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*設定 [[プロローグ「希望崎学園編」>プロローグ]] #contents ------ **プロローグ(妃芽薗学園編) ***生徒会  妃芽薗学園における自治組織。  自治組織とは言っても、業務内容自体は、一般の学校における「生徒会」と何ら変わりは無かった。あの事件が起こるまでは……。  ***血の踊り場事件  学園内で突如として発生した、謎の連続殺人および殺人未遂事件。  最初の犠牲者である「蓮柄まどか」の死体発見場を指して、このように呼ばれるようになった。(蓮柄まどかの遺体は学園側が回収している)  生徒会は、この事件以降、他の魔人学園と同様の役割を担うことになる。だが、生徒たちの期待に反して、生徒会は犯人どころか事件の手がかりすら見つけられず、生徒たちの不安と疑念、不信感は増大していく事となる。 ****血の踊り場事件の裏  また、この事件 ***番長グループ  生徒たちが、自主的に結成した自警組織。  希望崎学園に習って、番長グループと名乗っている。希望崎学園や他の魔人学園と異なる点は、正式な手続き(生徒会の認可の元)に則って結成されたという点である(ただし、対立後は、その認可も撤回される)。  生徒会が手をこまねいている間にも、犠牲者はどんどん増えていった。  生徒会の一書記に過ぎなかった女祁 哀生(めぎ-あいみ)は、そのような状況の中で、自らが属すはずの生徒会の動きの遅さを徹底的に批判し、生徒たちによる治安維持組織の結成を訴えた。  生徒たちの大半が彼女の声に賛同したため、生徒会も認可を出さざるを得なかった。  自警組織は、番長グループと名乗る。  このような経緯があり、女祁哀生は、生徒会の中で完全に疎まれ孤立するが、番長グループには属さず生徒会に在籍し続けた。 **女祁 哀生  女祁 哀生(めぎ-あいみ)  猟奇殺人の嗜好を持つ少女。血の踊り場事件において、蓮柄まどかの死体の第一発見者。  自らの衝動を抑えるために、この学園に入学した。入学前は、転校を繰り返しており、行く先々で通り魔的に人を殺していた。  転校先で、親切にも自分に話しかけてきてくれたクラスメイトを、誤って凄惨に殺してしまった出来事を機に、もう人を殺さないと誓う。  学園に張られたフィールドの影響もあってか、彼女の殺人衝動も、最初の内は落ち着いていた。しかし、血の踊り場事件において、蓮柄まどかの死体を目撃して以降、たびたび、忘れかけていたその衝動に襲われるようになる。  番長グループの結成を訴えたのも、自らの衝動が破裂する前に、少しでも対策を打って置きたかったから。     ***湊乃 照  湊乃 照(みなとの-あかり)  瞬間移動能力者。 **妃芽薗 ***妃芽薗学園  中高一貫の全寮制の新設の女子校。  男子禁制で、ほとんどの生徒が小学校を出て以来、男性を見たことがない。  ただ、平均的な男性よりもずっとカッコいい(または素敵な)女性が、この学園には非常に多く存在するため、女生徒同士で付き合うことも珍しくない、というか普通である。  男子への憧れを口にする声は聞かれない。しかし、人里ハジメが現れた際には、学園中が湧き、寄ってたかって彼を追いかけまわした。そのため、イケメンへの耐性は低いと思われる。  まだ卒業生は出ておらず、今年はじめて卒業生が出る。  魔人学園といっても、表向きは些細な小競り合いも無く、開校以来ながらく平穏であった。  しかし、実情は夜間の生徒同士の殺し合いが跡を絶たず、その規模は年々拡大していった。  学園側は転校生『[[人里ハジメ>http://www23.atwiki.jp/dgsl/pages/108.html]]』を召喚し、争いを沈静化および、その原因を調査しようとした。  だが、原因を突き止めぬうちに、転校生は精神衰弱に陥り、そのまま失踪してしまう。  生徒たちの魔人能力は、学園を覆うフィールドによって封じられている。そのなのに、なぜ争いが起こる……。学園側は頭を抱えた。  だが、学園側のその態度にこそ裏があるとは、生徒たちの誰もが気づいていない。 ***女装 妃芽薗における男子の正装。 外部から来訪する男子は、皆、校門において女装に着替える。 ***高二力フィールド  学園の地下深くより発生している魔人の能力を抑え込み、打ち消すフィールド。  どのような仕組みでこのフィールドが発生しているのかは不明。  ちなみに、打ち消すと言っても、完全に消し去るわけではない。打ち消された中二力はフィールドによって分解され、中二痕へと姿を変えて周囲を漂う。  その中二痕の残滓の濃度が高まると、フィールドの持つ分解作用が上手く働かなくなる。結果、フィールドは、より大きな魔人能力から発せられる中二力しか分解できなくなり、より小さな魔人能力では、その発動を許してしまう。。  一部の教師たちの間だけで伝わっている噂によると、このフィールドはある少女の能力により発生しているとか。  しかし、一人の少女の能力で、学園全体を覆えるとは、にわかに信じがたい。  このフィールドに慣れていないものや、高二力に対する耐性の低いものは、軽度な「高二病」を併発してしまい、魔人としての身体能力やメンタルが低下する。 ***転校生  学園側が「問題解決のため」と称して呼び出している。  しかし、これによって事態は逆に混乱させられている。   ***神隠し  学園内で起こる謎の失踪事件。  これと平行して、犯人不明の殺人事件および殺人未遂事件も発生している。  これの影響か、精神的に病む生徒も多く、事件が事件を生む状態。  夜間に行われる殺し合いも、元はこれが原因で起こったもの。  学園側はこの事情を外部に対して一切伏せ、生徒たちを学園の中に閉じ込めている。  生徒たちには、犯人を外に逃がさないためであるという理由をつけて。 ***契約先生ノンべえ  人外。性別はあるようで無い?  妃芽薗の(ある意味で)マスコット的存在。  魅瀧胎での騒動は、ここ妃芽薗では周知の事実である。  新任の挨拶の折に「僕と契約して、魔法少女になってよ!」と、壇上で呼びかけた際には、全校生徒が冷笑を浮かべた。(ただし、数日ほど前にとある理由からこちらに転入していた『山乃端一人(=[[虎>http://www47.atwiki.jp/gldangerous/pages/51.html]])』は、その事実を知らず、のこのこと契約しに行った。山乃端一人は、その後魔女化するが、夜な夜な繰り返される争いに巻き込まれて消滅する。)  安子(やすこ)先生に何度もアタックをしかけているが、ことあるごとに契約契約言うので、「それには及ばないワ」と、安子先生にはそっぽを向かれてしまう毎日。  生徒らからは、陰で「淫獣」と呼ばれている。 ***安子=サークル=フレイム(安子先生)  安子(やすこ)。  日本人の父親を持つ。  英語教師。美人。日本語が上手。 **希望崎 ***希望崎学園  戦闘破壊学園ダンゲロスとも呼ばれる。  本来は、誰もがその名を聞いただけで震え上がる魔の巣窟であり、一度足を踏み入れれば、二度と生きてそこから出ることはできないとまで噂されていた。  しかし現在は、変態の巣窟と化し、さらには野生動物などまでもが闊歩している。  五月、六月と勃発した二度のハルマゲドンによって、派手で目立つ能力を持った魔人たちは、そのほとんどが戦闘に駆りだされ犠牲となった。  さらに決定的であったのが、先月に発生したハルマゲドンである。  それにより、比較的地味な能力であった魔人たちまでもが、戦闘に借り出されてしまう。  ハルマゲドン終結後、学園における魔人の数は激減し、学園は今までに無いほどに平和ボケしている。 ***[[生徒会長 -絶 輪夜-]]  ビッチとレイパーしかいない、とまで言われた、かつての希望崎学園の復興を夢見る生徒会長。ピンクローターをお守りのように身につけている。  就任してから一週間しか経っていない。臨時の生徒総会で当選した。  海楽 尚が現れるまで、絶倫の輪夜(ぜつりん-りんや)と呼ばれ、恐れられていた。(海楽も、彼と同時期に番長へと祀り上げられている)  レイパーであることを除けば、比較的ノーマルな性的嗜好を持つ。  彼自身も絶倫であるが、彼とセックスしたものも、その晩に限り絶倫となる。  