「幕間SS 第一回戦まで・2」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

幕間SS 第一回戦まで・2」(2011/10/27 (木) 20:26:58) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#contents *「結昨日 舟」設定(by小波漣) 完全に今試合限定のNPC。対戦相手の方は、使ってくれたら嬉しいな。 名前:結昨日 舟(ゆきの しゅう) 設定 今回のトーナメントの舞台の一つ豪華客船「ユキノマリーン」を提供したユキノクルーズの代表取締役社長にして、 ユキノマリーンの設計者かつ船長。船長帽とパイプがよく似合う海の男。 造船工学の知識のみならず、運行部門、ホテル部門を統括できるだけの実力とカリスマ性があり、 有事の際に備え最低限の医療知識も修得している。 フィールドの支配者として存在しているだけでなく、戦闘に支障が出ないよう安全な航海を行うのが彼の仕事である。 基本的に温厚な性格だが、キャプテンと呼ばないと怒る。 「身体スキル」:【体力Lv.4】【海の男らしい渋さLv.3】 「知的スキル」:【船についての知識Lv.5】【カリスマ性Lv.4】 「固有スキル」:【セイリング・デイ[魔]】【航海における先見性Lv.3】 「オプション」:【船長帽Lv.3】【パイプLv.4】 【体力Lv.4】……長い期間、後悔に出ていても平気な体力です。 【海の男らしい渋さLv.3】 ……カッコイイです。とにかくカッコイイです。 【船についての知識Lv.5】……造船技術のみならず、操船技術にも精通しています。船の種類についても詳しいです。 【カリスマ性Lv.4】 ……乗組員たちが自分たちから進んで働きたくなるようなカリスマ性です。また、スピーチやユーモアのセンスもあったりして、               接客も完璧にこなします。 【航海における先見性Lv.3】 ……嵐が来るな、とか、波が高そうだ、など天候の予測が得意です。 【船長帽Lv.3】……一万円以上します。高いです。いつも丁寧に手入れをしているのでピカピカです。 【パイプLv.4】 ……シャーロック・ホームズやマッカーサーが咥えてるアレです。かなりの高級品です。 魔人能力『セイリング・デイ』 その場に船を作り出し、自動操縦させる能力。 船は小型のボートから十数トン級のクルーズ船まで自在に造り出せる。 その際には必ず自分で設計図を描かなければならず、その設計図を持っていなければならない。 また、一種類の設計図からは一つの船しか作れない。 ただし、作った船は彼が船長であれば何らかの不具合があった時に自動で修復するようになっている。 バラバラになっても確実にもとに戻る。船全体を消さない限り、修復し続ける。 なお、彼が死亡しても、航海の途中であれば終わりまで解除されない。 &italic(){珪素:ステータス値高っ! 果たして、オリジナル設定は吉と出るでしょうか。} *日谷創面の追加設定(by稲枝) こちらも参考までに。日谷創面の追加設定です。 無理に覚醒させたり、手芸者言葉を使う必要はありません。 ≪トーゲイ≫の手芸者ソウル ●かつて存在したとされる、手芸者神話における24人の神々の一人、 ≪トーゲイ≫クランの手芸者。生前の名は『ロクロ』 ●日谷創面に憑依している。彼が気絶したり死にかけたりする度、隙あらば体を乗っ取ろうとする。死にかけてもでてこないこともある。そのへんは曖昧。 ● 性格は非常に残虐。人間を生きたまま壺状のオブジェにして、そのまま犯しながら喰うのが趣味。トーフ中毒で、トーフを麻薬みたいなものだと思っている。 ●ロクロに完全に精神を乗っ取られると、憑依された体もトーフ中毒になってしまう。手芸者としての技術は向上するが、創面の身体能力が向上するわけではないので、手芸者としての力をそのまま引き出せることは無い。 口調:「アーアアアァーー…。おい、ソメン(創面のこと)、トーフが足りねえ…アー。トーフを喰ってくれよ。頼む、そのへんの女を捕まえてさぁ。トーフ状にすれば良い。なあ、簡単なことさ。フ…フフ…。違うか?」 「身体スキル」:【怪力(生前)Lv.5】【トーフ中毒Lv.3】 「知的スキル」:【陶芸Lv.5】 「固有スキル」:【手芸者Lv.5】 「オプション」: なし (【怪力(生前)Lv.5】は生前のものなので、覚醒しても現れません。 ) &italic(){珪素:神話時代から存在する手芸者って、よく考えると凄まじい字面だな……} *&color(red){【正史】}白王みずき 幕間SS 平成野球娘。(by 白王みずき) 【白王みずき 幕間SS 平成野球娘。】  居間のソファに腰掛けながら、白王みずきは一枚の通知書に視線を落としていた。  それは数日前に届いた、彼女が参戦している『SNOW-SNOWトーナメントオブ女神オブトーナメント ~「第一回結昨日の使いやあらへんで!チキチキ秋の大トーナメント」~』一回戦への招待状。  招待状には試合の日取り(もう今日である)と対戦相手二人の登録名、そして彼女達と戦うフィールドについてなどが書かれていた。 