アモっさんその2

場所は西の山岳地帯。近くは崖で見下ろすと広大な海が広がる。波の音だけが静かに聞こえる。
ここは深い森の中でもあるが焚き火は危険だからということで点いてはいない。
そして天上にはこのバトルロワイアルが嘘のように満天の星がきらめいていた。
「…妹さんの名前…呼ばれなかったのだな。」
ファリスの安堵の表所を見てアモスはつぶやいた。
「そうだな…、…あいつは強い。簡単にはやられはしないさ。」
言葉は強がってはいるがその端に震えがあったのは見逃さなかった。
「…まだ、名乗ってなかったな。俺はアモス。」
「俺はファリスだ…、妹の名前はレナ。…よろしくな。」
「ああ。…ところで…後ろの人も名乗り出てほしいものだが。」
ファリスの顔に緊張が走った。
アモスの後ろからがさごそと物音がした。
「…大丈夫、敵意はないようだ。」

時は遡る。
アモスがファリスを助ける現場をひとつの影が目撃した。
興味を示した影はその二人の入った家に忍び込み、様子を見る。
アモスは悠々と茶をすすっていた。
その後、何を話したのだろうか。急に慌しくなり、窓から二人が出て行った。
影も簡単に身支度し後を追う。
町の北の平地で行く先を決めて、行った先は西の山岳地帯。
森が多く、休むのにはとっておきの場所だ。
誰かを探しているようだが…どうやら見つからないようだ。
今日はここで休むようだ。
二人から距離をとって影が休もうかと思った矢先…
「…後ろの人も名乗り出てほしいものだが。」

ファリスは油断なく剣を構える。
対照的にアモスはリラックスしたままだ。
アモスの背後の草むらががさごそした後バツが悪そうに一人の青年が出てきた。
「まさか見破られるとはね…」
「武器、持ってないんだろう?」
「ああ、俺の支給されたのはこれさ。」
バンダナの青年…ロック・コールは自分の神秘の鎧を出した。
「なかなかの優れものなのはわかるんだが…これじゃあ戦えないぜ。」
ははっとロックは笑う。それを見たファリスも警戒を解く。
「俺は、ロック。世界を又にかけるトレジャー・ハンターだ。紹介はいいぜ。聞いてたから。」
「じゃあ、ロック。なぜ俺達の後をついてきた?」
ファリスの問いにロックは微笑んで返す。
「信用できるから。それだけだ。」
「…違いないな。」
よっこらせと、ロックは座る。ジジクセェと言われたが黙殺。
「で、これからどうする?」
「まずは、ファリスの妹さんを見つけるのが先決だ。」
「俺はそれでいいぜ。よろしくなアモッさん。」
「すまんな。二人とも。」
ここに、新たな仲間が加わった。

【ファリス@ナイト
 所持品:食料3ヶ月分 毒薬 吹雪の剣 水筒1・5リットル×2
 基本行動方針:レナの捜索】
【アモス 所持品:妖剣かまいたち 水筒1・5リットル
 基本行動方針:レナの捜索】
【ロック 所持品:神秘の鎧
 第一行動方針:レナの捜索
 第二行動方針:武器の調達
 基本行動方針:戦闘は武器を得るまで即離脱】
【現在位置:アリアハン西部山岳地帯】


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最終更新:2011年07月18日 06:59
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