よしよし。いこうか。側近に近づいて頼んでみよう。「王に、王に会わせてください!」
GM(側近):「何だ、貴様は?見ず知らずの者を王に会わせることなど出来るか!下がれ下がれ!!」
ソール:「ですが…!」
GM(側近):「ええい!早く追い出してしまえ!」 というところに救いの手…になるのか分からないけど、横槍が入ります。 「まぁまぁ、少し待ってください」と声をかけてきたのは、先ほど手を挙げて質問をしていた宮廷魔術師でした。
ソール:「カイさん!!」
ユースケ:使いやすいやつめ!!
シフ:そしてラスボスであった(棒)
GM(カイ):「私、あなたに名乗ったことありましたっけ…?」
ソール:「あ、そうでした…この時のあなたはまだ私のことはお知りにならないんですね」
GM(カイ):「一体、何のことでしょう? …あぁ、それより、王に何か御用ですか?」
ソール:あー、何て言えばいいんだろう…会いたいだけで来てるからなぁ。困ったな…「えっと、その…」とごにょごにょする感じにしようかな。
GM(カイ):「王に会いたいのでしたら、“勇者の証”を取って帰ってくるのが一番早いのではないでしょうか。そうすれば、直接お話することも叶いましょう」
ソール:「なるほど!さすがカイさん!こういう黒いことに関しては素晴らしいアイデア力ですわ!」(笑)
GM(カイ):「私のことをよくご存じのような言い方ですね…。あなたとは初対面のはずですが…」 確認だけど、サヤカが言ってたことを覚えてるかな?
ソール:「あ、すみません。私は…」 と言ったところで、あの店長の言葉が頭に過ぎって口をつぐむ感じで!はい、リフレインよろしく!(笑)
「あなたたちが知っていたり、見たことのあるような景色や人間と出会ったとしても、それはあなたたちが知っているものとは違うものよ――」
GM:カイが首を傾げていると、後ろから別の男の声が聞こえます。「おーい、カイ!お前、俺とチーム組めよー!」
GM(カイ):「はぁ…、なんであなたと組まなきゃいけないんですか…?」
GM(意気込む男):「別にいいだろ? とにかく、俺の姫様を助けるためだ!」
GM(カイ):「いつ姫様があなたの姫様になったんですか?」と答えたあと、ソールに向き直り、「すみません。これで私は失礼します」と頭を下げて、男の方に近づきながら「クロ、あなたの腕は落ちてないでしょうね?」と話す声が遠くなっていきます。
ソール:腕は落ちないけど、頭はよく落ちる。(一同爆笑)
ユースケ:うるさいっ!
ソール:「ク、クロさん…」とつぶやくけど…って感じだね。
シフ:あら、ソールにも手を出してたの?
ユースケ:今は17,8歳だけど、出会ったころはもしかしたらタイプど真ん中ドッキュンコだったかもね?
ソール:そうか今は成長しちゃったから目に入らないんだろうね。クソ野郎だなこいつ!(一同爆笑)
『クロ』―。カイと同じく、後にギルド『クルシス』の一員にして、アスケンブラ王国騎士団長となる男、の予定。この世界ではどうなるのだろうか。
何とは言わないが、彼の対象年齢はU-15。自身を模した首が飛ぶロボを造られることを始め、不憫な目に遭いやすいのはその身に背負いしカルマのためか。
◆Middle 03 いざ、ダンジョンへ
GM:さて、シーンを広間全体に戻そう。それぞれがチームを組み、親睦や混乱を深めていると、約束の時間となっていました。
ソール:混乱させちゃったぜ~
GM(側近):「よし、各自パーティを組めたようだな。では、試練のダンジョンに案内する!付いてきたまえ!」と、先導していく。王城の脇にあるダンジョン入口に到着すると、側近は続けます。「ここが“試練のダンジョン”だ。この魔方陣にパーティごとに入ると、それぞれ別のダンジョンに飛ぶことになる……」
