年表





年表

1981年【召喚事件】

  • 事件現場:キャンプ場
  • 関連人物
    • 首謀者:雛代メアリ(初等部3年)
    • 協力者:鮫氷しゃち(一人目・年齢5~6歳程度)
    • 生存者:頸城(蓮柄)つぶら(初等部3年)
    • 死亡者:クラスメイト31名(メアリ・まどか含む)中29名、教師若干名
  • 事件背景
    • 両親が経営している学園に入学させられた雛代メアリであったが、両親の期待に沿えず成績は伸び悩んでいた。また、経営者の娘という肩書故にクラスメイトからも敬遠されて、学校に馴染めずにいた。
    • 両親の愛情が自身に向けられていないと感じた雛代メアリは、親の愛情欲しさに、親が自分よりも大事にしているであろう、この学園を壊そうと目論む。
    • なお、クラスキャンプでの犯行を計画した理由の一つに、友達がいない雛代メアリにとって、集団行動を強いられるキャンプという行事は苦痛そのものであり、そのためにキャンプ自体を台無しにしてしまおうとしたことがあげられる。
  • 事件内容
    • 親の書斎から、偶然、転校生召喚の方法を知った雛代メアリは、クラスキャンプの場所となった某キャンプ場内にてそれを執り行った。
    • この時、召喚された転校生「鮫氷しゃち」は、雛代メアリのコントロールから離れ、「鬼ごっこ」と称して彼女のクラスメイト達の殺戮を開始した。
    • 事の大きさに恐れをなした雛代メアリは、頸城(蓮柄)つぶらの協力を得て、辛うじて鮫氷しゃちを倒した。
    • しかし、払った犠牲は大きく、31人いたクラスのうち生存者は、雛代メアリと頸城(蓮柄)つぶらの2名だけだった。
  • 事件後の影響
    • 雛代メアリの両親は事件の揉み消しに奔走したが、この事件を契機に、彼女の両親は娘に対して完全に愛情を失った。彼女の両親は、彼女を知人に預け 、以降、一度も自ら会いに来ることはなかった。
    • 一方の頸城(蓮柄)つぶらは、鮫氷しゃちから受けた傷がもとで多臓器不全を患い、車イス生活を余儀なくされる。また、臨死体験を経て銀髪碧眼になる。

1984年【第1次】

  • 発生場所:妃芽薗学園中等部・高等部
  • 関連人物
    • 首謀者:雛代メアリ[番長]
    • 協力者:鮫氷しゃち(二人目)
    • 生存者:頸城(蓮柄)つぶら[生徒会長]
    • 死亡者:雛代メアリの両親及び知人
  • 事件背景
    • 親の愛情を受けずに育った雛代メアリは、荒れに荒れ、成績もますます落ちていった。素行の悪さから、不良達に絡まれることはあれど、中等部に上がっても経営者の娘というプライドが邪魔をし、不良達からも爪弾きにされてしまう。(学園内で彼女と友達になろうとする者はいなかった。)
    • そんな状況に、強い孤独感と憎しみを募らせていた雛代メアリは、召喚事件の際、共に鮫氷しゃちと戦ったあの頸城(蓮柄)つぶらが、1年生でありながら生徒会長に立候補し、当選していたことを耳にする。
    • 将来、親の跡を継いで、この学園の経営者になるステップの一つとして、生徒会長を夢見ていた雛代メアリは、頸城(蓮柄)つぶらに嫉妬心を抱くに飽き足らず、自分がなるべきものを奪われたという一方的な復讐心をも募らせる。
    • 復讐心を募るに募らせた雛代メアリは、頸城(蓮柄)つぶらへの恨みから、三年前の召喚事件を再現するため、再度、転校生召喚を行った。
  • 事件内容
    • 召喚された二人目の鮫氷しゃちは、一人目とは異なり無差別な殺戮は行わなかった。二人目は目立つような行動は控え、裏から糸を引くことで間接的に絶大な影響力を発揮する。
      • その行動原理そのものは、「遊び」という観点においては一人目とおそらくは変わらない。二人目の「遊び」は、雛代メアリとその周囲を玩ぶことであったと思われる。
    • 二人目は、雛代メアリの命令を適度に聞くことで彼女の自尊心を満たしつつ、様々な奸計を彼女に吹き込んで彼女を不良グループのリーダーへと押し上げた。
    • しかし、雛代メアリが不良グループをまとめ上げると、二人目は風紀員になりすまし、雛代メアリにとって都合の悪い情報をリークするようになる。
    • リークするその一方で、そのリークが原因でことが上手く進まなければ、雛代メアリには頸城(蓮柄)つぶらのせいにして、彼女の復讐心をいたずらに煽った。
    • マッチポンプを繰り返した二人目であったが、その目的は、雛代メアリの頸城(蓮柄)つぶらへの復讐心が極限まで高めることにあった。それを成し遂げるため、頸城(蓮柄)つぶら率いる生徒会が、雛代メアリがまとめ上げた不良グループを粛清するという構図が必要不可欠であると考えた。
  • 事件結果
    • 風紀委員に成りすました二人目の情報操作によって、生徒会と不良グループは対峙し、結果として不良グループは粛清された。
  • 事件後の動静
    • 雛代メアリは両親の圧力により、不良グループとは無関係であるされ、不良グループのメンバー達は彼女の両親の力で退学に追いやられた。
    • しかしながら、事件の影響を懸念した雛代メアリの両親は、体調不良を理由に娘を1年間休学させる。
      • 娘に対して憎悪に似た感情を持った両親は、「更生」と称して自分達の娘を監禁することにする。
      • 実は、二人目の鮫氷しゃちは雛代メアリの両親をとっくに洗脳しており、この監禁も後に続く虐待も、二人目が両親を唆して計画した。
      • 二人目をすっかり信用した両親は、娘に「教育」を施してほしいとお願いし、二人目もそれを快諾した。
      • それから1年間、雛代メアリは虐待に近い仕打ちを受け、そのことによって、その心は完全に摩耗する。(虐待を実行した二人目は、中年男性を装っていたため、雛代メアリは自分を虐待していた者が、両親の知り合いという他は何も知らない。)
      • そして、頃合いを見て両親を殺害した二人目は、監禁状態であった雛代メアリを解放する。
      • 二人目は、長い監禁生活のトラウマに苦しむ雛代メアリに対して、頸城(蓮柄)つぶらの存在こそ、全ての元凶であったと雛代メアリを再び唆す。
      • この苦しみを克服するためには、「精神浄化」するしかないとうそぶき、「真の自由を得る方法」がそれであるとした。
      • 心が弱っていた雛代メアリは、そのしゃちの言葉を信じこみ、「頸城(蓮柄)つぶらの命、もしくはそれ以上のものを、彼女から奪い、同じ苦しみを与えなければ、自分は救われない」と思い込むようになった。
      • こうして、二人目の鮫氷しゃちの洗脳された雛代メアリは、頸城(蓮柄)つぶらに復讐するために学園へ戻った。
      • なお、二人目の鮫氷しゃちは【氷棺作戦】で倒されるまで、学園生活の裏で雛代メアリの両親に成りすましていたが、当時の経営陣は誰一人として、その入れ替わりに気づくことができなかった。