セックスにまつわる数多くの自伝を誇っているが、それに反してセックスは超ド下手。  希望崎の番長である、海楽を至上のライバルであると名指し、事あるごとに、海楽の邪魔をしている。  海楽はそれに対して彼を全く相手にしていない。  変態の巣窟となった希望崎を元に戻すための足がかりに、妃芽薗を自分色に変えてやろうと単身乗り込む。  と生徒会のメンバーには告げていたが……。  ある日、透明人間の少女と街角でぶつかり、押し倒してしまう。肉欲ばかりを求めていた彼にとってそれが初恋である。  それ以来、彼女のことが忘れられず、あちこちを捜索して回っている。  ちなみに、その少女の正体が、海楽であるということに彼は気づいていない。  というのは、生徒会のメンバーの認識である。  実際、彼はあの少女が海楽であることに気づいており、しかし、海楽が自身に素っ気無い態度を取るため、その反動で嫌がらせをしていた。  海楽が妃芽薗に逃げた際、海楽のいない日々に絶は恐怖を覚えた。そして、たとえ海楽が男でも構わない、と絶は強く感じ、妃芽薗に向かう。  しかし、妃芽薗の恐ろしい現状(夜な夜な繰り返される惨劇)を目の当たりにした彼は、海楽を守るため、妃芽薗の番長グループに無謀な戦いを挑む。  だが、彼の力では、もはやこの惨劇を止めることはできなかった。 ***[[番長 -海楽 尚 -]]  ハルマゲドン終結後、番長が突如として失踪してしまったため、新番長として番長グループによって祭り上げられた。  透明化すると少女の形へと変わる透明人間の男。海楽 尚(かいらく-なお)。性的な興奮が高まっているその間だけ、彼はただの人間の男に戻れる。  少女の姿のときは透明なので、実際に少女の形なのかどうかは触れてみなければ、それを確かめることはできない。  透明状態の自分が、少女の形であることは、家族以外には内緒である。  そのため、学校では恒常的に自慰に励んでいる。  自慰は彼にとって平常であり、他者にとっての平常こそが彼にとって自慰である。  常にあらゆる性的な妄想が頭の中に渦巻いており、妄想だけで永遠に果て続けてしまい、死にかけたこともある。  その逸話から、「絶倫の海(快)楽」とも呼ばれている。 「男とは何だ?」  と言う問いを常に問い続ける哲学的な面もある。  壇上にて、希望崎の男子生徒らに、 「なぜ服など着るのだ!? 形だけの男らしさに頼らずとも、お前たちには自慢の一物がついているだろう!?」  と、呼びかけ、ニュー・クールビズ運動を展開するが、絶の率いる生徒会によって粛清された。  生徒会があまりにも頑なな態度を取るため、ハーレムを築くことで、自身の考えを生徒会に認めさせようと考えた。逆境を乗り越えてこそ男だ、という信念から、うぶな少女ばかりと噂される妃芽薗にたった独りで乗り込む。  透明人間であるため、平常時においても透明である。能力により、性的な興奮が高まったときだけ(男と化しているときだけ)、透明でなくなる。  ショッピングに出かけていたところ、絶と遭遇し、絶に押し倒されてしまう。  どれほどの「男」か見てやろうと思い、彼は絶を受け入れるが、絶のそのあんまりな下手さ加減に、さすがの彼も終始萎え切ってしまう。快楽をなんとか得ようと、精一杯、彼は絶にアドバイスを出したが、彼は全く聴く耳を持たなかった。その上、行為自体が1ヶ月近くにも渡ったため、彼の中で絶の存在は抹消された。  ◇  というのは、表の姿であり、本当は正真正銘、心も少女である。本来は透明人間ですらない。  かなりの強がりである。  小学校時代、好きな男の子に告白するが、OKをもらった瞬間に、魔人として覚醒し、男の姿に変身してしまう。  それ以来、透明状態は女性、非透明状態では男性と化す仕様になってしまったため、「自分は男として生きていくしかない」と強く思い込んでしまう。  その強い思い込みから、男とは何かについて探求し続けた結果、迷走し、現在に至る。  絶との一件はトラウマとなっており、強がって態度にこそ出さないが、絶を見るだけで、恐ろしさで震えが止まらなくなる。  絶が自分を捜していることを知り、妃芽薗に逃げるが、その噂を聞きつけた絶が妃芽薗に現れたという噂を聞き、慌てて男性化する。  