GM(クリーム髪の女):「何だか辛気臭い場所ですわね~」
GM(カイ):「確かここは、かなり高レベルの魔術師が封印していたと聞きますが…。」
ソール:私たち、このままクルシスの後ろに付いてきちゃってていいの?(笑)
GM(側近):「面白…いや、恐ろしいことに、運が悪いととてつもなく高レベルのダンジョンになってしまったり、はたまたモンスターが一切出現しないダンジョンに飛ばされることもあるようだ。しかし、安心してほしい! 昔から『運も実力のうち』と言うだろう? 君たちには武力だけでなく、運も味方につけて、“勇者の証”を取ってきてほしい!では、頑張ってくれたまえ!!」
GM(クリーム髪の女):「私のバックには神がついてますわ!」
GM:そんな話を聞いている君たちの前にいた3人組は、さっさと魔方陣に入り、ダンジョンに転送されていきました。
ユースケ:「す、すげえ…ホントに消えた…!」
ソール:「何としてでも、このダンジョンを踏破しなければいけません…ですが、ここで私たちが選ばれてしまったら、未来が変わってしまうのでは…?」
シフ:「所詮、これは『切り取られた歴史』なのだろう? どのようになっても、結果は変わらないはずだ」
ソール:「そう、でしょうか?」
ユースケ:「と、とりあえず、その“勇者の証”を取ってくればいいんですよね?…前の人たち消えましたけど、急に穴でも開くんですかね?」
ソール:まだ信じてない(笑)
ユースケ:まだ設定だと思ってるから(笑)
GM:君たちが話していると、「君たちは行かないのかね?さあさあ!」と後ろから急かされる。
ソール:「行きましょう、みなさん!」
シフ:「なぜ、お前とパーティになる前提なんだ」
ソール:「3人、ないしは4人じゃないと、この試練には望めません」
ユースケ:「もういいじゃないですか!話進まないから!」とぐいっと引っ張りこもう。
魔方陣に3人が足を踏み入れると、浮遊感とともに目の前が光で満たされていった――
◆Middle 04 知っている場所?
足裏に地面の感触がしたと同時に、身体に重力が戻ってきた。
3人の目の前には大きなフロアへ移動したことに気づく。左手、正面、右手にそれぞれ一つずつ扉があり、フロアの中央には魔方陣のような紋様が描かれている。その魔方陣の中心には、珍妙な木製の人形のようなものが置かれている。
GM:「ん~?今日は多いでひねぇ」 そう言って、木製の人形、ウッドゴーレムは声をかけてくるよ。
ユースケ:「うわ、しゃべった!」
GM(ウッド):「ワタクシ、このダンジョンの案内役を務めさせていただいておりまひ、ウッドゴーレムのウッドくんでひ」
ユースケ:「すっげ…!どうやって動いてんだこれ」
シフ:「相変わらず腹の立つやつだ」
GM(ウッド):「これから皆さんには3つの試練を受けていただきまひ。ひとつ、皆さんの技術を試す“技の試練”。ふたつ、皆さんの知性を試す“知の試練”。そしてみっつ、皆さんの武力を試す“力の試練”。この3つを攻略した暁には、“勇者の証”を贈呈しまひ。あ、それから攻略する順番は自由でひ~」
ユースケ:「おぉ、ゲームっぽくなってきたな……って、服変わってるし!」
ソール:「私はまっさきにこのゴーレムを斬り伏せたほうがよいかと思うんですが…」(一同爆笑)
シフ:「許可する。そいつはうさんくさい」
ユースケ:「え、え、お二人とも?なんでいきなり武器に手をかけてるんです?」
シフ:「経験者だからな」
ユースケ:「いきなり案内役斬らなくても…。それより、3つ試練があるらしいですけど、どれからいきます?」
GM(ウッド):「さっき順番は自由って言ったんでひが、あいにく直前に訪れたチームがことごとく試練を突破してしまっているんでひ」
ユースケ:ええっ!?
