ミッション№![]() |
名前![]() |
特殊条件![]() |
人数![]() |
戦利品![]() |
上級 №A0080 |
08 / 04 / 28 ~ 08 / 06 / 30 08 / 09 / 10 ~ 08 / 10 / 31 天空都市の謎 |
EP 6カードのみ | 3人 | ルビーの原石 バーニングLV3 ストームLV3 ロックLV3 (ポイント) |
プロローグ![]() |
1000年前の出来事。 地上に住む人間と天空大陸に住む天空人の平和は、1人の神により突然破壊された。のちに狂神として天空人に怖れられる神は、隕石を天空都市に落としただけで飽き足らず、数多くの魔物を放った。隕石の破壊から逃れた天空都市も魔物によって荒らされ、その影響は地上にまで及んだ。 隕石の影響により出現したゲートにより、魔物は地上へと降り立ち、さらなる破壊をもたらした。ゲートは時間と共に消失し、徐々にだが魔物の増加は止まる気配を見せた。 だが、1箇所だけ閉じる気配のないゲートが存在した。そのゲートは現在、ディンマルグ城のある場所に出現していた。 数多くの魔物が地上に現れる中、ひとりの天空人がゲートを通って地上へ降り立った。天空人は自らのすべての魔力を引き換えに、ゲートとその先に存在する天空都市に結界を施した。その結果、ゲートは封印され、天空都市への魔物の侵入は激減したのだった。その後、魔力を失った天空人は封印されたゲートの存在を隠すため、近隣の地上の民との協力により城を建て、国を作った。 こうして天空人は初代ディンマルグ王となり、のちの後継者はゲートの守り手としての責を担ってきたのだった。 それから長い年月が過ぎ、復活した魔王の魔気によりディンマルグ城に施された封印は解け、再び地上と天空都市を繋ぐゲートが開いたのだった。 15年の年月を経て復活を果たした魔王により解放されたゲートを通り抜けた若者たちがいた。 ルークス、アーヤ、ジェノ、ミラナであった。彼らは天空大陸の存在に戸惑いながらも、歩みを止めることなく天空人のいる都市へ辿り着いたのだった。 |
危険度 ★★★ EC0456 キリングダガー キッド ![]() 1600 / 240 / 230 10/10/10/10/5 敵サポカ ??? |
ミラナ 「んっ~はぁ。この天空都市って平和ね。」 大きく伸びをしながらミラナは、何度も繰り返した言葉を再び発っした。 ジェノ 「そうだな。だけど、それはこの都市が古の魔力によって守られているからだろう。難しい話は俺には分からないけどな。」 ジェノたちが天空都市に辿り着いてから、数週間を数える時間が経過していた。その間に天空都市に伝わる文献や口伝から得た情報を元に、少しは1000年前の状況を知ることができたのだった。 キッド 「のんびりできるのもそろそろ終りだよ。もうすぐ狂神の島が近付く時期だからね。」 そう言いながら現れたのは、天空都市で知り合った生粋の天空人キッドだった。 ジェノ 「狂神の島が近付いた時、天空都市を守る結界が弱まって、魔物が渡ってくるんだったよな。でも、なんで狂神の島が近付いた時、誰もこっちから乗り込んだりしないんだ?」 キッド 「それも何度も説明したよな。結界は天空都市から出るものにも影響を与えるって。」 ジェノ 「魔物は狂神の魔気を纏ってるから、結界の影響を受けないんだっけ?」 キッド 「そう。ただし、狂神の魔気を纏う資格のある魔物は少ないらしい。おかげで数で侵略されることはないんだけどね。」 このやり取りもミラナは飽きるほど聞いてきたし、実際はさらに結界を解除する方法もアーヤによって解明していた。だが、その方法に問題があるため、他の方法を模索していたのだった。 キッド 「さて、そろそろ試合をはじめようぜ。魔物の来襲に備えてね。」 最近ではキッドとジェノの試合という名の真剣勝負が、数日おきの習慣となっていた。 |
危険度 ★★★★ EC0476 きまぐれ店主 ![]() 600 / 180 / 150 1/1/1/1/1 敵サポカ 火Lv1×2 土Lv1 |
天空都市にも地上と同じ夜が訪れる。そんな当たり前のことでも、感動に似た驚きをミラナは感じていた。 ミラナ 「アーヤは今日も遅くまで調べ物してるみたいね。」 アーヤが泊まっている家の明かりは、ここ数日消えることが無かった。それはアーヤに宿る天空人の想いがそうさせているのかもしれなかったが、特別な力の無いミラナは自分の無力さを感じていた。 ミラナ 「魔王との戦いでも私は役に立てなかったのに、今もなにもできない・・・。」 天空都市に至るまでの戦いの中で、ミラナは薬術最高の秘術グランドヒーリングを使ってしまっていたため、薬師として自分ができる限界を感じていた。狂神の島が接近する日が近付くにつれて、ミラナの焦りは大きくなっていた。 ミラナ 「やっぱり最後までジェノの役に立つのは難しいのかな。これまでも足を引っ張ってばかりだったし・・・。」 ジェノにこの気持ちを伝えれば、励ましの言葉が返ってくるのは想像できた。だが、さらに激しさの増す戦いでは一瞬のミスがジェノの命を脅かすのも難しくない想像だった。 ミラナ 「今が一番平和なんだよね。でも・・・。」 結界によって狂神の島に渡れないのは魔物の侵略が続くことを意味していたが、一定の周期以外の侵略が無いことも意味していた。この天空都市はこうした戦いを1000年近く続けてきたのだ。 