プリプレイ 伝説の始まり
2012年6月某日、とあるアパートの一室にて宅飲みの名目で4人の将来有望な若者たちが熱い討論を交わしていた。
時刻は深夜11時前、場の空気が落ち着き始めたころ新たな来訪者の到着を告げるベルが鳴り響いた。
かい:すいませーん、遅れましたー。
PL2:お疲れ様ですー。
せいろん:よし、人数そろったからやろう、さっそくやろう!
よしの:え、結局やるんです?
かい:あれ?やらない流れだった?
せいろん:やります(断言)
PL2:というわけでやりましょう…とその前にかいさんルールブック返して(笑)
かい:あ、ごめんなさい、ずっと返しそびれてた!
PL2:実はシナリオが未完成なんだな(一同笑)まずは今回予告を読むんでどういう話をやるのかイメージしておいてください。
今回予告
パリス同盟の南端に位置する小国アスケンブラに迫る魔の手、国民皆が愛する姫君が攫われた。
王の討伐隊結成の呼び掛けに血気盛んに集う冒険者たち。
しかし王が課題を提示してきて…はたして冒険者たちは無事に姫君を救出しに行けるのか?
アリアンロッド2Eキャンペーン第一話「つかみとれ!勇者の資格」
冒険の舞台がキミを待つ!
PL2:…とまぁこんな感じのお話です。シナリオ詰めてる間に各自のハンドアウトをもとにキャラクターを作っていってくださいな。
賢明な読者様はお気づきであろう、本来この時点で5人いるはずだがそのうちの1人が全く出てこない。
実はその1人はアルコールの影響もあって熟睡しており今回はゆっくり寝かせてあげることにした。後にこの判断がGMを苦しめるとも知らずに…
PL2(以下GM):こうしてこのエリンディルに新たに3人の冒険者が誕生しました。それではさっき振ったサイコロ順に自己紹介をお願いします。
クールないぬみみショタの盗賊、ヒロ
PC4用ハンドアウト 推奨クラス:シーフ
キミは腕利きのフリーランスの盗賊だ。いつものように稼ぎになりそうなネタを探していると
どうもこの国の王様が妖魔の討伐のお触れを出したらしい。
これは金の匂いがするぞ… キミは意気揚々と王城へ向かった。
よしの(以下ヒロ):えーっとキャラクター名はヒロ、年齢は15歳の男の子。
一同:ヒロって(笑)
ヒロ:だいぶ意識してるよ(笑)
GM:あー、なるほどヒロね。今気付いた(笑)
よしのの好きな某人気声優さんにあやかって付けているのである。
ヒロ:いぬみみの付いた165cmのシーフ/レンジャーです。
かい:いぬみみかわいい…
せいろん:ショタっ子やー…
GM:んじゃあとはライフパスの内容なんかを言ってくれれば。
ヒロ:…目的が「友情」って言うのが難しいんだよね…
GM:なんだったら曲解してくれてもいいよ。
ヒロ:なら曲解します。えー、親が「英雄」なんで情に厚く特に「友情」をとても大切にします…が、それゆえに周りの人にいろいろと行動を「強制」されてます。割とドM気質。
一同:プレイヤーと真逆だ!(笑)
ヒロ:「ヒロ」だからね(笑)
心配性のお貴族エルフ、カイ
PC3用ハンドアウト 推奨クラス:メイジ
キミはアスケンブラ国の新米宮廷魔術師である。キミが夢見ていた華やかな宮廷生活は
実際には権力闘争によってドロドロで想像とはかけ離れていた。
そんなときに起こった誘拐事件、自分の力が存分につかえる機会かもしれないとキミは我先に名乗りを上げた。
かい(以下カイ):名前はカイです。年齢は25歳で男性。メインがメイジでサポートがサモナーのエルダナーンで、いかにもって感じの魔法使いです。
GM:ファンタジーの定番だね。
カイ:ですねー。それで身長はエルダナーンにしては低い172cm、髪の色は黒で瞳は青です。それでライフパスは…「王侯貴族」の出身なんですが、自分の「親友」が没落しまして(一同笑)、それを「扶養」しています。
GM:なるほど、そう繋げたか!