シフ:早くね!?(笑)
GM(ウッド):「よって皆さんには、シンプルにこの遺跡の奥まで進んでもらうでひ。道中の敵が皆さんの力を試すでひよ」
ソール:あのダンジョンにはさらに奥があったのか…(笑)
GM:ウッドくんが小さな手を魔方陣に向けて振り下ろすと、正面の扉を残して左右の扉は消えてしまいます。「このダンジョンは“記憶の道”と呼ばれるものでひ。難易度としてはそこまで高くないでひ」
ソール:「“記憶の道”…?」
ユースケ:「チュートリアルみたいなもんか。じゃ、行きますか!」
シフ:「……(ウッドくんを見て)こいつ壊さないのか?」
ユースケ:「なんでそんな殺気立ってるんですか…。ただの案内役でしょ?」
シフ:「いや……ラスボスだ」(一同爆笑)
ソール:「私もそのように聞いています!」
GM(ウッド):「ちょ、ちょっと待つでひ!あんたたち、やけにこのダンジョンに詳しいようでひが、このダンジョンではボクはラスボスじゃないでひよ!」
ユースケ:「ラスボスだったんかい!」
GM(ウッド):「まぁ、ある時には」
ユースケ:「じゃ何。お前ついてこないの?」
GM(ウッド):「行かないでひよ」
ユースケ:「……まぁ、こう言ってるし、べつに壊さなくてもいいんじゃないですか?とにかく行かないと話が進まないですし、行きましょ」
ソール:「そうですね。もう先に進んでいるチームがいるそうですし、急いで行かないと!」
シフ:「はぁ…(溜息)」
GM:扉へ進もうとしたユースケの頭に、サヤカの言葉が浮かんできます。「力を使う時は、かわいい呪文を唱える必要があるわ。ほら、魔法少女のように!」
ユースケ:なんでだよッッ!!!
3人が扉を開け、その先に進んで行く姿を見送るウッドゴーレムは独りつぶやく。
「くれぐれも気をつけて。さっきの3人もそうでひたが、“ガーディアン”がいない集団では、案外大変かもしれないでひねぇ……ンフフ…」
◆Middle 05 初戦
GM:さて、扉の向こうへ進んだ君たち。しばらくすると、正面に扉が見えてきます。
ユースケ:まぁ、正面いくよね。
シフ:ほんとにぃ?
ユースケ:他に何すんのさ(笑)
シフ:じゃあ≪トラップ探知≫。扉に。
GM:どうぞ。
シフ:振ればいいのね。探知は2Dなのよね…(ころころ)13!?低っ!
GM:扉には何もないように見えますね。
シフ:ま、そうですよねぇ。オープン!
GM:扉を開くとそこには人影が3人。
ソール:カゲェーーー!!(ひとかげ違い)
GM(人影A):「お、きたきたァ。今日のバイトはこいつら3人をぶっ倒せばいいんだな?」
ユースケ:「なっ、エキストラどもめ!」(一同笑)
ソール:そうか、ユースケとしては安心するのか、『アルバイト』とか言われると。
GM:ユースケの油断とは裏腹に襲いかかってきますよ!戦闘っ!
◎ROUND 1
・エンゲージ1:術士【行動:13】、傭兵【行動:6】、シスター風【行動:5】
・エンゲージ2:シフ【行動:13】、ユースケ【行動:8】、ソール【行動:5】
シフ:シスターかぜ? 風属性か!?
GM:シスター風(ふう)!(笑) あとギルド組まなくていいのかね?
ユースケ:そうだった!
◎所持ギルドスキル
≪蘇生≫、≪祝福≫
ユースケ:よし、じゃスキルはこんな感じで!ギルド名は……まぁあとでかな?
シフ:んー、時空探査隊。
ソール:時をかける少女+α(アルファ)
シフ:α(アルファ)だかΩ(オメガ)だか。
GM:え、名前は…なんだって?
ユースケ:一旦保留にしよう! またここで適当に(仮)とか付けると最後まで取れなくなるぞ!(笑)
GM:了解(笑) そしたら戦闘始めますか!
ソール:戦闘前に≪ホーリーオーダーⅡ≫を使いまーす!自分に≪ホーリーウェポン≫+≪マニフィカート≫!……成功っ!
「この苦難を、切り拓く力を――!!」
ソールが剣を抜きながら唱えると、ソールの剣に光が宿る!
