百合人狼編SSその4
①.プレイガール:風月すず
②.風紀:宍月 左道、黒姫音遠
③.探偵:三国屋碧沙
④.恋する乙女:折り鶴1000
⑤.サイコパス:久利エイチヴ、一 八七二三
「さて、突然だけど探偵三国屋碧沙さんよ。
今日の探偵業務はこの恋する折り鶴の群れを恋する人のところまで送り届ける事」
「きゅいーきゅいー」
「折り鶴ってこういう風に鳴くのね。知らなかったわ。
さて、では状況を把握するために敵と思しき相手に片端から能力を発動してみましょう。
こういう時私のビブリオヘキサは便利ね。壁貫通マップ全体対象ということは対象適正な相手はすべて敵よ。
では、どーん」
「ぎゃああああ!!」
「あら、通りすがりの壁の中の誰かが能力対象になったショックで死んでしまったわ。
不幸な事故ね、諦めましょう。ちょうどサイコパスだったみたいだし」
(サイコパス・久利エイチヴ:死亡)
「さて、気を取り直して能力対象は3人ね。
ええと……対象の敵愾心を自分に向ける能力、変態に電撃を放つ能力、失禁すると無敵になる能力。
最後のは見なかったことにしましょう。見たとしても使わない。私の失禁シーンとか需要がない需要が」
「きゅいー?」
「うるさいわねカブトにするわよ鶴。さて、能力からすると2番目の子は風紀委員みたいね。
そういえば目の前になんかこっちをじろじろ見てる眼鏡っ子がいるわ」
「そこの通りすがりの人、夜間外出は禁止されています!」
「そういえばそうだった。私としたことが設定をすっかり忘れていたわ。
ではここで1番目の、対象の敵愾心をコントロールする能力を使ってこっちに敵意を向けさせつつ」
「うおおおお変態死すべし!」
「電撃を撃ってみましょう。……あらやだ、多分この子の能力なのにすごい勢いでこの子に向かっていくわ」
「ば、ばかなっ、私は変態じゃな姉萌えええええっ!?」
「どうやら、あなたの能力は実姉萌えを変態と認識した様ね。自業自得とはこの事かしら。
ところで、敵意はもう解除したのにこの子が私から目を離さないんだけど」
「この脳裏に響くスパーク……これは、恋です!」
「まって、それはスパーク(物理現象)よ。だからハグしないでキスはだめキスは」
「ああ……二人目のお姉さまあ」
「なんて雑な百合」
(風紀委員・黒姫音遠:籠絡)
「という訳で残り二人のうち、敵意をコントロールする子が風紀委員である事が分かったわ。
消去法で最後の一人の放尿する変態がサイコパスね」
「そうです二人目のお姉さま。さあご褒美にちゅーを」
「ステイ。でも、敵意をコントロールする能力は厄介ね。この鶴が引っかかったら一網打尽になってしまうわ」
「きゅいきゅい、きゅいー」
「どうしたの? ……あら、あなた達、1体の群体と思ったらそれぞれに意志があるのね。
ちょうどいいわ。すべてのルートを分割して移動しなさい。1体が引っかかったら私がそこをカバーするわ。
運よくというか尺の都合で、本命ルートの近くにいる事をこの子に教えてもらえたから、私はその辺にいればいいし」
「役に立つでしょう私。さあ、ご褒美にハグを」
「はいはいハグハグ」
「~♪」
「さて、あなたには重大な役目があるわ」
「何でしょう二人目のお姉さま」
「明らかに変態な放尿女をサーチする事よ。電撃を放ちつつその辺を巡回してなさい」
「分かりました、ご武運を!」
「あなたもね。戻ったら一杯ハグしてあげる」
「チューは!?」
「それはだめ」
「さて、目の前に敵意をコントロールする女がいるわけだけど」
「……」
「同じ能力を持ってる以上、互いに打ち合いになるわけで」
「「うおお野郎ぶっ殺してやる!!」」
(風紀委員・宍月 左道&探偵・三国屋碧沙:一晩にわたる殴りあいの末、特に友情は芽生えない)
「きゅいーきゅいー」
「ごきげんよう、風月すずです。あら、これは何かしら。……折り鶴?」
「きゅいー♪」
「……あ」
(恋する乙女・折り鶴1000:最後にキスをして終了)
(プレイガール・風月すず:キスをされた瞬間能力解除条件を満たし心臓破損(ハートブレイク)
◆ ◆ ◆
「やあやあやあ! 勝利おめでとう! みんなのアイドル熱月雉鵠(てるみどーる・じかん)さんだよ! 絶対目指すぞ三千点!
さておき、勝利おめでとう、可愛らしいき、み? ……。ああ、そうだね? 僕は二つの物を回収する役回りだった!
そう、この世で最も尊きもの二つをね!」
(通りすがり・熱月雉鵠:鉛の心臓と折り鶴を回収)
(恋する乙女勝利につき、恋する乙女に与した探偵・三国屋碧沙勝利)
◆ ◆ ◆
「変態退散! 退散! 退散ったら退散!」
「ああんもう、激しいお花さん♪」
(サイコパス・一 八七二三:とりあえず幸せそう)
最終更新:2016年07月25日 23:33