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1スレ527 八畳一間


527 名前:fusianasan 投稿日:2009/01/01(木) 14:41:25

勢いで連れてアパートに帰ってきたものの、よく考えたら布団が一組しかない。
頑張ったら二組敷けたかも知れないが、
シェリルの荷物も増えて最早不可能な上に、やはり布団が無い。

「し、仕方ないわよ。同じ布団で二人眠れることも分かったんだし」


始めは背中向きで床に入るが、二人とももぞもそそと落ち着かない。
「やっぱり寝づらいな・・・シェリルこっち来いよ」
腕枕してしまうと、もう眼が合えば、キスに雪崩れ込むのは必死。
互いの体温を肌に感じてしまえば、もっと感じたい。

始めは腕枕からためらいがちに啄ばむようなキスをした。
互いの頬や耳介を優しく触れると、
温かくこそばゆい様な気持ちになって笑みが零れた。
やがて、シェリルの腕がアルトの首に回されて、
腕枕から抱き合う体勢になると、どちらからともなく口を開き、舌先が触れ合った。
先を絡めあって、シェリルの舌が口腔内に入ってきたところで、
アルトはシェリルの舌を吸い上げ、己の口腔内に存分に誘い込んだ。
「ん・・・」シェリルは少し驚いたようだったが、そのままアルトの歯列を辿り、アルトに応えた。
二人とも、口に集中してしまい、堅く抱きしめあう以外は、微動だにしない。
溢れた唾液が滴り落ち、二人の顔をぬらした。

アルトは自分の息が荒くなっているのを感じていた。
もっと感じたい触れたい。甘い衝動を開放したい。抱きたい。
奥から湧き出るでるこの感覚は、性的飢餓感、なのだ。
(オレはもう、誰も失わない・・・!)
潜熱となっていたあの時の焦燥が、体を奥から徐々に広がってきていた。
深く口付けながら、シェリルに覆いかぶさるような体制になり、
黒髪がさらりと流れた。

アルトは、シェリルを体の下に閉じ込め、角度を変えながら長く深い口付けを続けた。
舌で、唇で感じる彼女の味で頭の奥がしびれる。
彼女の甘い匂いで息が荒くなる。
触れるところ全てで感じる、彼女の柔らかさや滑らかな上気する肌の熱さで体の熱が上がる。
耳を刺激する彼女ののくぐもった声や唾液の絡む水音で鼓動が早まる。
そして、体をこすり付け合うことで感じる、膨れ上がる自身への刺激で頭が真っ白になっていった。

一つになりたい。
つい先日初めて経験したあの行為を、恍惚へと駆け上がるあの感覚を思い出し
アルトはとっさに身を離した。
唇の間の糸が二人を繋ぐが、それもはじけてシェリルへと落ちた。

焦点が合わないトロンとした瞳、煽情的な吐息を漏らす唇。
どちらも、僅かな光でも分かるくらいに水を含みてらてらと溢れさせていた。
自分の腕の中に、凛とした女王様然とした彼女からは想像も出来ないような、
妖艶なシェリルを見出したアルトは、強い衝撃に突き上げられた。

シェリルを感じたい。
「シェリル」
震えるほどの衝動を抑えて、アルトはシェリルの瞳を見つめて努めて平静に声を出すが、
荒い息に引っ張れれ、やはり上ずってしまった。
そんな格好悪さよりも、不甲斐ないなりに男として彼女を守るほうが大切だった。
「シェリル、今日は大丈夫か?避妊具がな――」
「私、ピル飲んでるからッ」
もともと上気していた顔を更に赤くしてシェリルは目を逸らした。
その愛らしさと、気持ちが通じている嬉しさでアルトは思わず破顔した。

最終更新:2009年03月29日 00:35