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●教科書問題 - (2005/08/04 (木) 16:28:28) の編集履歴(バックアップ)


●教科書問題 ラインナップ

  1. 「教科書問題」外国特派員協会討論会を開催 虐殺の苦しみ反映させて [赤旗]
  2. 「つくる会」教科書 他社と比較してみると [赤旗]
  3. 「つくる会」教科書、栃木県大田原市が採択 市町村で初 [朝日]
  4. 「つくる会」教科書採択に遺憾表明 韓国政府 [朝日]
  5. 「歴史的一歩」扶桑社の教科書採択、つくる会が会見 [読売]
  6. 扶桑社教科書は町予算で使用へ 茨城・大洗町 [産経]
  7. 都教委、「つくる会」教科書を採択 中高一貫校向け [朝日]
  8. 岡山・総社も「扶桑社」選ぶ 地区協否決、文科省に単独採択要望[産経]
  9. 市の教科書独自採択可能 文科省見解、不一致なら地区離脱 [産経]

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市の教科書独自採択可能 文科省見解、不一致なら地区離脱 [産経]

 文部科学省の銭谷真美初等中等教育局長は3日の衆院文部科学委員会で、複数の市町村で同じ教科書を選ぶ共同採択地区で意見が一致しなかった場合、市が地区を離脱して独自に採択できるとの見解を示した。

 牧義夫氏(民主)の質問に答えた。牧氏は、岡山県総社市教委が新しい歴史教科書をつくる会のメンバーらが執筆した扶桑社の歴史教科書を採択するため採択地区の離脱を希望したが断念した経緯に触れ、「ガイドラインを示してほしい」と求めた。


 銭谷局長は共同採択が「採択権は教育委員会にあることが前提」とした上で、「市町村の協議が整わない場合、採択地区変更は時期的な制約がなく法的に可能で、都道府県教委は市町村教委から十分意見を聞いて(地区変更を)判断してほしい」と述べた。


 新しい歴史教科書をつくる会は「市教委の採択権を保障する妥当な見解で、結果的に総社市の扶桑社採択は可能だったことになる。共同採択だが市単独では扶桑社を推している教育委員会は他にも複数あり、文科省見解に沿った対応をとってほしい」としている。

【2005/08/04 東京朝刊から】
(08/04 08:31)
TITLE:Sankei Web 政治 市の教科書独自採択可能 文科省見解、不一致なら地区離脱(08/04 08:31)
DATE:2005/08/04 14:43
URL:http://www.sankei.co.jp/news/050804/sei017.htm


岡山・総社も「扶桑社」選ぶ 地区協否決、文科省に単独採択要望[産経]

 岡山県総社市教委が、来春から使用する中学歴史教科書として、新しい歴史教科書をつくる会のメンバーらが執筆した扶桑社の教科書を選んでいたことが28日分かった。同市などで構成する共同採択地区は別の教科書を決めたため、総社市は文部科学省に対し、採択地区から離脱して単独で扶桑社を採択したいと要望した。教委の意向と共同採択地区の結論が食い違うケースは茨城県大洗町でもあったが、市は単独で採択地区になることができるため、文科省の見解が注目される。

 関係者によると、総社市教委は26日の教育委員会で扶桑社を採択すべきだとの意思を確認した。総社市は倉敷市など2市7町で同じ教科書を選ぶ「倉敷採択地区」を構成しており、同日開かれた地区協議会で扶桑社採択を主張したが紛糾。翌日再び協議会が開かれ、多数決で大阪書籍の教科書が選ばれた。


 同様のケースは茨城県大洗町でもあったが、採択権が教育委員会にあると定められている一方、採択地区の最小単位は「市もしくは郡」とされており、同町は正式採択を断念し副教材として扶桑社教科書を使用する。


 しかし総社市は採択地区になることができるため、文科省は採択協議会後も採択地区の変更ができるかどうか検討している。総社市立中は4校で、来年度の1年生は約520人の見込み。


 教育委員の任命権者である竹内洋二総社市長は「日本に誇りを持つことで自分に自信を持つ子供たちを育てることができる。そのために扶桑社の教科書が最もふさわしいという認識で私も5人の教育委員も一致している」と話している。