カイ:王侯貴族なだけあって知識は豊富、ただその代わり体力は…お察し下さい(笑)。あと貴族が関係あるかはわからないですがこのパーティで一番お金持ちです。
ヒロ:ありがとう貴族(笑)
せいろん:困った時には貴族(笑)
ちなみにこの二人は装備に金を費やしていて所持金は0である。
神殿の誇る怪物アイドル神官少女、ひより◎
PC2用ハンドアウト 推奨クラス:アコライト
キミは神殿の討魔部隊のエリート候補生だ。キミが赴任しているアスケンブラ国の姫君が
悪名高い妖魔によって誘拐されたらしい。許しがたき妖魔!キミは正義のために立ちあがった。
せいろん(以下ひより◎):19歳のひより◎ちゃんです(一同爆笑)
ヒロ:これ(→◎)はなに?モ○ニング娘。的な?(笑)
ひより◎:色々あって大切なんですよ!
GM:何って呼べばいいの?(笑)
ひより◎:普通に「ひより」で。…それで身長は203cm(一同爆笑)
一同:でけぇ!(笑)
GM:女の子だよね!?(キャラクターシートを覗き込んで)あー、でもドゥアンなのか…
ひより◎:かわいいかわいい女の子ですよ(大真面目)それで髪の毛の色がクリーム色で瞳の色がピンク(一同爆笑)
GM:まてまてまてまて!…髪の色が?
ひより◎:クリーム色。
GM:瞳の色が?
ひより◎:ピンク。
GM:化け物じゃねぇか!?(一同爆笑)
カイ:漫画とかアニメよりひどい、ただのゲテモノじゃん(笑)
ひより◎:あと白い羽が生えてます。純白ホワイトエンジェルちゃん(一同爆笑)それでアコライト/ウォーリアやってまして…幼いころに両親の命が「略奪」されたので、犯人に「正義」の鉄槌を振るうべく「秘密結社」で活動してます(一同笑)
カイ:(腹を抱えながら)明らかに容姿と設定が釣りあってない(笑)
ヒロ:(顔を背けて)…ひどい(笑)
GM:とんでもないキャラクターが生まれてしまった…
カイ:それにしてもこの共通点の全くなさそうな3人がどうやって一緒に冒険するんでしょう?(笑)
GM:まぁでもいわゆるテンプレ的なRPGでも何の関わりもなかったはずのキャラクターが集まっていつの間にか世界を救うなんてよくある話だからね。
カイ:確かに!
ヒロ:キャラクター的に巻き込まれ気質だからちょうどいいかも。
GM:巻き込まれ体質…いいねぇ。主人公やります?
ヒロ:やだ(即答)
ひより◎:じゃあわたくしがやり…
一同:却下!!
グランドオープニング 用法用量を守って正しいちゃちゃ入れを
GM:それではこの壮大なキャンペーンの始まりを彩る素晴らしいオープニングをお聞きあれ。
嵐の夜、窓の外は強烈な雨風が吹きすさんでいる。
ひより◎:びゅおー、びゅおー。
GM:いきなりちゃちゃいれないの!(笑)いやお約束ではあるけどね。では続きー。
青年がランプの明かりで本を読んでいる。ふと「キィ」というドアの音に顔を上げると彼の娘であろうか、小さな女の子が不安そうな顔で見つめていた。
「眠れないのかい?」
そう声をかけると女の子は小さくうなづいた。青年は慈しみの笑顔を浮かべながら
「仕方ないな…どれ、何かお話を聞かせてあげよう」
ひより◎:(おどろおどろしい声で)お話を聞かせてあげよう~…(一同爆笑)
カイ:折角イケメンっぽかったのになんでホラー風に(笑)
そう言うと女の子は嬉しそうに
「勇者様とお姫様のおはなし!」 と答えた。
「本当にこの話が好きだね。ほら、おいで」
そう言って女の子を膝の上に座らせると青年は語りだす。
「むかしむかし、ある所に妖魔に連れ去られたお姫様が…」
ヒロ:幼女に連れ去られたお姫様?(笑)
GM:幼女じゃない、妖魔だから!幼女じゃお姫様は攫えないから!!