ユースケ:「うお!すげえ光った!」
GM:まだ言ってるし(笑)
シフ:かっこいいぞ~。私は≪スペシャルコマンド≫使います。≪タクティカルプレイ≫と≪ポジショナルプレイ≫をします~
ソール:あー、何がどれだけ上がります?
シフ:え? 攻撃と防御が20ずつ上がります。
ソール:強み。(確信)
ユースケ:マジか!?CL5でそんな上げていいの?!
GM:こりゃいろいろ調整間違えたかなー(苦笑)
ソール:次、術士のセットアップ?
シフ:術士ってカイでしょ?
GM:違うよwww
ソール:シスター風はアレか? …いや、アレは化け物風じゃないか?
シフ:シスター風はひより◎でしょ?
GM:違うって!!(笑) はい、セットアップは何もないよ!シフさんかな?
シフ:もう行動済みでーす。
GM:あ、そうだった。そしたら術士だな。じゃあ、ユースケが危機感無さそうだな。そこのエンゲージに範囲攻撃しよう! えいっ!…(ころころ)21といって命中!
ユースケ:回避低…いや回避低ッ!!…(ころころ)くそっ!
シフ:≪ドッジムーブ≫使っとくか…(ころころ)24で回避です!
ソール:…(ころころ)うん、回避です。
ユースケ:え、ちょ、避けられないんですけど…
GM:まぁ、君に当たればよいのだ。24点風属性魔法ダメージ!
術士が杖を掲げると、ユースケは自分の周囲に涼しい風がそよいだと思った。
しかし次の瞬間、シフの声が耳に飛び込んできた。
「下がれ!」
反射的に飛びずさると、ユースケの周囲の壁や地面に亀裂が入る!
ユースケ:「ぐっ…!!」……って、あれ?これダメージ入らないんじゃね?
ソール:そうだね。防御20点上がってるね。
ユースケ:そしたら魔法防御25あるので、カキーンですわ(笑)
GM(術士):「なっ、何ィ!?」
ユースケ:ダメージは入らないけど、少し痛みは感じるのと周囲の地面や壁が切れる感じにしようかな。 「な、なんだこれ!どうなって…」
GM:混乱してるとこ悪いけど、次ユースケさんよ(笑)
ユースケ:わ、どうしよ
GM:じゃあ、ユースケの頭の中にふいにサヤカとのやりとりがよぎるってことにしよう!『かわいい呪文を唱える必要があるわ。ほら、魔法少女のように!』 『い、出でよっ!……とか?』
ユースケ:「い、いい…出でよっ!!」 と唱えると2匹のコウモリがポンっと出てくる!
ソール:“コウ”と“モリ”?
ユースケ:そう、コウm…って名前じゃないよ!?(笑) 「行けぇ!」という合図で≪ファミリアアタック≫いこうかな。
GM:誰に当てる?
ユースケ:次にこちらに向かってくるであろう傭兵に!「来るなー!」的な感じで。【感知】か…(ころころ)うーわ、これ当たるかな…12といって命中。
GM:…(ころころ)あちゃー、当たりましたー!
ソール:ひどい出目の殴り合いをしている(笑)
ユースケ:ダメージは固定値低いけど、ダイスは7D振れるぜ!…(ころころ)28点の貫通ダメージ!(※実際はタクティカル~の効果でダメージは+20です。後で気づいて修正されます)
ユースケの呼びかけに応えるように、2匹のコウモリは縦横無尽に飛び回り、その勢いのまま傭兵の身体へ突っ込んだ!
GM(傭兵):「ぬぅッ…!あの小僧、一番素人臭かったのに…」
ユースケ:「た、助かった…」
GM(傭兵):「ヤロォ!!」
ユースケ:「うわ!怒らせた!」
ソール:テメェ、バカヤロコノヤロッ(○けしのマネ)
GM:傭兵の攻撃!…15といって命中!
ユースケ:俺か!ていっ!…(ころころ)8といって回避失敗!無理て!(笑)
シフ:ハッ、貧弱な回避だな
ユースケ:初戦闘で腰引けてんだよ!
GM:これ全然ダメージ入らんじゃないか? 37点物理ダメージ!
ユースケ:さすがに入るなぁ。……盾はあるんでしょうか?