【2005/07/29 東京朝刊から】
(07/29 08:00)
TITLE:Sankei Web 社会 中学歴史教科書 岡山・総社も「扶桑社」選ぶ(07/29 08:00)
DATE:2005/07/29 17:42
URL:http://www.sankei.co.jp/news/050729/sha017.htm



都教委、「つくる会」教科書を採択 中高一貫校向け [朝日]

2005年07月28日12時19分
 東京都教育委員会は28日、都立の中高一貫校4校と盲・ろう・養護学校47校(分教室含む)が来春から使用する中学校教科書を決めた。「新しい歴史教科書をつくる会」の主導で編集され扶桑社が発行する歴史、公民教科書が、盲学校と知的障害の養護学校を除く計25校で採択された。都立では現在、養護学校2校と中高一貫校1校で同社版が使われている。

 盲学校は点字教科書を使い、知的障害の養護学校では教科書以外の図書を授業で用いるため、今回一般の教科書が採択の対象となった都立学校の全校で、同社版が採択されたことになる。委員会は公開で行われた。無記名投票で6人の教育委員の全員が同社の教科書採択に賛成した。

 同社版の記述を巡っては「日本の戦争を美化している」などの批判があり、中国、韓国などとの間で外交問題にもなっている。都教委の採択をめぐっては、中高一貫校に改組される高校の卒業生らによる採択反対運動も起きていた。
TITLE:asahi.com: 都教委、「つくる会」教科書を採択 中高一貫校向け - 社会
DATE:2005/07/28 14:03
URL:http://www.asahi.com/national/update/0728/TKY200507280214.html


扶桑社教科書は町予算で使用へ 茨城・大洗町 [産経]

 新しい歴史教科書をつくる会のメンバーらが執筆した扶桑社の中学歴史教科書を選定した茨城県大洗町教委と同県第三採択地区協議会(大洗町や水戸市など14市町村で構成)の採択結果が食い違った問題で、同協議会は26日、再協議を行い、再び別の教科書の採択を決めた。同町教委は正式採択を断念。町予算で扶桑社教科書を使用する方針で、来年度の1年生は2冊の歴史教科書で学ぶことになる。

 この日記者会見した加藤一五教育長によると、再協議でも扶桑社を採択すべきだと主張したが、多数決で再び日本文教出版の教科書が選ばれた。これを受けて臨時教育委員会を開いた結果、「これ以上拒み続けると、国による無償配布を定めた無償措置法違反になる」として決定を承認した。

 大洗町は、無償配布で日本文教出版の教科書を受け取る一方で扶桑社教科書を購入する方針だ。法的には扶桑社は副教材となる。

 扶桑社によると、明徳義塾中(高知県)など私立中数校で同社の教科書を副教材として使用しているが、公立中での副教材は初めて。

【2005/07/27 東京朝刊から】
(07/27 07:50)
TITLE:Sankei Web 社会 扶桑社教科書は町予算で使用へ 茨城・大洗町(07/27 07:50)
DATE:2005/07/27 10:38
URL:http://www.sankei.co.jp/news/050727/sha019.htm


「歴史的一歩」扶桑社の教科書採択、つくる会が会見 [読売]

 栃木県大田原市教育委員会が、「新しい歴史教科書をつくる会」メンバーらの執筆した扶桑社の教科書を採択したことを受け、同会の八木秀次会長らは13日、都内で記者会見し、「歴史教育を正道にもどす動きが軌道に乗り始めたことを示す歴史的な第一歩」と採択を評価した。同会は、現在同社の歴史教科書を使っている全国の私立中8校についても、来春以降、継続使用の方針であることを確認したとしている。

 一方、扶桑社の教科書採択に反対するグループ「子どもと教科書全国ネット21」も会見し、俵義文事務局長が「日本の侵略戦争を美化した教科書で、学校で使うのにふさわしくない」と採択の撤回を求めた。また、日本教職員組合は「教育委員会が非公開で開催されるなど、不透明な状況下で採択が決定されたことは極めて問題」などとする中村譲書記長の談話を発表した。
(2005年7月13日23時4分 読売新聞)
TITLE:「歴史的一歩」扶桑社の教科書採択、つくる会が会見 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
DATE:2005/07/14 09:47
URL:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050713i317.htm


「つくる会」教科書採択に遺憾表明 韓国政府 [朝日]

