流血少女解決編SSその2『お題:流血少女・解決編5.自由「行方不明の猫を探そう』
「見つけました」
そう言った厳島出雲の傍らには一匹の猫。猫を探そうというテーマなのに、物語開始早々もうすでに猫が見つかっている。
出落ちか!!
だが、仕方がないのだ。出雲が持つ無数の能力を使えば猫を見つけることなど、世界地図でアメリカ合衆国を見つける以上に簡単なのだから。
「「「それじゃ三千点が貯まらない!!!」」」
探偵の少女が飛び込んできて、出雲を蹴っ飛ばす。
出雲はその場から消えたが、能力の力によりすぐに戻ってきた。
「野蛮ですね。私でなければ戻ってこれないとこれないところじゃないですか」
「「「戻ってこなくていい!」」」
探偵の少女―――ー熱月雉鵠がもう一度蹴飛ばそうとするが、今度はひょいと避けられる。
「挨拶がまだでしたね。厳島出雲です」
相手に居場所に関わりなく挨拶をする魔人能力「挨拶は時の氏神」により出雲が雉鵠に挨拶をする
鮫氷しゃちを捕えるうえで安全院綾鷹(舞台が妃芽薗なので女装済み)が一番警戒するべき相手かあと思っていたらもっと厄介なのがいた。
雑に猫探しをしてお題をクリアしたつもりか。ひどすぎる。
大体探偵を何だと思っているんだ!こんな内容で応援ポイントが貯まるわけがないだろ!
「何か問題でも?過程などどーでもいいではないですか」
「「「よくない!」」」
どれだけやっても排除できない。すぐに帰ってくる。このままでは妃芽薗学園最強と目される女の名がなく。
「では、他の謎を?転校生の実態を探ればよいのですか?尤も私は普段は友人と遊んでいるだけなのですが」
「「「じゃあ今も遊んでなよ!」」」
「そーゆうわけにはいきません。ハルマゲドンを起こそうというのですから」
悲しそうな表情で出雲が首を振る。
「人間とはどーしてこうも愚かなのでしょう。ですが、妃芽薗学園の中二力の残滓は私に希望崎の頃より強大な力を与えてくれました。ですから」
出雲が巫女服の懐から扇子を取り出すと平和主義と書かれた扇面を広げる。
「強制的に終わらせようと思います」
強制終了により出雲が勝ったという結果を持ち、ハルマゲドンを終わらせる。
あるいは日曜日ちゃんの力によりみんなで強制的に海水浴を行わせる。
それが厳島出雲にとって理想的な結末である。
「私の人生哲学なんて平和であればよいというだけなのですけどもね」
その間も雉鵠が排除しようといろいろ試みるが、一向に退場する気配がない。
「いい加減あきらめたらどうでしょう。一緒に遊んでみるのも悪くないですよ」
「「「あきらめない!」」」
もう一度蹴飛ばそうとする。
(お話の途中ですがここで残り時間が無くなりました。延長はありません)
最終更新:2016年08月15日 22:55