「やきゅうじょお、ねえ」  パックの豆乳をちうちう吸いながら、みずきの母親・白王みどり(38)が後ろから覗きこんでくる。  野球場――それが、少女の一回戦の舞台である。  少女にはソレの経験がなく、ゆえに“初めて”に対する興味半分、不安半分といった心模様であった。 「や、野球場に行ったことがないって意味ですよっ!」 「いきなり何言ってんの、あんた」  突如顔を赤くして訳の分からぬ弁明を始めた娘に、母は怪訝な眼差しを向ける。  みずきは「いえ……」と口を噤み、しばしの黙考の後、まるで頭上で「ぴこーん!」と電球を灯したような笑顔と共に立ち上がった。 「そうですっ!」  元気よく立ちあがった勢いをそのままに、少女は浴室へとぱたぱた駈けていった。  娘の突然の疾走に、母は小首を傾げる。  あの子、もう“着替え”を済まして、いつもの制服姿になってるのに……??  浴槽に水が溜まる音がし始め、数分後に「ああっ」「やんっ」「まだあっ」などと、聞き慣れた声が響いてくる。  いつもよりも長い時間浴室に篭っていたかと思うと、扉が開く音がして、みずきが足取り出てきた。  そして居間へと躍り出た娘の姿を見て、母は咥えていた豆乳を落っことしてしまった。 「どうです?」  腰に手を当て薄い胸を張り、ドヤ顔で仁王立ちするみずきの格好は、浴室に入る前とは完全に異なるベクトルのものであった。  裾から覗く足元を隠すのはソックスとそれに掛かるストッキング。半袖から伸びる両腕はアンダーシャツに包まれ、左手にはスパイクが握られている。  「KIBOUSAKI」と刺繍された白いユニフォームをベルトと共にしっかりと着こなし、キャップを深くきちんと被ったその姿は、まさしく野球少女に他ならない! 「どうですっ!?」  絶句してる母にダメ押しするようにくるんと振り返り見せつけたのは、背中に刺繍された「HAKUOH」の名とそれに因んだ背番号「890」の文字。  余りの芸の細かさに母・みどりはくらくらと眩暈がするのを感じ、ソファにもたれかかった。 「あんた……戦いに行くのよね……?」 「ええ、もちろんですよ。でも野球場なんですから、やはり正装でお相手するのが筋というものではないでしょうかっ!」  目の中に星を煌めかせてそれっぽいことを語るみずきだったが、実の母には分かっていた――こいつ、浮かれてる!  すなわち、初めての野球場という経験に心を弾ませ、戦いのことなど頭の隅の方に追いやられているのが手にとるようにわかった。  とはいえ、さすがに母も娘には甘いもので、傷つけぬよう優しくさとす。 「その……(浮かれ過ぎて、)忘れものとか、しないようにね……」 「完璧ですよっ!」  言い放ちつつ、どしっ、と自信満々に薄い胸板を叩くみずき――  ――だったが、ここで彼女は一つの重大な事実に気付いてしまった。 「――っ!」  途端に少女の頬に朱が差したかと思うと、胸に当てていた手を臀部へ回し、またもびくっと身体を跳ねさせる。  今度は一体何事かと見守る母の前で、娘は上と下に手を当てた体制のまま俯いている。  腕や肩だけでなく、なだらかな双丘にもぴったりと張りつき小さな二つのつぼみを締めつける、それが示す事実は――! 「(し、下着……つけてない……!?)」  なんということか! ユニフォームを再現することに腐心していたためか、はたまた余りに浮かれていたためか、みずきは下着を構築することを忘れてしまったのだ!  このままでは、恥ずかしいやら擦れるやらなんやらで、戦いどころではないだろう。  “着替え”直すために浴室へと慌てて駆け込もうと扉を開けた先には、浴槽や風呂桶など全てがひしゃげたような謎の空間が広がっており―― 「ちょっ、待っ、わああああああっ!」  みずきは勢い余って、その中に飛び込んで行ってしまった!  娘の消えていった先を見つめながら、みどりは溜め息をつく。 「ハァ……きっと、一回戦の試合会場への転送ゲートなんでしょうけど……」  あんな状態で、あの子、大丈夫かしら――。  果てなき心配を重ねる母の想いの行方や如何に、少女の一回戦が始まる!  <終> &italic(){珪素:一般的な平成の野球娘さんは下着を付け忘れたりしないよww みどりさんもいいツッコミキャラだなー。} *小波漣の幕間SS 試合の直前の話(by 小波漣)  トーナメント当日、漣はトーナメントの会場となる場所に連れられていた。その場所は、株式会社ユキノクルーズが所持している豪華客船ユキノマリーンだ。 実際は、ユキノマリーンをモデルに女神がマップを作っただけなのだが。しかも、会場にフィールドへの入り口があるため、わざわざ船をチャーターしなければならないので手間がかかる事この上ない。  移動の間、希望の場所はないかと尋ねられた。ない場合は客室のどれかに決定される、とも言われた。しばらく考えたが、 どこから始めても同じだと考え、「指定はありません」と答えると、ルーレットにより船内部のある客室の一つに決定された。  対戦者は知らされていないが、一回戦は三人のバトルロイヤル方式というのは既知である。彼女はそのための戦法を考えている。  