※2を選択
彼女の攻撃を、俺は右方向へ避けながら身を翻した。
次に来る攻撃はわかっている。
避けられたと同時に体をひねり反転させ背中を捕り、
着地と同時に次の攻撃に移る。
しかし、対面した状態なら避けられる!
彼女は着地と同時に、身を反転させた力を利用し左拳を腰に構えた。
下から来る!
しかし、この距離では届くはずが無い。
反撃のチャンスか!?
●選択肢
1:隙を付いて反撃!
2:後ろに下がる
※1を選択
これはチャンスだ。この攻撃は届かない!
彼女は拳を下から抉りこむように撃ってきた。
ただし、その場ではなく俺に向かって跳躍し、間合いを一瞬で詰められた後で。
忘れていた。データに書いてあったじゃないか。
どんな距離でも一瞬で間合いを詰められると。
彼女の拳は俺の胸の風船を抉り取り、そのまま俺の顎を直撃した。
……終わったぜ
……何もかも真っ白になっちまった……
俺の意識はそこで途絶えた。
※2を選択
いや、早まるな。彼女に間合いなんて関係ない。
一瞬で詰められる!
俺は彼女が間合いを詰めてくることを予想して、後ろに飛んだ。
案の定、彼女は一気に間合いを詰めアッパーを放っていた。
後ろに下がらなければ間違いなく終わっていた。
そして、すぐさま右回し蹴りを繰り出す。
これは俺の胸に付いた風船をかすめただけだった。
俺は気休めだが、さらに間合いを取った。
そう、彼女に間合いなんてそれ程重要じゃない。
一瞬で詰める事が出来る超人的な跳躍力があるから。
ならば、どうやって反撃すればいい?
……わからない。
しかし、今は避け続けるしか手立てが無い。
反撃の方法を考えているうちに、彼女は既に次の攻撃態勢に移っていた。
俺との距離を詰めるために、また跳躍して来るのだろう。彼女は身を屈めている。
そして跳躍すると再び俺の目の前にまで迫っていた。
逃げられないか。
俺は咄嗟に手を出し彼女の胸に付いた風船を掴もうとした。
掴めなくてもいい、事実あっさり避けられたが、こちらの意思は伝わったはずだ。
俺はもう逃げない。
彼女は攻撃の手を止め、一度間合いを大きく取って構えなおした。
【都】「にゃは!遊佐君、勘も目もええなぁ~。あたしの攻撃避けられてもうた」
彼女は嬉しそうに、そう言った。
【俺】「まぐれですよ。
体力も残り僅かで……、流石にもう限界です」
【都】「ほなら、終わりにしよか。最後の勝負や!
あたしの攻撃は8発。それを避け切れたら遊佐君の勝ちでええよ」
彼女は俺に勝利条件を付け足した。
攻撃を全部避け切れれば俺の勝ち。
つまり、俺の力じゃ風船は割れないと遠まわしに言っているのだ。
……悔しいが事実だ。
しかし今の状態じゃ全てを避けきる事も無理だろう。
隙を狙って反撃したいところだが、本気の彼女に隙など生まれるはずも無い。
さて、どうしたものか。
●選択肢
1:最初の一撃を受けてカウンター >都、好感度10
2:全て避けきる >都、好感度10
3:隙を狙って反撃(舞に都の弱点を聞いていた場合のみ、選択可能)
>好感度変化無し、バリスタ勝ちフラグのみ
※1を選択
俺の体力も限界だ。
どうせ勝てる見込みが薄いなら、一か八か最初の一撃で決めるしかない。
最初の一撃を受けて攻撃を止めて、その隙に風船を奪う。
それしか可能性は無い!
【都】「準備はええか?ほなら、いくで~?
……勝負やっ!」
【俺】「来い!」
俺の言葉を合図に最後の戦いが始まった。
彼女はいつものように強靭な脚力で、間合いを詰めてきた。
そして、彼女の間合いにはいると攻撃の態勢に入った。
左!
彼女は左フックを放つ。
俺は咄嗟に右腕を畳んで脇を固めるようにガードを試みる。
彼女の拳が俺の右腕に触れた。
良し!今だ!
俺は彼女の風船目掛けて左手を突き出す。
掴める!