アリアンロッド2Eキャンペーン
勇者たちの冒険が今、始まる…
GM:横やりでぼろぼろだった…(笑)
カイ:いや、でも綺麗なオープニングでしたよ。
GM:おほめいただきありがとうございます。では早速個別のオープニングに移りましょう。
オープニング1 神官のやる気も金次第
GM:今回はウォーリア枠がないから…アコライトのひより◎から。
キミは聖都ディアスロンドの命を受け、パリス同盟に所属する一国であるここ「アスケンブラ」に赴任してきた。
ひより◎:「やってきましたわ~。」
しかしながら城下町には活気がなく、往来の人々はみな暗い顔をしている。「あ~、もうダメだ…」「明日からどうやって生きていけばいいんだ…」「もうこの国は終わりだ…」
ひより◎:「一体どうしたんでございますの?」
GM:そうキミが疑問を抱いていると赴任する予定の神殿にたどり着いた。
ひより◎:(一瞬考えて)「やってきましたわ~」(一同笑)
GM(神官):そうすると「おぉ、よくいらっしゃった」と神殿の奥から恰幅のいい神官のような中年の男が出迎えてくれる。「キミがディアスロンドから来たひより◎さんだね?」
ひより◎:「そうでございますわ」
GM(神官):「この神殿の神官一同、キミのことを心から歓迎するよ。ははははは!」
ひより◎:「ありがとうございますわ」(一同笑)
カイ:いちいち言葉遣いが面白くて進まない(笑)
GM(神官):話を続けよう(笑)「それでひより◎さん、この城下町はどう見えるね?」
ひより◎:「そうですわね、とても活気が…ないですわ」
GM(神官):「そうなんだよ、実は数日前にこの国のヒロイン、国民の希望である姫様が攫われてしまってね」
ひより◎:「なっなっなっなっなんですってー!?」(一同爆笑)
ヒロ:もう…なんですってー!はお前だよ!(笑)
GM(神官):「しかもその姫様をさらった犯人というのが悪名高い妖魔だそうだ」
ひより◎:「それは…許せませんわ!」
GM(神官):「我々も神殿の一員、妖魔を討伐したいところなのだが…いかんせんここの神官はみなインドア派でね(一同笑)、そこでキミには赴任早々悪いのだが今国王が募集している妖魔の討伐隊に参加してきてもらいたい」
ひより◎:「もちろんですわ!だってわたくしは正義の名のもとに生きているのですもの!」
GM(神官):「いやー、そう言っていただけるとこちらとしても非常にありがたいよ。早速王城へ向かってくれ。キミのような勇敢な冒険者を迎えてくれるはずだ。」
ひより◎:「…報酬は出るのかしら?」(一同大爆笑)
全員笑い過ぎてプレイが一時中断する。
カイ:正義っていったい(笑)
GM(神官):「お、おぅ…でるんじゃないかな?」神官は脂汗を流している(一同爆笑)
ヒロ:俗世的なものは持たないんじゃないのか(笑)
ひより◎:報酬がなければMPポーションも買えないので(大真面目)だってわたくしは無一文(一同笑)
カイ:私だけだよ…お金持ってるの(笑)
ひより◎:「それじゃあ王城に向かいますわ。手形みたいなものは必要ではなくって?」
GM:「それなら大丈夫、志願者ですといえば通してくれるはずだ」
ヒロ:大丈夫なのかこの国の警備(笑)
確かに不用意過ぎである。
ひより◎:「わかりましたわ、いってきますわ」
GM(神官):「ま、ま、まぁ、が、が、頑張って神殿の名を世に知らしめてきてくれ」
ひより◎:「任せてください。このひより◎という名の…後世の…うんぬんかんぬん」(一同爆笑)
カイ:なにがなんだかさっぱり(笑)
GM(神官):では「頑張れよ~」と神官一同キミを追い出し…じゃねぇや(一同爆笑)、キミを送り出してくれる。
ひより◎:すたこらさっさー。
GM(神官):そうすると…「ふぅ、まったくディアスロンドのやつは何を考えてるのかさっぱりわからんよ…」とため息をついたところでシーンを切りましょう。
オープニング2 そりゃ没落もする
GM:続きまして…メイジのカイさんのシーンです。
カイ:はい。
ここはアスケンブラの王城の中、キミはいつものように文官達と一緒にどたばたと仕事をしている。今キミたちが追われている仕事はもっぱら先日の姫様が攫われた事件についてだ。
カイ:どんなかんじなんです?