ソール:あるけど、性能には期待しないでいただきたい…
ユースケ:全然いいよ!≪ポジショナル~≫あるんだから!
「ボサッとするな!左だ!」
シフの声でユースケは身体を動かすが、一瞬遅く、傭兵の剣がユースケを捉えた。
しかし、剣は空を切り、紙一重でユースケの脇をかすめる―!
ソール:ソールのは神聖魔法じゃなくて、運命をちょっとズラす…みたいな魔法なのです!はい、9点止め!
GM:む、カキーンか?
ユースケ:いや、1点食らった。体勢を崩してコケた感じかな?(笑) でもかすめたとこの服が切れてるのを見て…
シフ:うひぃぃぃぃぎもぢぃぃぃぃぃぃ!↑↑↑(一同爆笑)
ユースケ:やめろぅ!!(笑) そこでユースケは初めてゾクッとします…
シフ:快 ☆ 感 ッ ! !
ユースケ:そのゾクッとじゃねぇよ!!(一同爆笑) 「こ、これ…本物…?」と戦慄してるとこで次いきましょう!
ソール:「ユースケさん!下がって!!」と、前に出て傭兵に攻撃しよう。このパーティの火力担当だからね。しっかりしないと! メジャーで≪ハンマーストライク≫!…17で命中!
GM:17か…まあ当たるかな。…(ころころ)当たりました!
ソール:これでトドメを刺そう!65点水属性魔法ダメージ!
ソールの振るった太刀筋は淡い光を帯び、一直線に傭兵の胴を薙いだ。
傭兵は武器を振り上げたまま一瞬驚いたような表情を浮かべた後、そのまま地面に倒れ込んだ――
GM:HP 1点しかなかったんでね!倒れます!
ソール:あのね……≪タクティカル~≫が強すぎるよ(笑)
ユースケ:こりゃ次回以降はインフレ待った無しですわ…
GM:続きまして、シスター風か。接近してビビッてるユースケさんに攻撃!なんとこの人、≪連続攻撃≫持ちです。
ユースケ:げ!
GM:命中判定は14で命中!
シフ:大丈夫!そんなの目をつぶっても避けられるよ!(ニッコリ)
ユースケ:うっせえ!(笑) …(ころころ)あー、12で失敗。こんないい出目出たのに…
シフ:怠惰デスねぇ~~
ユースケ:wwwwwww
GM:1回目は25点物理!
ユースケ:25点はカキーンですね! ファミリアたちが邪魔してくれる感じで!
ソール:硬ぇ!
GM:2発目は10といって命中! これ避けられちゃうかな~
ユースケ:さっきの出目が出ればいける!…(ころころ)避けれないっ!!
シフ:怠惰デスねぇ~~~!(一同爆笑)
GM:あー、でもダメージはまたカキーンですね。23点です…
体勢を崩すユースケにシスター風の女が襲い掛かるが、ファミリアが邪魔をして近づくことが出来ない!
ユースケ:「はっ、はっ…!」と息を切らしながら体勢を整えます。
GM(シスター風):「ちょっと、こいつら思ったよりデキるわよ! あんたももっと本気でやっちゃいなさい!」と術士に声をかけます。
シフ:ちょっと男子ぃ!真面目にやってよぉ!
◎ROUND 2
・エンゲージ1:術士【行動:13】
・エンゲージ2:シフ【行動:13】、ユースケ【行動:8】、ソール【行動:5】、シスター風【行動:5】
シフ:はい、おなじみ≪タクティカル≫+≪ポジショナル≫ですよ~
ソール:このエンゲージから出られねぇ(笑) 遠距離攻撃の手段を持たねばな…
シフ:これをベースに考えちゃダメだよ? これ試作だから(笑)
GM:じゃあ術士さんの攻撃!「ぬぅん!!」と先ほどより魔力を溜め込んでる様子。範囲攻撃!…(ころころ)17といって命中!
ユースケ:クリティカルしかないんだよ!…(ころころ)むりっ!!
ソール:当たりました~
シフ:≪ドッジムーブ≫いきまーす。…(ころころ)はい、29で回避でぇーす(ドヤァ)
GM:シフさん強いな…! さすが歴戦の冒険者。ダメージは24点風属性魔法!