だが、アーヤが結界の解除の方法を見つけていた。アーヤがこの解除方法をミラナたちに伝える時、「もしかしたら過去にもこの方法は発見されていたかもしれない。」と言っていた。過去の書物に解除方法の一端が記されていたのだという。だが、それは実行されなかったのだ。 解除方法を知ってしまったことでミラナは、ジェノたちの役に立つ方法を見出していた。この役目は自分にしかできない、とも感じていた。だがその結果、ジェノと共にいることができなくなる・・・。 こうして答えが出ないまま近付くタイムリミットに、ミラナは焦りを募らせるのだった。 きまぐれ店主 「ふむ。どうやらずいぶん悩んでいるようだね。」 その声はミラナを驚かそうという悪意は込められていなかった。 ミラナ 「え?いつの間に・・・。」 ミラナが驚いたのも無理はなかった。先ほどまで何もなかったはずの場所に店が開かれていたのだから。 きまぐれ店主 「どうやら私、自慢の品揃えでも君を喜ばせることはできなさそうだ。だがひとつ、役に立てそうなこともある。」 ミラナ 「それは何ですか?」 きまぐれ店主 「それは・・・少々荒療治になるがいいかな?」 問いかけの答えを聞こうともせず、きまぐれ店主は手元のナイフを投げつけてきた。 |
危険度 ★★★★★ EC0470 10英雄 ギルバート ![]() 1200 / 250 / 220 7/7/7/7/7 敵サポカ なし |
きまぐれ店主 「まいったまいった。並みの薬師と違って君は強いな。」 ミラナ 「ハァハァハァ、いったい何なの?さっきの私の役に立つことってなに?」 きまぐれ店主 「体を動かしたら少しはすっきりしたんじゃないか?」 ミラナ 「?」 きまぐれ店主 「おっと、そろそろ店じまいの時間らしい。最後に一言だけ。君は考えるより行動したほうが性に合ってるんじゃないか?君の中ですでに答えは出ているんだろう?」 男はそう言い残して、まるで幻だったかのように消えてしまった。 ミラナ 「考えるよりも行動・・・か。」 そう言うとミラナは軽い足取りで宿へと帰っていった。 数日後、ミラナはジェノ、ルークス、アーヤを集めた。 ミラナ 「戦いの準備とか忙しいところ呼んでごめんね。」 ジェノ 「それは気にすることないけど、急にどうしたんだ?ミラナ。」 ミラナ 「前にアーヤが教えてくれた天空都市の結界を解除する方法あるでしょ。あれ、私がやろうと思って。」 アーヤ 「駄目だよ。それは駄目。もう少し待ってくれれば他の方法が見つかるかもしれないから・・・。」 アーヤが見つけた結界の解除方法。それは解除者のすべての魔力を代償とするものだった。しかも地上の民の魔力以外では解除できないように施されていたのだ。 初代ディンマルグ王はゲートの封印を結界の生成と同時に行ったことで、天空都市に地上の民が訪れることを封じた。永遠に地上の民が天空都市に現れなければ、いかに狂神と言えども解除する術はないと考えたのだ。 ミラナ 「私なら魔力を失っても薬師としての力が無くなるわけじゃないから平気よ。」 アーヤ 「でも、ポーションのような魔力を使う薬は作れなくなるわ。」 ミラナ 「・・・そうね。だから私の旅はここでおしまい。ここでみんなの帰りを待つことに決めたの。」 明るく決意を話すミラナを前にして、アーヤはそれ以上引き止めるのは無理だと感じた。付き合いの長いジェノは、この場に集まったときのミラナの表情で気づいていたのかもしれない。静かにミラナの決意を受け止めようとしていた。 ギルバート 「面白い話じゃねぇか。その決意、本物かどうか俺が暇つぶしに試してやるよ。」 重い沈黙を破ったのは10英雄のひとり、魔断師ギルバートだった。ただし、目の前の男は魔に魅入られた敵であった。 |
エピローグ![]() ![]() ![]() ![]() |
ギルバート 「魔王を倒したってのは嘘じゃねぇみたいだな。この体じゃどうやら勝てないらしい。」 ルークス、ジェノのふたりの剣士を相手にしながらも、ギルバートは深手を負うことがなかった。 だが、ギルバートの言葉に嘘はなかった。 ギルバート 「後ろでずっと目を離さないお嬢ちゃんの決意も伝わってきたぜ。その決意に免じて良いことを教えてやるよ。」 ギルバートの軽い口調とは裏腹に、ルークスとジェノが斬りかかる隙を見せなかった。 ピリピリとした緊張感が辺りを支配する。 ギルバート 「狂神が先手を打ってきたみたいだぜ。奴の島が近づくよりも早く、魔物が結界を抜けてきた。お前たちの存在に気づいたのかもな。」 天空都市内で起きたこの戦いに気づいた者たちが集まる気配に、いち早く気づいたギルバートは忠告を伝えたことで満足して早々に立ち去る算段を始めた。 ジェノ 「あんたは一緒に狂神と戦ってはくれないのか?」 不意にジェノはギルバートに問いかけた。 その言葉はギルバートも予想外だったらしく、一瞬誰に聞いているのか辺りを見回してからこう答えた。 ギルバート 「俺に聞いてるんだよな?俺は俺の好きなようにやるさ。お前はしっかりとそのお嬢ちゃんを守るんだな。」 そう言うとギルバートは無防備に背後を見せ、足早に立ち去ったのだった。 入れ替わるようにギルバートと同じ10英雄のフィンハインスが天空都市の自警団を連れて現れた。 その後、周囲を捜索したがギルバートはもちろん、魔物の影も発見されることはなかった。 それから数日、静かな日が続いた。 その間にも多くの者たちの決意と覚悟が固め、そして決戦の時は近づいていた。 |