1985年【氷棺作戦】

  • 作戦地点:妃芽薗学園中等部・高等部 プール棟
  • 関連人物
    • 作戦指揮:頸城(蓮柄)つぶら[生徒会長]
    • 討伐対象:鮫氷しゃち(二人目・年齢17~18歳程度)
  • 作戦背景
    • 第1次が終わり、生徒会は今回の戦いを総括していた。その中で、疑問点として挙げられたのが、雛代メアリの変貌である。
    • 長年周囲から孤立していた雛代メアリが、突如として不良グループをまとめ上げたことに、生徒会は不信感を抱く。
    • 事件の背後を調査していく過程で、二人目の鮫氷しゃちの存在を知った生徒会は、生徒会長であった頸城(蓮柄)つぶらの強い意向もあり、鮫氷しゃちの排除を決める。
    • 頸城(蓮柄)つぶらが、鮫氷しゃちを早急に排除すべく動き出した背景には、4年前の初等部で起こった召喚事件の被害者であったからという他に、その年の春に彼女の双子の妹である蓮柄まどかが転入してきたことが挙げられる。
    • つぶらとまどかの間に面識はなく、まどかの方は姉のつぶらの存在を知らなかったが、つぶらは双子の妹のため、学園の脅威を一刻も早く排除したかったと思われる。
  • 作戦内容
    • プール槽ごと鮫氷しゃちを氷漬けにして即死させる作戦。
    • 氷漬けにするにあたって、極北からの留学生グレイシャ=コールドアイの能力「千年氷墓-グラスグレイブ-」が用いられた。
    • 水泳部に所属している鮫氷しゃちは、毎日、プール棟にて朝練をしている。
    • したがって、プールの水をグレイシャの力を込めた水と入れ替えて置けば、何も知らない彼女はいつも通りにそのプールで練習を始める。そこを狙い、グレイシャが能力を発動させればプールの水は一瞬で凍結し、鮫氷しゃちは氷に閉じ込められる。
  • 作戦報告
    • 鮫氷しゃちは普段から泳いでいるそのプールが「氷の棺」と名付けた死のプールに変えられていることなどつゆ知らずに、生徒会の罠に嵌まる。
    • 一瞬にして、全身に骨の髄にまで達する深い凍傷を負った鮫氷しゃちは、半死半生となる。
    • しかし、そのような状態にもかかわらず、鮫氷しゃちは自力でプール槽ごと氷を砕き、固く閉ざされた氷の棺から脱出した。
    • 凍傷により意識を失った鮫氷しゃちであるが、すぐに本能のみで活動を再開して生徒会に襲い掛かる。
    • 生徒会は総員で迎撃するも、死にかけの鮫氷しゃち相手に誰一人手も足も出ず、壊滅させられてしまう。
    • 幸いにもそこで鮫氷しゃちは息絶えたが、生徒会で生き残ったのは頸城(蓮柄)つぶらと当日体調不良で欠席した書記の女祇哀生の二人だけとなった。
    • 頸城(蓮柄)つぶらが生かされた理由としては、雛代メアリに復讐させる算段があったものと考えられる。
  • 作戦後の影響
    • 鮫氷しゃちの死後、雛代メアリにかけられた鮫氷しゃちの洗脳はより強まり、雛代メアリは鮫氷しゃちの幻に苛まれ、まるでその幻に操られるように暴走していった。