それが祟って、妃芽薗の生徒会によって処刑された。 **蓮柄関係 ***蓮柄まどか  八部衆の幹部がもつ下位組織を構成する、通称『律家』と呼ばれる一族の娘。  二卵生の双子の妹として、この世に生を受ける。  同じく生を受けた兄である「つぶら」とは、綴りの上では同性同名である。  律家の血縁者ではあるが、『嬰家』の元で養育される ***律家と嬰家  魔人の一派である八部衆の幹部が持つ、下位組織を構成する。  どちらも歴史の流れの中で、かつての隆盛は影を潜めている。  元々、律家は嬰家の分家筋に当たるが、現在では、その格は律家の方が上である。  ***蓮柄つぶら  まどかの双子の兄。魔人を否定し、自らは「神人」を名乗る。  彼の能力によって、周囲に高二力フィールドが発生している。「支配の力」と彼は呼称する。  父、「九弦」の術式により、魔人として覚醒した。九弦は術式の発動により絶命し、つぶらとして生まれ変わっている。  魔人として覚醒したことで成長が止まり、未だに胎児のままである。  しかし、その身体能力や、精神的な能力、そして、それらの成熟度は、思春期の同年代の(魔人の)少年らと比べても全く劣るところがない。それゆえ、外見上の年齢が変化していないだけで、何らかの成長は未だに続いている可能性もある。    母親の胎から這い出して産まれてきており、そのとき、その場にいた十数名の一般の女性らを喰い殺している。  その後、律家の庇護の下で育つ。母はつぶらを産んだことで錯乱した。それゆえ母はまどかを産むまでの間、律家により拘束されている。    まどか出産後、母は嬰家の協力者の助けを得て、まどかを連れて律家から秘密裏に逃げ出している。  このときの嬰家の協力者が、後に母と結ばれ、まどかの養父となる。この養父と母は、幼少の頃から親しく、お互いに想いを寄せていた。  だが、律家の反対によって、引き離されようとしていたところに、今回の騒動が起こる。(この養父とまどかの間には血の繋がりがある。養父と母は、事件が起こる数日前に、関係を持っていた。)  つぶらとまどかは、事実上、種違いの兄妹であり、発生の段階ではまどかの方が姉であった。  理由は不明だが、つぶらはまどかに対して、異常なまでの執着を見せる。まどかは兄の存在すら知らなかったが、それを知った両親はつぶらを恐れて転校を繰り返させた。  数年後、まどかはこの学園に転入する。しかし、すでにそこにはつぶらの手が及んでおり、まどかはつぶらの存在によって結果的に死亡する。つぶらは、死んだまどかの胎内に入り、まどかの肉体を操作し、その胎内を塒にしている。まどかの肉体は、すでに死んではいるが、彼の能力により美しいままである。 ***九弦  八部衆の幹部に仕える、能面で顔を隠した怪しげな男。ネクロマンサーとして知られる。男色趣味。  八部衆においてイレギュラーな存在であり、先祖は北欧の出身。  非常に端正な顔立ちであるが、自らの容姿に対して異常なまでにコンプレックスを持っている。  他者を極端に卑下する傾向がある。しかし、それは前述したコンプレックスや自身の血筋や立場に過剰なまでのプライドを持っているがゆえの裏返しでもある。  逆にいえば、常にその狭間で苦しんでもいた。  整形を繰り返すが、満足する容姿にはなれなかった。秘術による転生を望み、犯した娘の子として生まれ変わりリセットを図る。  そして、律家に近づいて取引をもちかける。結果、娘の両親の合意のもとに娘を攫う。男色趣味であったため、直前になって、女性と行為を持つことに、悩み苦しむが、すでに律家の悪意ある操作によって術式は発動しており、迫られるように彼は強引に行為を行う。  彼は、その術式によって死亡し、その魂はつぶらとして転生している。術式は律家の悪意ある操作により失敗したため、つぶらは彼であったときの記憶や性質などを受け継げていない。  そもそもこの転生術を教えて彼をけしかけたのも、律家の手の者であるため、彼も律家によって踊らされた被害者であるとも言える。     ---- ----