「怯えるな!」
術士の杖が光り輝き、鋭利な風が飛んでくるが、シフの指示の下、風の影響を受けない場所で3人は攻撃をかわしきる!
GM(術士):「なぜ通らんのじゃああああああ!!!」と地団駄を踏んでいます(笑)
ユースケ:次、俺だな。そしたら今度は自分の杖から何か力を感じる…
GM:「かわいい呪文が必要よ…必要よ…必要よ……(エコー)」
シフ:ピーリカピリララポポリノペーペルトォ~~☆
ソール:パイパイポンポイ プワプワプゥ~~☆
シフ:プルルン プルン…
GM:ファミファミファー☆
ユースケ:お前ら黙っとけやァ!!!(一同爆笑)
世代ど真ん中、同世代なら一度は唱える魔法少女呪文集。
しかし、よく覚えてるね…
ユースケ:メジャーアクション、≪ファミリアコンビネーション≫!!
GM:おお!
ユースケ:≪ファミリアアタック≫+≪アースバレット≫!
ソール:≪アースバレット≫あるのか! 完全にファミリア型かと思ってた!
ユースケ:というわけで、まず≪アースバレット≫で術士に攻撃!…(ころころ)21の命中!
GM:当たりました!出目が酷いな今日は…
ユースケ:いくぞ!20点乗ってるから、51点地属性魔法ダメージ!
GM:おう、ダメージ入りました。
ユースケ:術士はスリップだね。さらに≪ファミリアアタック≫!…(ころころ)13の命中!
GM:避けれません!
ユースケ:50点貫通!
杖に何かを感じたユースケが杖の先で地面を叩くと、周辺に落ちていた小石が術士を襲う!
「ぐあ…ッ!」
さらに体勢を崩した術士の身体を、ファミリアが吹き飛ばした! 岩壁に叩きつけられた術士はそのまま動かなくなった。
GM:そりゃ消し飛びますよ!
ユースケ:「で、出来た…!」
GM(シスター風):「キィーーーッ! 何よコイツら!全然役に立たないじゃない!」
ソール:どうしよっかな。もう≪ハンマーストライク≫も要らないかな。素殴り!…(ころころ)23命中!
GM:うーん、無理だなぁ。
ソール:57点水属性魔法ダメージ!
シスター風の女が、上から振り下ろされる光に気づいたときはもう遅かった。
「ここで負けるわけにはいかないのです!!!」
可憐で、同時に力強いその声を聞いた瞬間、女の意識は途切れた―――
GM:あー、HP少ないので一撃で落ちます(笑)
ソール:一刀両断っ!
ユースケ:「い、生きてる……(息切れ)」
ソール:「ユースケさん、すごいです! こんな熟練の魔術師だったなんて!」
シフ:「初陣にしては悪くないんじゃないか? 絵面はひどいもんだったが」
ユースケ:「ほ……ほっといてくださいよ…」
◆Middle 06 騎士と神官とスイッチと
盗賊紛いの集団を難なく返り討ちにした3人。
しかし、まだ試練は始まったばかり…
GM:さて、君たちの周りを見ると、正面に扉があります。
ユースケ:これは、もう奥に進んでくしかないのかな。
シフ:じゃあ探知しよう。忘れたころにやってくる!
ソール:トラップは油断したところに仕掛けるのが定石!
シフ:≪トラップ探知≫!…(ころころ)13!
GM:トラップは無いように見える。
ユースケ:行きますか。
GM:さて、君たちが扉を開けてしばらく進むと、今度は左右と正面に扉があります。
ユースケ:今度は3方向か…。これまっすぐ進めばいいとは思うんだけど?
ソール:まぁ…そうね。
シフ:えー、左じゃない?
ソール:じゃ、右。
GM:どうすんの!(笑)
意見が割れたため、ダイスで決めることに。 さて結果は…
ユースケ:よしきた正面!
シフ:ふざけんなよつまんねー男だな…
GM:がっかりですわ…
ソール:納得のいく説明をしてもらえるかな?