もっとも、魔人同士の戦いならそんなことは考えるだけ無駄なのだが。 「小波漣様、あと五分で到着予定です。心の準備はよろしいですか」 「大丈夫です。えっと……キャプテン」  漣がキャプテンと呼ぶこの男は、結昨日舟という男だ。ユキノマリーンの設計者にして船長を務める男だ。しかし今回のトーナメントには大して関係ない。 「やれやれ、申し訳ありません。女神のアホがこんな遠洋にフィールドの入り口を作ったせいで、お手数をおかけしてしまいました」  舟は深々と頭を下げる。 「いえいえ、むしろ舟に乗るなんていう貴重な経験ができたので、むしろ感謝したいくらいです」 「そう言ってくださればありがたい。本当に、あの女神ときたら、最初に作ったマップの豪華客船は中身がスカスカのハリボテでしてね、上の人間から怒られてたりしたものですよ。 『豪華客船なんて乗ったこと無いんだからわかりませんよ!』などといいやがって、あの野郎何様のつもりだと」  舟の口調が次第に荒くなっていく。相当不満があるようだ。 「だいたいあのクソアマ、私のことを『おじさん』と呼びやがるんですよ! 何度も何度もキャプテンと呼べと言ってるのに一向に聞かないで……私はまだ三十五なのにだ! 今回のステージだって、私がユキノマリーンを提供しなければそびえ立つクソがフィールドになっていたっというのに! 少しは敬意を込めて私はキャプテンと呼びやがれってんだ! クソックソッ!」  支離滅裂な暴言をまき散らしながら、突如船体を破壊しだす。相当ご立腹の様子だ。当然、黙ってみている漣ではない。 「あ、あの、キャプテン!? 落ち着いてください」 「フーッ、フーッ、失礼、取り乱してしまいました。っと、どうやら後一分で到着するようです。もしよろしければ、あの売女に『今度おじさんと呼んだら、射撃場の的にしてやる』とお伝えいただけないでしょうか」 「は、はぁ……わかりました」  にらみを利かせた形相に、漣は思わず了承してしまった。結昨日には変な人間が多いと聞いていたが、舟の場合はただの難有りだろう。 「どうやら、到着したみたいです」  と、舟が指を刺した場所を見ると、海の中にぽっかりと空いた穴があった。 「あそこに飛び込んでいただければ、そのまま開始位置に着くことができます。では、ご武運を」 「え、もしかしてこの穴に飛び込むんですか?」 「その通りです。大丈夫ですよ。怖いのは一瞬です。気がついたら部屋の中にいた、くらいで済みます」 「そうでしょうか……まあ、そう言うなら」  意を決して「ていっ」と飛び込んだ。  気がついたらホテルの一室のような部屋にいた。 &italic(){珪素:舟さんの口調が実際ヤクザめいて暴力的! コワイ! 基本的に温厚な性格って……?} *バロネス夜渡幕間SS『ウェルカム・トゥ・トーナメント』(by バロネス夜渡) 選手控え室――その入り口には、バロネス夜渡様、と書かれた貼り紙。 部屋の中には、そのバロネス夜渡。 大の字に寝っ転がって何かを眺めている。 彼の手にするのは、各選手のインタビュー記事やスペック、識者による勝敗予想などの載った公式パンフレット本だ。 誰が買うんだ、というレベルの値段なのだが、少しでも対戦相手の詳細を知りたい身としては買わざるを得なかった。 「んもう……インタビュー料より高いとは……結昨日も結構あくどい商売やってるわね」 参加を決めた彼の下に、インタビュアーと称する眼鏡の少女がやって来たのはすぐの事だ。 その熱意に押され、結構自分の力について喋ってしまった気もしない(というか実演までさせられた)でもないが、謝礼も弾んでくれたし店の宣伝もさせてくれるというのでまあいいかなと当時は思っていたのだが。 とにかく自分の対戦相手の情報は確認せねば……そう考えるは自然なことだ。 第八試合と書かれたページを捲る。 &nowiki(){}・渡葉美土 「あら、可愛らしい女の子じゃなーい。 まあ魔人である以上手を抜くつもりはないけど、ちょっと気が引けるわね。 なんで勇者風なのか全然分かんないけど、まあアタシが言える義理じゃないっか。 能力はっと。『おもいだす』――何これ、SLG能力? 剣持ってるとはいえ、まあ強敵じゃあないでしょ……三つ巴なんだし、油断する気は更々ないけどねー」 ページを捲り、もう一人の対戦相手の情報を見る。 &nowiki(){}・兼石次郎 「嘘、『ノックアウトマスター次郎』じゃない! そんな化け物が出るなんて聞いちゃいないわ……全く、いきなりそんなのと当たるなんて。 あら……顔は初めて見たけど、いい男ねぇ。 このヒトにならメチャクチャにされるのも悪くもないかも――なーんてね」 ----- 「オエーッ!」 急に吐き気を覚え、股の海は白昼夢から醒める。 背中に不快感。 ぐっしょりと嫌な汗までかいてしまっていたようだ。 ――『横綱』を目指すこの時期に、なんたる惰弱。 彼は自分を責める。 なぜ自分は屈強な男にアフロヘアーのオカマが組み伏せられくんずほぐれつするビジョンなどを見てしまったのだろう。 精神集中が足りない。 そう判断し、彼は座禅を組み直す。 瞑想に入った彼の顔からは先程の冷や汗をかいていた様子は感じられず、戦士の顔を取り戻しつつあった。 ----- 「ハッいけない……高貴なバンパイアらしからぬオカマ妄想しちゃったアタシ。 戦いに集中集中っと! 能力は――『永劫』。詳細不明!? ちょっとそんなんあり? 私も喋んなきゃよかったーあのマフラーっ娘の頼み聞かなきゃよかったー! うーん。正攻法で勝てそうな気がしない…… おねーさんの色気で悩殺できれば色んな意味でラッキーなんだけど、そんなはずもないか」 「こんにちは、バロネス夜渡様」 突然響く美声! まるで脳内に直接語りかけているかのような…… 「――魔人能力、か。男だったら聞き惚れちゃいそうな声ねーアンタ誰?」 「うふふふふ。お褒めに預かり光栄です…… 私は斉藤窒素。『悲歌サイコラジヲ』で、各選手への案内を担当するわ」 「はいはい了解ー。でおねーさんに何の用かな」 「そろそろ試合開始時刻です。会場へ移動頂けます?」 「はいな」 本を閉じ、立ち上がる。緩んだスカーフを締め直し、髪の中にナイフがあることを確認。 「ご武運をお祈りします、よい『音』を奏でてくださいね……」 「ちょっと気になる言い方!……まあいーわ。 バロネス夜渡、行きまーす! なんつって」 &italic(){珪素:幕間SSにまで侵食する股ノ海ww バロネスさんのキャラクターもいい感じです!} *&color(red){【正史】}クイーン・のもじ幕間SS『貴方の注目の選手を教えて!』(byのもじTHEアキカン・クイーン・ヘッド) ●訓練 あの運命の日から数日、阿野次のもじは試合前日まで鬼教官に訓練と称し、地獄の シゴキを受けることになった。今日も一日のカルキュラムを何とか消化し、 へろへろになりながら、部屋にたどりつき、バタリ、そのままベットに倒れ込む。 「ぅっぅうー死ぬ―大会の前にマジ、しんじゃうぅ」 「仕方あるまい。戦闘は反復と経験がモノを言う。そしてお前にはその両方がない」 全く全然からっきしない。 そうバッサリ切ったのは件の鬼教官アキカン・クイーン(ただし頭部のみ)。 「経験はある程度わらわが受け持てるにしても、使う体のほうがついていかなくては 同じことだ。大会開始までにはまだ間がある。最低限の身のこなしができるよう、 バンバン鍛えるぞ。むしろ、わらわの直接指導受けれること、光栄に思うがいい」 「い、イエッサー(へろへろ」 「頭にサーを付けろ。でこ娘!」 「サー!イエッサー!」 ●女王とのもじが喋ってるだけ 参加申し込みを行ったのもじの元に、インタビュアーと称する眼鏡っ娘が来たのは 先日のこと、ついでに何やらアンケート用紙も置いていっている。 そこにさくさく適当にいい加減な内容を書いていったのもじだが、ふとペンが 止まった。そこには『貴方が今一番、注目する選手は』とある。 「ね、女王。注目する選手ね。色々濃いのやら危なそうなのやらが、いるようだけど、 女王の中ではどれが一番気になる相手なのかな?」 「ふむ、わらわ的には第一ブロックの『意志乃鞘(いしの・しょう)じゃな。 この”ヒーロー”部というフレーズが引っかかる。実に引っかかる。こういう連中は 経験上、理不尽な逆転劇を可能とする能力者が多いから要注意じゃ」 「ふむふむ」 「わらわの治世を妨害していたのも、犬型ロボットを操ったり、妙な掛け声を発する 珍妙な連中だったがコイツらの『ほんの少しのラッキー』には散々手を焼かされた」 「なるほどねー」 「で、そういうおぬしはどうなのだ。」  その女王のフリによくぞ聞いてくれたと(うすい)胸を張るのもじ 「ふふふふ、私のおすすめは第6ブロック!真野風火水土(まの・せかい)おじ様! 見て!この超しぶカッコイイいぶし銀姿vvvvvvvvvvvv 超COOL~!しかも有名な学者先生らしいしvvvvv 素数でいうと117クラス~~」 「…いいオトコなのは認めるが、この場合、別にお前の趣味はきいとらんだろ」 あと117は素数じゃないし。 「うちの学校に先生として転任してこないかなーそしたら物理がんばっちゃうのに☆」 「人の話を聞かんかー―この赤点娘が―(ゴンっと机にヘッドパット)」 「っったた。自分もヘッドぶつかるのに容赦がない」 「鍛え方が違うからな。で結局誰にするんじゃ。基準は注目度だぞ」 「うーん、じゃ、この人かな。」 「ほう、なるほど、妥当な線ではあるな。それなら、わらわもそれで異存ない」 ††† ふと、背中を押されたような気がして、彼は稽古の手を休める。 だが、それも一瞬のこと、再び先ほどまでの取り組みを続ける。 優勝を目指すにあたり、これから先は一戦も落とせぬ厳しい戦いが続くことになる。 一瞬たりとも手を休めることなどできはしないのだった。 (応援感謝ッス) 彼には判っていた。自分の背中を押してくれるたくさんの存在、数多くのファンや 後援会の声のことを。股ノ海はそしてこうも想う。 (その期待に応えるためにも一に稽古二稽古。そして何より自分の相撲を取ること。 自分を応援してくれる全ての人の恥ずかしくない取り組み―その先に白星は輝く) 明日の大一番を控え、股ノ海の内に秘められた闘志は最高潮に達しようとしていた。 アンケート用紙 Q:貴方の注目の選手は? A:『股の海』最年少日本人横綱を目指し今後も躍進してほしい。期待度メガマックス! &italic(){珪素:また股ノ海出てるよww しかし、このハイテンションを幕間でも持続してるのは本当に凄いです。} ----