*設定 [[プロローグ「希望崎学園編」>プロローグ]] #contents ------ **プロローグ(妃芽薗学園編) ***生徒会  妃芽薗学園における自治組織。  自治組織とは言っても、業務内容自体は、一般の学校における「生徒会」と何ら変わりは無かった。あの事件が起こるまでは……。  ***血の踊り場事件  学園内で突如として発生した、謎の連続殺人および殺人未遂事件。  最初の犠牲者である「蓮柄まどか」の死体発見場を指して、このように呼ばれるようになった。(蓮柄まどかの遺体は学園側が回収している)  生徒会は、この事件以降、他の魔人学園と同様の役割を担うことになる。だが、生徒たちの期待に反して、生徒会は犯人どころか事件の手がかりすら見つけられず、生徒たちの不安と疑念、不信感は増大していく事となる。 ****事件の裏  蓮柄まどかが、つぶらを踊り場に呼び出し暗殺を図っていた。  つぶらとまどかは、学園において、以前にも接触があり、つぶらは、まどかに対して、この学園の秘密や自身の能力について、ぺらぺらとしゃべっていた。     ***番長グループ  生徒たちが、自主的に結成した自警組織。  希望崎学園に習って、番長グループと名乗っている。希望崎学園や他の魔人学園と異なる点は、正式な手続き(生徒会の認可の元)に則って結成されたという点である(ただし、対立後は、その認可も撤回される)。  生徒会が手をこまねいている間にも、犠牲者はどんどん増えていった。  生徒会の一書記に過ぎなかった女祁 哀生(めぎ-あいみ)は、そのような状況の中で、自らが属すはずの生徒会の動きの遅さを徹底的に批判し、生徒たちによる治安維持組織の結成を訴えた。  生徒たちの大半が彼女の声に賛同したため、生徒会も認可を出さざるを得なかった。  自警組織は、番長グループと名乗る。  このような経緯があり、女祁哀生は、生徒会の中で完全に疎まれ孤立するが、番長グループには属さず生徒会に在籍し続けた。 ***女祁 哀生  女祁 哀生(めぎ-あいみ)  猟奇殺人の嗜好を持つ少女。血の踊り場事件において、蓮柄まどかの死体の第一発見者。  自らの衝動を抑えるために、この学園に入学した。入学前は、転校を繰り返しており、行く先々で通り魔的に人を殺していた。  転校先で、親切にも自分に話しかけてきてくれたクラスメイトを、誤って凄惨に殺してしまった出来事を機に、もう人を殺さないと誓う。  学園に張られたフィールドの影響もあってか、彼女の殺人衝動も、最初の内は落ち着いていた。しかし、血の踊り場事件において、蓮柄まどかの死体を目撃して以降、たびたび、忘れかけていたその衝動に襲われるようになる。  番長グループの結成を訴えたのも、自らの衝動が破裂する前に、少しでも対策を打って置きたかったから。     ***湊乃 照  湊乃 照(みなとの-あかり)  瞬間移動能力者。 **妃芽薗 ***妃芽薗学園  中高一貫の全寮制の新設の女子校。  男子禁制で、ほとんどの生徒が小学校を出て以来、男性を見たことがない。  ただ、平均的な男性よりもずっとカッコいい(または素敵な)女性が、この学園には非常に多く存在するため、女生徒同士で付き合うことも珍しくない、というか普通である。  男子への憧れを口にする声は聞かれない。しかし、人里ハジメが現れた際には、学園中が湧き、寄ってたかって彼を追いかけまわした。そのため、イケメンへの耐性は低いと思われる。  まだ卒業生は出ておらず、今年はじめて卒業生が出る。  魔人学園といっても、表向きは些細な小競り合いも無く、開校以来ながらく平穏であった。  しかし、実情は夜間の生徒同士の殺し合いが跡を絶たず、その規模は年々拡大していった。  学園側は転校生『[[人里ハジメ>http://www23.atwiki.jp/dgsl/pages/108.html]]』を召喚し、争いを沈静化および、その原因を調査しようとした。  だが、原因を突き止めぬうちに、転校生は精神衰弱に陥り、そのまま失踪してしまう。  生徒たちの魔人能力は、学園を覆うフィールドによって封じられている。そのなのに、なぜ争いが起こる……。学園側は頭を抱えた。  だが、学園側のその態度にこそ裏があるとは、生徒たちの誰もが気づいていない。 ***女装 妃芽薗における男子の正装。 