GM:姫様が攫われたことによって各国との調整が大変だったり。あとは姫様がいなくなった混乱に乗じて自分達の地位を上げようとする貴族たちの暗躍とか…「いやー、姫様が攫われたのは案外好都合かもしれませんな…」「王は姫様以外に跡取りがいない。うちの息子を養子にやることで…」「うっふっふ」「えっへっへ」「おっほっほ」(一同笑)
カイ:いやぁ、救いようがない王宮…(笑)
GM(親友):そんな光景にため息をついていると没落したキミの親友が話しかけてくる。「それにしてもこの機に乗じてうさんくさい奴らがたんまり出てきたな」
カイ:「そうだねぇ…まぁ、どうにかなればいいんだけど…」
ヒロ:なげやり(笑)
カイ(親友):「でも王様が討伐隊を編成するって言ってるみたいだし大丈夫じゃない?」
GM(親友):「そうなんだよ。しかし、俺はあの日王城にいたのだがあの妖魔には全く手も足も出なかった。必殺技をかましてやろうと思ったが…あいつには傷一つ付けられなかった」
カイ:この子ってメイジ/メイジじゃないの?それなのにダメージ与えられないんだ。
いつの間に彼にそんな設定が生まれたのか。
GM:それくらいこの妖魔が強かったよってことです。
ひより◎:いや、取ったスキルが下手なのかもしれない。
GM:あー、なるほど。攻撃魔法とか一切取らずに《マジシャンズマイト》とか《コンセントレイション》とかだけ取っていると(一同爆笑)
カイ:馬鹿じゃないの…(笑)
GM:「はぁっ…!」「なんだあの魔力の高まりは…!?」「集中集中っ…!」しかし放つ方法を知らない(一同爆笑)
ヒロ:なんだそのネタキャラ(笑)
GM(親友):「それで…どうするんだ、お前はこの騒ぎに対して。」
カイ:「そうだねぇ…仮にも王侯貴族の出だし、王様への忠義もあるしねぇ…でもまぁ…う~ん…」
GM(親友):「これは噂に聞いたのだが…今回の討伐で武勲をたてたものには王様から直々に領地がいただけるそうだぞ」
カイ:「ふ~む…」
GM(親友):「だが俺は魔法が撃てないからな」(一同爆笑)
カイ:「それは頑張ってレベル上げをすれば…」(笑)
GM(親友):「レベル上げしようにも攻撃手段がないからモンスターが倒せないんだ」(一同爆笑)
カイ:それはおいといて(笑)「ふむ…領地が入るのは嬉しいけども…それとは別に宮廷での地位が上がるかもしれないのは大きいなぁ…顔だけ出してみようかな」
GM(親友):「これから謁見の間で説明会があるそうだ。よかったら行ってみたらどうだ?」
カイ:「そうだねぇ、出るだけならタダだし、ガイダンスだけ出てみようかなぁ」(一同笑)
ひより◎:ノリが軽い(笑)
ヒロ:なぜに大学の講義風(笑)
カイ:言っても私には竜の王がバックについているので。それではガイダンスに向かいましょう。
GM:ではキミが説明会に出ることを決めたところでシーンを切りましょう。
オープニング3 ハードボイルドショタ
GM:では最後にシーフの…ヒロくんのシーンに移りましょう。
キミは一仕事終えて久しぶりにこの城下町に戻って来た。しかし、どうも町全体の様子がおかしい。いつもならもっと活気があるはずだが…先ほどの
ひより◎参照。
ヒロ:雑だな(笑)
GM:これはおかしいな、とキミは行きつけの酒場に向かった。
ヒロ:ガチャ。
GM:からんから~ん。
ひより◎:ってあれ?15歳15歳!