#contents *「結昨日 舟」設定(by小波漣) 完全に今試合限定のNPC。対戦相手の方は、使ってくれたら嬉しいな。 名前:結昨日 舟(ゆきの しゅう) 設定 今回のトーナメントの舞台の一つ豪華客船「ユキノマリーン」を提供したユキノクルーズの代表取締役社長にして、 ユキノマリーンの設計者かつ船長。船長帽とパイプがよく似合う海の男。 造船工学の知識のみならず、運行部門、ホテル部門を統括できるだけの実力とカリスマ性があり、 有事の際に備え最低限の医療知識も修得している。 フィールドの支配者として存在しているだけでなく、戦闘に支障が出ないよう安全な航海を行うのが彼の仕事である。 基本的に温厚な性格だが、キャプテンと呼ばないと怒る。 「身体スキル」:【体力Lv.4】【海の男らしい渋さLv.3】 「知的スキル」:【船についての知識Lv.5】【カリスマ性Lv.4】 「固有スキル」:【セイリング・デイ[魔]】【航海における先見性Lv.3】 「オプション」:【船長帽Lv.3】【パイプLv.4】 【体力Lv.4】……長い期間、後悔に出ていても平気な体力です。 【海の男らしい渋さLv.3】 ……カッコイイです。とにかくカッコイイです。 【船についての知識Lv.5】……造船技術のみならず、操船技術にも精通しています。船の種類についても詳しいです。 【カリスマ性Lv.4】 ……乗組員たちが自分たちから進んで働きたくなるようなカリスマ性です。また、スピーチやユーモアのセンスもあったりして、               接客も完璧にこなします。 【航海における先見性Lv.3】 ……嵐が来るな、とか、波が高そうだ、など天候の予測が得意です。 【船長帽Lv.3】……一万円以上します。高いです。いつも丁寧に手入れをしているのでピカピカです。 【パイプLv.4】 ……シャーロック・ホームズやマッカーサーが咥えてるアレです。かなりの高級品です。 魔人能力『セイリング・デイ』 その場に船を作り出し、自動操縦させる能力。 船は小型のボートから十数トン級のクルーズ船まで自在に造り出せる。 その際には必ず自分で設計図を描かなければならず、その設計図を持っていなければならない。 また、一種類の設計図からは一つの船しか作れない。 ただし、作った船は彼が船長であれば何らかの不具合があった時に自動で修復するようになっている。 バラバラになっても確実にもとに戻る。船全体を消さない限り、修復し続ける。 なお、彼が死亡しても、航海の途中であれば終わりまで解除されない。 &italic(){珪素:ステータス値高っ! 果たして、オリジナル設定は吉と出るでしょうか。} *日谷創面の追加設定(by稲枝) こちらも参考までに。日谷創面の追加設定です。 無理に覚醒させたり、手芸者言葉を使う必要はありません。 ≪トーゲイ≫の手芸者ソウル ●かつて存在したとされる、手芸者神話における24人の神々の一人、 ≪トーゲイ≫クランの手芸者。生前の名は『ロクロ』 ●日谷創面に憑依している。彼が気絶したり死にかけたりする度、隙あらば体を乗っ取ろうとする。死にかけてもでてこないこともある。そのへんは曖昧。 ● 性格は非常に残虐。人間を生きたまま壺状のオブジェにして、そのまま犯しながら喰うのが趣味。トーフ中毒で、トーフを麻薬みたいなものだと思っている。 ●ロクロに完全に精神を乗っ取られると、憑依された体もトーフ中毒になってしまう。手芸者としての技術は向上するが、創面の身体能力が向上するわけではないので、手芸者としての力をそのまま引き出せることは無い。 口調:「アーアアアァーー…。おい、ソメン(創面のこと)、トーフが足りねえ…アー。トーフを喰ってくれよ。頼む、そのへんの女を捕まえてさぁ。トーフ状にすれば良い。なあ、簡単なことさ。フ…フフ…。違うか?」 「身体スキル」:【怪力(生前)Lv.5】【トーフ中毒Lv.3】 「知的スキル」:【陶芸Lv.5】 「固有スキル」:【手芸者Lv.5】 「オプション」: なし (【怪力(生前)Lv.5】は生前のものなので、覚醒しても現れません。 ) &italic(){珪素:神話時代から存在する手芸者って、よく考えると凄まじい字面だな……} *&color(red){【正史】}白王みずき 幕間SS 平成野球娘。(by 白王みずき) 【白王みずき 幕間SS 平成野球娘。】  居間のソファに腰掛けながら、白王みずきは一枚の通知書に視線を落としていた。  それは数日前に届いた、彼女が参戦している『SNOW-SNOWトーナメントオブ女神オブトーナメント ~「第一回結昨日の使いやあらへんで!チキチキ秋の大トーナメント」~』一回戦への招待状。  招待状には試合の日取り(もう今日である)と対戦相手二人の登録名、そして彼女達と戦うフィールドについてなどが書かれていた。 「やきゅうじょお、ねえ」  パックの豆乳をちうちう吸いながら、みずきの母親・白王みどり(38)が後ろから覗きこんでくる。  野球場――それが、少女の一回戦の舞台である。  