2005年07月13日23時52分
 扶桑社の歴史教科書が栃木県大田原市で採択されたことについて、韓国外交通商省報道官は13日、「侵略の歴史を美化する内容を含む教科書の採択に深い遺憾を表明し、失望感を禁じ得ない」との論評を出した。また「(日本の)父母や知識人、市民団体の努力で、他地域での採択を阻止するよう期待する」と述べた。

 中国国営新華社通信も同日、「市町村の公立普通中学が初めて歴史を歪曲(わいきょく)した教科書を採用した」と報じた。さらに「日本政治は右傾化が著しく、右翼勢力の力が各地の教育委員会にも及んできている」と指摘した。

 一方、韓国で扶桑社教科書の不採択を呼びかける意見広告を日本の新聞に出す募金運動を展開している「アジア平和・歴史教育連帯」に同日、外交通商省と国防省が約1000万ウォン(約100万円)ずつ寄付した。これまで教育人的資源省や中堅紙ハンギョレなどが寄付しており、総額で約5200万ウォンになった。
TITLE:asahi.com: 「つくる会」教科書採択に遺憾表明 韓国政府 - 社会
DATE:2005/07/14 09:36
URL:http://www.asahi.com/national/update/0713/TKY200507130346.html


「つくる会」教科書、栃木県大田原市が採択 市町村で初 [朝日]

2005年07月13日10時50分
 栃木県大田原市の教育委員会は13日、来年度から市立中学校で使われる歴史、公民教科書について、「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーらが執筆し、扶桑社が発行する教科書を全会一致で採択した。

 つくる会によると、同社の教科書は現在、私立校や都立の中高一貫校、愛媛県の養護学校などで使われているが、市町村レベルで同社の教科書が採択されるのは全国で初めて。

 市内の7校と、今年10月に大田原市に編入合併される黒羽町(4校)、湯津上村(1校)で来年4月から同社の教科書が使われることになる。

 委員会終了後、市教委の小沼隆教育長は記者会見を開き、採択の理由について「自国の伝統、歴史を正しく学習して日本という国に愛着をもった子どもが育つと思う」と説明した。

 教育委員会が開かれた会場の前では、採択に反対する住民ら約30人が抗議集会を開いた。会見後に会場を出ようとした教育長の公用車を取り囲み、「考え直してください」と訴えた。

 同県内では、01年の前回採択の際、小山市など2市8町でつくる採択地区で、扶桑社教科書の選定を決めたが、各市町教委がこれを不採択とし、決定が覆された。
TITLE:asahi.com: 「つくる会」教科書、栃木県大田原市が採択 市町村で初 - 社会
DATE:2005/07/14 09:38
URL:http://www.asahi.com/national/update/0713/TKY200507130126.html


「つくる会」教科書 他社と比較してみると [赤旗]

 中学校教科書の採択がはじまりました。その多くは八月に予定されています。四年前は国民の批判の前にゼロ採択だった「新しい歴史教科書をつくる会」教科書。今回は、自民党が運動方針で歴史教科書「適正化」をかかげて各地で圧力をつよめ、予断を許しません。あらためて、「つくる会」教科書がまったく異質なものであることを、他の歴史教科書とも比較しながらみてみました。

■目的は戦争の反省一掃

 「つくる会」とはどういう団体でしょうか。

 この会の目的は、一九九七年に発足した際の「趣意書」にはっきり示されています。

 「私たちは……新しい歴史教科書をつくり、歴史教育を根本的に立て直すことを決意しました。…中略…戦後の歴史教育は、日本人が受けつぐべき文化と伝統を忘れ、日本人の誇りを失わせるものでした。特に近現代史において、日本人は子々孫々まで謝罪し続けることを運命づけられた罪人の如くにあつかわれています。冷戦終結後は、この自虐的傾向がさらに強まり、現行の歴史教科書は旧敵国のプロパガンダをそのまま事実として記述するまでになっています」

 つまり、日本がおこした戦争が反省すべき侵略戦争だというのは、アメリカなど旧敵国のプロパガンダ=宣伝文句にすぎず、日本の戦争を侵略戦争だったと教えることを一掃するために、自分たちは立ち上がったというのです。これはいま世界から批判されている、靖国神社の戦争観とまったく同じです。(表1)