外部から来訪する男子は、皆、校門において女装に着替える。 ***高二力フィールド  学園の地下深くより発生している魔人の能力を抑え込み、打ち消すフィールド。  どのような仕組みでこのフィールドが発生しているのかは不明。  ちなみに、打ち消すと言っても、完全に消し去るわけではない。打ち消された中二力はフィールドによって分解され、中二痕へと姿を変えて周囲を漂う。  その中二痕の残滓の濃度が高まると、フィールドの持つ分解作用が上手く働かなくなる。結果、フィールドは、より大きな魔人能力から発せられる中二力しか分解できなくなり、より小さな魔人能力では、その発動を許してしまう。。  一部の教師たちの間だけで伝わっている噂によると、このフィールドはある少女の能力により発生しているとか。  しかし、一人の少女の能力で、学園全体を覆えるとは、にわかに信じがたい。  このフィールドに慣れていないものや、高二力に対する耐性の低いものは、軽度な「高二病」を併発してしまい、魔人としての身体能力やメンタルが低下する。 ***転校生  学園側が「問題解決のため」と称して呼び出している。  しかし、これによって事態は逆に混乱させられている。   ***神隠し  学園内で起こる謎の失踪事件。  これと平行して、犯人不明の殺人事件および殺人未遂事件も発生している。  これの影響か、精神的に病む生徒も多く、事件が事件を生む状態。  夜間に行われる殺し合いも、元はこれが原因で起こったもの。  学園側はこの事情を外部に対して一切伏せ、生徒たちを学園の中に閉じ込めている。  生徒たちには、犯人を外に逃がさないためであるという理由をつけて。 ***契約先生ノンべえ  人外。性別はあるようで無い?  妃芽薗の(ある意味で)マスコット的存在。  魅瀧胎での騒動は、ここ妃芽薗では周知の事実である。  新任の挨拶の折に「僕と契約して、魔法少女になってよ!」と、壇上で呼びかけた際には、全校生徒が冷笑を浮かべた。(ただし、数日ほど前にとある理由からこちらに転入していた『山乃端一人(=[[虎>http://www47.atwiki.jp/gldangerous/pages/51.html]])』は、その事実を知らず、のこのこと契約しに行った。山乃端一人は、その後魔女化するが、夜な夜な繰り返される争いに巻き込まれて消滅する。)  安子(やすこ)先生に何度もアタックをしかけているが、ことあるごとに契約契約言うので、「それには及ばないワ」と、安子先生にはそっぽを向かれてしまう毎日。  生徒らからは、陰で「淫獣」と呼ばれている。 ***安子=サークル=フレイム(安子先生)  安子(やすこ)。  日本人の父親を持つ。  英語教師。美人。日本語が上手。 **希望崎 ***希望崎学園  戦闘破壊学園ダンゲロスとも呼ばれる。  本来は、誰もがその名を聞いただけで震え上がる魔の巣窟であり、一度足を踏み入れれば、二度と生きてそこから出ることはできないとまで噂されていた。  しかし現在は、変態の巣窟と化し、さらには野生動物などまでもが闊歩している。  五月、六月と勃発した二度のハルマゲドンによって、派手で目立つ能力を持った魔人たちは、そのほとんどが戦闘に駆りだされ犠牲となった。  さらに決定的であったのが、先月に発生したハルマゲドンである。  それにより、比較的地味な能力であった魔人たちまでもが、戦闘に借り出されてしまう。  ハルマゲドン終結後、学園における魔人の数は激減し、学園は今までに無いほどに平和ボケしている。 ***[[生徒会長 -絶 輪夜-]]  ビッチとレイパーしかいない、とまで言われた、かつての希望崎学園の復興を夢見る生徒会長。ピンクローターをお守りのように身につけている。  就任してから一週間しか経っていない。臨時の生徒総会で当選した。  海楽 尚が現れるまで、絶倫の輪夜(ぜつりん-りんや)と呼ばれ、恐れられていた。(海楽も、彼と同時期に番長へと祀り上げられている)  レイパーであることを除けば、比較的ノーマルな性的嗜好を持つ。  彼自身も絶倫であるが、彼とセックスしたものも、その晩に限り絶倫となる。  