少女にはソレの経験がなく、ゆえに“初めて”に対する興味半分、不安半分といった心模様であった。 「や、野球場に行ったことがないって意味ですよっ!」 「いきなり何言ってんの、あんた」  突如顔を赤くして訳の分からぬ弁明を始めた娘に、母は怪訝な眼差しを向ける。  みずきは「いえ……」と口を噤み、しばしの黙考の後、まるで頭上で「ぴこーん!」と電球を灯したような笑顔と共に立ち上がった。 「そうですっ!」  元気よく立ちあがった勢いをそのままに、少女は浴室へとぱたぱた駈けていった。  娘の突然の疾走に、母は小首を傾げる。  あの子、もう“着替え”を済まして、いつもの制服姿になってるのに……??  浴槽に水が溜まる音がし始め、数分後に「ああっ」「やんっ」「まだあっ」などと、聞き慣れた声が響いてくる。  いつもよりも長い時間浴室に篭っていたかと思うと、扉が開く音がして、みずきが足取り出てきた。  そして居間へと躍り出た娘の姿を見て、母は咥えていた豆乳を落っことしてしまった。 「どうです?」  腰に手を当て薄い胸を張り、ドヤ顔で仁王立ちするみずきの格好は、浴室に入る前とは完全に異なるベクトルのものであった。  裾から覗く足元を隠すのはソックスとそれに掛かるストッキング。半袖から伸びる両腕はアンダーシャツに包まれ、左手にはスパイクが握られている。  「KIBOUSAKI」と刺繍された白いユニフォームをベルトと共にしっかりと着こなし、キャップを深くきちんと被ったその姿は、まさしく野球少女に他ならない! 「どうですっ!?」  絶句してる母にダメ押しするようにくるんと振り返り見せつけたのは、背中に刺繍された「HAKUOH」の名とそれに因んだ背番号「890」の文字。  余りの芸の細かさに母・みどりはくらくらと眩暈がするのを感じ、ソファにもたれかかった。 「あんた……戦いに行くのよね……?」 「ええ、もちろんですよ。でも野球場なんですから、やはり正装でお相手するのが筋というものではないでしょうかっ!」  目の中に星を煌めかせてそれっぽいことを語るみずきだったが、実の母には分かっていた――こいつ、浮かれてる!  すなわち、初めての野球場という経験に心を弾ませ、戦いのことなど頭の隅の方に追いやられているのが手にとるようにわかった。  とはいえ、さすがに母も娘には甘いもので、傷つけぬよう優しくさとす。 「その……(浮かれ過ぎて、)忘れものとか、しないようにね……」 「完璧ですよっ!」  言い放ちつつ、どしっ、と自信満々に薄い胸板を叩くみずき――  ――だったが、ここで彼女は一つの重大な事実に気付いてしまった。 「――っ!」  途端に少女の頬に朱が差したかと思うと、胸に当てていた手を臀部へ回し、またもびくっと身体を跳ねさせる。  今度は一体何事かと見守る母の前で、娘は上と下に手を当てた体制のまま俯いている。  腕や肩だけでなく、なだらかな双丘にもぴったりと張りつき小さな二つのつぼみを締めつける、それが示す事実は――! 「(し、下着……つけてない……!?)」  なんということか! ユニフォームを再現することに腐心していたためか、はたまた余りに浮かれていたためか、みずきは下着を構築することを忘れてしまったのだ!  このままでは、恥ずかしいやら擦れるやらなんやらで、戦いどころではないだろう。  “着替え”直すために浴室へと慌てて駆け込もうと扉を開けた先には、浴槽や風呂桶など全てがひしゃげたような謎の空間が広がっており―― 「ちょっ、待っ、わああああああっ!」  みずきは勢い余って、その中に飛び込んで行ってしまった!  娘の消えていった先を見つめながら、みどりは溜め息をつく。 「ハァ……きっと、一回戦の試合会場への転送ゲートなんでしょうけど……」  あんな状態で、あの子、大丈夫かしら――。  果てなき心配を重ねる母の想いの行方や如何に、少女の一回戦が始まる!  <終> &italic(){珪素:一般的な平成の野球娘さんは下着を付け忘れたりしないよww みどりさんもいいツッコミキャラだなー。} *小波漣の幕間SS 試合の直前の話(by 小波漣)  トーナメント当日、漣はトーナメントの会場となる場所に連れられていた。その場所は、株式会社ユキノクルーズが所持している豪華客船ユキノマリーンだ。 実際は、ユキノマリーンをモデルに女神がマップを作っただけなのだが。しかも、会場にフィールドへの入り口があるため、わざわざ船をチャーターしなければならないので手間がかかる事この上ない。  移動の間、希望の場所はないかと尋ねられた。ない場合は客室のどれかに決定される、とも言われた。しばらく考えたが、 どこから始めても同じだと考え、「指定はありません」と答えると、ルーレットにより船内部のある客室の一つに決定された。  対戦者は知らされていないが、一回戦は三人のバトルロイヤル方式というのは既知である。彼女はそのための戦法を考えている。  もっとも、魔人同士の戦いならそんなことは考えるだけ無駄なのだが。 「小波漣様、あと五分で到着予定です。心の準備はよろしいですか」 「大丈夫です。えっと……キャプテン」  漣がキャプテンと呼ぶこの男は、結昨日舟という男だ。