◆平凡な顔をした男の人に聞いてみた。
「ここはポポヨラ。ロウヒさんによって幸福が与えられる街だよ。ゆっくりしていきな」
◆道行く奥様に聞いてみた。
「あら、マタ・ハリちゃん。今度はどうしたの? え? ロウヒさんをどう思うかですって?
そりゃあんたあれよ、私たちのことをきちんと考えてくれる、いい人よねえ。私はここに住んでいて幸せよ」
◆暇そうな兵士に聞いてみた。
「ああ、確かに俺はロウヒ様に仕える兵士だが……。いや、サボってるわけじゃないんだ。
ついこの間、やったら綺麗な人が現れたかと思ったらテキパキと業務を仕分けていってな。
で、過剰な人員は無駄だとシフト制になったわけよ。俺以外にもそんなやつがうろちょろしてるはずだ。
ま、今は仕事をしなくても生きてけるんだ。ありがたいことだよな」
◆屋根に登り、館の方を眺めている老人に聞いてみた。
「……あぁ? いや、すまんの。最近耳が遠くなってきおって。
それで……ああ、なんでこないなところにおるんかって話じゃったな。
わしはの、ロウヒさんのファンなんじゃよ。立派な娘さんを二人も産んだとは思えんほど綺麗でのお。
歳をとるというだけでも、わしと彼女とで、どうしてこんなに差が出るかね。
ん? ああ、ちょっと前からかの。奇っ怪な獣耳の女が門番をやっておるから、ここにおる……言わんかったかね」
◆昼間から賑わう酒場の店主に聞いてみた。
「なんだマタ・ハリちゃん。例の探してた人は見つかったのかい。
そいつぁよかった。記念だ、酒でも飲んでけ。なんだ、ガキの方は飲めねえのか。
じゃあこっちのオレンジでも飲んどけ。いいよ、俺のおごりだ。っつって、おごりもなにもないけどな! はっはっはっ!」
◆口笛を吹く農家の方に聞いてみた。
「見ての通り、ポポヨラは農作物が実りにくい土地でね。
それでも前までは街の外で麦とか育ててはいたんだ。ただ、それも不要になってさ。
なんだ、知らないのかい? なんて言ったか、高名な鍛冶屋がすごいもんをロウヒ様に献上なさってね。
それのおかげで、僕らもお役御免ということさ。いやいいんだ。みんな楽しく暮らせてるんだから」
◆訳知り顔で絡んできた酔っ払いに聞いてみた。
「……ひっっく。あぁ……ああ? ああ、ああ。そりゃあれだ、サンポってやつ。
一歩音越え二歩無間――、――ああ? いやちげえよ。バカ言え、俺様を誰だと思ってやがる!
それでだなあ、あいつのもつサンポっつーのはだなあ……、ああそうだ、おりゃあ散歩に来たんだった、
あばよガキども! 達者でな〜〜ゔっ、うぅぅ」
◆閑古鳥に愛される八百屋の店員に聞いてみた。
「《謳う幻叶えよ今(サンポ)》。ありゃ絶品だ。あの鍛冶屋、イルマリネンの腕は確かだったんだろう。
ああ、あれはな、とどのつまり、“私たちに幸せをもたらしてくれる”、不思議なものなんだ。
おかげで今の我々は衣食住、なに不自由していない。この八百屋を趣味のような気軽さでできる日がくるだなんて思わなかった」
◆館に向かい祈りを捧げる淑女に聞いてみた。
「あのお方は我々みなの幸せを願っております。
娘様の痛ましい事件があって、さすがのロウヒ様も腐心いたしておりました。
それでもロウヒ様は我々のために尽力なさることを約束し、見事果たしてくださいました。
こんなに嬉しいことはほかにありません。偉大なるウッコ様も御覧じてくださっていることでしょう」
◆双黒翼のライダーに聞いてみた。
「僕が幸せかって? そんなわけないだろ、頭イかれてるのか?」
◇material・魔女のキャスターを入手
真名『ロウヒ』
宝具《謳う幻叶えよ今(サンポ)》
スキル1《???》
最終更新:2018年03月28日 22:57