ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「割れないシャボンとめげないメイジ-1」で検索した結果

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  • 割れないシャボンとめげないメイジ
    割れないシャボンとめげないメイジ-1 シーザーの目的 現状確認 夢 主人の能力【序章】 おはよう!格差ごはん 割れないシャボンとめげないメイジ-7
  • 割れないシャボンとめげないメイジ-2
    割れないシャボンとめげないメイジ シーザーの目的 「マンマミーヤ…」  一体ここは何なんだ。魔法使いのような格好だけならまだしも、人が空を浮いていた。  自分自身平凡とは言いがたい人生を過ごして来たつもりだがここでは更にその上を行っている! 「それでシニョリータ、流石に俺に説明してくれるんだろ?」 シーザーは何故か彼らの後を付いていかないルイズに対して尋ねた。 「俺はさっき一体何をされたんだ。それにここは何処なんだい?」  いい加減こっちも何が起こったのか知りたいんだ。  さっきまで死んでいたといっても過言ではない傷を負っていたッ!  波紋を使った治療でもこんなにキレイに治すというのは不可能なのだからッ! 波紋を使った治療はあくまで応急処置程度が普通だ。 ジョセフの祖父ジョナサンは私の祖父ウィル・A・ツェペリの波...
  • 割れないシャボンとめげないメイジ-3
    シーザーははっきり言ってまだ事態を軽く考えていた。 ここは世界とは隔離された未開の地であり、ここで使われている魔法はアフリカで見られるような一種の呪い(まじない)だと思っていたのだ。 そしてこの城は人が近寄らないような古城を勝手に使用してるのだろうと…その程度に考えていた。 ドラゴンやグリフォンといった空想上の生き物だって自身の知らない生き物をそう呼んでいるのだろうと考えていた。 使い魔だってインドのカースト制度に当てはまるようなもので不思議じゃないと。 『サモン・サーヴァント』と言われていたものは列車や何かしらの交通機関で通る日が少ないのだろうとも考えていた。 つまり、ここで言われた言葉は全てここ独自の物で世界から見ればなんて事はないものだと信じていたッ! たしかにシーザーは昼間に魔法といった(あるいは呼ばれていた)自分の目では信じられない現象を目の当...
  • 割れないシャボンとめげないメイジ-1
    俺はもう死ぬだろう…だがその前にこの自分達以外は下等と見下す鼻持ちならないクソッタレに見せなければならないッ! 「俺が最期にみせるのは代々受け継いだ未来にたくすツェペリ魂だ! 人間の魂だ!」 「JOJO―――― おれの最期の波紋だぜ――― うけとってくれ――ッ」 別に後悔はしていない、ジョセフや先生、師範やという心強い味方が居る。ナチスといった軍隊という名の集団も居る。 俺がここで死んでもカーズ達を必ず滅ぼしてくれるだろう… そして俺は死んだ筈だ。目が閉じてしまう前に傍らにあった鏡を心の片隅で疑問に思っていたがもう詮無いことであった。 「あんた誰?」 空は出来すぎた絵のような青、まかり間違っても雪山の空ではない。なにしろここはワムウと戦っていた館の中でも雪原でもないからだ。 声を発したのは目の前に居た少女のようだった。彼女の髪は冗談のような色の鮮やかな...
  • 割れないシャボンとめげないメイジ-7
    食堂にて実に対照的な朝食を終えた2人であったが、あれからこれといった衝突もなく平穏に食事を終えた2人であった。 それから2人は食堂を後にしたわけであるが、一方は目的を持っているようにズンズンと迷いなく進んでいる。 そしてもう片方はその後を付いてまわっている。 見ようによっては強引に連れまわしている恋人同士とも見えなくもないが、一般的にはエスコートする立場にある男性が頭二つ分程低い女の子の後を歩いているといった時点で既におかしい。 「所でこれから一体何処に向かうんだい?」 「ここは魔法学院だからね、これから朝の講義よ」 『世の中は貴族による魔法によって回っている。それ故、貴族は貴族足らしめる態度を養い魔法を学ぶ』というのが目の前のルイズの弁である。 結論として貴族と平民とでは天と地ほどにかけ離れているという事らしい。 それは単に地位といった物ではなく単純に力による...

  • 夢を見ていた。 シーザーはその夢の中で友を見ていた。今でこそその場所は遠いがこの間まで居た場所だ。 しかし、たかが数日離れただけなのにやたら懐かしく思えた。 それだけその友と過ごした日の密度が高かったのだろうか?  あいつは俺が死んだと思って落ち込んでいるのかと思っていたが違っていやがった。  だが俺はこの通り生きてるからなッ!  もしも酷く落ち込んでいやがったら俺の奥義のシャボンランチャーを食らわしてやるッ! とかなり物騒な思考であったが。 その友は夢の中で俺を倒したアイツをやっつけた。 それはシーザーにとっても気分が良かった。別に仇だからどうこうじゃなく、友は俺を超えていったという所が嬉しかったのだ。 しかし夢はいつか覚める。 そしてその夢の終わりは友が宿敵と半ば相打ちになった所でシーザーは目が覚めた。 割れないシャボン...
  • 各部キャラ
    一部 ~ファントム ブラッド~ ジョナサン使い魔波紋疾走 ジョジョとサイトの奇妙な冒険 ジョージ逆に考える使い魔 石仮面仮面のルイズ ブラフォード使い魔は勇者 ディオ・ブランドーおれは使い魔になるぞジョジョー! 二部 ~戦闘潮流~ ジョセフジョセフ 忘れえぬ未来への遺産 カーズ究極の使い魔 ゼロの究極生命体 シュトロハイムハルケギニアのドイツ軍人 シーザー割れないシャボンとめげないメイジ 使い魔の魂~誇り高き一族~ ワムウ風の使い魔 風と虚無の使い魔 ストレイツォストレイツォ 三部 ~スターダスト クルセイダース~ DIODIOが使い魔!? 承太郎スターダストファミリアー スターダストは砕けない ゼロサーヴァント・クルセイダーズ ンドゥール見えない使い魔 ペット・ショップゼロの番鳥 花京院法皇は使い魔 ゼロのパーティ メロンの使い魔 ヴァニラ亜空の使い魔 ホル・ホース使い魔は皇帝 エン...
  • メニュー
    目次 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 トップページ メニュー 更新履歴 各部キャラ トリップ一覧 第一部 使い魔波紋疾走(ジョナサン) 逆に考える使い魔(ジョージ) 仮面のルイズ 使い魔は勇者(ブラフォード) ジョジョとサイトの奇妙な冒険(ジョナサン) おれは使い魔になるぞジョジョー!(ディオ・ブランドー) 第二...
  • おはよう!格差ごはん
    今、シーザーはルイズの後に従っている。 ルイズ自体は先ほどのやり取りからか機嫌を損ねたのかズンズンと振り向くことも無く先に行く。 シーザーには背中しか見えないが顔を見るまでも無く「私、不機嫌よ!」といった表情をしているであろう。  気まずい…非常に気まずい…  確かにおれがからかったのが悪いのかもしれないが、こうもダンマリを決めこまられると声も掛けづらい… シーザーはそう考えて、この重苦しい雰囲気の打開の為にどう声を掛けるか頭の中であれこれ考え、俯きながら歩く。 するとルイズの足が止まった。自然、シーザーの足も止まる。 何故立ち止まったのかルイズに尋ねようと目線を上げると見たこともない光景が広がった。 やたらと長いテーブルが並んでいた、一つのテーブルで100人は優に座れるであろう。それが三つ並んでいるのだ、たかがテーブルでも迫力がある。 ルイ...
  • ワンポイントギーシュ
    【ワンポイントギーシュ】 砕けない使い魔(仗助)登場。レビテーションでC・Dを封じるなどギーシュには珍しく頭脳派。でも結構ゲス野郎。 露伴未登場。ストーリーが進めば登場するかも? 絶頂の使い魔(ディアボロ)登場。杖を折られて殴られただけで被害は少ない。 使い魔は静かに暮したい(デッドマン吉良)登場。手を撃ち抜かれた後、足蹴にされた。その後も顔面を叩き壊されたり、怪我の絶えないギーシュ。 康一未登場。マスターがアンリエッタの為、出られてもチョイ役か? DIOが使い魔!?(DIO)登場。出るキャラみんなブラックの中、全身ハリネズミになって保険室送り。最近ようやっと復帰したらしい。 slave sleep~使い魔が来る(ブチャラティ)登場。ブチャラティに拷問されるが、モンモランシーの励ましもあって、脱・マンモーニ。妙に強い。ブチャラティに完全敗北するものの、ゲスにもならず目覚めた奴隷。……が...
  • 主人の能力【序章】
    洗濯物を洗い終えたシーザーはちゃんと干してから元の部屋へと向かった。 無論、小さな『主人』を起こしにである。 シーザーは昨日までのルイズの言動を今まで口説いてきた女性と比較して一つの結論に達した。  あのタイプは自分の思ったとおりにならないと途端に癇癪を起こす、と そしてそれは正解であった。 割れないシャボンとめげないメイジ 主人の能力【序章】 「おい、起きないか」 「う~ん…もうちょっとだけ…」 シーザーの起こすための台詞は、ルイズの幸せそうな寝顔で前述の暢気な言葉で返ってきた。  どうにも彼女は朝が苦手なようだ。  年齢をしっかり尋ねたわけではないが10~14歳ぐらいだから起きるのが苦手なんだろうとシーザーはそう結論付けた(実際は違うのだが)。 ちなみにこのやり取りは10分近くされており、いい加減焦...
  • 学院! メイジとメイド その①
    学院! メイジとメイド その① 朝、先に目を覚ましたのは承太郎だった。 承太郎がまずした事は窓を開けて換気をし、空を見上げる事だった。 さすがに朝になっては月は見えない。だが昨晩、確かに月はふたつあった。 「…………」 どうしたものかと思って、承太郎はルイズを見る。スヤスヤと眠っていた。 そういえば昨晩、下着を洗濯しろとか言っていたが冗談じゃない。 小言を言われる前に退散しようと、承太郎は部屋を出た。 ――と、廊下にある戸がひとつ開き、中から扇情的な美女が現れる。 「あら? どちら様かしら」 「…………」 「あっ、もしかしてルイズが召喚したっていう使い魔? へぇー、本当に人間なのね」 感心したように承太郎を見る美女だったが、どこか馬鹿にした態度があった。 「ねえあなた、名前は? 人間なら名前あるんでしょう?」 「……空条承太郎だ...
  • ゼロと奇妙な隠者-38
     ルイズが目覚めたのは、まだ二つの月が重なったままの夜だった。 (……寝てたんだ、私)  瞼の裏にわだかまる眠気を振り払うように目を開けると、横のベッドに腰掛けたジョセフが童話の本を読んでいた。タイトルは「イーヴァルディの勇者」。子供なら誰でも知ってるような本を老人が一生懸命になって読んでいる姿に、思わず笑みを漏らした。 「ああ、起きたか」  微かに漏れた笑い声を聞いたジョセフが、ぱたんと本を閉じた。 「ごめん、つい寝ちゃったわ。まだ朝じゃないのね」  ルイズが起き抜けに考えたのは、ワルドとの結婚の話だった。もう断ることは決めているが、果たしてこんな夜中に押しかけていいものかどうか少し悩む。 「ああ、そう言えばさっきワルドが来てな。明日の朝に式を挙げるとか言っとったぞ。媒酌人をウェールズ皇太子に頼むとかも言っとったなー」  さも今思い出しました、と言わんばか...
  • 学院! メイジとメイド その②
    学院! メイジとメイド その② 四系統のどれにも目覚めていない落ちこぼれ。 ドット、ライン、トライアングル、スクウェアというランクのうち、 一番下のドットにすら及ばない、魔法は使えるけど必ず失敗するメイジ。 成功率ゼロ。だからゼロのルイズ。 そして――メイジの実力は召喚される使い魔にも反映されるらしい。 それを聞いた承太郎は約五十日の旅で得た『自信』ってやつがぶっ壊れそうだった。 「ちょっと! 私の使い魔と何してんのよ!」 授業終了後、承太郎がキュルケからルイズの話を聞いていると、 ルイズ本人が不機嫌ですと顔に書いてやってきた。 「別にー、あんたの二つ名を説明して上げてただけよ」 「よ、余計な事しないで! こいつは私の使い魔なの!  こいつに物事を教えるのは私だし、面倒を見るのも私なんだから!」 「プッ、アッハッハッ。その使い魔に面...
  • 宣言! 追撃の仮面メイジへ
    宣言! 追撃の仮面メイジへ 「僕のクイーン・ワルキューレが敗北するとは……。  もう駄目だァー! 絶体絶命だァー! 僕達はここで討ち死にだァー!」 頭を抱えて悲鳴を上げたギーシュは、その場にへたり込むと夜空を見上げた。 「姫殿下! モンモランシー! ケティ! 終わったよ(僕の人生が)……」 キラーン。お星様の中で三人の美少女が微笑んでいた。 現実の彼女達は微笑んでないけれど、少なくともギーシュの心の中では微笑んでいた。 心の中といっても願望とか妄想とかそういう部分で微笑んでいた。 そんな彼の頭が後ろからゴンッと杖で叩かれる。 「痛い。何だね?」 振り返るとタバサが指差してきた。 「薔薇」 そして物を振る仕草を見せる。 「花びら。たくさん」 「花びらがどーしたね!」 意味が解らず問い返すと、キュルケに耳をグイイッと引っ張られた。 「いいからやる! タバサの言...
  • 一章八節 ~ゼロは頭を下げない~
     リキエルには考えがあった。その考えとは、『逃げる』ことだった。  奇妙なことだが、この逃げるという発想は、自分の肉体に脈々と流れる何かによって引き出されたものであるように、リキエルには感じられた。それほど自然に、この考えは浮かんできたのである。  ただ、それも仕方のないことだとリキエルは思った。魔法の万能性は授業で目にした通りで、その気になれば大の大人一人いたぶる程度、朝飯前どころか断食していても軽いものに見えた。そして平民相手となれば、貴族は力を振るうのに躊躇しないだろう。  まともにやり合おうなどという考えは、初めからリキエルにはない。言いがかり同然の理由で、怪我などさせられてはたまらなかった。ともすれば、逃げる以外に選択の余地も無いのだ。呼び出しを無視されたギーシュは輪をかけて激怒するだろうが、逃げ切れれば問題はない。損するばかりのものごとに自分からぶつかって行くのは、伊達か...
  • 学院! メイジとメイド その③
    学院! メイジとメイド その③ 承太郎がシエスタに案内されたのは、食堂の裏にある厨房だった。 コックやメイド達が忙しそうに働く様は、地球のそれと変わりはない。 厨房の隅の椅子に座らされた承太郎に、シエスタはシチューを持ってきてくれた。 「貴族の方々にお出しする料理の余り物で作ったシチューですが……」 「……ありがとよ、礼を言うぜ」 こっちの世界に来て初めて他者から優しく承太郎は、初めて精神的休息を取れた気がした。 そしてシチューを一口。 「ほう、こいつはうまい。色々な国を旅してみたが、こんなうまい物は初めてだぜ」 「ジョータローさんは他の国からいらしたんですか?」 「まあな。ちぃーと遠い所から、いきなり召喚されちまったって訳さ」 「大変ですね……。トリステインはどうですか? いい国でしょう?」 「まだ学院から出た事がねーから何とも言えね...
  • 見えない使い魔-2
    ルイズは魔法で空を飛んでいくクラスメイトたちを眺めながらため息をついた。 もし、大型の鳥や竜を召喚できていれば自分もあの中にいたのだ。だが、所詮 それは自分の力ではない。彼女にまとわりつく劣等感を消し去ってくれるよう なものではないのだ。深呼吸をして甘えを捨て、傍らに座っている男に声をか けた。 「ンドゥール、いくわよ!」 「魔法学院とやらにか?」 「そうよ。最初に言っとくけど、盲目だって言ってもあんたは使い魔なんだか らね。ちゃんと私に従いなさいよ!」 「………まあ、それはかまわん。おおよその事情は聴いて理解した。どうやら 俺はお前に助けられたようだからな。おかげであの方の不利になるようなこと もない」 「あの方?」 「なんでもない」 ンドゥールはよどみない動作で立ち上がった。杖を突いているが、しっかりと した足取りでルイズの傍...
  • 奇妙なルイズ-14
    「…それで、その『ゼロのルイズ』が平民を助けたと言うのか」 「ええ、そうよ」 城下町の小さな劇場に、サイレントの魔法で包まれた二人組がいた。 一人は仮面を被った男、もう一人はミス・ロングビルである。 ロングビルが男に話したのは、ルイズに関することだった。 昨日、モット伯の別荘に平民が連れて行かれたのを知った『ゼロのルイズ』は、単身でモット伯の別荘に乗り込んだ。 それを知ったロングビル、タバサ、キュルケの三人は、タバサの使い魔シルフィードに乗り、モット伯の別荘へと急いだ。 途中、馬で逃げようとしたモット伯を発見し、ロングビルが保護。 別荘に向かったルイズはシエスタを背負って屋敷から出てきたが、キュルケとタバサを見るなり気を失った、現在シエスタが看病している。 モット伯を魔法学院で保護しようとしたが、そこにマンティコア隊が現れ、モット伯のバックを没収し、モット伯の身柄は拘束さ...
  • 外伝-9 コロネと亀は惹かれあう?
    あ、ありのまま見たことを話すよ! わ、私は父上に国から出されて、魔法学園に向かっていた。 父上に言われた『王家の血を引きながら系統魔法を全く使えないメイジ』を探す為だよ… でも襲撃され、私は潜在的な敵国ゲルマニアの貴族ネアポリス伯爵に助けられ、その馬車に乗ることになった。 だが、そのネアポリス伯爵は今急速に勢力を伸ばしている、『盗賊』ではなく『ギャング』と名乗る組織『パッショーネ』の一員だった! な、何を言ってるかわからないと思うけど、私もどうしたらいいのかわからない…! レコンキスタだとか父上に反抗する一派だとか、そんなちゃちなもんじゃない危険を感じるよ! 当のネアポリスと目があって、私は反射的に目を伏せた。 外伝9 コロネと亀は惹かれあう? ジョルノは自分と目があって、すぐに目を伏せてしまったイザベラを見て、微かに心に不審が沸いた。 ...
  • 砕けない使い魔-3
    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 「バカな、キュルケ…  ホントに、なんというおろかなことをしてくれたんだ」 地べたに転がったまま、ギーシュは奥歯がガチガチ噛み合わなかった 鳥の巣頭がチリチリと焼け焦げアフロと化したあの男は しばらくボーゼンと立ち尽くした直後 ブワァァァッ ビンッ ビンッ ビンッ カゲロウのように周囲の空気をゆらめかせ、 髪の毛があおられるように逆立っていく 「アレのことをいうのか? 怒髪天っていうのは…  あいつはもう止まらない 取り返しがつかないんだぞッ!?」 「ったく、非ッ常識な頭だこと…」 「まっまだ怒らせる気かぁ――ッ」 ヒステリーのようにわめくギーシュを放って キュルケは考える (「殺す」のは簡単だと思うけど…  トライアングルメイジの全力を以てすれば、ね) ...
  • 仮面のルイズ-1
    この、トリスティンの魔法学院には、ゼロと呼ばれるメイジが居た。 魔法成功率ゼロ、それが彼女のあだ名の理由だった。 メイジは、ある時期になると使い魔を召喚し、一人前のメイジとしての第一歩を踏み出す。 言い換えれば、使い魔の居ないメイジは、見習いのメイジなのだ。 ゼロとあだ名される女性、ルイズは、使い魔を召喚するサモン・サーヴァントの儀式に失敗し、同級生からの失笑を買い、失意のまま寮の自室にこもっていた。 いや、正確には失敗したわけではない。 失敗したと申告してしまったのだ。 ルイズはベッドの中で、奇妙な石の仮面を撫でた。 サモン・サーヴァント時、爆風と共に現れた仮面。 ルイズは爆発の土煙が晴れないうちにそれを拾い、懐にしまい込んだ。 幸い誰にも見られなかったようで」、コルベール先生が儀式を続けるように促す。 しかし、今度は爆発すら起こら...
  • アンリエッタ+康一-4
    互いに睨みあい視線が交錯する。使い魔、広瀬康一とメイジ。 そしてまず均衡を破ったのはメイジだった。 のそりとしたような、しかし俊敏な動きでメイジは体を動かす。 そして呪文を瞬きをするような間に完成させたッ! だが俊敏なのは康一も同じだった。 剣を弾き飛ばした魔法の威力を見ていても、躊躇うことなくメイジに向かって突っ込むッ! それを見て取ったメイジは迎撃するべく魔法を解き放った。 風の刃が3つ。康一の正面から飛来する。 だが康一に飛んでくるものは、それだけではなかったッ! ガキッ!ガキャッ!ガキンッ! 飛んできたものは康一の盾となって身を守った。 カーテンだ。布である薄いカーテンが魔法を弾き飛ばしたのだッ! 「エコーズACT2!!」 康一のスタンドの2番目の形態。 ACT2のしっぽ文字で音の表す物理的効果を表現化する能力。 『ガキンッ』のしっぽ文字...
  • Shine On You Crazy Diamond-12
    わたしとヨシカゲ、そしてツェルプストーとその友人は宝物庫いた。その場にはオールド・オスマンを含め、多くの教師が集まっている。 理由は宝物庫に開いている大きな穴が原因だった。この穴は昨日のゴーレムが開けたものだ。 壁には文字が刻まれていた。 『破壊の杖、確かに領収いたしました。土くれのフーケ』 刻まれている文字は明らかに犯人の犯行声明だった。そして犯行声明の通り、犯人『土くれのフーケ』は確かに学院の秘宝『破壊の杖』を盗んでいた。 『土くれ』のフーケと言えば武器屋の店主が言っていた最近巷を騒がしているメイジの賊だ。 貴族の宝を盗みまくっているとは聞いたけど、まさかこの魔法学院に盗みに入るなんて誰も思いもよらなかっただろう。 と、いうわけで教師陣はみな絶賛大騒ぎ中というわけなのだ。 わたしたちが呼ばれたのはフーケの犯行の一部始終、というより最初から最後までばっちり...
  • 3 しがない職業意識 後編
     なぜ、こんなことになっているのだろうか。  軍から支給されている剣を握り締めて部下のミシェルに背中を預けたアニエスは、自分の置かれた現状を嘆きながら心の中で呟いた。  アルビオンの内戦が終わってからというもの、トリステイン国内できな臭い空気が流れていることは肌で感じていた。軍内部でも人員の移動が盛んになり、お偉方が頻繁に王宮に出入りをしては会議を繰り返している。  とはいえ、商人が呼ばれていないところを見ると、軍備が進められているというよりは、万が一の備えといったところなのだろう。その余波で士官の訓練は厳しいものとなり、一方で戦力と目されていない平民の軍人は邪魔者扱いで、碌な編成も成されずに街の警邏に回される。  平民であるアニエスもまた、城から追い出された口だ。弛まぬ努力でなんとか出世をしているが、所詮は傭兵交じりの部隊の小隊長。下っ端の域は出ていない。  仕方なく街の...
  • 7 働く悪魔、働くメイド
    7 働く悪魔、働くメイド こんなに不味い食事は初めてかもしれない。隣に置いてある薄いスープの味がうつったのかと思えるほどだ。 ルイズはのろのろと食事を摂る。食堂の入り口をチラチラと見る。生徒が出入りする。教師が出入りする。 メイドが出入りする。彼女の使い魔を伴って。ナイフとフォークを置き、思わずそちらに首を向ける。 使い魔とメイドは楽しそうに――メイドが笑っているだけで、男はいつもどおりの無表情――話しているのが見て取れる。 呼びかけようとして気づいた。まだ男の名前も知らない。最初に自己紹介の一つもしなさいよ!使い魔なんだから!理不尽な怒りに駆られる。 男がこちらを向く。ルイズも男を睨む。男は目を逸らし、窓の外を見ながら歩いてゆく。メイドと使い魔は厨房に入っていった。 不味い食事が更にまずくなった。 厨房でまかない料理でも食べているのだろう。男は...
  • 第六話 『低気圧のち信頼』
    第六話 『低気圧のち信頼』 ルイズの教室爆破という『罪』に対する『罰』は魔法を使わずに教室の清掃することだった。と言っても・・・ 「魔法・・・使えなかったんだな」 「うるさいわねッ!早く片付けなさいよ!」 比較的無事だった机に座り込んで怒鳴るルイズ。 「なぜ俺がやらなけりゃあならないんだ。これはお前への罰だぞ」 「主の不始末は使い魔の不始末でもあるのよッ!」 「ずいぶんと横暴なんだな・・・メイジってのは」 するとルイズの頬がひきつった。 「何よ?嫌みのつもり?」 ・・・そんなつもりはなかったがどうやらルイズの機嫌をそこねたらしい。 「なぜそうなる」 「だってそうじゃない!私が魔法成功率ゼロのルイズだってわかっててメイジだなんて言うんでしょ?ハンッ、そりゃお笑いよね。魔法が使えもしないメイジだなんてね!」 「・・・そんなつもりはなかった」 「嘘よ!わかってるんだ...
  • 使い魔会議2
    星屑「オラオラオラオラオラオラオラオラ!」 DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」 スト様「ずいぶん老けたなジョジョ、しかも隠し子もいるとは、元気そうで何よりだよ」 隠者「そ、そいつは言わない約束じゃよ!」 トニオ「ワオ、吸血鬼サンニ会ウノハ初メテデス」 仗助「トニオさんよぉー、それより俺にも料理食わせて欲しいッスよー」 康一「お城の生活ってどんな感じなの?やっぱり藁束の布団?」 康一「…う、うん…」(ごめん…ごめんよ僕…) 露伴「素晴らしいッ!平行世界で少しずつ設定が違う!この曖昧さが読者の想像力をかき立てるんだッ!」 アホ「あ…兄貴! 兄貴ィーッ!」 几帳面「泣くな億安!おまえも召喚されて使い魔になったなら背筋を正せッ!」 ミキタカ「形兆さん、泣きながらそんなことを言っても説得力がありませんよ」 猫草「…? ……??」 スミス「何だよフーゴォ~、食堂でキレ...
  • 使い魔はゼロのメイジが好き 第一話
    浮かぶ雲によって太陽が遮られた草原の真ん中で、少女は呆然と目の前の地面を見つめていた。 周りからは先程までの喧騒が消え、異様な静寂で満ちている。 何回も失敗を重ね、他の生徒に嘲笑されながらもやっと「サモン・サーヴァント」に成功した その少女、ルイズ・フランボワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの前には、彼女が今召喚したばかりの使い魔がいた。 しかしその使い魔は、彼女が望んでいたドラゴンやサラマンダーなどの幻獣の類ではない。 また、烏や梟、猫や大蛇などの普通の動物でもなかった。 彼女が使い魔として呼び出したもの、そう、それは―――― 植木鉢に植えられた、一本の『草』だったのだ。 「…………何なのよ、これ」 彼女の呟きは、静寂の中を悠々と横切る風に流されていった。   使い魔はゼロのメイジが好き 第一話 何故使い...
  • 第3章 伝説は蘇り、歴史は繰り返す ②
    第3章 ② 「Buongiorno!(こんにちは!) まさかこんな荒れ果てたところで、素晴らしく美しい花と出会うだなんて♪」 「…それはどうも」 なんかノリが悪い……。 警戒してんのか? じゃあ最初は真面目に。 「お嬢さん、いかがなさいました? ここには自分しかいませんが。」 「あ、いえ、こちらで爆発があったと聞きまして(お嬢さん? …久しぶりかも♪)」 何となく美人の背景が”パァァァァ”と明るくなった? よくワカンネ。 「嗚呼、それで……。 確かにありました。デカイヤツがね…。」 瓦礫の山からはマシになってはいたが、まだまだ悲惨な教室を二人で見渡す。 「……みたいですね。 ところで貴方、ミス・ヴァリエールの…」 「ええ、スクアーロといいます。 良くご存知で (オレって有名? ……多分悪い意味だな)」 「使い魔が人間など、前代未聞ですから...
  • 洗濯革命
     ――コオォォォ……―― 広場に、まるで夜明けの海で聞く潮のような深く静かな音が響く。  ――コオオォォォ……―― それは波の満ち干のように静かに、しかしだんだん大きく深くなる。  ――コオオオォォォ……―― 呼吸の持ち主である青年の体には、朝日に照らされ判りにくいが 小さな山吹色の光が輝いていた。  ――コオオオオオオオオォォォ……―― 全身で、細胞一つ毛細血管の果てまで使う呼吸は 震えを生み力となって命を輝かせる! 「(震えろよ心ッ!燃え上がれ魂!!刻め、血潮の鼓動をッ!!)」 生命の迸りは輝きとなり彼の右腕に集中する!! 「るゥオォォッ!!」 呼吸を終えたシーザーが振りかぶり、光り輝く右手で石鹸をたらいの中に突っ込んだ瞬間、  ももももももももも…  まるで雲ができるさまを早送りしているように、きめ細かい泡の山が...
  • 使い魔は灰かぶり-2
    「きゃ!」 メイドは開いてしまったドアの向こうから何かが飛んでくるのに気付き、咄嗟に両腕で顔を庇った。 花瓶はメイドに当たらず壁にぶつかり粉々に割れ、 杖や毛布、パンティはへろへろとメイドに届くか届かないかというあたりに落ちた。 唯一、勢いを持ったままメイドへたどり着いた円盤は…     【腕と腕の隙間を通ってメイドの頭に突き刺さった】 普通頭に何かが刺さったなら傷口からは血がどくどくと流れ、 痛みを大声で叫び訴えるだろうが、異常な事態が起こった。 血も出ず、メイドの表情から見ても痛みを感じているようではなかったのだ。 円盤は突き刺さってからもゆっくりゆっくりとメイドの頭に吸い込まれていく。 「あ、あ、アァァァァァァ!!!!!」 痛みからではなく、自身に降りかかった未曾有の出来事への恐怖からの叫びだっ...
  • 見えない使い魔-16
    ルイズはその魔法を即座に思い出した。 『ライトニング・クラウド』 雷を発生させる凶悪な攻撃魔法、それが扉にいた四人のワルド、風の遍在に よって放たれたのだ。 青白い光が空気中をジグザグに走り、炸裂。よくて大怪我、悪ければ死亡。だが、 ルイズとキュルケ、タバサは怪我ひとつしていなかった。 失敗した、わけではないはずだった。空間を叩き割る音、それがいまも耳鳴り として残っている。 耳鳴り、とは。 「ンドゥール!」 ルイズが呼びかけるが、返事はなかった。彼は杖を突いたまま立ち、微動だに していない。心配は杞憂に終わったのか、いや、そうではなかった。彼はただ、 倒れることを拒否しているのだ。耳の穴から真っ赤な液体が流れ出しているにも かかわらず。 「保険が効いたみたいだ」 ワルドが服のほこりを払い、立ち上がった。ウェールズたちは逆に窮地に...
  • 偉大なる使い魔-29
    わたしが医務室に着くと、既にモンモランシーが治癒を受け終わり、 ベッドで静かに寝息を立てていた。 わたしも続けて治癒を受け終わり、わたしとギーシュとモンモランシーの三人 だけとなった。 なんと声を掛ければいいのか考えてるとギーシュから声を掛けてきた。 「すまなかったねルイズ、彼女は君がチヤホヤされる事に嫉妬してたんだよ。 彼女には僕が良く言い聞かせておくよ」 てっきり、わたしを責めるかと思ってたのに。 「ギーシュ・・・どういう風の吹き回しよ?」 ギーシュはファサと髪をかきあげた。 「なに、兄貴に君の事を頼まれたからね」  ・・・・・・? 「ちょっと待って、頼んだのは連れて帰る事で、ずっと面倒を看ることじゃ無かっ たと思うんだけど?」 「いいじゃないか、そんな細かい事は」 あっはっは、と高笑いをあげた。 「細かくないわよ、あんた...
  • 第二話 究極な使い魔 誕生
    究極の生命体とはッ! ひとつ 無敵なり! ふたつ 決して老いたりせず! みっつ 決して死ぬことはない! よっつ あらゆる生物の能力を兼ね備え しかも その能力を上回る! そして その形はギリシアの彫刻のように 美しさを基本形とする。 それが究極生物 アルティメットシング!! 深夜 自分の寝室で気持ちよくスースーと幸せそうに寝ていたルイズは 誰かの気配でぱちりと目が覚めた  普段は梃子でも魔法でも起きないルイズだが この日は違った なぜかはわからない まさに奇跡 「だ だれか いるのっ?」 何者かの気配でふと眼が覚めるルイズは小さく声を出した 気のせいであッてほしい生きた侵入者はいらない 死んだ幽霊はもっと嫌だけど 最近話題になっているという ある盗賊の噂を思い...
  • 砕けない使い魔-10
    「あなたの口から説明はいらない、言い訳もいらない」 「何を言っているんだい、モンモランシー」 「感づいていないとでも思ったの? あなたの二股に」 「ギーシュ様? それってどういう…」 「あああ、これはだね、ケティ」 ヒュ!!  バギァ 「あがんッ…あがッ、あがッ」 メシッ ブシャア ギーシュの頬にグーの手がめり込んだ 噴き出す鼻血ッ ぶざまにひっくり返ったギーシュに、モンモランシーは冷たい目つきだけを向けた 「言い訳はいらないと言ったでしょう  そして…さよなら  あなたはつくづく最低の男だったわ」 「え? ああっ」 ケティを引っ張っていくモンモランシー 彼女の口から事情をキッチリ説明してやるつもりなのだろう… とり残されたギーシュはざわつく観衆の中 注目の的になっていた 「なぁに...
  • サブ・ゼロの使い魔-8
        ともだち~ ずっとともだち~♪ ギーシュは上機嫌だった。     ずっとともだちいな~い♪ 鼻歌まで歌ってゴキゲンである。彼は両手で何か大きな箱を抱えて 中庭を歩いていた。箱の中にはギッシリと、色んな形の小瓶が詰められて いる。小瓶――そう、香水である。「香水」の二つ名を持つ彼女、 モンモランシー・マルガリタ・中略・モンモランシに、彼はこの香水の山を プレゼントするつもりなのだ。こいつを決め台詞つきでプレゼントした 時の彼女の反応を考えると、ギーシュはニヤニヤが止まらなかった。率直に 形容すると、いわゆる「アホ面」というやつだ。そういうわけで、彼はこの後の 勝利を確信しながら、それはもう上機嫌でモンモランシーの元へと向かって いたわけである。すると後ろの方から彼を呼ぶ声が聞える。 「ギーシュ!あなた何を持っているの?...
  • 仮面のルイズ-14
    「あれは何十年前じゃったかのう、ある村に立ち寄ったとき、昼飯を食べた後、森の奥を散策していたんじゃ、そこでワシは一人の少女に出会ってのぉ」 オールド・オスマンは、シエスタの曾祖母と会った時の話を始めた。 マルトーとロングビルの二人は固唾を飲んで、それを聞く。 「ひっ…ぐすっ…」 「む? 誰かおるのか」 魔法薬の材料を探しがてら、森の奥まで入り込んだオールド・オスマンの耳に、何者かの声が聞こえた。 少女の声にも聞こえたが、こんな森の奥で泣き声が聞こえてくるなど尋常なことではない。 オールド・オスマンは杖を片手に握りしめながら、声のする方に近づいていった。 「ひうっ…あ…たすけて…たすけて」 声の主はあっけなく見つかる。 森の奥に小さな岩山があり、そこには野草が咲き乱れていた。 マジックアイテムの材料になりそうな物も多いが、岩山はそれなりの高さがあり、フライやレビテーションを使わなければ野...
  • 第四話 誇り
    「壜で……香水で……二股で、決闘!?」 シュトロハイムから事の経過を聞いたルイズは、そのあまりのアホらしさに頭を抑えた。 「一度ギーシュの頭の中を覗いてみたいわ。 ピクニックするのに絶好の素敵なお花畑が広がっているに違いないもの」 「あの、申し訳ありませんシュトロハイムさん。私が小壜を拾ったせいでこんなことに」 対照的に恐縮しているのがメイドのシエスタ。 「先に私がミスタ・グラモンの二股に気が付けていれば、メイジの方との決闘などという事態にはならなかったのに」 「自分の非を素直に認められることは、優れた人間である条件の一つだ。 だがありもしない過ちを恥じるのは、自分を下卑することにしかならんぞ」 恥じ入る彼女に、シュトロハイムは言った。 「第一、あの状況から奴の次の台詞が『決闘だ』だと予想するなど、たとえジョセフの...
  • 見えない使い魔-18
    タバサの使い魔であるシルフィードが地上に近づくと、フーケはスタコラサッサと逃げていった。 キュルケは他の面々と比べ無傷であったが、止めようとはしなかった。 魔力がない、というのもあったがそれよりも、気力が微塵も残っていなかったからだ。 船倉にぶち込まれ、最後の宴に招かれ、級友の結婚式に出たかと思うと裏切り者との戦いになった。そして最後にアルビオンの崩壊を目の当たりにした。 その瞬間は、胸の奥に虚無感が広がっていた。王子の誇り、国民への思い、散っていたものたちの忠誠心、すべてが走馬灯のように脳裏を過ぎった。 こんな状態では、戦うことなどできようはずがなかった。 彼女らはそのまま空を疾駆していき、トリステインの王宮へと向かった。 怪我人が三人もいて内二人は重体なので一刻もはやく治療しなければならないのだが、任務の完了も即座に伝える必要がある。 しかし、着いてみれば多くのマン...
  • 第五話 二股貴族物語
    メローネは食堂に行く途中、とんでもないことに気がついた。 「・・・昼飯だけ増えるわけはないよな・・・」 彼は朝食の悲惨さを思い出していた。 彼はルイズがデレモードに入っていることなど知らない。 よって彼は『これからずっと3食あんな飯』という未来を想像していた。 「ディ・モールト(ホント)やばい。さすがに餓死するって・・・」 メローネが悩んでいると、後ろから声がした。 「・・・どうなさったんですか?メローネさん。」 ふりむくとそこにはッ! 「シエスタさん・・・?」 ゼロの変態第五話 二股貴族物語 「そうですか・・・大変なんですね・・・」 メローネは理解していたっ!彼女の性格をッ! おそらく彼女は目の前で人が餓死しそうなのを無視するほど上手に生きれない! 彼女は自分に被害が及ぼうとも何とかしようとしてくれるだろう! だが、彼...
  • 第十二話『夢でもし会えたら』
    第十二話『夢でもし会えたら』 使い方のわからないものというのは、案外ほんの僅かな『思い込み』に起因したりする。 少し発想を転換させて違う方向から覗いてみると、それはなんでもないことだったりする。 無論、それではどうにもならないことは多々存在するのだが……。 ルイズは相変わらず、この『爆発』の原因がわからなかった。 おまけに命中率も悪いというのが、どうにも救いが無い。 なにせ、あんなデカイ的に、まったく、完全に、擁護の余地もなく、掠りもしなかったのだ。 そのデカイ的を操っていた者の名は、すぐに知れる事となる。 ――『土くれ』のフーケ―――――― 最近ここらを荒らしまわっている盗賊の名だ。 犯行現場にはいつも、挑戦的な言葉が残されている。 今回残されていた文面がこれだ。 『破壊の杖、確かに領収致しました――土くれのフ...
  • ジョルノ+ポルナレフ-19
    フーケを捕らえたルイズたちを主役に、太陽が姿を隠す頃に舞踏会は幕が上がった。 円盤こそ戻らなかったが、着飾った生徒達も職員も皆価値のわからない宝物よりフーケを捕らえたという功績を称えていた。 それは他の生徒達から賞賛を受け、ダンスの誘いを受けているキュルケ達に暖かい目を向けるオスマンのお陰でもあった。 オスマンの命の恩人が残したとはいえ、それで武勲をあげた若者にけちをつけるような真似はオスマンには出来なかった。 探す為の手配も済ませてあるし、見つからなくともオスマン一人が気にかければよいことだと…オスマンは考えていた。 生徒が主役達…の中で唯一まともに相手をするキュルケや意中の相手に群がり、踊り、談笑し、タバサが小柄な体にとても入りきらぬような大量の料理を平らげるのを一通り眺めてから、オスマンは会場から抜け出す。 学院長である自分がその場にいない方が生徒達もより舞踏会を楽...
  • 割れた世界
    「宇宙の、どこかにいる私の使い魔! 神聖で美しく、強力な使い魔よ! 私は心より求め訴えるわ、我が導きに、応えなさいっ!」 その日何度目か解らない爆発と共に、使い魔を切望していた少女、ルイズは倒れた。 「これはいけませんね。……仕方有りません、皆さんは先に魔法学院に戻って下さい」 魔法学院の生徒達にとって、二年生に進級するための大切な儀式である、サモン・サーヴァント。 それを担当していた教師が、儀式の部隊となった草原から魔法学院に戻るよう、生徒達に促した。 「ミスタ・コルベール」 教師は、自分の名が呼ばれたのに気づくと、声のした方に顔を向けた。 声の主は褐色の肌と燃えるような赤髪を持つ女性であった、彼女は隣国ゲルマニアでは有数の貴族であり、トリステイン魔法学院に留学しているのだった。 「ああ……ミス・ヴァリエールは私が運ぼう。できれば手伝ってくれるとありがたい...
  • 影の中の使い魔-1
    雲ひとつ無い空、まさに快晴と呼べる日だったがルイズの心は暗かった。 トリステイン魔法学院から少し離れた草原に黒いローブをまとったメイジたちと使い魔が集まっている。 照りつける太陽が、彼らと同じ数だけの黒い影を作っていた。その中にルイズもいた。 そう今はサモン・サーヴァントの真っ最中。 学生たちは使い魔が現れるたびに、歓声を上げては好き勝手な感想を言い合っている。 ここまで少々手間取った生徒はいても、完全に失敗した生徒はいない。そしてとうとう最後のルイズの番となった。 「最後が『ゼロ』かよ。帰るの遅くなるなコレ」 「ここ危ねーな。離れとこー」 「召喚を失敗するに…おれの『魂』を賭けるぜ」 「グッド」 みんな好き勝手なことを言っている。ルイズはそんな雑音をかき消すように自分に言い聞かせた。 (大丈夫。私にだってできる。『信頼』するのよ自分を) そう『信頼』だ...
  • アバッキオ-1
    ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、春の使い魔召還の儀式で一人の使い魔を呼び出した。 そう一人。一匹ではなく一人の人間を。 その男はハルケギニアでは見られないような、変わった衣装を纏っている男だった。 男は気性の荒い人間のようで召喚されたての頃は、よく命令を無視して行動していた。 ルイズの命を聞かずに自分の好きな行動をとり続け、食事抜きとされることは何度もあった。 しかしそれでも男はルイズの命令を聞くことはなかった。 業を煮やしたルイズは、何故自分の命令を聞かないのか。 自分は貴族でオマエは平民、自分は主人でオマエは使い魔だと言い放った。 そんなルイズに男は言った。 自分のリーダーはたった一人だけだと。 中途半端な自分を拾ってくれたリーダーの命令以外は聞く耳を持たないと。 何よりルイズが自分のリーダーとし...
  • 使い魔はゼロのメイジが好き
    使い魔はゼロのメイジが好き 第一話
  • L7 meets C-MOON-4
    「いいかね。今の君は半径2メイルの範囲をおかしくできます」 ルイズはコルベールの話を真剣に聞いていた。 今自分にできることはコルベールの言葉を逃さず聞くことなのだと思っているからだ。 この現状を打破するためにはとにかく縋るしかない。 「しかし一番初めにおかしくしたとき、つまり儀式のときのことだ。あれが初めておかしくしたときだな。とにかくあの時は半径200メイルもおかしくなった」 「ミスタ・コルベール」 ルイズはふと感じた疑問をコルベールにぶつけることにした。 「それがどう制御につながるんですか?」 「まあまあ、そう急がない。物事には何事も順序がある。それを飛ばして結果だけ見ても意味が分からないだろう?」 キング・クリムゾン! そんな声が脳内に響いたがルイズは軽く無視した。 「さて、なぜあの時は200メイルもおかしくしたのに今は2メイルだけだ。私は...
  • 奇妙なルイズ-12
    ルイズが魔法学院から抜け出して約十分。 町からも、街道からも離れた、ある貴族の別荘が見えた。 この別荘は、トリスティンの城から見て、魔法学院から更に離れたところにある。 別荘の主を『モット伯』だが、この別荘を『モット伯の娼館』と揶揄するものもいる。 森の中にある別荘は街道からも見ることは出来ない。 しかし、街道を通る行商人たちは、年頃の娘が女衒らしき男に連れられて、森の中に入っていくのを何度も見かけていた。 ドシャッ、と音を立てて、ルイズは森の中に着地した。 別荘の周囲は壁に囲まれており、忍び込むのは容易ではないと感じさせる。 そこでルイズは思考した。 『建物の大きさ、庭の形、衛兵の位置を、空中から見た限りでは、空からの侵入がもっとも確実だが、私は空を飛ぶことが出来ない』 …ふと、ルイズを目眩が襲う。 ブルブルと頭を振って、気を確かにしようと気合いを入れる。 ...
  • 奇妙なルイズ-13
    ミス・ロングビルは手鏡を見つめていた。 手鏡に映るのは自分の姿ではなく、トリスティン魔法学院の廊下、それも女子寮の廊下だ。 一通り見終わると、今度はルイズの部屋が映し出される。 理由は分からないがルイズの部屋には誰もいない。 ロングビルは手鏡を懐にしまうと、サイレントの魔法で足音と扉の音を消しながら、女子寮に向けて歩いていった。 ロングビルは、ルイズの部屋の扉に魔法が仕掛けられていないかを慎重に確認し、ドアを開けようとした。 だが、背後から扉の開く音が聞こえ、慌て手を引っ込めた。 「…ミス・ロングビル?な、何でこんな時間に」 開かれたのはキュルケの部屋、顔を出したのは、ネグリジェの上にマントを羽織ったキュルケだった。 幽霊騒ぎ以来、ルイズとタバサの二人を連れてトイレに行く習慣がついたキュルケは、予想外の人物が廊下にいたため、焦りを感じていた。 『微熱』どころか『情熱』...
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