早瀬川巴

「死んだら何にもならないんです。誰も彼も、それがわかっていない。

だから私は殺すんです。殺意を向けてくる相手に、それをわからせてやるために」



Data


【名前】早瀬川巴
【性別】女性
【種族】吸血鬼
【身長】151cm
【体重】43kg
【年齢】16歳(享年)
【外見】背中にまで届く長い黒髪と黒い瞳、白い肌と純日本人的な容貌を持つ。小柄で貧乳。
    生前に着ていたセーラー服と、どこからか仕入れてきた黒いストッキングを着用している以外に、服装の特徴はない。


Profile

『処女雪の吸血鬼』

異能都市とは別の街に住んでいたごく普通の少女であったが、ある日の夕方、街に潜んでいた吸血鬼に襲われて死亡。しかし、幸か不幸か処女であったために、死んだ翌日に吸血鬼として復活した。
そのとき、葬儀のために入れられていた棺桶から霧に変身して抜け出し、これ以上街の人間を襲わせまいと、自分を殺した吸血鬼の寝所を探し出し、不慣れな初戦闘の中、魔眼『ドッペルゲイザー』を覚醒させ、その心臓を破壊して吸血鬼を討滅することに成功する。
が、死んだ身でありながら生きているという「不死者(ノスフェラトゥ)」となってしまった彼女にもはや帰る場所はなく、虚しさと絶望を抱えて各地を放浪した末に、この魔都「エリュシオン」へと流れ着く。

現在、元アイリスの部屋、神羽荘204号室に居候中。
自分をつけ狙っていたヴァンパイアハンターギルドを単身で全滅させた彼女は、その際に吸血という形でハンター達の命を糧にし、自身の存在を強化することに成功している。
数十人規模の命をフルに吸った彼女の力は強まり、もはや流れ着いた当初とは大きな差がついてしまっている。


Equipment

◇ルーンの加護

巴の普段着であるセーラー服とストッキングに、密かに縫い込まれているルーン文字による防御的・補助的効果。
今はまだ試験運用段階で、対魔術防御効果と運動補助効果しかない。

◇想起のグローブ

持てるルーンの知識全てと、苦悩の末に捻りだしたアイディアを使って作り上げた、巴自作の魔導具。
見た目は何の変哲もない指ぬきグローブであるが、手の甲の部分に「想起のルーン配列」と巴が名付けたルーン文字の並びが十数文字縫い込まれており、望むものを頭に思い描いたままこのルーン配列に必要量の魔力を通すと、手元に思い描いたものが構成される仕組みである。
構成されたものは魔力で出来た仮想物質によるレプリカであり、それそのものを構成するわけではないが、武器を思い描く分にはオリジナルと同様の性能を持つ。当然、構成するものによって必要となる魔力量は異なり、人や車などの存在が大きなものを構成するためには相応の大きな魔力と思考制御が必要で、今の巴では手持ち武器を構成するので精一杯。

◇聖魔剣『曙光』

早瀬川巴を主とする、邪気喰らいの魔剣。
邪気、というよりは闇や魔などの「陰の気」に起因する性質を持つものを喰らい、聖気(陽の気)の力に変換する力を持つ。
「命殻」という個々の命を定義づけ、外界と断絶するための概念的物質が千数百単位の規模で集まって構成されており、不壊と言っても過言ではない異次元の強度を誇る。
主である巴の意に従ってその性質を変えることが可能であり、邪気喰らいの性質や、剣としての形状も、「巴がそう望んだから」そういう形を取っているだけであり、その本質は不定形なものと言える。

元々この剣は人外や能力者に報復するために、それらに殺された力なき民の死霊が集まって出来た魔剣であった。
魔剣の中の死霊達は同じ境遇でありながら身体を欠損していない巴を誘い込み、魔剣の主としてこの都市に住む全ての人外と能力者に対して戦争を仕掛けたが、複数の能力者の活躍によって剣は封印され、神の手によって剣の力の源となっていた死霊たちも黄泉へと送られてしまい、結果、力と意志を失った伽藍洞の剣となって巴の元に返された。

