冷たい瞳

ロンダルキア洞窟、無限回廊
リノアは闇の中で1人震えていた。
スコール・・・早く帰ってきてよ」
洞窟の中で、転倒してしまったリノア、しかも場所が悪かった、彼女の転倒した場所は
ちょうど無限回廊のフロアとフロアの境目だったのだ。
そのためわずかに先行していたスコールとはぐれた彼女は、スコールが迎えに来るのをひたすら待ち続けていた。

洞窟の片隅でうずくまっているうちにリノアに睡魔が忍び寄ってきた。
一面静寂と闇の中では、それに抗う事は難しい・・・・リノアは床にころんと寝転ぶとそのまま寝息を立て始めた。


「すっかり迷ってしまったぜ・・ってうわっ!」
そしてそのころ、同じように無限回廊の中をさまよっていたザックスは、不意に足元に現れた障害物に
思いっきりつんのめってしまう、普段のザックスならば、こういったことにも対処できるのだが、
洞窟に掛けられた魔法が、微妙にその感覚を狂わせていた。
「おい・・・そこで何しているんだ、あぶねぇな!」
苛立ちまぎれにザックスは足元のそれを蹴りつけようとして、その障害物がもそもそと動いたのに気がつく
「って、人かよ!オイ、大丈夫か!」
闇に目を凝らすと正体が見える、それはまさにザックス好みの美少女だった。

「俺はザックス、君みたいなキレイな女のコが1人でいちゃ危ないぜ!」
ザックスはまさに電光石火の早業で少女に近づき、声をかける。
少女は怯えたような声を上げて奥の方へと後ずさっていく、
「俺は何もしないって!信じてくれよ、俺は女のコには優しいって評判なんだぜ!
なぁ・・ほら武器も捨てるから・・・」
ザックスは少女を安心させるため、あえて剣を地面に投げ捨てた、この状況でそれがいかに危険かを
充分に理解した上で。

と、その時だった、少女の緊張した顔がやや緩んだと思った瞬間、ザックスは背後から現れた何者かに
思いきり殴りつけられていた。
「何しやがる!テメェ・・・おっと君は安心していいよ、俺があんな奴には指1本触れさせやしないぜ・・・
って、そんなのアリかよ!」

そう、少女はザックスを完全に無視して、闇から現れた男・・・スコールの元へと走ったのだった。

「そうか・・・そういうことだったのか、色々悪かったな・・・・またな」
気まずそうに鼻の頭を掻きながら頭を下げるザックスだったが、スコールはさらにザックスへと殴りかかる。
「オイ、謝っただろ!もういいじゃねぇか!しつこいぞ!」
掴みかかるスコールを振りほどこうとしたとき、ザックスは見てしまった、スコールの瞳を・・・

はっ!と気がついたようにザックスはスコールへと向き直る。
「テメェ!乗ってやがるな・・・しかももう何人か殺っているな・・あのコも殺すのか!許さねェ」
スコールはザックスの言葉に氷のような視線で応じる、ザックスもまた、スコールを振りほどき拳を構える。
またそして正午の放送が鳴り響くと同時に2人は・・・・

【ザックス 所持品:無し(バスターソードは地面に落ちたままです)
 第一行動方針:とりあえずスコールを何とかする
 第二行動方針:エアリス・ティファの捜索
 基本行動方針:非好戦的、女性に優しく。】
【現在位置:ロンダルキアの洞窟5F】

【スコール(負傷、人形状態?) 所持品:真実のオーブ
 第一行動方針:ザックスを殺す
 最終行動方針:リノア以外は殺す】
【リノア 所持品:妖精のロッド 月の扇 ドロー:アルテマ×1
 基本行動方針:スコールに着いていく】
【現在位置:ロンダルキアの洞窟5F】


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最終更新:2011年07月17日 17:09
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