GM:あぁ、一応このゲームだと15歳で成人なんで問題ないですよ。ただ15歳のくせに行きつけってのはすごいが(笑)…では、カウンターの向こうには歴戦の冒険者風の親父がいて、(めちゃくちゃ渋い声で)「いらっしゃい…」と出迎えてくれる。
カイ:イケメンだ…(笑)
ヒロ:「マスター、久しぶり」
GM(マスター):「おぅ、戻ってたのか。しかしここのところ客足が遠ざかってきやがったもんだ…」とおもむろに葉巻に火を付けてふぅと吸い出す。
ヒロ:「町の様子がやけに暗いな…」
GM(マスター):「あぁ、お前は町から離れてたから知らないのか。実は先日うちの姫様が妖魔によって攫われちまったんだ」
ヒロ:「ふ~ん」とあまり興味なさげに。
GM(マスター):「それで、だな」とマスターがニヤリとほくそ笑む。(一同笑)
ヒロ:まるきり悪人じゃねぇか(笑)
GM(マスター):「実は今その妖魔を討伐する為に王が冒険者を集めてるらしくてだな、そこで手柄を立てれば…たんまり出るってぇ話だぜ」と指でお金のジェスチャーをする。
ヒロ:「なんだと…それは行くしかねぇな」
GM(マスター):「お前くらいの腕前なら妖魔なんざイチコロだろうさ、はっはっは」と豪快に笑うマスター。
ヒロ:「確かにこのまま国中が不景気な空気じゃ稼ぎになるような話も来なくなるだろうしな」
GM(マスター):「それにお前…うちのツケ、どんだけ溜まってるんだ…?」
ヒロ:「お、おぅ、それは…」
GM(マスター):「てなわけで先の仕事の報酬、全額出してもらおうか」というわけでキミは仕事が終わったばかりなのにも関わらず一文無しになってしまった(一同笑)
ヒロ:あ、なるほど、もともとお金は持ってたんだ(笑)
カイ:それでなくなっちゃったのね(笑)
ヒロ:「マスター…なにも今言わなくてもよかったんじゃねぇかな…」
GM(マスター):「なぁに、こうでもしねえと稼ぎに行かないだろ?とっとうちのツケ払ってくれよな」
ヒロ:「しゃあねぇな…まぁこんなうまい話に乗らない手もねぇしな。じゃあとっとと行ってくるぜ」
GM(マスター):「おぅ、無事に帰ってこいよな」とマスターが見送ってくれる。
ヒロ:からんから~ん。
GM:と酒場の入口が軽快に鳴ったところでシーンを切りましょう。
カイ:なんかヒロくんのが一番綺麗にまとまったね。
ひより◎: 美しいっていうかコンパクトだったね。
カイ:それに引き換え私達は…(笑)
GM:違う、「私達」じゃない。悪いのは「わたくし」だ。(一同爆笑)
オープニング4 いざ尋常にダンジョンへ
GM:ではオープニングフェイズの最後、キミたちが合流するシーンを演出しよう。舞台はアスケンブラ王城謁見の間、ガイダンス会場である。
ひより◎:「まだ始らないのかしら」
GM:会場のみんなの注目はキミにいっている。「なんだあのでけぇの…」「髪の毛クリーム色だぜ…」「眼はピンク!」(一同爆笑)
ヒロ:「なんだこのデカブツ、前が見えないだろ」
カイ:「なんかほんと、とんでもない所に来てしまった気がする…」
ひより◎:「いやだわ、男共の視線が集まるわ…」(一同爆笑)
ヒロ:「…前が見えねぇ」ぴょんぴょん。
カイ:身長が足りないんだ、かわいい(笑)
ひより◎:「しょうがないにゃあ・・いいよ」といってヒロを肩車してあげる(一同笑)
ヒロ:マジかよ!(笑)「おい、なにするんだ降ろせよ!」
GM(側近):さてそんなこんなしていると「静粛に!」と王の側近が声を上げると一瞬で謁見の間が静かになる。「これより王の言葉を賜る。皆の者心して聞くように」そう側近が言うと奥の部屋から王様が現れる。
ひより◎:しーん。
