囲い
囲いって何?
将棋をそこそこやってる人は大体囲いを使います。囲いというのは将棋において一番大切な駒である玉を守るために金銀で玉を囲って城を作ることです。「守りは金銀三枚」「居玉は避けよ」という格言があり、これは玉の囲いには一般的に金2枚と銀1枚を使うことを意味します。もう1枚の銀は基本的に攻めに使われます。居玉(玉が初期位置のままのこと)だと左右からの攻めを気にかけなければならないのでお勧めしません。この囲いを使うだけでも初心者同士の対局ではかなり勝てるでしょう。
また囲いを使う上で気をつける点は飛車を玉のそばに置かないことです。
「王飛車接近すべからず」という格言があり、飛車は攻めの主役で飛車の周りでは激しい戦いが起こります。しかしそのすぐそばに玉がいたらどうなりますか?玉が巻き添えになってしまいますよね。王と飛車はできるだけ離して使いましょう。
以下代表的な囲いを紹介します。
矢倉囲い
最もポピュラーな囲いで相
居飛車(お互いの飛車が右辺にいる状態)で指されることがほとんど。プロでよく指される。矢倉は上からも横からもそれなりに固く優秀な囲い。
舟囲い
対
振り飛車(序盤で飛車を左辺に持っていくことを飛車を振ると言う)で居飛車側が急戦を仕掛ける時に使われることが多い囲い。囲いというには少し簡素でかなり脆い。このまま使うことはほとんどなく、形を発展させたり
左美濃や穴熊にして持久戦を狙うこともある。
美濃囲い
振り飛車が一般的に使う囲いで横からの遠さについては折り紙つき。しかし見ての通り上部はだだっ広いので上からの攻めに弱い。ここから
高美濃や
銀冠に組むことができる。
片美濃囲い
4八玉〜3八玉〜2八玉〜3八銀〜1四歩
端歩を含めて僅か5手で完成する。横からの攻めにある程度強く、コストパフォーマンスがよい。
elmo囲い(山囲い)
4二玉〜3二玉〜4二銀〜3一金〜5一金
舟囲いの一種に分類される。コンピュータの将棋ソフトが多用したことで注目が集まり、プロ棋士の間でもしばしば採用されるようになった。主に居飛車側が対振り飛車用の急戦で採用する。
大隅囲い・大住囲い
4八玉〜3八玉〜4八金
僅か3手で完成するため完成速度の面では最高レベルの囲い。片美濃囲いやelmo囲いの弱点をカバーしている面もあり、レパートリーに入れておくと戦略の幅が広がる。
穴熊
見ての通り横からも上からも王手がかからない。しかし、玉が端から動けないのが弱点。対振り飛車用に開発され、振り飛車には穴熊という時代があったほど。最近では穴熊の対策も進んでいるが振り飛車に対して有効な囲いであることには変わらない。
最終更新:2020年05月01日 07:57