 「つくる会」は他の教科書会社とは性格を異にする、靖国神社の“別動隊”のような運動体であることは、動かせない事実です。

■侵略を「アジアの解放」

 「つくる会」の目的は、教科書にはっきり現れています。そのもっとも露骨なものは、太平洋戦争の記述です。

 他の教科書は共通して、戦争は日本による東南アジアへの侵略戦争であり、当時日本の軍部が宣伝した「アジア解放の戦争」は偽りだったと記述しています。(表2)

 「つくる会」教科書は百八十度ちがいます。とくに注目されるのは次の二つの文言です。

 A「日本は米英に宣戦布告し、この戦争は『自存自衛』のための戦争であると宣言した」 B「日本の緒戦の勝利は、東南アジアやインドの人々に独立への夢と勇気を育んだ」 Aは「当時の日本が自存自衛といった」という客観的説明のように見えますが、そうではありません。教科書には「自存自衛」が偽りだったという説明は皆無です。しかも、戦争への経過を「米・英・中・蘭の4国が日本を経済的に追いつめる」と日本が追いつめられて戦争にうって出たと描いています。これでは自衛のための戦争だったと教えることと同じです。

 Bも同様です。戦争のごく初期にアジアの一部の人々が、日本軍に解放軍としての役割を期待したことは事実ですが、それは文字どおりの幻想でした。ところが、「つくる会」教科書は肝心の幻想だったことを書かず、日本軍は占領期間に「のちの独立の基礎となる多くの改革をおこなった」と説明します。

 この教科書をつかってどう教えるかを示す、教科書に対応している教師用指導書では、はっきりしています。

 現行の「つくる会」の教師用指導書では、教師は「大東亜戦争の目的は何ですか。ノートに書きなさい」と生徒に指導し、「自存自衛とアジアを欧米の支配から解放し、大東亜共栄圏を建設すること」というように書けているかどうかを確認することになっています。現行版も新版も、AとBはほとんど同じ表現、展開のしかたも同じです。

■罪悪感は占領軍が形成

 戦争がおわり、多くの国民は「二度と戦争はしない」と誓いました。

 ところが、「つくる会」教科書は、戦争への「罪悪感」は、占領軍が宣伝したことに要因があると説明します。

 「GHQは占領直後から、新聞、雑誌、ラジオ、映画のすべてにわたって、言論に対する厳しい検閲を行った。また、日本の戦争がいかに不当なものであったかを、マスメディアを通じて宣伝した。こうした宣伝は、東京裁判と並んで、日本人の自国の戦争に対する罪悪感をつちかい、戦後の日本人の歴史に対する見方に影響をあたえた」

 本当にそうでしょうか。戦争で国民は多くの肉親を失いました。兵士の死亡の六割は非人間的で無謀な作戦による餓死です。国民の生活も悲惨なものでした。先月が六十周年にあたる沖縄戦では、住民は日本軍によって食料を奪われ、安全な壕(ごう)を追い出され、砲弾の降り注ぐなかをさまよいました。戦争への反省は、こうした体験のうえに国民が自ら形成したものです。

 他の教科書はどうでしょう。どの教科書も、さまざまな工夫をして、戦争の悲惨さをえがき、二度と戦争をくりかえさないという国民の願いを子どもに伝えようとしています。

■これでは世界から孤立

 子どもたちは、私たちの世代に比べても、ますますアジアと世界の人々の交流のなかで、生活し、働く世代です。

 日本はかつてアジアを侵略した国です。アジアの若者は、その時代に自分たちの国がどんなめに遭わされたのかを知っています。その時に、日本の若者が加害の事実を知らないだけでなく、「日本の戦争は自存自衛、アジア解放のためだった」と言えばどうなるでしょうか。

 日本の子どもを世界の人々から相手にされない人間に育てていいのか。このことが問われています。

■表1 「つくる会」と靖国神社の“戦争観”            

▼「つくる会の目的」

 「現行の歴史教科書は旧敵国のプロパガンダをそのまま事実として記述するまでになっています」「歴史教育を根本的に立て直す」(「新しい歴史教科書をつくる会」の「趣意書」)

▼靖国神社の使命

 「戦後、誤った風潮による大東亜戦争批判が日本人の心の中に埋め込まれ、戦争を知らない世代にまで浸透し、祖国の汚名が着せられたままです今、その真実をあなたに伝えたい(靖国神社で放映されている映画)