ユキノマリーンの設計者にして船長を務める男だ。しかし今回のトーナメントには大して関係ない。 「やれやれ、申し訳ありません。女神のアホがこんな遠洋にフィールドの入り口を作ったせいで、お手数をおかけしてしまいました」  舟は深々と頭を下げる。 「いえいえ、むしろ舟に乗るなんていう貴重な経験ができたので、むしろ感謝したいくらいです」 「そう言ってくださればありがたい。本当に、あの女神ときたら、最初に作ったマップの豪華客船は中身がスカスカのハリボテでしてね、上の人間から怒られてたりしたものですよ。 『豪華客船なんて乗ったこと無いんだからわかりませんよ!』などといいやがって、あの野郎何様のつもりだと」  舟の口調が次第に荒くなっていく。相当不満があるようだ。 「だいたいあのクソアマ、私のことを『おじさん』と呼びやがるんですよ! 何度も何度もキャプテンと呼べと言ってるのに一向に聞かないで……私はまだ三十五なのにだ! 今回のステージだって、私がユキノマリーンを提供しなければそびえ立つクソがフィールドになっていたっというのに! 少しは敬意を込めて私はキャプテンと呼びやがれってんだ! クソックソッ!」  支離滅裂な暴言をまき散らしながら、突如船体を破壊しだす。相当ご立腹の様子だ。当然、黙ってみている漣ではない。 「あ、あの、キャプテン!? 落ち着いてください」 「フーッ、フーッ、失礼、取り乱してしまいました。っと、どうやら後一分で到着するようです。もしよろしければ、あの売女に『今度おじさんと呼んだら、射撃場の的にしてやる』とお伝えいただけないでしょうか」 「は、はぁ……わかりました」  にらみを利かせた形相に、漣は思わず了承してしまった。結昨日には変な人間が多いと聞いていたが、舟の場合はただの難有りだろう。 「どうやら、到着したみたいです」  と、舟が指を刺した場所を見ると、海の中にぽっかりと空いた穴があった。 「あそこに飛び込んでいただければ、そのまま開始位置に着くことができます。では、ご武運を」 「え、もしかしてこの穴に飛び込むんですか?」 「その通りです。大丈夫ですよ。怖いのは一瞬です。気がついたら部屋の中にいた、くらいで済みます」 「そうでしょうか……まあ、そう言うなら」  意を決して「ていっ」と飛び込んだ。  気がついたらホテルの一室のような部屋にいた。 &italic(){珪素:舟さんの口調が実際ヤクザめいて暴力的! コワイ! 基本的に温厚な性格って……?} *バロネス夜渡幕間SS『ウェルカム・トゥ・トーナメント』(by バロネス夜渡) 選手控え室――その入り口には、バロネス夜渡様、と書かれた貼り紙。 部屋の中には、そのバロネス夜渡。 大の字に寝っ転がって何かを眺めている。 彼の手にするのは、各選手のインタビュー記事やスペック、識者による勝敗予想などの載った公式パンフレット本だ。 誰が買うんだ、というレベルの値段なのだが、少しでも対戦相手の詳細を知りたい身としては買わざるを得なかった。 「んもう……インタビュー料より高いとは……結昨日も結構あくどい商売やってるわね」 参加を決めた彼の下に、インタビュアーと称する眼鏡の少女がやって来たのはすぐの事だ。 その熱意に押され、結構自分の力について喋ってしまった気もしない(というか実演までさせられた)でもないが、謝礼も弾んでくれたし店の宣伝もさせてくれるというのでまあいいかなと当時は思っていたのだが。 とにかく自分の対戦相手の情報は確認せねば……そう考えるは自然なことだ。 第八試合と書かれたページを捲る。 &nowiki(){}・渡葉美土 「あら、可愛らしい女の子じゃなーい。 まあ魔人である以上手を抜くつもりはないけど、ちょっと気が引けるわね。 なんで勇者風なのか全然分かんないけど、まあアタシが言える義理じゃないっか。 能力はっと。『おもいだす』――何これ、SLG能力? 剣持ってるとはいえ、まあ強敵じゃあないでしょ……三つ巴なんだし、油断する気は更々ないけどねー」 ページを捲り、もう一人の対戦相手の情報を見る。 &nowiki(){}・兼石次郎 「嘘、『ノックアウトマスター次郎』じゃない! そんな化け物が出るなんて聞いちゃいないわ……全く、いきなりそんなのと当たるなんて。 あら……顔は初めて見たけど、いい男ねぇ。 このヒトにならメチャクチャにされるのも悪くもないかも――なーんてね」 ----- 「オエーッ!」 急に吐き気を覚え、股の海は白昼夢から醒める。 背中に不快感。 ぐっしょりと嫌な汗までかいてしまっていたようだ。 ――『横綱』を目指すこの時期に、なんたる惰弱。 彼は自分を責める。 なぜ自分は屈強な男にアフロヘアーのオカマが組み伏せられくんずほぐれつするビジョンなどを見てしまったのだろう。 精神集中が足りない。 そう判断し、彼は座禅を組み直す。 瞑想に入った彼の顔からは先程の冷や汗をかいていた様子は感じられず、戦士の顔を取り戻しつつあった。 ----- 「ハッいけない……高貴なバンパイアらしからぬオカマ妄想しちゃったアタシ。 戦いに集中集中っと! 能力は――『永劫』。詳細不明!? ちょっとそんなんあり? 私も喋んなきゃよかったーあのマフラーっ娘の頼み聞かなきゃよかったー! うーん。