GM(王様):「この度は我が娘を救出する為の妖魔討伐隊に名乗りを上げてくれたこと心より感謝する。皆の者、ありがとう。さて早速だが本題に入らせていただこう。本来ならばここにいる全ての勇敢な冒険者諸君を率いて討伐に行くのがベストなのだが、これだけの人数の戦力を一度に動かすとなると他国に妙に勘ぐられかねん。そこでこの中から少数精鋭を選抜して我が国の使者という形で各国を巡りながら妖魔の本拠地へと向かって欲しい」
カイ:なるほど…
GM(王様):「そこでだ、キミたちはこれから我が国の誇る試練のダンジョンにもぐってそこに封じられている勇者の証を取ってきてもらいたい。一番に取って来たものを討伐隊として送り出す次第である」と説明が入る。ざわざわ…とざわめく会場。そして側近が「何か質問があるかね?」と聞いてきます。
ひより◎:すっと手を上げます。
GM(側近):「ではそこのクリーム色の髪でピンクの目を持った身長203cm位の女」(一同爆笑)
ひより◎:「…報酬は出るのかしら?」(一同爆笑)
ヒロ:完全に邪じゃねぇか(笑)
ひより◎:「それと、ダンジョンに宝箱はあるのかしら?」(一同爆笑)
カイ:そこなの…(笑)
GM(側近):「ダンジョン内に宝箱があるかどうかは…ダンジョンの構造の秘匿性の関係で教えることはできないが、もし宝箱があればその中身を、あるいはモンスターを倒せばそのドロップ品などを所有するのは冒険者の権利である」このゲームでは依頼の報酬だけじゃなくてこういったドロップ品を売ることでお金儲けが出来ます。
ヒロ:なるほどね…しかし自分が肩車されてる状況でなんって言ったらいいかわからねぇ…(笑)
GM(側近):「他に質問はないかね?」
カイ:じゃあ「はい」と手を上げます。
GM(側近):「おぉ、宮廷魔術師のカイ君か、なにかね?」
カイ:「このダンジョンって一人で潜るんですか?たしか結構な難易度だと聞いていますが…」
GM(側近):「よく聞いてくれたな、これは後から説明しようと思っていたが…よろしい、ここで説明しよう。キミたちには一時的に四人、ないしは三人のパーティを組んでダンジョン攻略に挑んでもらう。あとは先ほど王が説明したとおり、一番に取って来たパーティを我が国の使者…兼討伐隊として派遣するつもりだ」
ひより◎:「わたくし以外ありえませんわ~」
GM(側近):「キミたちのモチベーションに繋がるかはわからないが、もしこの討伐が成功したならば国から盛大に褒賞を出そう」またもざわめく会場。
カイ:「うちの財政ってこんなに余裕あったっけ…?」
ひより◎:「褒賞で何買おうかしら…」
ヒロ:「とりあえず降ろしてくれ…」
GM(側近):それぞれの思惑が渦巻く中、側近が「それではパーティを組んで、二刻後にまたここに集まってくれ。それでは解散!」と告げる。ざわつく謁見の間。
ヒロ:「お前…いい加減に降ろせよ」
ひより◎:「しょうがないにゃあ・・いいよ」(一同笑)
GM:えー、周りの冒険者たちが次々とパーティを組んでいく中、クリーム色の髪でピンク色の目をした巨躯をもつキミのもとにくる冒険者はいない(一同笑)
ヒロ:俺はさっきからずっと近くにいるけどな(笑)「おい、お前は強いのか?」
ひより◎:「どちらかというと…強いわよ」
カイ:そこは謙虚なんだ(笑)
ヒロ:「しょうがねぇなぁ…俺がチームになってやるよ」
ひより◎:「あらステキ(一同笑)。でもあなたみたいな小さい子にわたくし負けませんわ!」
ヒロ:「なにも張り合おうとは思ってねぇよ…お前は俺の盾になってればいいんだ」と心の中で思っておく(笑)
GM:では…先ほどからずっと一歩引いた目で見ていたカイだったがパーティを組む機会をつかみ切れずにいた。
