遭遇は突然だった。
レーベの宿屋と道具屋との間の道のど真ん中だった。
お互い敵意はなかった…が。
片方のグループの一人が他人と遭遇にしたことに混乱したため攻撃を仕掛けた。
それが合図だった。
攻撃を受けたほうは
アモス率いるパーティ。
敵意はないが降りかかる火の粉は振り払う。
友のため
守るべき人のため、やられるわけにはいかないのだ。
「怪我はないか?」
「大丈夫だ。」
「アモッさんこそ気をつけろよ。」
アモスの横と頭上より声が聞こえる。
ファリスは道具屋の陰、
ロックはその道具屋の屋根。アモスは宿屋の陰に隠れている。
アモスは
ハッサンの死に悲しんでいた。だが、いつまでも悲しみにくれているわけにもいかない。目の前の状況を何とかするのが先決だ。
「何かいい手はないか?」
道具屋の屋根の方からロックの声が降ってくる。
「ある。少し待て!」
銃撃が収まる。ギルバートははぁはぁと荒い息を立てている。
ロックが屋根から顔を出す。
ギルバートの放った弾が顔をかする。
その横でリディアがひたすら必死に説得している。だが、やはり声は届いていないのか。向こうともしない。
アリーナが足音を忍ばせ宿屋の陰に潜んでいると思われるアモスの元に忍び寄る。
アリーナはできれば話し合いで解決したいと思ってはいた。
だがこうなった以上話し合いには応じないと思ったか。攻撃を仕掛けようと忍び寄る。
意を決めてアモスに突撃を仕掛ける。普通の相手なら十分不意打ちが決まったはずだった。
アモスが普通であったならば。
アリーナが突撃したところには人の姿ではなく魔物の姿であった。
アモスがモンストラーに「変身」したのである。アモスの咆哮が響く。
アリーナは呆然としていたがすぐに間合いを取った…はずだが。
アモスの動きは早い。真空波に巻き込まれて激しく吹っ飛ぶ。
アリーナは道具屋の小屋にふっ飛ばされる。
「…あ、あ…」
「ひ、ひぃ…」
アモスが姿を現す。怪物の姿を見たギルバートたちは恐怖のあまり動くことができない。
アモスが地響きを立てて二人の下に近づく。
「すごいぜ。アモッさん!」
「…手を上げるんだ。振り向くな。」
二人の注意がアモスに向いていたときにファリスとロックは一気にギルバートたちの背後に回っていたのだ。
「こういうのは好きじゃないが…二人の武器を出してもらう。もともと戦う気はなかったんだからな。殺しはしない。」
「頼むから魔法も使わないでくれ。俺は武器はないけどな。」
アモスは変身を解く。久しぶりといったところか。まだ、長くは変身できないらしい。
恐怖に震えるギルバートは恐る恐るクイックシルバーをロックに手渡す。フィアーの書も受け取る。
「大丈夫だ。手加減はした。気絶しているだけだ。」
ギルバートたちはこちらを警戒しつつ道具屋の小屋に飛ばされたアリーナの元へと向かった。
「…まるで強盗だな。」
アモスは首を鳴らしながらファリス達の元に向かう。
「構わない。レナを助けるまでやられるわけにはいかない。」
「まさか、アモッさんにそんな特技があるなんて思わなかったぞ。やはり頼りになるな。」
「先に飛び込むか?…それともここで妹さんを待つか?」
「いや、…レナなら大丈夫だ。絶対に。…飛び込むぞ。」
ロックは複雑な表情を見せた。
「俺はあれ苦手なんだよな。酔うし。」
「情けないな。水の中は気持ちいいじゃないか。」
「はぐれるかもしれない。同時に飛び込む。しっかりつかまっていてくれ。」
「レナ、無事にいてくれ…」
アモスたちは新天地への
旅の扉に飛び込んだ。
【ファリス@ナイト
所持品:食料3ヶ月分 毒薬
吹雪の剣 水筒1・5リットル×2 フィアーの書×7
基本行動方針:レナの捜索】
【アモス 所持品:
妖剣かまいたち 水筒1・5リットル
基本行動方針:レナの捜索】
【ロック 所持品:
神秘の鎧 クイックシルバー
第一行動方針:レナの捜索
第二行動方針:武器の調達
基本行動方針:戦闘は武器を得るまで即離脱】
【現在位置:新フィールドへ】
【ギルバート 所持武器:なし
第一行動方針:アリーナの回復待ち(ギリギリまで回復を待つ)】
基本行動方針:ひたすら隠れる】
【アリーナ(気絶) 所持品:イオの書×4
リフレクトリング
第一行動方針:ソロを探す】
【リディア(混乱気味) 所持品:なし
第一行動方針:アリーナの回復待ち(ギリギリまで回復を待つ)】
第二行動方針:仲間を探す】
【現在位置:レーベの村道具屋】
最終更新:2011年07月17日 22:08