『彼方へ』
ある雪の朝、家の前の川が凍りついていることに気づいた主人公のレニーが
隣りの家に住む少女カーフィを誘い、川の向こうを探険に出掛ける、という筋書で、
作者特有の、書き手の生命力が滲み出てくるような文章によって二人の不思議な冒険が描かれている。
レオナルド・ティフリットの他の前期作品と同じく、人間の登場人物はレニーとカーフィの二人だけで、
形式もレニー少年の一人称で語られている。
賢い鹿トルティやお節介焼きなフクロウのエッシャーなど、
作者の他作品にも登場する人気なキャラクターの多くが登場しており、
また「旅立ち」を描いた作品が他に存在しないことから、
執筆時期こそ始めではないものの、これが本来の第一作目ではないかとも言われている。
ちなみに、この物語は作者の前期作品としては異例の分量を誇り、
後に出版された統一文庫版では51ページという量になっている。
(これは前期に分類される作品としては2位の長さになる。1位は「夏の行方」の72ページ)
最終更新:2014年07月03日 04:57