※注意・BGM、SE、背景はすべて「仮」です。
それっぽいもの想定しただけで、曲名、SE名、背景名は私の完全な想像です。



  • #シーン1『開会式』
  • 登場キャラ『全員、(田中学園長)』
  • BGM『緊迫感のある曲』
  • 背景『黒一色→グラウンド→見上げた空』


時は七月一四日土曜日、午前十時一五分。
○○市郊外。私立ヴァナ・ディール学園――体育祭。
 この学園の体育祭は、ただの体育祭ではない。
 人々は彼の学園の祭りをこう呼んだ。
『血湧き肉踊る体育祭』
 と。

田中学園長「人間に価値を見出すとすれば、一体どこを見ればいいのだろうか。
 外見か? 地位か? 装備? レベル? ではジョブなのか!?
 いや、ちげえな。
 外見や金、ましてジョブの優劣で人間の重さを量ろうなんてちいせえぜ。
 ああそうさ、ヘドが出るほどにちいせえ!
 悲しいが人に優劣があるのは仕方のねーことだ。
 しかし人間の価値を計れる唯一のものがある。
 それは「意地」だ!
 外見で負けたとしても、
 服がユニクロでも、
 とんずら使ったのに電車が目の前で出発してしまっても、
 ジョブ差別受けてもレベルが低くても!
 ぜってーめげずにそこからのし上がるような気高き心が人間にはある。
 それが「意地」だ!
 さぁ覚悟せよ、一にして多なる者よ!
今こそ諸君らの絆を試すのだ!」

(暗転。背景→グラウンド)
―― 一年応援席。

久々津「マ、マトンくん……うち、緊張しすぎて今にも蒸発してしまいそうや……」
マトンくん「だっらしないで舞はん! うちの無限ケアルがあるやないか!」
青島「そのバグは想定外。修正すべきです」
霞「へへ。あたしの不意だまダンスがうなるよぉ……」
弓削「だ、だめです! 勝手にひとをだまし討ちするのは校則違反ですよ!」
コルセール「ohh Msリカ。ソレは違いマース。ルールというのは破るためにアルネ。なんでもヤったモン勝ちデース……ククク」


 一年に一度行われるその祭りの最後を締めくくる爆発的な最強イベント。

(暗転)
 ――三年応援席。

しのぶ「みんなー、熱くなりすぎちゃだめよー? 死人が出るからねー」
黒井「あら。そうは言いますが、甲賀さんこそ怪しげな触媒が体操着からはみ出ていますわよ? ふふふ」
音羽「み、みなさん落ち着いてください! 大丈夫ですから、私精一杯がんばりますから!」
村崎「音羽。まずはあなたから落ち着いた方がいい」
武僧「しょーぶやー!」


 誰もが、それをわかっていた。
もはや「あの競技」は体育祭とは別のフィールドにもうけられた一般規格外の「戦争」なのだということを。

(暗転)
 ――二年応援席。

遊佐「ついに来たな」
中島「ああ……いよいよだ」
早乙女「父上、どうか先立つ不幸をお許し下さい……」
毛森「不二子ちゃんどっかいっちゃうのー? ふ~じこちゃ~んま~ってくれ~」
晶子「操ちゃん、別にそういうわけじゃないよ……」
聖「ましろ。安心しろ。ましろは必ずこのわたしが護ると誓う。この宝剣、セイブザクイーンにかけて」
ましろ「う、うん。ありがとう聖ちゃん」
杏「バカ姉貴が……うざいんだよ。結局口だけで誰も護れないくせに」
井草「準備はいい? 各員役割の再確認を行うこと。みんな、絶対勝つよッ!」
茜「……」(なぜかニヤリと笑っている……)

(暗転。背景→見上げた青空)
ポシュン。

嵐の前の静けさを破る間の抜けた音。
それは一発の打ち上げ花火。
あの花火玉がはじけた時、俺たちは学生という守られるべき立場を剥奪され、血で血を争う一匹の野獣となることを強制される。

 打ち上げられた花火玉から出る煙は、空に向かって一直線に伸びていった。
きっと、あの煙は境界線なんだ。
そう。世界には様々な線がある。
俺の頭上で「体育祭」はあの煙の境界線の向こうで終わっていた。
ラジオ体操も、玉入れも、借り物競争も、応援合戦もクラス対抗百メートルリレーさえも!
すべてあの境界線の向こうで終わった!

勇者たちよ、運命に抗え!

 ――――ドオオオォォォン!

(SE→ピカーンッ!orどかーんッ!系)

田中学園長「バリスタの開幕だあぁぁぁ――!」
最終更新:2007年03月05日 14:02