プロローグ(ゴブリー)

『武尻』と呼ばれる暗殺者がいた。攻防の全てに尻を使い、48の殺尻技で数多の依頼をこなしてきた。

何でもありの最強を決める大会の開催が発表された時、その道の通は皆思った。

誰が優勝するかは分からない、しかしあのメタボなゴブリンは間違いなく出場するだろう。

しかし、カードを手にして人々の前に現れたのは胸も尻も巨大な美少女だった。

「ゴブがゴブリーちんですが何か文句あるゴブ?」


~ゴBLEACHん01~
僕はついていけるだろうか きみが振る尻のスピードに


「ゴッブッブ~、アイス美味しいゴブ~美少女ってお得ゴブ~」

『お嬢さんカワイイから1個オマケしてやんよ』アイス屋台で誰もが言われてみたい夢の言葉。
その言葉を受けたのはあろうことか50代のオッサンゴブリンだった。

「ンマーイゴブ~」

アイスを舐めながら腰を振り周囲にパンチラをふりまくゴブリー。その姿を見て正体に気付くものはいない。
武の達人でありながら女装マニアだった彼は数十年かけてこっそりと理想の女装像の研究を行っていた。
コルセットでメタボ腹を締め付け胸と尻に肉を集め、チンチンは余らせた皮下脂肪に挟み込み女性器へと偽装。
ゴブリン族特有のとがった耳を除けば完全に別人へとなりすましていた。

「次はどこに行こうかなゴブ。思い切って女湯とかいっちょうかなゴブ~、
服を脱いでもしばらくはお腹に力いれてればバレないと思うゴブし」
「待ていそこのあちこちデカイ女子よ」
「ゴブ?」

女装外出を楽しんでいるゴブリーに声をかけたのは角刈りの空手家だった、
そして彼の後ろには数十人の弟子らしき若者が練り歩いている。

「拙者、ピストル空手創始者木村ダンガンと申す者。貴様の持つゴブリー殿のカードを賭けて勝負していただきたい」
「あー、これが欲しい人ゴブね」

ゴブリーは胸の谷間からカードを取り出す。
C2カードと呼ばれるそれは、最強を決める大会の参加資格証であり所有者の復活効果も持つ。
目的が参加資格か蘇生効果かそれとも金か、いずれにせよダンガンはこのカードをゴブリーから奪うつもりなのだろう。

「受けてたつゴブ。勝った方がこのカードの所有者のゴブリーちん。それでいいゴブね?」

ゴブリーの持つC2カードには『選手名:ゴブリー、性別:男』と表記されている。
だが、このデータを見て目の前の美少女の正体を疑うものはまずいない。
カードが奪われた場合、そのデータは新たな所有者のデータに書き換えられるのか否か。
書き換えられるとしても、もしかしたら前の所有者のデータのままにする方法もあるかもしれない。
だからゴブリーはカードデータだけでは正体を疑われない。
「今このカード持っている自分こそがゴブリーだ」と世間に発表したのはこの為だ。

「拙者は少女にも容赦はせんぞ、くらえ、ピストル空手奥義リボルバーナックル!」

ダンガンの右手がピストルの形に構えられる。

「バーン!」

子供がお遊びでする様に、口でバンバン言いながら右手を振ると、なんと本当に銃弾が飛び出す!
これぞピストル空手の極意!ダンガンは銃社会に対応した防衛術を志した結果この道に至った。
銃が強いなら俺も銃持てばいいじゃん、でも銃は卑怯だから右手を銃に変形させよう、それならズルくない。
ダンガンのこの理論が社会に受け入れられるかは不明だが、この技がゴブリーに通じなかったのは確かだ。

「ば、馬鹿な、拙者のリボルバーナックルは本物のリボルバーに匹敵するのだぞ」

ダンガンの弾丸はスカートに穴をあけこそしたものの尻のカーブに沿って下着の上を滑っていった。
ヒグマや野生豚は毛皮と皮膚の強度により小口径の銃弾を防ぐのは有名な話だ。
つまり、ゴブリーの尻は野生豚と同等かそれ以上の防御力を持つという事に他ならない!!

「ほんじゃ、ゴブのターン」

尻をダンガンに向けながら腰を横向きの8の字に振りじりじりと近づいていく。
無限の軌道を描く尻をヤバイと感じたダンガンは思わず後ずさるが人ごみが邪魔で距離を取れない。

「しまった、ムダに弟子を連れすぎた。ノォー尻が、尻が無限を描き迫って来る!」
「48の殺尻技のひとーつ!臀部シーロールゴブー!」

上下左右からの尻の連打!ダンガンは痛さと気持ちよさで気絶!
ダンガンの弟子Aがダンガンを担いで撤退!
ダンガンの弟子Bが師匠の仇を討とうと突撃し返り討ちに!
臀部シーロールはまだまだ続く!後ろ向きの癖にやらら早足で残りの弟子に迫るゴブリー!
弟子Cが恐怖に失禁してその場に座り込み臀部シーロールに顔面を巻き込まれる!
何人もの屈強な男に高速で尻をぶつけた事でゴブリーの尻に下着がかなり食い込んでいる!
尻の割れ目もその下の股間のラインもクッキリとしてきた!
弟子Dは尻もでかいけど股間も肉付きがいいんだなと興奮しながらスマホで動画配信!直後やられる!
残りの弟子は逃走しここに勝負は決した!

「ふうっ、この格好でも戦力は落ちてないゴブね、いや、むしろ尻肉が厚くなった分威力も上がってるゴブ。
でもそれにしても、カワイイ下着を皆に見られるのって気持ちいいゴブ~」

ゴブリーはうっとりと目を潤ませながら股間に手を置きオナニーを始めようとして、その手をピタリと止める。

「いけないゴブ、色々と出すのは優勝まで我慢ゴブ。今はオナ禁スカイウォーカーの精神で耐えるゴブ」

ゴブリーの正体を知ってダメージを受ける人々はいなかった。良かったね。
さあ本編でもゴブリーは様々な尻技でエッチに戦うぞ、お楽しみに

最終更新:2016年08月28日 19:44