セックスにまつわる数多くの自伝を誇っているが、それに反してセックスは超ド下手。  希望崎の番長である、海楽を至上のライバルであると名指し、事あるごとに、海楽の邪魔をしている。  海楽はそれに対して彼を全く相手にしていない。  変態の巣窟となった希望崎を元に戻すための足がかりに、妃芽薗を自分色に変えてやろうと単身乗り込む。  と生徒会のメンバーには告げていたが……。  ある日、透明人間の少女と街角でぶつかり、押し倒してしまう。肉欲ばかりを求めていた彼にとってそれが初恋である。  それ以来、彼女のことが忘れられず、あちこちを捜索して回っている。  ちなみに、その少女の正体が、海楽であるということに彼は気づいていない。  というのは、生徒会のメンバーの認識である。  実際、彼はあの少女が海楽であることに気づいており、しかし、海楽が自身に素っ気無い態度を取るため、その反動で嫌がらせをしていた。  海楽が妃芽薗に逃げた際、海楽のいない日々に絶は恐怖を覚えた。そして、たとえ海楽が男でも構わない、と絶は強く感じ、妃芽薗に向かう。  しかし、妃芽薗の恐ろしい現状(夜な夜な繰り返される惨劇)を目の当たりにした彼は、海楽を守るため、妃芽薗の番長グループに無謀な戦いを挑む。  だが、彼の力では、もはやこの惨劇を止めることはできなかった。 ***[[番長 -海楽 尚 -]]  ハルマゲドン終結後、番長が突如として失踪してしまったため、新番長として番長グループによって祭り上げられた。  透明化すると少女の形へと変わる透明人間の男。海楽 尚(かいらく-なお)。性的な興奮が高まっているその間だけ、彼はただの人間の男に戻れる。  少女の姿のときは透明なので、実際に少女の形なのかどうかは触れてみなければ、それを確かめることはできない。  透明状態の自分が、少女の形であることは、家族以外には内緒である。  そのため、学校では恒常的に自慰に励んでいる。  自慰は彼にとって平常であり、他者にとっての平常こそが彼にとって自慰である。  常にあらゆる性的な妄想が頭の中に渦巻いており、妄想だけで永遠に果て続けてしまい、死にかけたこともある。  その逸話から、「絶倫の海(快)楽」とも呼ばれている。 「男とは何だ?」  と言う問いを常に問い続ける哲学的な面もある。  壇上にて、希望崎の男子生徒らに、 「なぜ服など着るのだ!? 形だけの男らしさに頼らずとも、お前たちには自慢の一物がついているだろう!?」  と、呼びかけ、ニュー・クールビズ運動を展開するが、絶の率いる生徒会によって粛清された。  生徒会があまりにも頑なな態度を取るため、ハーレムを築くことで、自身の考えを生徒会に認めさせようと考えた。逆境を乗り越えてこそ男だ、という信念から、うぶな少女ばかりと噂される妃芽薗にたった独りで乗り込む。  透明人間であるため、平常時においても透明である。能力により、性的な興奮が高まったときだけ(男と化しているときだけ)、透明でなくなる。  ショッピングに出かけていたところ、絶と遭遇し、絶に押し倒されてしまう。  どれほどの「男」か見てやろうと思い、彼は絶を受け入れるが、絶のそのあんまりな下手さ加減に、さすがの彼も終始萎え切ってしまう。快楽をなんとか得ようと、精一杯、彼は絶にアドバイスを出したが、彼は全く聴く耳を持たなかった。その上、行為自体が1ヶ月近くにも渡ったため、彼の中で絶の存在は抹消された。  ◇  というのは、表の姿であり、本当は正真正銘、心も少女である。本来は透明人間ですらない。  かなりの強がりである。  小学校時代、好きな男の子に告白するが、OKをもらった瞬間に、魔人として覚醒し、男の姿に変身してしまう。  それ以来、透明状態は女性、非透明状態では男性と化す仕様になってしまったため、「自分は男として生きていくしかない」と強く思い込んでしまう。  その強い思い込みから、男とは何かについて探求し続けた結果、迷走し、現在に至る。  絶との一件はトラウマとなっており、強がって態度にこそ出さないが、絶を見るだけで、恐ろしさで震えが止まらなくなる。  絶が自分を捜していることを知り、妃芽薗に逃げるが、その噂を聞きつけた絶が妃芽薗に現れたという噂を聞き、慌てて男性化する。  