九頭龍街(アジアンスラム・聖杯戦争)
「……おや?あんた見ない顔だね。ということは余所者だね。
もしかすると、最近街でよく見かける、聖杯戦争の魔術師ってやつだね。……その反応は図星だね。
いやはや、こんな碌でもないとこに来るなんて大変だね。そんなに聖杯ってもんが欲しいんだね。
へへへ、ま、気を付けるんだね。聖杯じゃなく、この九頭龍に呑まれないようにだね…だね…だね…へへへ」 ~九頭龍露店街・壷屋の男~
九頭龍街
東アジアの某大国「C」の内陸西部国境沿いに位置する、世界有数の巨大スラム街。
正確な人口は不明であり、一説では100万とも500万とも言われている。
明確でない理由は、住民の多くが近隣国からの不法入国者や都市部より流れてきた住所不定者であり、戸籍や住所を持たないため。
街の地下深くを巨大な2本の地脈が走っており、その影響で街全体が巨大な風水魔力に覆われている。
しかしながら、包み込むそれは凶事を招き入れる悪しき風水の形となってしまっている故に、この街は巨大スラムへと形成されてしまう事となった。
九頭龍街は大きく分けて四つのエリアへと分けられる
怪しい露店や闇市が軒を連ねるエリア。エリアの奥では麻薬や売春等の違法な売買が横行している。
街の中でも特に犯罪件数が高いエリア。ギャング等の犯罪組織の温床とされており、街の者でも滅多に近づかない場所。
この街や近隣の都市から排出されたゴミが集められたエリア。ゴミ処理の仕事を行う者以外にも、ゴミを漁り盗みに来る者も多くおり、街の中である意味一番活気のある場所。
住居が多く立ち並ぶエリア。違法に増改築された住居ビルが所狭しと乱立しており、もはや迷路のようになっている。
「……監督役?ああ、零音君の場所ねー。
あの子なら多分九頭龍劇場にいると思うわよぉ?ここをまっすぐ行ったところよぉ。
最近、零音君が『聖杯戦争』ってのを始めてから、あの子に会いに来る人が多くって
前から彼に目をつけてたわたくし的には、ちょっと妬いちゃうわねぇ。おほほ・・・」~九頭龍中心部付近・派手な化粧で女装した浮浪者男~
アジアンスラム・聖杯戦争
謎の男
山村 零音によって主催される、この九頭龍街を舞台とした聖杯戦争。
魔術協会からの認可を得ていないイリーガルなものであり、協会側もその地で聖杯戦争が行われているらしきことを感づいてはいるが、
悪しき地脈魔力が溢れ、一歩間違えば大事故が起こりかねない危険地区であること、そして九頭龍街自体がカオス・スラムであるため、目撃情報等の戦争の正確な情報が全く伝わらないことから、おいそれと手が出せない状況となってる。
戦争にて使われている聖杯は、零音がとある聖杯戦争に参加した際にもらってきたものを分析・複製したもので、見た目は金属のジャンク品を溶かして杯の形にしたような乱雑で混沌としたものとなってる。
街の中心部であり、街を通る二つの地脈が交差する地点。劇場が建てられているが、長いあいだ利用されていないため、半ば廃墟と化している。
「……ふんふんふーん…♪……あわわわわ!?
す、すみません!近くに人がいるなんて気づかなくて!
…鼻歌なんか歌っちゃってるの知らない人に見られた…うぅ、恥ずかしい……
……え、聖杯戦争、ですか? ……あ~、ということは、魔術師さん、ですね。
はい、ここであってますよ。……けどちょっとタイミング悪かったですね。
今、零音さん、用事で街の外に出られてて、今日帰ってくるとは言われてたんですが……
あ、すみません、私のこと名乗ってませんでしたね。私は―――」 ~九頭龍街九頭龍劇場入口・
白い服の少女~
違誘特異点
時代・場所・状況……どんな法則性も、どんな必然性もなく、突如として湧き上がる謎の特異点。
いずれも大規模な混乱や破壊を巻き起こすそれらはまるで、自らを消滅させ、鎮めるものを誘うかのように妖しき煌きを放つ……。
No.01『太熱硬筋肉園 イスラエル』
女を憎み、我が身を愛した「
筋肉の権化」の作り出し、漢共の楽園。 ―鍛えよ、漢共。筋肉は、裏切らぬ―
「鍛え育む肉体、それはまさしく命の躍動。『生』の輝き」
No.02『越刻監理都市 パラダイム』
未来民衆を監理するは、「空想の都市」より糸を引かれし、妖しく嗤う女傀儡。 ―心はいらぬ。ヒトよ、手を為せ―
「完全なる監理、ヒトでは追い付けぬ機械の所業。『械』の輝き」
No.03『仁義無用市街 ヒロシマ』
仁に背き、義に唾を吐く。「
墓標の罪人」が見つめるは、浅ましき人の欲望か ―泣く奴はいない。鴉がひと鳴きが響くだけ―
「社会を築くのが情であるなら、崩すのもまた情なりき。『人』の輝き」
……and……
「……あら?シャオフェイ、そちらの方、お客様?
あらあらまあまあ、聖杯戦争の参加者でございましたか。
これこれは遠くからこんなところにはるばる御足労、お疲れ様でした。
お茶の方お持ちしますね……どうされました?
……あぁ、ふふ、なるほど。若い娘ばかり見かけるものだから不思議にお思いなのですね。
ええ、皆、ここの主の、『同士』、なんですよ。ふふふ……」~九頭龍劇場控え室・和服の女性~
レプリ・サーヴァント
山村零音によって作り出された、英霊を原型とした生体兵器。
人体を素体に作り上げた「器体」に、英霊とは呼べないレベルの霊魂を注入し、
その上で通常のサーヴァントと同等の戦闘力を持てるように、限界まで人体改造を施したものであり、
その戦闘力と引き換えに、安定性・生存率が著しく低下している。
(例えるなら、スクーターをF1カー並みの速度が出せるように改造したようなもの)
器体には若い女性が多く選ばれており、彼女ら全てが過去にトラウマとなる出来事を味わっているらしい。
現在「アサシン・お岩」「アヴェンジャー・石川力夫」「ランサー・阿部定」の三体が確認されている
「……お待たせしてしまったようですね。
ええ、お察しの通り私がこの戦争の監督役、ですよ……。
……九頭龍街へ、そしてこの地の聖杯戦争へようこそいらっしゃった。
監督役として、あなたの活躍を期待させていただきますよ……ふふふ」~???・
黒い服の男
最終更新:2019年07月30日 22:31