「盤古」ハジメ
■性別
男性
■学年
3年生
■所持武器
育まれる身体
■モチーフ書物
緑の家
評価1:3
評価2:4
評価3:4
■ステータス
攻撃力:13/防御力:9/体力:5/精神力:2/FS(肉体の勝利):1
特殊能力:『太極図(始相ver.)』
効果:攻撃力増加1 7
範囲+対象:自分自身 0.75
時間:永続 2.0
スタイル:カウンター 2.52 ※
制約なし 10
※
【カウンター】
カウンター条件:敵が特殊能力を発動する 0.9
待受範囲:周囲1マス 1.4
待受時間:永続 2.0
待受回数:1ターン1回 1.0
タイミング:後手 1.0
発動率:103% 成功率:100%
能力原理
『太極図』は「ティタノマキア」ハジメの魔人能力。
ハジメと彼が心を許した人間は、己の肉体上に凹凸を自在に発生させられる。
能力の行使で本来の身体機能が阻害されることはない(体の厚みを0に近づけても心臓は変わらず動き、血は当たり前に体内を流れる)。
「ティタノマキア」ハジメは快速電車の衝突も無傷でやり過ごせる強靭な身体能力と、3m近い巨躯という高いポテンシャルを持った魔人だった。
これに『太極図』をかけ合わせることで、彼は無双の白兵戦力として名声を集めた。
- 接地面の摩擦係数を操作して機動力を増強
- 体表面にヤスリやトゲのような形を持たせて接触時の威力を強化
- 凹凸を動かすことで筋肉に頼らず運動エネルギーを確保
戦闘では主に上記の形で力を発揮したが、顔や体を変形させての潜入や撹乱でも活躍したことは避けて語れない。
現在は同体積あたりでの肉体強度を大きく落としたかわりに生前以上に身体を野放図に伸ばせるようになった。
しかし、常に死後の苦痛に苛まれているため従来ほど柔軟に能力を使いこなすことはできない。
戦闘の気配を察して自衛に徹するのみ。
キャラクター説明
私立弧夜見(こよみ)学園高等部の男子生徒。
前任の生徒会長が他校を巻き込んで引き起こした麻薬蔓延を仲間と食い止め、その後は残党の確保に努めた。
かつて麻薬材料の栽培に用いられていた植物園を仲間達との性的接触の場として利用していたが、会長の乱倫に脳を焼かれた生徒会書記が決起しクーデターが発生。
かつて学園を救った英雄達が再び薬物と権力による支配を開始したというデマに彼自身も踊らされ、自殺した。
自らの膝で額を死ぬまで割り続けるという凄惨な姿だった。
巨体と頑強さを誇る魔人だった彼の身体は火葬炉の規格に収まりきらず、火が通らないことが懸念された。
そのため、すっかり忌み地になった植物園に大きな穴を掘って土葬された。
管理者不在の荒れ果てた植物園にて、土饅頭に何かの芽が生えた。
それは瞬く間に根を伸ばし、葉を生やして木となった。
歪んだ茨のようなその木には、割れたガラスの外から集った毒虫やアブラムシの格好の巣となるが、枯れずに生長を続ける。
茨にはある時意識が発生した。
強い後悔や絶望が成したか、かつての「ティタノマキア」ハジメの生前の記憶と感情はすっかり茨に残っていた。
茎や枝をよじって動かすことはできたが、改めて砕く頭蓋はなく、再度の自殺は許されていない。
ダンテ・アリギエリの書物に登場した自殺者の森か、処刑場に生えると言われたマンドラゴラか。
己が何になったのかも分からず、荒廃したかつての楽園を本能のまま蔓と根で覆い尽くした。
枯れた下草や灌木の声を聞いた。
彼が敵対者の嘘に簡単に騙されず、味方を信じてさえいればその膂力で皆を助けられたという事実を遅まきながらに知った。
彼よりも無力無能でありながら必死に立ち向かうことを選んだ少女、彼含めて絶望しきっていたかつての生徒達を一度は立ち直らせてみせた少女、誰よりも殺傷を厭いながらも罪を被り目を逸さなかった少女、強く優しく美しく振る舞い、植物園を希望の場に変えた少年。
全て救えたはずの命だった。
これ以上何を見聞きすることも恐れた彼は、人も植物もいない空へと伸び続けることを選択した。
下界で体の一部が苗として切り取られていても、希望崎学園に売られていても、彼の認知するところではない。
最終更新:2024年11月19日 20:35