「……カルデアのマスターがやって来たようです。計画通り。ええ、計画通りに!
首尾はどうです、ランサー?」
「……マーリンには、舞台の袖に行って貰った。
彼がいると、よくない」
「グッド。あの冠位のキャスターがいては私の計画にも障りますからね。
他の"七王国"の面々は?」
「……ライダーの侵攻が激しい。
他の王国にも攻撃を仕掛けているし、彼は本気で聖杯を手に入れるつもり」
「ふむ。まあ彼の事情を鑑みれば、それは当然でしょう、当然でございましょう。
他の面々は? 特にキャスターは何処へ?」
「他の王国は、対ライダーへの守りを固めつつ軍備を強めるのに専念してる……。
キャスターは……知らない。あいつの行方なんて、知りたくもない」
「おや失敬。そういえば仲がお悪う、とても悪くございましたね、貴女とキャスターは。
彼女が一番の不安分子ですので、動向は把握したかったのですが」
「…………」
「そんなに睨まないでくださいな、睨んではいけません。可愛い顔が台無しです。
それでは私も行ってきましょう。
その"聖杯"、しっかりと守っていてくださいね?」
「……わかっている。
それが、私の使命だから」
最終更新:2017年05月18日 00:23