1986年【血の踊り場事件】

  • 事件現場:妃芽薗学園中等部・高等部 旧校舎階段(二階~三階)の踊り場
  • 関連人物
    • 首謀者:雛代メアリ
    • 死亡者;蓮柄まどか
  • 事件背景
    • 鮫氷しゃちが死に、その幻に苛まれた雛代メアリによる犯行。
    • 旧校舎の階段の踊り場で蓮柄まどかが殺された。
    • 当時、雛代メアリは学園に戻っていたが、再び、孤立化していた。
    • その年、ちょうど妃芽薗学園に転入してきた蓮柄まどかと同じクラスになったが、雛代メアリは、蓮柄まどかが、頸城(蓮柄)つぶらの妹とは気づかなかった。
      • 当時、頸城(蓮柄)つぶらと蓮柄まどかの関係を、雛代メアリが見いだせなかったのにはいくつか理由がある。
        • ①つぶらは父方の「頸城」の姓を名乗り、まどかは母方の「蓮柄」の姓を名乗っていたこと。
        • ②召喚事件の後遺症で頸城(蓮柄)つぶらは、白髪碧眼のうえ、臓器不全でやせ細っており、一卵性の双子であっても容姿が大きく違っていたこと。
        • ③蓮柄まどかは姉とは面識があるどころか、自分に姉がいるということすら知らず、それに配慮して頸城(蓮柄)つぶらは、極力、蓮柄まどかとは距離をとっていたこと。
    • 蓮柄まどかは、その元来の面倒見の良さから、孤立していたクラスメイトの雛代メアリを気にかけるようになった。
    • しかし、鮫氷しゃちの洗脳は日に日に強まり、ある夜、雛代メアリは錯乱状態となった。
    • 錯乱して旧校舎に向かった雛代メアリを追いかけた蓮柄まどかは、そこで蓮柄まどかに殺されてしまう。
    • これにより、雛代メアリはその自覚もないまま、結果的に、雛代メアリは、鮫氷しゃちの目論見通り、頸城(蓮柄)つぶらの大切なものを奪うことになる。
    • 一方、生徒会長を失脚した頸城(蓮柄)つぶらに、もはや何の力もなく、妹の危機に一早く気づくことはもちろん、その犯人を突き止めることすらできなかった。
  • 事件後の影響
    • 遺体が見つからなかったことから、蓮柄まどかの件は行方不明事件として片づけられた。
      • 蓮柄まどかは死後その能力で「自身の死体」を「自身の精神世界」に格納したことで、認識の衝突が起き、死人として『転校生』になった。
    • 頸城(蓮柄)つぶらは、事件の犯人を捜して罪を償わせ、せめて遺体の在り処を聞き出すため、この事件から十年後、保健医として妃芽薗学園に舞い戻った。
    • 血の踊り場事件は、雛代メアリにとって、何の罪もない人を直接手にかけた生涯で唯一の犯行であり、その罪悪感により、彼女は鮫氷しゃちの洗脳から脱却する。
    • 以後、雛代メアリは更生するが、その贖罪からは逃げ続け、過去の事件は一切の無関係を装った。そして、この事件から二十年後、妃芽薗学園中等部・高等部の校長となる。
      • だが、雛代メアリは教師を目指すにあたって、友達のいない寂しさに負け、鮫氷しゃちへの依存心が蘇る。そして、三度目の転校生召喚を行う。
      • しかし、三人目の鮫氷しゃちは殺戮に興じるでも、雛代メアリを操って玩具にするでもなく、雛代メアリに自身の眷属を遣わせて何事かを企んでいる。

2005年以降【第2次~】

  • 発生場所:妃芽薗学園中等部・高等部
  • 関連人物
    • 首謀者:雛代メアリ[校長]
    • 協力者:鮫氷しゃち(三人目・年齢13~15歳程度~)
  • 事件背景
    • 雛代メアリが校長となって以降、男子禁制のこの学園において、部外者が侵入してくるようになる。
    • 雛代メアリは、そのたびに緊急事態を口実にハルマゲドンを引き起こし、30年前の事件を再現しようとしている。
      • 具体的には、以下の①~②のことを秘密裏に行わせている。
      • ①学園を管理している人工知能「プリセラ」を、鮫氷しゃちの眷属「鴉取するめ」と「鯛釣えびな」によってハッキングさせてゲートを開放する。
      • ②そこに現れるゲートキーパーについては、鮫氷しゃちの眷属「貝割しゃこ」が足止めする。
      • ゲートが開放されたことをもって、校長「雛代メアリ」は部外者の侵入があったと認定し、緊急事態を宣言する。


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最終更新:2020年06月20日 06:24