カイ:「あぁ、これは引いた方が…いやぁしかし逃すには惜しいチャンス、でも…」
ひより◎:「あの、すいません、お願いが」
カイ:「はっ、これはよりにもよって…一番まずいパターンな気が…」と心の声(笑)
ひより◎:「パーティを組んでもらえないでしょうか?」
カイ:「え、どうしよう、凄い期待の目で見られてる。え、どうすればいいの…?」
ひより◎:「わぁ嬉しい♪」(一同爆笑)
ヒロ:勝手に決めやがった(笑)
カイ:「しかたないですね、こうなったら…」
ひより◎:「しょうがないにゃあ・・いいよ」
カイ:「…あれぇ?」(一同爆笑)
ヒロ:自作自演(笑)
カイ:「まぁこの試練やってる間は有給取れるらしいし、前向きに考えよう」
ヒロ:「おい、お前は何が出来るんだ?」
カイ:「私は竜の王と契約しているので召喚魔法が使えます」
ヒロ:「ってことはお前も後衛か…」
ひより◎:「前衛は任せて♪」
GM(側近):さてキミたちがそんなふうに親睦を深めていると気付けば約束の二刻が過ぎていた。「どうやら皆無事にパーティを組めたようだな。では順次試練のダンジョンに向かってもらう。ついてきたまえ」と側近の人が先導して王城の脇にある試練のダンジョンへと向かう。
ひより◎:てくてくてく。
GM(側近):「ここがその試練のダンジョンだ。このダンジョンはパーティ単位で飛びこむとそれぞれ別のダンジョンに飛ぶようになっている」
ひより◎:「なんだか辛気臭いところですわね…」
ヒロ:「お前はうさんくせえよ!」
カイ:「確かここはかなりの高レベルの魔術師が封印してたと聞いています」
さっきから自分達の挑むダンジョンの難易度をセルフで上げる男、カイ
GM(側近):「おもしろ…いや恐ろしいことに運が悪いととてつもなく高レベルのダンジョンになってしまったり、はたまたモンスターが一切出ないようなダンジョンに出たり…ということがあるようだ。しかし安心してほしい。昔から運も実力というだろう?キミたちには武力だけでなく運も味方につけて無事に勇者の証を取ってきてほしい。では頑張りたまえ!」
ひより◎:「私のバックには神がついていますわ!」(笑)
GM:さてさてせっかくパーティを組んだのだからここでギルドを作ってもらいましょう。ギルドに入ると特典としてギルドサポートという支援が受けられるようになります。ギルドサポートは有名どころだとHPを全回復する《蘇生》やモンスターのドロップ品の質が良くなる《目利き》などがあります。
カイ:たしか持って行ける数に制限があるんじゃなかったっけ?
GM:作成段階では取得できるギルドサポートの数は2つですが、実際に持って行けるのはパーティの中で一番レベルの高い人のレベル個になります。今回はみんなレベルが1なので持って行けるギルドサポートは一つだね。それではみんなで相談して作ってください。
あーでもない、こーでもないと議論の末に…
カイ:えーっと、ギルド名は「クルシス」でギルドサポートは《蘇生》。ギルドマスターは…
GM:ギルド名がクルシスだったらギルドマスターは一人しかいないでしょう(笑)
ヒロ:え、ゲテモノ天使じゃないの?
ひより◎:いやヒロしかないでしょ(笑)
カイ:ヒロをギルドマスターとして立てておいて、私たちがいちいち口出しする(笑)
ヒロ:これが「強制」か…(一同笑)
GM:一応もう一つのギルドサポートも取っておいてね。
カイ:もう一つは…《祝福》か《目利き》か…
ひより◎:《目利き》!お金欲しくない?
ヒロ:結論としてみんなお金が欲しいでしょ。
カイ:じゃあ《目利き》にしますかー。
GM:準備はできたかな?それでは早速ダンジョンに潜って行きましょう。
最終更新:2016年12月25日 17:53