それが祟って、妃芽薗の生徒会によって処刑された。 **蓮柄関係 ***蓮柄まどか  八部衆の幹部がもつ下位組織を構成する、通称『律家』と呼ばれる一族の娘。  二卵生の双子の妹として、この世に生を受ける。  同じく生を受けた兄である「つぶら」とは、綴りの上では同性同名である。  律家の血縁者ではあるが、『嬰家』の元で養育される ***律家と嬰家  魔人の一派である八部衆の幹部が持つ、下位組織を構成する。  どちらも歴史の流れの中で、かつての隆盛は影を潜めている。  元々、律家は嬰家の分家筋に当たるが、現在では、その格は律家の方が上である。  ***蓮柄つぶら  まどかの双子の兄。魔人を否定し、自らは「神人」を名乗る。  彼の能力によって、周囲に高二力フィールドが発生している。「支配の力」と彼は呼称する。  父、「九弦」の術式により、魔人として覚醒した。九弦は術式の発動により絶命し、つぶらとして生まれ変わっている。  魔人として覚醒したことで成長が止まり、未だに胎児のままである。  しかし、その身体能力や、精神的な能力、そして、それらの成熟度は、思春期の同年代の(魔人の)少年らと比べても全く劣るところがない。それゆえ、外見上の年齢が変化していないだけで、何らかの成長は未だに続いている可能性もある。    母親の胎から這い出して産まれてきており、そのとき、その場にいた十数名の一般の女性らを喰い殺している。  その後、律家の庇護の下で育つ。母はつぶらを産んだことで錯乱した。それゆえ母はまどかを産むまでの間、律家により拘束されている。    まどか出産後、母は嬰家の協力者の助けを得て、まどかを連れて律家から秘密裏に逃げ出している。  このときの嬰家の協力者が、後に母と結ばれ、まどかの養父となる。この養父と母は、幼少の頃から親しく、お互いに想いを寄せていた。  だが、律家の反対によって、引き離されようとしていたところに、今回の騒動が起こる。(この養父とまどかの間には血の繋がりがある。養父と母は、事件が起こる数日前に、関係を持っていた。)  つぶらとまどかは、事実上、種違いの兄妹であり、発生の段階ではまどかの方が姉であった。  理由は不明だが、つぶらはまどかに対して、異常なまでの執着を見せる。まどかは兄の存在すら知らなかったが、それを知った両親はつぶらを恐れて転校を繰り返させた。  数年後、まどかはこの学園に転入する。しかし、すでにそこにはつぶらの手が及んでおり、まどかはつぶらの存在によって結果的に死亡する。つぶらは、死んだまどかの胎内に入り、まどかの肉体を操作し、その胎内を塒にしている。まどかの肉体は、すでに死んではいるが、彼の能力により美しいままである。 ***九弦  八部衆の幹部に仕える、能面で顔を隠した怪しげな男。ネクロマンサーとして知られる。男色趣味。  八部衆においてイレギュラーな存在であり、先祖は北欧の出身。  非常に端正な顔立ちであるが、自らの容姿に対して異常なまでにコンプレックスを持っている。  他者を極端に卑下する傾向がある。しかし、それは前述したコンプレックスや自身の血筋や立場に過剰なまでのプライドを持っているがゆえの裏返しでもある。  逆にいえば、常にその狭間で苦しんでもいた。  整形を繰り返すが、満足する容姿にはなれなかった。秘術による転生を望み、犯した娘の子として生まれ変わりリセットを図る。  そして、律家に近づいて取引をもちかける。結果、娘の両親の合意のもとに娘を攫う。男色趣味であったため、直前になって、女性と行為を持つことに、悩み苦しむが、すでに律家の悪意ある操作によって術式は発動しており、迫られるように彼は強引に行為を行う。  彼は、その術式によって死亡し、その魂はつぶらとして転生している。術式は律家の悪意ある操作により失敗したため、つぶらは彼であったときの記憶や性質などを受け継げていない。  そもそもこの転生術を教えて彼をけしかけたのも、律家の手の者であるため、彼も律家によって踊らされた被害者であるとも言える。     ---- ----

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