その時だった。
彼女が軸足に力を込めた気がした。
触れていただけのように感じた左拳が突然重みを増し、俺の体ごと”圧”される。
彼女はさらに圧力を加えると、俺のガードしていた右腕が体にめり込むくらい圧迫してきた。
圧力に負けた俺の体はくの字にへし折られると、後は流れに逆らえず、力の方向に吹っ飛ばされた。
俺は仰向けに倒れていた。
風船はまだ割れてない。
けど、俺は馬乗りされて、両腕を彼女の両脚で封じられていた。
もはやなす術も無く、完全に負け状態だが、俺視点の光景はとてもいい景色だった。
【都】「なんや、一発で終わりなんてガッカリやぁ」
彼女はガッカリなんて微塵も感じさせないほどの笑みで俺を見ていた。
→●選択肢1,2の続きへ
※2を選択
反撃する事もできないなら、道は一つしかないじゃないか。
何が何でも全部避ける!
それしかない。
【都】「準備はええか?ほなら、いくで~?
……勝負やっ!」
【俺】「来い!」
俺の言葉を合図に最後の戦いが始まった。
彼女はいつものように強靭な脚力で、間合いを詰めてきた。
そして、彼女の間合いにはいると攻撃の態勢に入った。
左!
俺は咄嗟に少し大きめに下がる。
彼女の左拳は弧を描き風船をかすめた。
彼女の攻撃は風船を狙い撃って来る。
風船は胸の前についているため、その分大げさにかわし続けなくてはいけない。
消耗も大きくなるが、耐えるしかない!
次!右!
同じく弧を描き風船をかすめる。
そして次々と放たれる拳をギリギリのところで避け続けた。
4!
5!
6!
あと二つ!あと二つならいける!
ふと、俺の視界から彼女が消えた。
そして、足に横方向からの重みを感じた瞬間、俺はバランスを崩してしまった。
彼女の下段回し蹴り、そして上段回し蹴りに続く。
迂闊だった。
全部パンチで来るなんて言ってない。
足技だってあるじゃないか。
俺は立て続けにパンチを撃ってきた彼女に、いつの間にかパンチしかこないと頭に植え付けられていたんだ。
左腕に彼女の足が当たる感覚がした。
俺はそのまま、その力に押されて倒れてしまった。
俺は仰向けに倒れていた。
風船はまだ割れてない。
けど、俺は馬乗りされて、両腕を両脚を使い封じられていた。
もはやなす術も無く、完全に負け状態だが、俺視点の光景はとてもいい景色だった。
【都】「もしかしたらって、期待しとったんやけど、……残念やぁ」
彼女はガッカリなんて微塵も感じさせないほどの笑みで俺を見ていた。
●選択肢1、2の続き
【俺】「……でも、嬉しそうですよ?」
【都】「にゃはは!遊佐君はまだ経験が足りないだけや。
せやから、これから頑張ればもっとつよーなれるでぇ?」
【俺】「でも、負けたら部活に入れません……。
約束は約束です」
彼女は、一度にゃは!と笑うと「せやなぁー、どないしたらええと思う?」と言った。
部活に入るためには勝たないとダメだ。
しかし、この状態ではそれは無理だった。
俺は考えあぐねて「うーん……」と唸っていると、彼女はまたにゃは!と笑った。
【都】「こうするんや!」
二つの風船が割れる音がした。
そして全身を包む柔らかで暖かな温もり。
彼女は俺の体を起こし力いっぱい抱きしめていた。
【俺】「……な、なんで?」
【都】「にゃははは、これで引き分けやー!」
武僧先輩は余程うれしいのか、にゃははと笑い続けている。
それを見ていた村崎先輩も静かに笑っていた。
【しのぶ】「な、なんだと……!?認めない!認めないよ、こんなの!
あたしは”勝て”と言ったんだ!
勝ってないなら入部は許可できないよ!?」
甲賀先輩は予想外の出来事に動揺し、声を荒げていた。
それを聞いて村崎先輩は不敵に笑っていた。
【村崎】「……”勝て”とは聞いていないなぁ、しのぶ?」
【しのぶ】「そんなはずはない!あんたも聞いていたでしょ!?」
甲賀先輩は村崎先輩を鋭い目付きで睨んだ。
村崎先輩は相変わらず不敵に笑い続けている。
【村崎】「私は、”都を倒せ”としか聞いてないと言っているんだ」
【しのぶ】「!?」
【村崎】「都は既に”倒されて”いた。しのぶも見ていたはずだ、……都が”倒される”のを」
甲賀先輩は口をパクパクさせながら、あうあうと喘いでいる。
俺には何がなんだかよく分からない。
いつ武僧先輩を倒した?
