リーア


ロクタス大聖堂付資料管理室長 リーア・マルスマン

ロクタス大聖堂に所属する、Bランクの悪魔祓い
ユグドラシル王立魔術学院を首席で卒業、以降は流麗な水の魔術を用いる実力派の魔術師として
当時所属していた部隊「黄昏への戦将」での功績から出世を重ね、ある程度の地位を得る。

その腕前を買われて、通常の対悪魔戦闘部署とは別に、教会本部が多人数での戦闘はかえって危険と判断した悪魔に対し
たった数人のチームやコンビで討伐任務にあたる、特殊部署へと転属を命じられる。

しかも彼は、少数精鋭を看板としたその部署の中でも数少ない、誰ともチームを組まず一人で任務を遂行する一匹狼であった。
単独で多くの功績を稼ぐリーアはとんとん拍子で組織での発言力を増していったが、
一方で功績を独占する彼に対し仲間からはひがみや嫉妬といった感情を向けられていたようである。

そのため、彼がグラナダ・マナシティ近郊に現れたBlaze Demonの討伐任務に失敗し重傷を負った際にも、
心配するものはほぼいなかったという。

その時の怪我が原因で顔に大火傷を負い、復帰後は常に仮面を着用している。
また、精神的ショックにより魔術を使えなくなっており、悪魔祓いとしての現場復帰は絶望的となる。

魔術が使えなくなったことから、本来なら除名となるところだったが、
本人の強い希望によりお情けで組織に残ることになり、ロクタス大聖堂の資料管理の仕事に就かされた。

ちなみに役職は“資料管理室所長”であり、その資料管理室に所属していたのも彼一人という
閑職っぷりであったが、腐ることもなく毎日仕事をこなしていたようである。
また、時折室内で筋力トレーニングをしている姿も何度か目撃されており、
他にも奇異な行動を何度となくとっていたことから、精神を病んでいるのでは?と疑われていたようだ。

本人曰く、「魔術が使えなくても腕力を鍛えれば悪魔だって倒せる」とのことであるが、
周囲からは現実逃避と取られていたらしい。

悪魔祓いの反乱においては他の悪魔祓い達とともに空に上がり、二つの文明の出会いを経験する。
しかし、ロクタス大聖堂が旧久平領に降り立った後は脱走しており以彼の足取りは完全に途絶えている。

余談だが、時折伝書鳩を使って誰かと文通をしている姿を目撃されており、
相手について質問されるたびにはぐらかしていたという。


その正体――より正確には、グラナダ・マナシティでの任務失敗後に復帰した「リーア・マルスマン」とは、
ユグドラシル国内の情勢を探り、自分たちの目的に賛同しそうな者、あるいは障害となりうる勢力を調査するため、
リユニオンのスパイとして"教会"へと潜入した「ジャン・R・ベアード」の偽名であり、変装した姿であった。

本物のリーアは、Blaze Demonとの交戦中に死亡しており、
ジャンは人知れず命を落としたこの悪魔祓いに成りすますことで、己の任務を果たすことにしたのであった。


「……連絡が遅くなって悪かった。
 こっちは予定外の事態の連続で、二羽しかいない伝書鳩をいつ使うか困ってたんだ、勘弁してくれ。
 だが、使うのを待った甲斐はあったぜ。
 報告したいことはいろいろあるが、書ききれないんで省略させてもらう。

 ただ、言いたいことが一つあるんで書かせてもらうぜ。
 どうやら、とうとうあのクソマイスナーの野郎にへいこらしなくてもいいようだ!
 ユグドラシルにも、まだマシな連中はいるみたいだ。少なくとも信頼に足る連中がな!

 とりあえずポイント28に降下するようだから、機を見て脱出する。回収班を……」

―――ジャン・R・ベアードより、リユニオン宛の報告書より抜粋 

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最終更新:2022年09月09日 19:07
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