767:fusianasan[sage] 2014/05/10 23:28:10
「~ってわけなの」
横に座った彼女が話しに区切りを付けたところで、横に座ったアルトの方へ大きく向き直した。
忙しく動いていたふっくらとした唇が、彼女らしく自慢げにゆったりと美しいカーブを描いている。
「そうか、良かったな」
息もかかろうという距離で、アルトは敢えてシェリルと顔を合わせるように向き直す。
「……近くない?」
リビングのソファーはアルトが横になれる程の大きさなのだが、アルトは敢えてシェリルのすぐ横に腰を下ろしていた。
今日も朝学校で会った時からこの部屋に二人で帰って来るまで、シェリルが女らしく可憐だったので、
今日こそは男らしく少し攻めの姿勢をみせると決めていた。
この距離でシェリルが何も感じてくれていないようだったら、あまりに意識されてなさ過ぎてがっかりするところだった。
男として意識されている事に心でガッツポーズをしつつ、アルトはシェリルの出方を伺った。
「二人きりだから良いだろ?嫌だったか…?」
恥ずかしそうに上目遣いに見上げてくるシェリル(滅多に見れない乙女モード)が豊かな髪をゆらして、首を振った。
「嫌じゃない。…けど。…ドキドキする」
「俺も……」
目の前の妖精さんが可憐すぎて、鼓動が更に早くなるのを感じる。
そして、体がかっと熱くなる。
話を聞いている間ずっとアルトの目を釘付けにしていた、美声を誇る唇が、
今はぎゅっと結ばれてぽってりとした質感でアルトを誘っていた。
手に心地よい滑らかな頬をそっと撫でて上を向かせると、これからの事を予感したのか、
見上げて潤んでいた空色の瞳が下を向き、まつげに覆われる。
その恥じらいの表情が堪らなくアルトの心を揺さぶる。
アルトが顔の距離を縮め、傾けると、空は帳を下ろした。
ふっと息がふれあって。
唇が重なった。
ふんわりとした感触が甘い。
堪らなくなってついばむと、彼女の息が揺れた。
上がる体温と息の湿度がアルトを駆り立てる。
唇を触れ合わせることも止められないまま、下ろしていた手を背中に回すと、シェリルの手がきゅっとアルトのシャツを握った。
柔らかな体を腕に抱き込み、至福の感触に酔いしれるアルトだったが、本能の赴くままに攻めを続ける。
舌で突つくと、来ても良いわよと言うかのように軽く開いた唇を越えて、中へと侵入する。
この、ぬるりとした感触と彼女の唾液の味が、もっと欲しい。
これは”美味しい”と表現していいのだろうか?
とにかく、もっともっと味わいたい。
舌を触れ合わせてのコミュニケーションはいつものじゃれ合いとはまた違った幸せを感じる。
唾液ごとシェリルの舌を自分の口へ吸い込んで、嬲って味わうと、
腕の中の肢体がぴくりと可愛らしい反応をする。
鼻から漏れる色を含んだ二人の吐息がさらにアルトを煽る。
飲み下した二人分の唾液は厭らしい味がして、アルトは頬を撫でていた手のひらを後頭部にまわしてむさぼるように、交わりを続けた。
最終更新:2015年10月18日 18:52