ユースケ:この状況でそんな責める!?(笑)
GM:じゃあ、はい。ロールプレイよろしく。
ユースケ:「『奥に行け』って言ってたし、このまままっすぐ奥に行けばいいんじゃないですか?」
シフ:「フッ。ビギナーズラックに期待するかな」
ユースケ:「ここ怖いですし、早く出ましょうよ~」
シフ:「怖いことなんて何もなかっただろう」
ユースケ:「さっきあったでしょ!ほらっ!ここ流血してる!」とコケたときの傷をみせよう(笑)
シフ:「大丈夫だ。普通はもっとダラダラと流れるもんだ。ダラダラ流してダラダラ回復するんだ」(一同爆笑)
GM:で、結局正面に進む感じでいいのかな?
ソール:正面ですね。
GM:あ、伝え忘れてたけど、このフロアは扉をくぐると前のフロアには戻れない仕組みになってますのでご注意を。
ソール:あ、戻れないんだ。
GM:ではさらに扉をくぐり進んできた君たちに声をかける者がいた。「ほぉ、ここまで来たか。なかなか早いな」
シフ:(ユースケの方を見て)ほら、何か出てきたぞ。
ユースケ:えぇ…なんかすいませんでした…(笑)
GM(?):「では、次は我々が相手をしよう!」と戦いが始まります!
◎ROUND 1
・エンゲージ1:騎士風【行動: 】、神官風【行動: 】
・エンゲージ2:シフ【行動:13】、ユースケ【行動:8】、ソール【行動:5】
ソール:戦闘前に≪ホーリーオーダーⅡ≫使用して、≪ホーリーウェポン≫+≪マニフィカート≫使いまーす。
GM:セットアップどうぞ。
シフ:いつもの≪タクティカルプレイ≫、≪ポジショナルプレイ≫やりまーす。
GM:他にやることなければ、セットアップ終わって神官風から動くよ! 範囲魔術攻撃!…23といって命中。
シフ:ウワー、ヨケラレルカナー(棒)…(ころころ)27です。ピロリッ(回避音)
ユースケ:避けられないっ!
ソール:無理よー
GM:では、命中した2人に40点の魔法攻撃!
ソール:結構デカいなぁ…。ユースケに≪プロテクション≫しよう。…(ころころ)9点止め!
神官風が放つ何本もの光線が2人に向かって放たれる。シフの采配とソールの力により蜂の巣になることは避けられたが、かわし切ることは出来ず…
ソール:12点もらって残りHP 52でーす。
ユースケ:6点ダメージか。残りHP 35!
GM:全然傷ついていない…
ユースケ:いやいや、低レベル帯では充分だから!
GM:あ、お二人にはバッドステータス[威圧]が付与されまーす。
ユースケ:マイナーで回復だよな。マイナー使わないからいいもんねっ!
GM:さてさて、お次は騎士風が突っ込んできますよ。標的はダイスで決めますか。…(ころころ)3!ソールさんか。
ソール:うむ、受け止めて進ぜよう。
GM:命中は25!
ソール:基本クリティカルしか無理だよ…(ころころ)10! 「この運命、打ち勝ってみせます!」と盾を構えよう。
GM:(ころころ)お、いい出目! 57点物理攻撃!
ソール:さすがに痛いぞ! ≪プロテクション≫!! …(ころころ)うわー慈愛に満ちてない…全部入れて45点止めだから、12点ダメージ。あってよかった≪ポジショナル≫。
GM:ではユースケさん。
ユースケ:俺は先に神官風を倒そうかな。2回攻撃やるとMP 20点飛んでくんだよな…しかしこれしかない! マイナーで≪威圧≫解除して、メジャーで≪ファミリアコンビネーション≫! まずは≪アースバレット≫だ。…(ころころ)24かな。
GM:うむ、14で避けられず。
ユースケ:くらえ!50点地属性魔法ダメージ!
GM:いや痛いな…
ユースケ:半分はシフさんのおかげ。続いて《ファミリアアタック》! 17と言って命中。
GM:んあ゛~当たりました!
