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学園長室でオスマンにフーケを捕らえた報告に行く。 オスマンはフーケの正体がロングビルだったのには驚いていた。 話しによれば彼女は居酒屋で働いていたらしい。その場にいたオスマンは尻を撫でたらしいが、ロングビルが怒らないので秘書にならないか勧誘したそうだ。 この爺は死んだほうがいいんじゃないか?そのせいで死に掛けたんだぞ。 「死んだほうがいいのでは?」 この場にいたコルベールという教師も思ったらしい。当たり前か。 その後の弁明は真剣な口調ながらもますます「死んだほうがいいのでは?」と思うものだったが、その弁明には何故かコルベールも賛同していた。 ……まさかあんたも色仕掛けに引っかかったのか? オスマンが咳払いをし場を仕切りなおす。この空気を取り払いたかったのだろう。 「さてと、君たちはよくぞフーケを捕まえ、『破壊の杖』を取り返してくれた」 私を除く3人が頭を下げる。 「フーケは、城の衛士に引き渡した。そして『破壊の杖』は、無事に宝物庫に収まった。一件落着じゃ」 オスマンが私以外の頭を撫でる。 その後ルイズたちは『シュヴァリエ』とかいうよくわからない爵位が与えられるらしい(タバサは勲章だそうだ)。 そんなことより早く休みたいものだ。大きな怪我こそないがさすがに擦り傷ぐらいあるし、体は全身打撲だ。全身痛くて堪らない。早く眠りたいな。 「……オールド・オスマン。ヨシカゲには、何もないんですか?」 ルイズが突然そんなことを言い出す。はぁ?何言ってんだこいつ? 「残念ながら、彼は貴族ではない」 その通りだ。それぐらいわかりそうなことだろう。 オスマンが手を打つ。今日は『フリッグの舞踏会』とかいうものがあるらしい。舞踏会ねぇ。 「今日の主役は君たちじゃ。用意してきたまえ。せいぜい、着飾るのじゃぞ」 3人は礼をドアに向かう。 「ルイズ。さっきに行っててくれ。オスマンさんに用がある」 そう言ってオスマンを見る。ドアが閉まる音がした。 「何か聞きたいことがおありのようじゃな」 コルベールもオスマンに促され退室する。 「『破壊の杖』の出所を教えてほしい」 「なぜかね?」 オスマンが目を細める。怪しんでいるのだろう。怪しまれて当たり前か。 しかし本当のことを言えば協力してもらえるかもしれないな。 そう思い話す。自分が別の世界の住人であること、この世界に召還されたこと、破壊の杖は私の世界の武器であること。 そのことを話すとオスマンも答えた。 30年前に自分の命を救ってくれた人物のものらしい。彼も元の世界に帰りたがっていたが死んでしまったらしい。 なるほどね。私以外にも例はあるわけだ。 そうだ。 「このルーンのことを知っているか?」 そう言って手袋を外してルーンを見せる。もしかしたらあの腕のこともこれが関係しているのかもしれない。 オスマンはそれをまじまじと見る。 「すまんの。わからん」 「そうか」 正直期待していたのだがね。 「ルーンを写させてくれんかの?調べといてみるわい」 「ああ」 「気を落とすなよ。なあに。こっちの世界も住めば都じゃ。嫁さんだって探してやる」 オスマンはそう言って笑いかけてきた。そうなることを祈るよ。 「そうだ」 オスマンにベッドがある部屋を一つ貸してもらうよう頼む。二つ返事で了承を貰い案内してもらう。 さすがに今日は床じゃ眠れる気がしない。 「お主は舞踏会に行かなくてもいいのかの?」 「騒がしいのは嫌いなんだ」 そう返す。そしてベッドの上に寝転ぶとゆっくり目を閉じる。 ああ、ワーグナーが聞きたいな。 ----

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