「…………」
ゾーマのメッセージを私は体を硬くして聞いていた。
信じられなかった、信じたくなかった、たった一晩で十人以上も死んでいた。
「お前は銃を扱った事があるか?無ければ今の内に武器を交換しておくぞ。」
「!」
思わず
ハーゴンを睨んでしまう、この人は何故こんな事態に平気でいられるのだろう?
どうしてあんな恐ろしい計画を平然と実行しようと思えるのだろう?
本当に私はこの人と組んでいて良いのだろうか?
……一度
アルス達と相談した方が良いかもしれない、私はその事をハーゴンに告げた。
「…………」
「仲間?あては有るのか?名前は?」
「…………」
「そうか……。」
暫らく黙り込むハーゴン、なんだろう?何故黙っているのだろう?不安が少しずつ…
「アルスと
サマンサらしき人物には会っていない、
女盗賊は一回目のメッセージで名前を呼ばれた。」
「!!!!!」
「!!!!」
どうしよう……どうしたら……体の震えが止まらない…皆で帰ろうと思ってたのに……
皆で帰れると信じてたのに……考えがまとまらない……皆に会いたい、どんな下らない事でも良い
から話がしたい、だけどもう女盗賊はいなくて…
ゴンッ
「突っ立ってないで手伝わんか、馬鹿者。」
えっ、えっ?
「いいからこの骨組みを組み立てろ!わしにはわしの準備がある!」
時間的には十分位だっただろうか、気がつくとハーゴンは奇妙な衣装に着替えていて、私は奇妙な祭壇
を作らされていた、祭壇の中央には蛇がまとわりつく髑髏が置かれ、左右には目が三つある動物の髑髏
や、実際には役に立ちそうも無い
ナイフ等訳のわからない物が所狭しと並べられている。邪教の儀式?
「失敬な事を言うな、貴様等とは宗派を異にするだけの事、そもそもわが宗派は…」
あの、話がずれてます。
「兎に角!これより葬儀を開始する。」
そう…ぎ?
「女盗賊は貴様の仲間だったのだろう?」
あの……でも……
「略式だから時間はかからん、今の所周囲に人の気配も無いし
旅の扉も近くに一つある様だから問題
は無い。」
でも……だけど……
「魂は奴に取られてしまったかもしれんが肉体はこのフィールドにある、貴様の仲間を貴様が悼まんで
どうする気だ?」
もう押えられなかった、意味のわからない祈りの中、私は泣き出していた。
【ハーゴン(負傷) 所持品:
グロック17 グレネード複数 ムーン王女の首と首輪
第一行動方針:魂と首輪を集める
最終行動方針:ゲームから脱出】
【
マゴット 所持品:死神の鎌
第一行動方針:仲間と合流
最終行動方針;ゲームからの離脱】
【現在位置:東部山脈北西部】
※暫らく葬式やってます。
最終更新:2011年07月17日 20:21