■表2 太平洋戦争について、「つくる会」と他の7社の教科書記述の比較        

▼「つくる会」教科書記述

 A「日本は米英に宣戦布告し、この戦争は『自存自衛』のための戦争であると宣言した」

 B「日本の緒戦の勝利は、東南アジアやインドの人々に独立への夢と勇気を育んだ」

▼7社の教科書記述

 「アメリカ・イギリスとの開戦と東南アジア侵略」(教育出版)

 「日本が侵略した東アジアや東南アジア」(東京書籍)

 「中国との戦争に欠くことのできない石油やゴムなどの資源を、東南アジアに求めた」(帝国書院)

 「アメリカは、日本の東南アジアへの侵出に対して、…東南アジアからの日本軍の撤退を要求した。しかし、日本はこれをはねのけ、軍部は対米戦争の準備を進めた」(日本文教出版)

 「『大東亜共栄圏』はたんなる宣伝のスローガンにすぎなかったのです」(日本書籍)

 「日本の占領政策は、欧米にかわる、植民地支配にほかならなかった」(清水書院)

 「実際には、独立を認めないまま石油や鉄などの資源や食料を取り立てて、住民を戦争に協力させました」(大阪書籍)
TITLE:「つくる会」教科書/他社と比較してみると
DATE:2005/07/14 09:58
URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-07-13/2005071303_01_1.html

「教科書問題」外国特派員協会討論会を開催 虐殺の苦しみ反映させて [赤旗]

 「新しい歴史教科書をつくる会」主導の教科書採択にむけ「つくる会」が運動を強めるなか、日本外国特派員協会は六日、都内で教科書問題討論会を開催しました。討論会には、俵義文氏(子どもと教科書全国ネット21)、王智新氏(華人教授会)、金武貴氏(在日本大韓民国青年会中央本部)、西部邁氏(秀明大学学頭・「つくる会」元理事)、西村幸佑氏(ジャーナリスト)、潮匡人(評論家)が出席しました。

 西部氏は「戦争にはアジア解放という正義が最後まで消えることはなかった」「侵略は日本の責任でも何でもない」などと一貫して主張。西村氏が、歴史教科書問題で日本を批判する韓国、中国、北朝鮮は「報道の自由度が低い国」とし、「反日トライアングル」だと批判しました。

■アジアの平和に影響

 一方、王氏は、教科書問題は「アジアの平和と安定に影響するアジアの問題として取り上げなくてはならない」と発言。金氏は、「従軍慰安婦」否定発言は今、日本政府高官から出てきていると指摘し、政府が「つくる会」の運動を支持していると批判しました。

 俵氏は、南京大虐殺について七〇年―八〇年代の論争で「なかった」と主張していた人々が次に持ち出してきたのが人数の問題だったと指摘。「一人でも虐殺は虐殺で、一人一人の積み重ねが何万人だ」とのある作家の言葉を紹介。「日本が犯した虐殺行為について事実を認める時には、そういう一人一人の苦しみや悲しみを見つめる、そのことが伝わる教科書を書くべきだと思う」と述べました。俵氏の発言に会場から拍手が起きました。

 記者からは欧州連合(EU)のように「アジアの和解に向けどう努力していけるのか」との質問が出されました。「つくる会」擁護派は「アジアでは不可能だ」(西部氏)、「危険な妄想だ」(西村氏)と批判しました。

 一方、王氏は「EUに励まされ東アジア共同体づくりに努力している。その努力への破壊、お互いの民衆を引き裂く教育が出てきている。今まで培われた共同の知恵をひっくり返す勢力がいることが問題だ」と述べ、俵氏はアジアにおける平和の共同体を目指すべきで、それは可能だ。日本が戦争へのきちんとした反省と二度と繰り返さない立場でアジアの人々と共通の歴史認識を目指すことがその前提と強調しました。

■「つくる会」出席を拒む

 討論会には、「つくる会」の代表者も招待されましたが、「特定の会社の教科書だけを問題視し、議論するのはアンフェア」などとして出席を拒否しました。特派員協会のピオ・デミリオ副会長は冒頭、「つくる会」側からの抗議はあたらないとし、「われわれには不適切で不公平な行為はない」と述べました。
TITLE:「教科書問題」 外国特派員協会討論会を開催/虐殺の苦しみ反映させて
DATE:2005/07/14 09:58
URL:http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-07-13/2005071306_01_1.html
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