それでも不壊の剣としての性質は失っておらず、刀剣としては優れた性能を持っていたために巴はそのまま武器として使い続けたが、ある時、ゼオラ=アドヴァルドの名を冠する闇の災害とでも言うべき存在に出会い、巴は彼女の撒き散らす致死性の闇を、かつて魔剣が力を持っていた頃の力に近似しているという直感から、伽藍洞の魔剣にその闇を取り込ませる。
しかし、取り込んでも取り込んでも勢いの衰えない彼女の闇で、周囲が急激に死に陥っていくのを見て、自分の命を守るためにはこういった存在とも対決する必要があることに気づかされた巴は、取り込んだ闇の力を魔剣の中で転化させ、伽藍洞の魔剣に聖魔剣としての新生を迎えさせることに成功する。
魔と相反する力を持つために、巴の手にはいつまで経っても馴染まなかったが・・・・・・。


Skill

◇吸血鬼

吸血鬼としての基本的な能力を持つ。簡潔に挙げると、以下の四つである。
1,常人を凌駕する身体能力
2,霧や蝙蝠などへの変身能力
3,鋭敏な感覚
4,頑強な肉体及び再生能力

ただ、巴の吸血鬼としての性質には伝承との差異がいくつかある。
1,十字架、聖水、聖銀は効果なし。それらに対する聖性を認める教育が為されていないため。
  同じように、聖性を持つ武器や術式も通常以上の効果はない。
2,銀の武器以外でも傷つく。その代わりと言うべきか、銀が特別効果があるというわけでもない。
3,吸血しても吸血鬼や屍食鬼にはならない。ただし、致死量の血を吸うとそうなってしまう。
4,物を数えたり、結び目に異様に夢中になったりはしない。特に興味ナッシン。
5,土曜日でも活動可能。理由は一項目目と同じ。
6,寝床はどこでもOK。ただし日なたは勘弁。
7,別に招かれなくても初めての場所に入れる。レッツ不法侵入!


◇ヴァルハラ仕込みのルーン魔術

ただし、出来ることはまだ少なく、ルーンを刻んだ呪物を作れる程度。
巴が魔剣「エクスカリバー」の主となっていた短い間ではあるが、魔剣に集まった怨霊の中にヴァルハラからエインフェリア指定を受けていた魂があり、その魂に連れられて星気体の姿でヴァルハラへ向かい、その図書館でルーン魔術を習得した。
その怨霊は第二次世界大戦中に大きな戦果を挙げた元軍人の魂で、孫と同じ年頃でありながら吸血鬼になってしまった巴を不憫に思い、死霊の身ながら巴のために何かしてやろうとした。それがこのヴァルハラ小旅行である。
吸血鬼の星気体ということでヴァルキュリア達からはあんまりいい顔をされなかったが、エインフェリアからの紹介ということと、神秘に対する高い興味を隻眼の神に気に入られ、蔵書の閲覧を許された。
その閲覧許可は今でも効力を持つが、如何せんヴァルハラへ行く方法がないために、今は宝の持ち腐れの状態である。

◇魔眼『ドッペルゲイザー』

早瀬川巴という吸血鬼固有の魔眼で、狙った対象の意識に働きかけ、五感に由来する巴に関する情報を、全て三秒間遅延させる力を持つ。五感以外にも探知方法があればこの魔眼を攻略することが可能だが、そうでないならば、常に彼女に三秒間のアドバンテージを与えてしまうことになる。
視覚を攪乱するために、視界にその効果を依存する系統の能力(魔眼など)に対しては特に有効で、自分を殺した吸血鬼を破壊する際にも、相手の魅了の魔眼を躱し、相手が気づかないうちに心臓をえぐり出すことに成功している。


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最終更新:2012年03月22日 08:32