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フィッシング


信頼できる組織や人になりすましたメールや Web サイトなどで、相手をだまして、パスワードやカードの番号などの重要な情報を入力させたり、マルウェアを開かせたりする手口です(英語では phishing)。ソーシャルエンジニアリングの代表的な形です。

定義

NIST の用語集は、次のような定義を載せています。
  • 正規の事業者や評判のある人物になりすました、メールや Web サイトでの不正な勧誘によって、銀行口座の番号などの機微な情報を手に入れようとする手口(NIST SP 800-12 Rev. 1。出典はインターネットのセキュリティ用語集 IETF RFC 4949)
  • 欺くためのコンピュータの手段で、個人に機微な個人情報を明かさせること(NIST SP 800-83 Rev. 1 ほか)

主な種類

種類 特徴
ばらまき型 不特定多数に、銀行やサービスを装ったメールを送る
スピアフィッシングリンク・スピアフィッシングアタッチメント 特定の個人や組織を狙い、相手に合わせた内容のリンクや添付ファイルを送る
ホエーリング 経営層など、権限の大きい人を狙う
スミッシング SMS(ショートメッセージ)を使う
ビッシング 電話や音声を使う
送金の指示を装う詐欺(ビジネスメール詐欺)も、同じ考え方の手口です。

守る手段(組織)

手段 何をするか
フィッシングに強い認証 FIDO2/WebAuthn(パスキー、セキュリティキー)などを使い、パスワードを入力させられても、それだけでは入られにくくする。NIST SP 800-63B-4 は、ワンタイムパスワードのように手で入力する方式は、偽のサイトから本物へ中継されうるので、フィッシングに強いとはみなさないとしている。ログイン後のセッションの盗難、アプリへの同意やデバイスコードを悪用する手口、ヘルプデスクを欺く手口、遠隔管理ツールを導入させる手口には効かないので、ほかの手段と組み合わせる(多要素認証)
メールの送信元の認証 SPF・DKIM・DMARC で、送信元のドメインそのものの詐称を、受信側が見分けやすくする。似た名前のドメイン、表示名の偽装、乗っ取られた正規のアカウントからのメールは見分けられない(認証・認可技術)
依頼を別の経路で確かめる 送金や振込先の変更など重要な依頼は、メールとは別の経路で本人に確かめる
報告の決まり 怪しいメールを受け取った・開いてしまったときに、すぐ報告できる窓口と手順。開いてしまった人を責めない
教育と訓練 手口を知り、報告の練習をする

守る手段(個人)

  • パスキーが使えるサービスでは、パスキーを使う
  • メールや SMS のリンクからログインしない。公式のアプリか、自分で登録したブックマークから開く(URL偽装)
  • 勤め先のメールなら、怪しいと思った時点で、決められた窓口に報告する

日本の法令

不正アクセス禁止法 第7条は、アクセス管理者(ID とパスワードなどで利用を管理している者)になりすまし、又は誤認させて、識別符号(ID とパスワードなど)の入力を求める情報を、Web などで公衆が閲覧できる状態に置く行為や、電子メールで利用者に送る行為を禁じています。アクセス管理者の承諾を得てする場合は除かれます。罰則は第12条第4号(1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)です。2026年10月時点の条文に基づきます(不正アクセス禁止法)。

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出典

確認日:2026年10月16日
最終更新:2026年10月17日 08:02