D3兵器開発のために、悪しき方法により産み落とされた双子の
ハーフエルフ。
魔術研究院メイガスの実験施設で生まれ、他の実験体である少女たちと共に育った。
画像左がΜ(ミュー)で右がΝ(ニュー)である。
どちらが姉か妹かということに興味はなく、MとNは二人で一つであるという絶対観念を持つ。
様々な戦闘スタイルのデータ収集を目的とした試作型とは違い、
以降の量産型は性能を最大限に発揮するため、適性にあった
悪魔の能力を与えられている。
適性には本人の願望や欲求、強く興味を惹かれる関心事などが反映されやすい。
Μは「Nと二人だけの世界」を欲する気持ちが根底にあることから透明化の能力を、
Nの方は、願望や欲求といったものはなかったが、唯一、爆発の映像に対しては強い関心を示したことから
「対象を爆砕する」能力がそれぞれ付与された。
戦場では、M自身と彼女が触れた対象(ほとんどの場合はN)を透明化し、
Nが無防備な敵に自身の能力を具現化した『蝶』を近付け、爆殺するという戦法を取る。
D2兵器とともに開発が進められていたD2武装(
デモニックドレス)の致命的な欠陥を
交感性の高いハーフエルフを使って補おうと考えた彼は、
目を覆いたくなる程の猟奇的な実験と幾多の犠牲の末に、試作型4体の完成にまで漕ぎ付ける。
戦時中に量産が開始された彼女らは、
久平解放戦後期には各戦闘地域でデータ収集に務め、
ソレグレイユ本土戦以降から本格的に実戦投入される。
MとNの二体は、久平解放戦の趨勢を決定付けた総督府戦において
敗走するソレグレイユ軍の残党狩りを担当した。
MとN含め、少女たちの多くは研究院メイガスで生まれ、一度も外に出ることなく育った。
彼女たちは多少の一般教育と
魔術の修練、
悪魔の力の解放と制御の訓練をただ只管に繰り返す日々を送った。
上手くできれば褒められたし、失敗すれば薬漬けの調整か、そのまま動かなくなるだけ。
彼女たちの多くは、それが当たり前の事なのだと信じて疑わなかった。
D3兵器の研究開始から大戦までの期間の短さを補うため、普通に育てれば肉体が幼すぎる彼女たちが
悪魔の力にも耐え得るよう、許容レベルまで身体を強制的に成長させている。
見た目こそ10代前半から半ばほどの外見だが、実年齢では生後3~5年程度の幼児が大半を占めた少女たちの中で
強制的に成長させられずに育つことが出来たのは、国中から「引き取られ」てきた
研究開始以前に生まれた子共の、ほんの少しだけだった。
MとNの肉体年齢は13歳程度で、大戦中に15歳にまで成長、実年齢は5歳になる。
二人は第二次文明戦争の実質的な終結となった『
メルシュテル悪魔掃討戦』の最中に死亡しており、
双方の遺体が離れた場所に倒れていた点から
どちらか一方が先に倒れ、もう一方が暴走の後に力尽きたものと思われる。
最終更新:2015年06月13日 17:58