ユースケ:結構スレスレだな…命中上げないとな。
ソール:ファミリアは命中上げにくいよねぇ。
ユースケ:なにぶんスキル枠がなぁ…ダメージは48点貫通!
石つぶてとファミリアの波状攻撃が神官風にクリーンヒットし、神官風は地面に倒れたまま動かなくなった。
GM:残りHP 44なので落ちます。意外と活躍しますねユースケさん!
ユースケ:っしゃあ!!
ソール:さすがに一撃は無理かなぁ。
GM:もうひとりも一撃だとさすがに泣くわ…
ソール:流石に無理(笑)メジャーで《ハンマーストライク》!出目は悪くない。20で命中かな。
GM:残念、12といって当たりましたね。
ソール:62点水属性魔法ダメージ!
「運命の一撃ッ!!」
振り下ろされた剣は騎士風を地面に叩きつける! しかし、騎士風はフラフラと立ち上がる…
GM:やっぱ痛いなぁ。でも生きてます。
ソール:でも半分は削ったでしょ。
◎ROUND 2
・エンゲージ1:神官風【行動:】
・エンゲージ2:シフ【行動:13】、騎士風【行動:】、ユースケ【行動:8】、ソール【行動:5】
「くっ…こやつら、やるな…!」
引き続きシフの指示の下、動く3人。しかし、傷つけられた騎士風はその手に再び力を込め、襲いかかってきた!
GM:あれ、またソールさんめがけてきますね(笑) 命中は25といって命中。
ソール:避けられませんて。
向かってくる敵の剣戟を自身の武器で受け止めるソール。
しかし、さっきよりその鋭さを増した一撃は、油断したソールを壁まで吹き飛ばした!
GM:ダメージは70点物理攻撃!
ソール:なんでそんなダメージ上がった!?
シフ:本気出してきましたねぇ。
GM:味方がいなくなるとパワーアップするのよね。
ソール:そういう仕組みか…! 《プロテクション》込みで23点通るから残りHP 17点! 「くぅ…!!」
ユースケ:「ソールさん!!」
GM(騎士風):「ほぉ、まだ立つか」
ソール:「祖国のためにも、こんなところで倒れるわけにはいかないのです!!」
GM:キメますねぇ。じゃあ、ユースケさん。
ユースケ:そしたら、転生したときになぜか持っていた[ハイMPポーション]を使う!
GM:「大事に使うのよっ☆」と頭にサヤカの声が浮かんできます(笑)
ユースケ:聞かなかったことにしょう(笑) とりあえず13点回復ね。さて、騎士は結構食らってるよな…そしたら貫通の《ファミリアアタック》でいこう!…(ころころ)命中は14。
GM:10といって回避失敗!
ユースケ:これでもくらえ!…(ころころ)52点貫通!
ファミリアの1匹が騎士の足元をすくい、バランスを崩した身体にもう1匹が突っ込んだ!
「なにっ!」
勢いよく上半身が突き飛ばされ、そのまま頭から地面に叩きつけられる――
GM:残りHP 14点なので落ちまーす! 皆さん順調ですねぇ。まぁドロップは振るいませんでしたけど。案外お金に困るパーティかもね。
ユースケ:戻ってバイト代もらえればそれでいい…!(泣)
GM:さて、敵を蹴散らした君たちの正面に扉が一つありますよ。
ユースケ:行くしかないな。シフさん、よろしく。
シフ:はーい。…(ころころ)13です。
GM:何も無いように見えますね。
ソール:入るよ!
GM:開けてしばらく進むと、また正面に扉があります。ただ君たちと扉の間には、『押すべからず』と書いてある看板とともにスイッチが置いてあります。
シフ:はい、スルーしまぁ~す(ジトッ)
ユースケ:い、いやっ…もう押さないぞ! キャラ変わったし!
「なぜスイッチを押すのか――それはわざわざ用意してくれたGMの労力に報いるためだ。決して面白いことが起こって見せ場が増えるからじゃないぞ。いやホントに」 byとある冒険者
ダンジョンに突如現れた不自然極まりないスイッチの誘惑を強靭な意志で素通りして、3人は扉の向こうへ進むのだった。
最終更新:2020年05月17日 18:28