正攻法で勝てそうな気がしない…… おねーさんの色気で悩殺できれば色んな意味でラッキーなんだけど、そんなはずもないか」 「こんにちは、バロネス夜渡様」 突然響く美声! まるで脳内に直接語りかけているかのような…… 「――魔人能力、か。男だったら聞き惚れちゃいそうな声ねーアンタ誰?」 「うふふふふ。お褒めに預かり光栄です…… 私は斉藤窒素。『悲歌サイコラジヲ』で、各選手への案内を担当するわ」 「はいはい了解ー。でおねーさんに何の用かな」 「そろそろ試合開始時刻です。会場へ移動頂けます?」 「はいな」 本を閉じ、立ち上がる。緩んだスカーフを締め直し、髪の中にナイフがあることを確認。 「ご武運をお祈りします、よい『音』を奏でてくださいね……」 「ちょっと気になる言い方!……まあいーわ。 バロネス夜渡、行きまーす! なんつって」 &italic(){珪素:幕間SSにまで侵食する股ノ海ww バロネスさんのキャラクターもいい感じです!} *&color(red){【正史】}クイーン・のもじ幕間SS『貴方の注目の選手を教えて!』(byのもじTHEアキカン・クイーン・ヘッド) ●訓練 あの運命の日から数日、阿野次のもじは試合前日まで鬼教官に訓練と称し、地獄の シゴキを受けることになった。今日も一日のカルキュラムを何とか消化し、 へろへろになりながら、部屋にたどりつき、バタリ、そのままベットに倒れ込む。 「ぅっぅうー死ぬ―大会の前にマジ、しんじゃうぅ」 「仕方あるまい。戦闘は反復と経験がモノを言う。そしてお前にはその両方がない」 全く全然からっきしない。 そうバッサリ切ったのは件の鬼教官アキカン・クイーン(ただし頭部のみ)。 「経験はある程度わらわが受け持てるにしても、使う体のほうがついていかなくては 同じことだ。大会開始までにはまだ間がある。最低限の身のこなしができるよう、 バンバン鍛えるぞ。むしろ、わらわの直接指導受けれること、光栄に思うがいい」 「い、イエッサー(へろへろ」 「頭にサーを付けろ。でこ娘!」 「サー!イエッサー!」 ●女王とのもじが喋ってるだけ 参加申し込みを行ったのもじの元に、インタビュアーと称する眼鏡っ娘が来たのは 先日のこと、ついでに何やらアンケート用紙も置いていっている。 そこにさくさく適当にいい加減な内容を書いていったのもじだが、ふとペンが 止まった。そこには『貴方が今一番、注目する選手は』とある。 「ね、女王。注目する選手ね。色々濃いのやら危なそうなのやらが、いるようだけど、 女王の中ではどれが一番気になる相手なのかな?」 「ふむ、わらわ的には第一ブロックの『意志乃鞘(いしの・しょう)じゃな。 この”ヒーロー”部というフレーズが引っかかる。実に引っかかる。こういう連中は 経験上、理不尽な逆転劇を可能とする能力者が多いから要注意じゃ」 「ふむふむ」 「わらわの治世を妨害していたのも、犬型ロボットを操ったり、妙な掛け声を発する 珍妙な連中だったがコイツらの『ほんの少しのラッキー』には散々手を焼かされた」 「なるほどねー」 「で、そういうおぬしはどうなのだ。」  その女王のフリによくぞ聞いてくれたと(うすい)胸を張るのもじ 「ふふふふ、私のおすすめは第6ブロック!真野風火水土(まの・せかい)おじ様! 見て!この超しぶカッコイイいぶし銀姿vvvvvvvvvvvv 超COOL~!しかも有名な学者先生らしいしvvvvv 素数でいうと117クラス~~」 「…いいオトコなのは認めるが、この場合、別にお前の趣味はきいとらんだろ」 あと117は素数じゃないし。 「うちの学校に先生として転任してこないかなーそしたら物理がんばっちゃうのに☆」 「人の話を聞かんかー―この赤点娘が―(ゴンっと机にヘッドパット)」 「っったた。自分もヘッドぶつかるのに容赦がない」 「鍛え方が違うからな。で結局誰にするんじゃ。基準は注目度だぞ」 「うーん、じゃ、この人かな。」 「ほう、なるほど、妥当な線ではあるな。それなら、わらわもそれで異存ない」 ††† ふと、背中を押されたような気がして、彼は稽古の手を休める。 だが、それも一瞬のこと、再び先ほどまでの取り組みを続ける。 優勝を目指すにあたり、これから先は一戦も落とせぬ厳しい戦いが続くことになる。 一瞬たりとも手を休めることなどできはしないのだった。 (応援感謝ッス) 彼には判っていた。自分の背中を押してくれるたくさんの存在、数多くのファンや 後援会の声のことを。股ノ海はそしてこうも想う。 (その期待に応えるためにも一に稽古二稽古。そして何より自分の相撲を取ること。 自分を応援してくれる全ての人の恥ずかしくない取り組み―その先に白星は輝く) 明日の大一番を控え、股ノ海の内に秘められた闘志は最高潮に達しようとしていた。 アンケート用紙 Q:貴方の注目の選手は? A:『股の海』最年少日本人横綱を目指し今後も躍進してほしい。期待度メガマックス! &italic(){珪素:また股ノ海かww しかし、このハイテンションを幕間でも持続してるのは本当に凄いです。} ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー