ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「杖をとりかえしにいこう! その④」で検索した結果

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  • 杖をとりかえしにいこう! その④
    『杖をとりかえしにいこう その④』 あらすじ どういうわけかルイズの使い魔になっちったァ~ジョルノ・ジョバーナ 仲間たちとともに盗賊退治にでかけたのだ 色々あって杖をゲットしたものの、ゴーレムが強襲!! 出来もしないくせに飛び出したルイズにゴーレムの魔の手ッ ジョルノとルイズはダメージを追いながらも「破壊の杖」でゴーレム撃破!! と、思いきやゴーレムは無傷でした! どうする、ジョルノ!? (詳しい内容を知りたい人はまとめwikiにあるのでよかったら見てくださいすいません)  *** 「なんで……当たったはずなのに!」 確かに弾はゴーレムに命中した。 その証拠にゴーレムの腹の辺りにはそれらしいヒビが入っている。 だが、それだけだった。 ゴーレムは特に動きに師匠をきたしたわけでもなく、先ほどと同様緩慢かつ力強い動きで僕ら...
  • 杖をとりかえしにいこう! その①
    ゼロの使い魔ジョルノ編 杖をとりかえしにいこう! その① ぼくの名前はジョルノ・ジョバーナこと汐華初流乃。 何の運命の因果かこの奇妙な世界に飛ばされ、あまつさえある少女の使い魔(手下のようなものらしい)にされてしまった。 これでは夢もなにもあったもんじゃあない。日夜もとの世界に戻れるよう努力してるものの、手がかりはいまのところゼロだ。 いや、しいて挙げるとするなら以前シエスタを助けたときのあのエロ本か。 アレの存在でぼく以外に異世界に飛ばされる現象が以前にもあったと推定できるが……それ以上はわからない。 とはいえ、なんだかんだでこっちの生活も楽しんでいたりする。ルイズはやかましいし、キュルケはいつもぼくに付きまとって邪魔だが、 優しいシエスタさんもいるし、お金もギーシュから巻き上げているので基本不自由しない。 あのマンモーニはぼくがここに来たばっ...
  • 杖をとりかえしにいこう!
    杖をとりかえしにいこう! その① 杖をとりかえしにいこう! その② 杖をとりかえしにいこう! その③ 杖をとりかえしにいこう! その④
  • 杖をとりかえしにいこう! その③
    「ジョルノ、ジョルノォ……ごめ、ごめんなさい……私のせいで、ごめんなさい……ック、ヒック」 「ル、イズ……」 事態を理解していったルイズは、僕に手をまわしたままあやまりだし、ボロボロと泣き出してしまった。 よほどショックだったようらしい。ここまでなるとは本人も思っていなかったのだろう。 そういえば以前、あの好色マンモーニに不覚にもやられそうになったときも、彼女はこうして泣いてくれた。 憎まれ口しか叩かない彼女の顔は、いまや涙とか鼻水で、あるいは罪悪感と後悔の念でぐちゃぐちゃだった。 「大丈夫です……ルイズ……今、Gエクスペリエンスで部品を作り直しますから……複雑骨折なので…… すこし、治るのに……時間がかかるだけです」 「そ、そんなこと、い、い、言ったって……ヒック、痛いのは……痛いでしょう……」 「ルイズ……君は……」 「ジョルノ……ご...
  • 杖をとりかえしにいこう! その②
     *** 無事フーケの隠れ家に着いたぼくら一行。そこは一見ただの炭焼き小屋だったが、 用心して他の人たちを少し離れたところで様子を見させ、ぼくが家を調べることになった。 もし中にフーケがいたら、ぼくがおびき出し、出てきたところを全員が魔法でしとめる、というわけだ。 「(この家から生命エネルギーは感じない。中に人はいないようだな……特に隠れるところもなさそうだし)」 誰もいないことを知らせた後、念押しでタバサが魔法で罠の確認をしてから中に入った。 続いてぼくとキュルケが入る。ルイズは外で見張っていると言った。 彼女一人残すのは少し不安だったが、そこまで離れるわけでもないし、ミスロングビルもついているので大丈夫だろう。 「とりあえず何か手がかりになりそうなものを探しましょう。隠れ家だとしたら何か置いてあるかも……」 「それにしても埃だ...
  • ラ・ロシェールにて-2
    安心、不安 、感謝 、驚愕 、冷静、焦燥、 不思議 、幸福、幸運、 リラックス、緊張、 名誉 、尊敬 、親近感 、憧憬 、愛しさ 、欲望 、畏怖 、勇気 、快感、 後悔 、 不満 、無念 、嫌悪 、恐怖 、恥 、軽蔑 、嫉妬 、期待 etc... 感情と言っても様々なものがある。 感情とは人や動物が物事などに感じて抱く気持ちのことだ。 その中でも何か理不尽だと感じる出来事が起こったとき、あるいは納得できないことが起こったときなどに抱きやすい感情は怒りである。 怒りとは、何らかの不満・不平に対する感情的な反応であり、宗教では、怒りを人間の最もネガティブな感情と捉える。 キリスト教では、七つの大罪のひとつとされ、仏教では、怒りは人間を地獄界の精神状態に追いやり、死んだ後最悪の条件に転生すると考えられている。 そして行き過ぎた怒りはやがて憎悪へと変化する。 憎悪は...
  • 第二話 究極な使い魔 誕生
    究極の生命体とはッ! ひとつ 無敵なり! ふたつ 決して老いたりせず! みっつ 決して死ぬことはない! よっつ あらゆる生物の能力を兼ね備え しかも その能力を上回る! そして その形はギリシアの彫刻のように 美しさを基本形とする。 それが究極生物 アルティメットシング!! 深夜 自分の寝室で気持ちよくスースーと幸せそうに寝ていたルイズは 誰かの気配でぱちりと目が覚めた  普段は梃子でも魔法でも起きないルイズだが この日は違った なぜかはわからない まさに奇跡 「だ だれか いるのっ?」 何者かの気配でふと眼が覚めるルイズは小さく声を出した 気のせいであッてほしい生きた侵入者はいらない 死んだ幽霊はもっと嫌だけど 最近話題になっているという ある盗賊の噂を思い...
  • 見えない使い魔-14
    城にある小さな礼拝堂、そこでは結婚式の最中だった。キュルケにタバサ、 ンドゥールが客、ウェールズが司祭の役。 だが新婦であるルイズはどこかぼんやりとしたままでワルドの言葉を聞いて いる。ウェールズの言葉も耳に入っていない。両目は赤くはれ上がっている のは夜通し泣き明かしたからだ。 「ねえ、ダーリン」 キュルケが小声でンドゥールに話しかけた。 「いいの? このままで」 「別にかまわん。それに、ワルドが俺が思ったとおりの人間なら、じきにこ の場は崩壊する」 どういうことかはわからなかったが、キュルケは静かに杖に手を伸ばした。 タバサも黙ったまま同じ行動を起こす。 ルイズの目にはワルドが映っている。幼いころから憧れていた男、婚姻の約 束を交わした男、結婚しようと言ってくれた男。それは心から嬉しかった。 このおちこぼれの自分を好いてくれる...
  • 砕けない使い魔-4
    (…どうしてよ?  くやしかっただけなのに  私は、ただッ…) そろそろ気にしてもいいだろう 召喚した張本人は何をやっているのだろうか? ゼロのルイズこと、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 彼女はペタリ座って事態を静観していただけだったが 決して頭が空ッポなわけでもなかった ルイズは普段バカにされていた 魔法成功率ゼロ%だから「ゼロのルイズ」 なのにスゴク負けず嫌いな彼女は 今回の使い魔召喚でキュルケのハナをアカしてやろうと決意していた それが「鳥の巣」である まあそこまではよかった よくないがよかった まさか自分がいきなり殴られてブッ飛ばされるとは思ってもみなかったのだから そして今、呼び出したあの使い魔が他の皆の使い魔やキュルケをキズつけている よくはわからないが痛そうだ 骨が折れてるかも...
  • 第一話「痛くて甘くて優しくて」
    真っ暗な闇の中、女の子の側から逃げていくモノがある。 「まって………逃げないで……」 女の子は懇願するが、それを嘲笑うかのようにドンドン離れていってしまう。 「……し…し。…へ……ん………………………た……いです!」 遠くから、別の声が聞こえる。 正直言って邪魔だった、プリンが追いかけられない。 「ダ……す、ミス・……リエ…ル。ど…に隠れ…いたか……わ…らないが。…が呼び出…た以上は、その…は君の……魔になって……わなければなり…せん」 「そんなぁ………」 うるさいなぁ………ぷりん、ぷりん………、待ってよぉ、まだ食べてない開けてない匂いもまだ嗅いでないのに……。 「……わかり…した。我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」 掴まないで、どいて、おいかけられない、つかまないで、どいてったら、どいて、プリン、どいて、プリン、プリン。 「プリ...
  • ねことダメなまほうつかい-3
     ルイズとギーシュの目的地であるアルビオン王国は空にふわふわ浮かんだとても大きな島にあります。  どのくらい大きいのかというと、ルイズたちの国の半分くらいの大きさです。  この島はアルビオン王国にちなんで浮遊大陸アルビオンとも呼ばれています。  この大きな島は雲より高く浮かんでいますので馬では決していけません。  まずふたりは船に乗るためにラ・ロシェールという小さな港町に向かうことにしました。  その小さな港町は谷にかこまれた山の中にあります。  どうして、ラ・ロシェールは山の中にあるのに港町と呼ばれているのでしょうか?  その理由は町にある天をつくようなとてもとても大きな木にありました。  この大きな木はいまでは枯れてしまっているのですが、その木の大きな枝に空を飛ぶ船がとまるからです。  空を飛んでも船は船です。  こういった理由でラ・ロシェールの港町と呼ばれているの...
  • 味も見ておく使い魔-4
    学院長室は本塔の最上階にある。トリステイン魔法学院の学院長を務めるオスマン氏は、白い口ひげと髪を揺らし、重厚なつくりのセコイアのテーブルにひじをつきながら、ミスタ・コルベールの報告をさもめんどくさそうに聞いていた。 「オールド・オスマン。あの『ロハン』という平民。私は危険だと考えます」 「彼は『不思議な能力』を持っています。どうやら、召喚時にミス・ヴァリエールの記憶を読んでいたように思えます」 「どういうことじゃ?」オスマンの目に、よぼよぼの年寄りとは思えない光がやどった。 このじじい、もとい、この老魔法使いはやるときはやるのである。 やらないときはミス・ロングビル相手のセクハラしかしないが。 「はい、彼が召喚されたとき、彼は空中に『人影のようなもの』を出現させていました。それを見たミス・ヴァリエールは、顔の部分が本のようにぱらぱらとめくれるようになって気絶していました。それを...
  • L・I・A 第09話
    第09話 イタリア料理を作らせにいこう!⑦ 「良い匂い・・・・」 本当に良い香りであった。 体力的にも精神的にも疲れきった体は、安らぎを求めて本能のままに足を運ぶ。 門を抜け、本塔に並ぶ程の大きな建物、アルヴィーズの食堂方面に向かっていく。 その過程で何が起ころうとも彼の者達が出会うのは必然か? 伝説は引かれ合う・・・・ 「取リ敢えズ、今回はコレで終ワリにシヨウかと思ッテいましたガ、ソウデスネ、何かデザートでモ作って来マショウ」 それを聞いてオスマンとマルトーの二人がベネッ!と言わんばかりに歓声をあげる。 「ア、仗助サンや他の方々の分モ作りますヨ」 微笑みを浮かべながら戻っていくトニオ。 「トニオさん。俺の分もスか?」 仗助が訊ねる。以前、億泰と共に彼の店を訪れた時(恐らく彼らがトラサルディー開店後初の客)は億泰だけがウマいモノ...
  • アンリエッタ+康一-3
    「ふ、はぁ~~~…」 アンリエッタはあくびを噛みころしながら、今日起きたことを思いかえしていた。 自分が召還した使い魔、コーイチ。 平民の者にしては姫である自分を前にしても落ち着いていて、優しそうな「いい人」だった。 そのコーイチは自分とは別の所で寝たいそうで、アンリエッタはかまわないと言ったのだが別の部屋に行ってしまった。 メイジの実力を見るには使い魔を見よ。 この言葉通りならばアンリエッタは自分がメイジとして落ちこぼれなのではないかと思う。 それを考えるとコーイチは悪い人間ではないが、少しだけ憎たらしく見えるような気がした。 しっかりと準備をして召還の儀に望んだはずなのだが…。 そんなことを考えながら、まだ残っている書類仕事を片付けるため頭を回転させ始める。 ギィィ……… 不自然に、ゆっくりと、きしむような扉の開く音。 いつもなら必ずノックがあ...
  • 貴族らしく死ね その②
    貴族らしく死ね その② ギーシュが芝居がかった仕草で腕を組み、青ざめた表情のシエスタを見下ろ している。 取り巻き連中は、野次馬根性丸出しで見つめているものもいれば 少し哀れむような目で見ているものもいるが、誰もが傍観を決めこんでいる のか、成り行きを見つめるばかりだ。 「ちょっと、なにみっともないことやってんのよのよギーシュ!」 「『ゼロ』のルイズは黙っていたまえ」 ギーシュを非難するルイズだが、ギーシュの取り巻き連中の間にに広がった 笑いの波にうつむく。 そのとき、ミスタが弾丸の装填されたリボルバーを片手に握り 取り巻きをかき分けてギーシュとシエスタの間に割り込んだ。 「なんだ、貴様は?」 「ミ、ミスタさん?」 ギーシュの顔に浮かんでいた疑問の表情が軽蔑のそれに変わる。 「なんだ…『ゼロ』のルイズが召喚したとか言う平民か。何の用だ? 無礼だ...
  • 使い魔は手に入れたい-9
    ルイズの話しによれば今日は学院全員の生徒は部屋にいなくてはいけないらしかった。 理由は聞かされていないそうだ。 こんなことは初めてだとルイズは言っていた。心当たりも無いらしい。私にはあるがな。 というかここで働く平民なら大抵知っているだろう。失踪した教師と生徒、現場と思われるところにあった大量の血溜まり。 だれがどう考えても事件じゃないなんて言える奴はいないだろう。 そして何らかの事件を考慮して生徒たちが巻き込まれないように隔離しとくのは当然かもしれないな。 この学院にいる生徒はみんな貴族だ。何かあってからじゃ遅いからな。 でもやっぱり平民は普通に仕事してるんだよな。平民だからどうなっても良いんだろう。 平民なんて一人二人いなくなったって補充できるからな。 何処からか鐘の音がなる。なんだ? 「昼ごはんの合図よ」 それが顔に出ていたのだろう。ルイズ...
  • 使い魔は今すぐ逃げ出したい-15
    崖の上から何やら声が聞こえてくる。よく聞かなくてもわかる、悲鳴だ。 上で何かあったのだろう。多分この羽音と関係しているに違いない。敵は矢を空に放ち始める。 そして暫らくすると崖の上で小型の竜巻が起こる。 「おや、『風』の呪文じゃないか」 ワルドが呟く。そして崖の上にいた敵は無様にこちらに落ちてきた。それを見て剣を収める。敵は複数の男たちで、どう見ても貴族ではない。 敵を観察していると、 「シルフィード!」 と驚き叫ぶルイズの声が聞こえた。上を見ると月を背にドラゴンが見えた。何だか見覚えがあるような気がするな? ドラゴンがこちらに近づき地面に着地すると背からなんとキュルケが飛び降りてきた。ドラゴンの背を見るとタバサも乗っている。 そうだ、このドラゴンはタバサの使い魔だったな。しかしタバサ、何故パジャマ姿なんだ?本人はそれを気にした様子もなく本を読んでいる。...
  • DIOが使い魔!?-59
    「……一体、これはどういう事だ?」 場所は『女神の杵』亭の中庭。 かつては貴族たちが集まり、トリステインの王が閲兵を行ったという練兵場跡で、ワルドはDIOと向かい合っていた。 しかし、ワルドが決闘に備えて緊張した趣であるのに対し、DIOはいつもと変わらない佇まいである。 何よりの違いは、DIOの放つ空気だった。 決闘などする気など全く感じられない、緩かな雰囲気。 その代わりに、DIOの隣に立つ一人の少女が、全身に闘気を纏わせているではないか。 これでは、まるで少女の方が決闘に臨むかのようである。 「ワルド、来いって言うから来てみれば、そのメイドとチャンバラする気なの?」 思ったことをそのまま述べたのは、ルイズであった。 彼女はこの決闘の介添え人として、ワルドに呼び出されたのであったが、 早い時間に起こされた彼女は、機嫌がよろしくなかった。 ...
  • 使い魔は天国への扉を静かに開く-6
    その能力、『ヘブンズ・ドアー』によって本に変えたタバサを、露伴は真剣な眼差しで見つめていた。 ガリア。王族。エルフ。母親。人形。雪風。北花壇騎士団。ガーゴイル。使い魔。幽霊。はしばみ草。キュルケ。読書。 風韻竜。シルフィード。王都リュティス。プチ・トロワ。トライアングル。イルククゥ。イザベラ。風の妖精。ジョゼフ。 そよ風。グラン・トロワ。親友。エルフの毒。ヴェルサルテイル宮殿。シャルロット・エレーヌ・オルレアン。 父を暗殺され、母は自分をかばってエルフの毒を飲んで心を蝕まれている。 王家としての名を剥奪され、ガリア王国の汚れ仕事を一手に担う、存在しない『北』の名を持つ騎士団。 そんなタバサの記憶を、露伴はどんな気持ちで読んでいるのだろうか。 タバサの過去を、記憶を。一体どんな気持ちで。 「………『今起こったことは全て忘れる』………と」 「………っ」 ...
  • ゼロのパーティ-9
    食事が終え、おのおの休憩を取り始める。 衛兵の仕事は、当番制だ。 次の当番時間は夜になるということで、一同は仮眠を取るため、奥の寝室へと消えていった。 僕だけは、皆が起きてくる頃には授業も終わっているため、今日の分の衛兵としての仕事はこれで終わりだ。 掃除ぐらいしかした覚えがないのだが。 だったら、別にここに授業が終わるまで居続ける必要もないだろう。 というか、血管針カルテットには悪いが、あまりこの悪臭漂う部屋に長居はしたくはない。 一応、ルイズの従者ということにもなっているので、今、中庭を歩いても咎められはしないだろう。 今の内に、貴族達の顔を覚えておくのも良いかも知れない。 「それでは、僕はヴァリエール嬢の護衛に戻ります」 「おう……。胸当てだけは外しとけよ……」 「それと……槍の整備も忘れるな……」 そういって、彼らは仮眠室へと消えていった。昨日の騒ぎの...
  • 味も見ておく使い魔 第五・一章
    トリステインに午後の日光が差し込む頃。 学院付きのメイド、シエスタはルイズとタバサ、キュルケと敷地内にてばったりと出会っていた。 「タバサさん、ルイズさん。お二人とも、キュルケ姉さまに胸成分が吸い取られています!」 キュルケの時が止まった。 「……は?」 「な?」 「なんですって!!!」 ふたりのちっこい背の子供が声を揃える。例の蒼とピンクの髪の子のことである。 「解説します!  キュルケ・フォン・アウグスタ・ツェルプストーは、親しくなった間柄の、他人の  胸囲と身長成分を、自分と同じかそれより下の水準にまで吸い取る能力を持つので  すッ!」 「なに言ってるのか全然わからないわ!」そういうキュルケとは裏腹に。 「それで、どうなるの? 教えてシエスタ!」 そう叫んだルイズと、タバサはシエスタの視線に釘付けになっていた。 シエスタはコホンと咳払いをした。 ...
  • D0C-06
    アルヴィーズ大食堂 「アンタ何してんの?」 「何と言われてもな・・・デザート配ってる」 自分の使い魔であるファニー・Vを外に待たして、昼食を済ませ、 デザートを心待ちにしていたルイズは他のメイドに混じってデザートを配っていたファニーを見て 軽く混乱していた 「質問を変えるわ、なんでデザートを配ってるの?」 「ああ、個人的な理由だここの使用人たちにちょっと世話になってな、 その恩返しだ、と言っても君に迷惑はかけないから安心してくれ」 そう言って大統領はルイズのテーブルにデザートを置いて踵をかえして行ってしまった 何かを言う前に立ち去った大統領にルイズは不満げだがデザートを食べていくうちに機嫌は戻っていく (やれやれ、食事を奢ってもらったなんて言ったらお目玉くらいそうだし、逃げるに限る) 大統領がルイズの席から離れた場所でデ...
  • 味も見ておく使い魔-2
    味も見ておく使い魔-2 「おい、起きろ」 ベロ変態のほうの使い魔に起こされる。 「うぅん…もうちょっと寝かせて…」 「隣の部屋からきた赤い髪のメイジはもう食堂に言ったぞ」 その言葉に意識が突然ハッキリし、ガバッと身を起こす。 「キュルケにあったの?何話したのよ!答えなさい!」 「いや、ただの雑談だ。それと『平民を召喚した君』をからかいにこの部屋に来たようだから、丁重にお引取りいただいた」 「あら、そう」 「ところで、部屋にできた穴は一応ふさいでおいたが、あくまで応急処置だからな。 すぐに誰かに頼んで本格的に修理してもらったほうがいいだろう」 辺りを見回す。壁に穴が開いていないし、バラバラにしたはずの家具もある程度元通りになっている。 床もきれいに掃き清められているようだ。 案外根はいい人なのかもしれない。 「ところで、ロハンはどこにいるの?」 「夜が明ける...
  • 風と虚無の使い魔-30
    「いざ進めやギーシュ!めざすはヴァルダンテ♪」 トリステインの南方目指し、馬を駆る 「ねえ、なんでこいつがいるのよ、キュルケ」 ルイズがため息をつく。 「説明しよう!ギーシュは宝探しなどという面白そうなことに関しては 鋭い嗅覚を持っているのである!」 「要するにあんたが勝手についてきたわけね、このアカポンタン」 「まあそうともいうね」 「じゃあ帰りなさいよ、一応私のためなんだから」 「なにも成果を得ずに帰ったらおしおきされちゃうじゃないか!」 「誰によ誰に」 「まあまあ、ミス・ヴァリエール、いいじゃないですか」 シエスタが宥める。 「さすが、美しい女性は僕のことをわかってくれるな!ハハハ!」 「シエスタ、こんな奴かばうことないわよ、 まあシエスタがそう言うなら許してあげるわよ、感謝しなさい」 キュルケが地図を開いて先導する。 「えーと、まずはここから東に1...
  • ドロの使い魔-20
    「貴様・・・一体・・・?」 ワルドが呟く。 “遍在”を壁の中から貫いた腕は、ずるずる不快な音を立てながら全身を現した。 「よお、久し振り・・・うお?」 今殺したはずのワルドが跡形も残らず消滅し、目の前にもう一人ワルドが居る。 しかも何故か足元にルイズが倒れている。 何がなんだかわからねえ。 「なんなんだよ・・・おまえは・・・? それによお、ルイズはなんで倒れてるんだあ。」 ワルドは歪んだ笑みを浮かべ、距離をとりつつ首を捻った。 「何を言っているんだ、ガンダールヴ。主人の危機が目に映ったのではないのか? ・・・いやそんなことより、貴様こそ何者だ、何処から出てきた?」 ワルドが見えたのが印のせい?・・・なんつう不快な能力だ。 「オレが何者かなんて、こっちが知りたいぐらいだぜ。 それとよお、別にオレはルイズを助けにき...
  • サーヴァント・スミス-8
    ゴーレムの腕に、小さい切り傷が作られた。 まずは、ナランチャが囮になって弾幕を張りつつ後退。 後衛のキュルケとタバサが得意な攻撃魔法で応戦するが、全く効果がない。 崩した所で急激に回復していく。 あれにも精神力が要るのだろうか、そんな事を考える暇は、ない。 横っ飛びでステップを踏みつつ、軽やかにゴーレムの重い拳を避ける。 しゃがむと、『20メイル』の巨体からは若干攻撃が当たりにくくなる。 デルフリンガーを持ってアップした身体能力でゴーレムの隙を見出そうと、ギラギラと眼光を放つ。 「……前より、小さい?」 疑問を掻き消す、地面が抉れるほどのパワーを持った鋭い拳による殴打。 コンパスを模した動きで旋回し、勢いのままにデルフリンガーで切りつける。 それを蚊に刺されたようにさえ感じないゴーレムは、感情を表すことのない土の顔を剥き出...
  • 偉大なる使い魔-39
    「ワルドッ!」 ワルドがいつの間にか部屋の隅に立っていた。 「久しぶりだね、僕のルイズ」 この場にワルドがいるということは。 「プロシュートに、この場所がバレてしまっている!」 キュルケとタバサが杖を構え。ギーシュとモンモランシーが身を寄せ合った。 「大丈夫だよ僕のルイズ。彼は今、上にいるからね。テッペンから徹底的に 荒しまくってやると言ってたかな」 ワルド・・・わたしがここにいるのは偶然。待ち伏せはありえない。 「どこから入ったの?」 「勿論そこのドアからだよ、ちゃんとノックもしたさ。返事は聞かなかったけどね」 おどけた仕草でワルドは答えた。 「サイレント」 タバサが杖を構えながら呟いた。 「ご名答」 ワルドが薄く笑う。 「何時からそこにいたの?」 話している間ずっと気が付かなかったなんて。 「残念ながら話の終わりの...
  • 奇妙なルイズ-13
    ミス・ロングビルは手鏡を見つめていた。 手鏡に映るのは自分の姿ではなく、トリスティン魔法学院の廊下、それも女子寮の廊下だ。 一通り見終わると、今度はルイズの部屋が映し出される。 理由は分からないがルイズの部屋には誰もいない。 ロングビルは手鏡を懐にしまうと、サイレントの魔法で足音と扉の音を消しながら、女子寮に向けて歩いていった。 ロングビルは、ルイズの部屋の扉に魔法が仕掛けられていないかを慎重に確認し、ドアを開けようとした。 だが、背後から扉の開く音が聞こえ、慌て手を引っ込めた。 「…ミス・ロングビル?な、何でこんな時間に」 開かれたのはキュルケの部屋、顔を出したのは、ネグリジェの上にマントを羽織ったキュルケだった。 幽霊騒ぎ以来、ルイズとタバサの二人を連れてトイレに行く習慣がついたキュルケは、予想外の人物が廊下にいたため、焦りを感じていた。 『微熱』どころか『情熱』...
  • DIOが使い魔!?-12
    --夢、夢を見ていた。私は相変わらず『ゼロ』で、他人にバカにされてばかりだったが、夢の中の私は、虚勢こそ張るものの、現実の私と違って、いつだって明るくて前向きだった。 現実の私はいつだって暗い意趣返ししか考えていなかった。 夢の中の私は『サモン・サーヴァント』で平民を召喚していた。 自分と同年代の男の子に、恥ずかしがりながらキスをする私。 冷やかされる私。 腹いせに男の子に八つ当たりする私。 キュルケに言い寄られた男の子に意地を張る私。男の子と一緒に冒険をする私。 男の子に抱きかかえられる私。 ………幸せそうな私。 私私私私私――――――!!! 全ては起こり得なかった泡沫でしかないことが少し悲しい。 ルイズはその有り得なかった可能性に背を向けて、今間近に迫る現実に足を踏み出した。 「…………ぅ、あ…」 酷く体がだるい。 再び意...
  • slave sleep~使い魔が来る-15
    アヌビス神① 「驚いたよ。これでも僕はなりすますための特訓は多くつんできたんだけどね。」 金髪の青年は特に悪びれたそぶりもみせず、ただ「してやられた。」と言った感じの表情だった。 「ずいぶんとあっさりしてるな。オレはもしかしたらおまえの敵かもしれないんだぞ? そんなマネができるのは戦闘経験が浅いひよっこかそれとも・・・。」 周囲の空気に緊張が走る。だがそれを感知できたのは二人のそばにいたイルククゥのみッ!! 「オレが敵でも問題なく切り抜けられるよほどの自信がある、と言った所か?」 「そんなところ・・・・だね。」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・。 しかしブチャラティは落ち着き払った顔で言う。 「まあ、安心しろよ。オレは敵ではない。と言っても信用できないのなら名乗らなくてもかまわない。」 「そうか…。助かるよ。こっちもあまり名を...
  • ジョルノ+ポルナレフ-16
    …あ、ありのまま今起こったことを話すぜ。 わ、私は『土くれのフーケ』を捕らえる任務に参加して、『土くれのフーケ』が誰かわかっちまったからそいつを撃退した。 だが私は『土くれのフーケ』が目覚めるのを待って『土くれのフーケ』にごめんなさいした。 な、何を言ってるのかワカラナイと思うが、私にも何が起こったのかわからなかった。 これも全て『土くれのフーケ』の罠だとか私の正直さが悪いとかそんなチャチなもんじゃねー! 男と女の間に横たわる深くて広い川の存在を味わったぜ! 対岸は見えそうだが、今は流れが速すぎて渡れそうにねぇ…その事は、マチルダお姉さんに同情的なルイズ達を見ればよくわかるぜ。 ここにジョースターさんがいれば、私をからかいつつもマチルダお姉さんを罠に嵌めてくれただろう。 『土くれのフーケ』ことマチルダお姉さんはもう冷静にこの状況を理解したらしく、そう考えて自分を...
  • 使い魔は手に入れたい-7
    「シエスタ」 「はい?」 「細長い紐って持ってないか?ある程度長さがあればいいんだ。もしあったらくれると助かるんだが」 唐突にそうシエスタに話しかける。 「わかりました。少し待っていてくださいね」 シエスタは当然のことで目をパチクリさせていたがすぐに笑顔で答えると部屋を出て行った。便利だ。 何故突然紐を欲したかというと暇対策のためだ。 それとシエスタを追い出すためでもある。いい加減五月蠅かったしな。どうでもいいことをよくあんなに喋れるな。 さて、このうちに服でも着替えるか。服を脱ぎ捨てパンツだけになる。 昨日ルイズが持ってきた服に手を掛ける。そのとき、 「ヨシカゲー。調子は……」 ドアを開けルイズが入ってきた。しかし凍ったかのように動きを止める。 『ザ・ワールド!ルイズはとまる』 私とルイズは暫らく見つめあった後が、ルイズが勢いよくドアを...
  • 使い魔ファイト-26
     キュルケは褒められた。もんのすんごく褒められた。  三十メイルもあるゴーレム相手に一対一で圧勝するっていうくらいだから褒められるに決まってる。  褒められるだけじゃなく、使い魔に関していろいろと質問攻めにされたらしい。自慢してた。  「シュヴァリエ」の爵位ももらえるということで、これ以上ないくらいの有頂天だった。ふんっ。  タバサも褒められた。こっちもかなり褒められた。  各地を賑わせた大泥棒・土くれのフーケを捕まえればそりゃ褒められるわよ。  「シュヴァリエ」の爵位はすでに持っているとのことで、精霊勲章が授与されるらしい。  すでにシュヴァリエだったっていうのはスゴイわね。人は見かけによらないわ。  モンモンランシーもちょっとだけ褒められた。ヨーヨーマッがマリコルヌを助けたからね。  助ける以外の意図があった気もするけど、それはこの際見なかったことに...
  • L・I・A 第04話
    第04話 イタリア料理を作らせに行こう!② 「ま、マジにトニオさんスかぁ!?」 トニオ・トラサルディー。 若きイタリア人コックであり、仗助たちの住む杜王町に自身の店『トラサルディー』を構える。 自身の求めるものの為世界を渡り歩き、体に良い料理を日々作り続ける。 ただこれだけを聞けば、なんてことはない只の優秀なコックであろう。 だがッ!彼はどの他のコックよりも一味違っていたッ!何故ならッ!彼もまた『スタンド使い』なのであるッ! 『パール・ジャム』 それが彼のスタンドだ。能力は、彼の料理を食した者の『身体の異常を治す』事ッ!仗助のクレイジー・ダイヤモンドでは為し得ない人の『体内』の異常を治す事が出来るのだッ! 「ソウですヨ。仗助サン。あなたの知ってル、トニオ・トラサルディーですヨ」 ニコッ 笑みを浮かべるトニオ。仗助は心から安堵した。信...
  • interval 31.5
    interval 31.5 「アニエス隊長」  トリステインの王宮の廊下を歩いていたアニエスはその声に足を止めて振り向いた。 「どうした?」  声の主はアニエスが隊長を務める銃士隊の隊員の女だった。 彼女でなくとも、女王の身辺警護を主な任務とする銃士隊の隊員は全員が女性という異例の形を取っている。 「あ、あの、治安強化の件でトリスタニアの警邏隊との連携や増員の書類なんですけど・・・・・・まだ隊長のサインをいただいていなくて・・・・・・」  隊員は抱きかかえるようにして書類を持っていた。アニエスはそれを見てすまなそうに言う。 「ああ、すまない。迷惑をかけてしまったな」 「い、いえいえ!だ、大丈夫ですから!」  緊張した様子の隊員は必至に手を振って問題ないのをアピールしている。アニエスもその必至さにたじろぎながら答えた。 「そ、そうか・・・・・・そうだな」  呟く...
  • ゼロの来訪者-24
    「おう、聞いたぜ兄ちゃん!貴族にケンカ売ろうなんて、大した度胸じゃねえか」  育郎をモット伯の所にまで案内するよう命じられた、如何にもベテランといった容貌の衛兵が、感心したように話しかけてくる。 「しかも女の為だって?あのおっさん、俺らも呆れるほどのドスケベだからな。  そりゃ兄ちゃん、押しかけてきて正解だぜ」 「んなに酷えのか、モット伯てぇのは?」 「あん?こりゃインテリジェンスソードか?変わったもん持ってるな兄ちゃん……」  育郎の背中のデルフをじろじろ見る。 「にしても……ほかに剣はなかったのか?ボロすぎるだろ、錆びも浮いちまってるし」 「……こう見えてもいい奴なんです」 「相棒、ボロって言われた事のフォローにはなってねえぞ」 「え?いや……」 「おもしれえ奴らだな……なあ、兄ちゃん」  それまでどこか楽しげだった衛兵の顔が、唐突に真剣なものに変わる。 「相...
  • 見えない使い魔-12
    翌日、ワルドたち一行は山を登り、船に乗り込んだ。途中、ンドゥールは山 の港、空飛ぶ船、浮遊大陸アルビオンに驚いていたが、まあそういうことな のだろうと一人納得していた。料金はキュルケとタバサ、のおかげで予定以 上の額を払うことになったが問題はなかったようだ。 六人は一室を借り切って、これからのことを話し合った。 「まずアルビオンに着いてからだが、真正面から城へ入ることは不可能だ」 「でしょうね。いくらこっちがトリステインからのものって主張しても追い 返されちゃうわ。もしくはその場で切り捨てられるなんてことも」 「か、勘弁してくれよ」 ギーシュがぶるると身震いした。 「だから、僕たちがするのは――」 「伏せろ!」 ンドゥールがワルドの声を遮って叫んだ。直後、船体を大きな振動が襲った。 「な、なんなの!?」 「どうやら賊のようだ。いまのは...
  • 第六話 【行進曲は高らかに奏でられる】
    静まりかえっていた……。 もう誰も声をあげなかった。うめき声すらあげなかった。 キュルケも…その隣にいる青髪の少女も… 給仕していたシエスタも… そして…”彼”の主人であるルイズさえも…… 彼女らの耳に聞こえてきたのは まだ荒い息づかいをしているフーゴの呼吸音と ギーシュの顔から流れ、シーツを伝わって落ちていく 『血』の音だけだった… 『紫霞の使い魔』 第六話 【行進曲は高らかに奏でられる】  フゥゥーーー…… 深い呼吸音。そして…『悪魔』がゆっくりと顔を上げた。 『平民』が『貴族』を殴り殺すなど、あっていいはずがない! まさしく、狂気の沙汰だ…。少なくとも生徒たちはそう思った。 『悪魔』の顔は無表情で何の感情も読み取れなかった。 ゆっくりと…彼は周囲を見渡した。 目を向けられた者は小さく悲鳴を上げて、テーブルの下へ隠れ! これか...
  • 第五話 サーレー君とボーンナム君よ:中章 固定と風と土と(後編)
    「おい!!豚ぁ!!早く風のバリアを張れ!!」 「ひっ、わ、分かったよ・・・・。」 マルコルヌが杖を取り出しながらサーレーに向けて風のシールド魔法をかける。 「ふん。そんな魔法で何とかできるほど俺たちは軟じゃない・・・・。」 プラントが後ろに飛び、距離をさらに開けると次の攻撃態勢に入る。その間にジョーンズがサーレーとの間を詰め、長ナイフによる斬撃でサーレーを圧倒する。 その隙に後ろのプラントとペイジが呪文を完成させ攻撃に入る。 「エアハンマー!!」 「ウォーターショット!!」 二つのラインクラスの攻撃がサーレーに吸い込まれるように向かう。 誰が見ても完璧なコンビネーションだった。おかげでクラフトワークで殴る暇さえない。 「クラフトワーク!!防御しろ!!」 彼の後ろの守護神が彼の前に立ちはだかり水の弾丸を弾く。そしてマルコルヌの防御呪文により風の衝撃が空中で霧散する。 ...
  • 第六章 土くれと鉄 ~あるいは進むべき二つの道~-2
    朝の光を感じて、ルイズは眼を覚ました。眠い眼をこすりながら身体を起こす。 そこで違和感に気づいた。リゾットはどうしたのだろう? リゾットを使い魔にしてから、彼が寝坊したことは一度もない。 毎朝、最初に見る顔がないと何か落ち着かない。そう思ってルイズが見ると、リゾットは定位置に座り、まだ寝ていた。非常に珍しい。 リゾットがここに来てから、ルイズは彼の寝顔を見たことがないくらいなのだ。 「使い魔がご主人様より遅くまで寝てるなんて…」 ぶつぶつ言いながらベッドから降りようとして、ルイズは顔をしかめた。 だいぶ治ったが、まだアヌビス(という剣らしいと後で聞いた)に操られた時の筋肉痛が残っているのだ。 最初はもっと酷かった。歩くだけで激痛が走り、何度も泣きそうになった。だが、その痛みは仕方ないと受け入れた。 悪くすれば筋肉痛どころか永遠に意識が戻らず、殺人鬼になってい...
  • 味も見ておく使い魔 第六章-02
    女子学生寮において、倒れている露伴に近づく者がいた。ドッピオである。しかし、彼の足元はふらついている。足元がぎこちない。右手には蛙をつかみしゃがんでいた。 「とぅるるるる……」ドッピオはつかんだ蛙に向かって話しかける。 「ボス。露伴とブチャラティのスタンド能力を完全に把握しました。ブチャラティはスタンド能力を失ってはいないようです。さらに、おおよそですが、トリステインの虚無の使い手の魔法能力を推測することができます。こちらはあまり系統に対する進歩が見られません」 『よくやった。私のドッピオ……』 「露伴のDISCをGetしますか?なかなか強力のようですから」 『やめておけ、ブチャラティたちに対しては、こちらの手はできるだけ未知のままにしておくのだ』 わかりました、ボス」 『後は、だ。ブチャラティたちに我々の能力の正体をできるだけ知られずに、我々独自の目的を達成するのだ。今回ジ...
  • ゼロと使い魔の書-07
    ゼロと使い魔の書 第七話 広場には既に観衆が集まっていた。ギーシュの取り巻きだけではない。全員入れれば数十人はくだらないだろう。 これから殺し合いが始まるというのに、それを見物しようという神経は理解に苦しむ。果たして、最後まで見とどける覚悟があるのだろうか。 「ほう、逃げずに来たか」 向こうから声をかけてきた。黙っていると、無視された事が頭にきたのか、憎憎しげな視線を一瞬こちらへ向けた。 「諸君、決闘だ!」 ギーシュが声を張り上げる。 それに応える観衆。純粋にこれから始まるショーに期待しているという表情だ。 もしかすると、貴族が平民を手打ちにするところを見物するというのはそう珍しい事でもないのかもしれない。だとしたらろくでもない世界だ。 「僕はメイジだ、だから魔法を使わせてもらう」 ギーシュが何事かを呟き、薔薇の造花を振る。地面から深緑色の人形が生えてきた。 ...
  • 使い魔ファイト-9
    朝起きて、頬に生まれかけたニキビを見つけた。  これは幸運の報せなのか。それとも不幸の前兆なのか。それを考えるだけで胃が痛い。  窓を開けて新鮮な空気を入れる。心地よいはずの風が、なぜかとても冷たい。  予想以上に緊張している自分に気づく。おっぱいおっぱいおっぱい。ダメだ、緊張が解けない。  あきらかに昨日の儀式よりガチガチしてる。  だってね、完全ないかさまじゃないにしても、かなりドラスティックな方法をとるわけじゃない。  そりゃ緊張もするっていうのよ。相変わらずミキタカは涼しい顔してる。こいつばっかりは本物だ。 「よく晴れた。本日も召喚日和だね」  みんなが休んでいる状況でわたし達だけが呼び出されているということに緊張する。  先生とわたしとミキタカ、三人だけで召喚の儀式をしなければならないことに緊張する。  コルベール先生の軽口さえもわたしを緊張させる。  要す...
  • 第三話(19) 過去からの復讐人形
     第四話(19) 過去からの復讐人形 ここはシルフィードの背中の上。 ラグドリアン湖の付近にあるタバサの実家から、 仇であるガリア王ジョゼフのいるヴェルサルテイル宮殿に向かっているところである。 そこで二人は、宮殿についてからのことを再度確認をしている。 特にその中で行動として重要な、復讐の前に王位を継承すること。 初めのうち、タバサはジョゼフを殺害して、王座を奪うものだと思っていた。 しかし、打ち合わせの内容を聞いて、それはジョゼフから正当な手順を踏んでの継承であることを認識した。 ただその具体的方法をプッチは話さない。 タバサは、あの伯父王が自分に王位を継承させることは、 普通に考えてありえないことではあると思ったが、何らかの方法があるのだろうと口を挟まなかった。 けれどもそのことに、表情にあらわれない程度に少しばかり落胆した。 な...
  • 一章十四節~使い魔は上を向いて立ち上がる~(前編)
     宝物庫を出たルイズたちは、いったんそれぞれの部屋に戻って簡単に身支度を済ませ、運ばれてきた食事をとった。そしてすぐに学院を発った。無論、徒歩ではなく馬車である。手綱は、フーケの小屋を知るロングビルが握った。  馬車と聞いて、リキエルは童話の挿絵などにあるような立派なものを想像していたが、実際に馬車回しに出ていたのは、見た目に粗末な一頭立ての四輪だった。屋根も幌も、ろくに座れる席すらもないような代物で、いっそ馬に荷車を引かせたようだった。  しかも『固定化』をかけられずに長く放置してあったとかで、あちこちが傷んでいる。縁の部分などは背をもたせかけるとびっくりするくらい軋むし、乗る前にちらと目をやった心木は、わずかに歪んでいるように見えた。屋根がないのは、突然の襲撃を考えて見渡しがきくようにとのことだが、どうも別の不安を煽られる。  そんな馬車の上で、めいめいは好き勝手にしている。憮然...
  • 反省する使い魔!-13 後編
    時は流れ夜、眩しい夕日の光もとうの昔に沈んでいき 空に浮かぶ二つの月が神秘的な輝きを発している。 そんな月の光に浴びながら、音石は目を覚ました。 医務室を後にしたあと、特にやることもなかったので 部屋に戻り昼寝をしていたのだ。当然藁の上で。 「あーあ……、ヒデェ中途半端な時間に起きちまったな…」 確実に狂ってしまっている自分の睡眠の習慣に頭を抱える 外の静けさから考えて、学院の生徒たちもとっくに夕食を終え 部屋に戻って寝静まり始めているくらいの時間だろう。 少し遅くはあるがシエスタに頼んでメシを恵んでもらおうかなと考えていると 壁に掛けてあったデルフリンガーが突然話しかけてきた。 ついでにその隣では音石のギターが掛かっている。 「気分が最悪のお目覚めだな相棒、どうだ気分は?」 「てめぇ自身が最悪だって言っといて喧嘩売ってんのかコラ」 「冗談だよ...
  • ゼロのパーティ-15
    過酷な状況であっても、目を閉じれば、否応なしに眠りの世界へと誘われる。 廊下で毛布にくるまって、既に1時間。 ようやく僕の意識も眠りの世界へつこうとしていた。 ちなみに隣の才人は、あれだけ寒い寒いと文句をたれていた割に、10分そこそこで寝てしまった。 全く以て、その順応性の高さには恐れ入る。 きっと枕が変わって眠れない等ということは、全く縁のない男なんだろう。 「おいおい、ルイズ。また、眠れないのか?」 「なんだよ、また添い寝して欲しいのか?」 「やっぱり甘えん坊さんなんだなぁ、ルイズは」 しかし、この寝言は何とかならないのか? 才人は寝てからずっとこんな調子で、ピンクな寝言を横で垂れ流している。 いわれた通り、本当に夢の中で暖めて貰う奴があるか! ……いっそ、たたき起こしてやろうか? グニュオ 「へ...
  • ティータイムは幽霊屋敷で-45
    シャルロットを盾にしたセレスタンとそれを囲むグリフォン隊。 一触即発の状況でどちらも身動きがが取れない中、 アルビオンの騎士は朝食のメニューを訊ねるような気軽さで問う。 「どうでしょう。もう一度こちら側に付くというのは」 それを聞いたセレスタンが鼻で笑うと同時に杖をさらに喉元まで突きつけて見せる。 慌てふためく周囲の反応にセレスタンはくっと口元を釣り上げて笑みを零した。 “一度は殺しかけておいて状況が変わったから味方につけ” そんなことを言われれば並の神経の持ち主なら激昂して人質に手を掛けたかもしれない。 だがセレスタンはそうではない。そして、それは騎士も知る所だった。 そもそも彼には我々への恨みなどない。傭兵仲間を殺された仇を討つ気もない。 誰かを殺し、誰かに殺されるのは狂気の只中にある彼にとっては当然の出来事。 ただ逃げるだけなら我々に姿を見せる必要もない。彼女の...
  • 偉大なる使い魔-41
    プロシュートに掴まる。それは、わたしの敗北を意味する。 わたしは覚悟を決め杖を振る。 「ファイアーボール」 爆発が起こるがプロシュートは避けながら、こちらに向かって来る。 「ファイアーボール」 また避けられた!狙い通りに爆発してるのに。 「どうして当たらないのよ?」 「どこが爆発するか分からない。だが、その場所さえわかってしまえば 避けるのは、そう難しい事じゃねえ」 「わかるのッ!」 「お前の魔法は杖と視線の交差する場所が爆発するんだッ!」 「ファイアーボール」 プロシュートが爆発を避けながら、こちらに向かってくる。 言われてみれば爆発は杖と視線の先。 プロシュート、ただ単に強い能力を使うだけじゃない。 わたし自身気がつかなかった特性を冷静に分析している! わたしはギーシュの様にゴーレムを作れない。 わたしはキュルケの様に火を打ち出す事ができない。 わた...
  • 影の中の使い魔-8
    「遅いから逃げ出したのかと思っていたよミス・ヴァリエール!」 ルイズたちが着くなり、ギーシュは奇抜なポーズをとりながら挑発を始めた。 コォォォォォォという奇妙な呼吸音も聞こえる。一瞬体が光ったような気もするが目の錯覚だろう。 ギーシュがさらに人体の構造を無視したポージングを決めると、観客から歓声があがった。 「ギーシュ!あなたが侮辱した全員に謝りなさい!まず私に!そうしたら許してあげてもいいわ!」 ルイズも負けじとポージングを決めながら強気の姿勢で答える。 以前図書館で見た学術書に乗っていた「究極生物」の登場シーンの挿絵と同じポーズだ。これには観客から失笑があがった。 「許してあげる?それはこっちのセリフさ!君と、その隣の君の使い魔が僕にした侮辱を謝罪するがいい!」 そう言うとギーシュは一本のバラの花をポケットから取り出した。 「ワルキューレ!」 ...
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