必死に思い出そうとするも、武僧先輩の柔らかな感触が心地よく、どうでもよくなってくる。
ああ……、よく分からないけど、今はこの感触に全神経を集中させよう。
【村崎】「都が私とぶつかった時に、二人とも”倒れた”」
【しのぶ】「あ、あたしが言ったのはそういう意味じゃ!?」
【村崎】「ならばあの時、お前は”勝て”と言うべきだった。
しかしお前は”倒せ”としか言わなかった。
遊佐君は、しっかりと約束を守り、都を”倒した”。
今更言い直すなんてしないよな、しのぶ?」
【しのぶ】「うっ……、詭弁だ。こじつけにも程がある!」
【村崎】「詭弁というなら、いつものお前がそうではないか。
これでおあいこだな。あっはっはっはっはっ!」
【しのぶ】「くぅうううっ!!」
甲賀先輩はがっくりと肩を下ろし項垂れた。
【村崎】「都も異論は無いな?」
村崎先輩は相変わらず俺に抱きついている武僧先輩にやさしく是非を問うた。
【都】「よーわからんけど、ええで~」
【村崎】「うむ、ではこれまで。バリスタを再開しよう。
バリスタ実行委員、後は頼むぞ!」
俺と武僧先輩と村崎先輩は戦場を後にした。
甲賀先輩だけが一人ぽつんと突っ立っていた。
その後の試合展開は良く覚えていない。
どうやら2年生はギリギリのところで負けてしまったらしいとの事だ。
まあ、今の俺には勝敗なんてどうでもいい。
とにかく、体に残ったあの感覚を忘れないように、全神経を集中させるので頭が一杯だった。
○隙を狙って反撃
いや……、手はある。
昨日、久々津さんに聞いたアレが本当なら、まだチャンスは残っているはずだ。
【舞】「みぃ姉はどんな技も最後だけ失敗して、バランスを崩すの。
心を器用に扱えないから」
武僧先輩は8発と宣言した。
8発の攻撃は拳にせよ蹴りにせよ、いずれにしても8回連続で繰り出される可能性が高いのは、
先の戦いでの動きを見ればわかる。
しかし、なぜ8発なのか?
彼女の実力ならば、俺を倒すのに8発も必要は無い。
それこそ、もっと少なく5発でも、もっともっと少なく3発。
いや、1発でもなんとかなるはずなんだ。
それでも、”自分の攻撃は8発”と宣言した。
なぜだ!?
理由はたった一つ。
武僧先輩の8発の連続攻撃、それ自体が一つの技であるからだ。
彼女は八回攻撃という一つの技に全てを賭けると言っているのだ。
証拠?そんなものは無い。
机上の空論、仮説、幻想、都市伝説、なんでもいい。
だが、ヒントはある。
みぃ姉はどんな技も”最後だけ”失敗して……。
そう、どんな技も”最後だけ”失敗するんだ。
単発の技の最後を僅かに失敗したとしても、それは最後だけとは言わない。
単発の技の最後が失敗するという事は、必ず技の途中の何処かに無理が生じているからだ。
つまり、最後だろうが最初だろうが、失敗すればその単発の技自体が失敗していると同義。
極めつけに、どんな技もと言うからには、今まで俺に放った単発の技も失敗していなければならない。
即ち、決められた型を為す連続攻撃の技だった場合のみ、
久々津さんの言葉は合理化する。
そしてそれは、どんな技も最後だけ失敗するという。
以上の理由により……
この技は失敗する!!!
なんという暴論!理不尽極まりない主張!
だがそれを信じるしか、俺に残された道は無い!
5発の技もあるかもしれない、3発の技もあるかもしれない。
その中で、あえて8発な理由はわからない。
……わからないが、もはやそんな事はどうでも良い。
この技は失敗するという事だけが重要なのだ。
8発目には必ず隙が生まれる。
それに全てを賭けるしか、俺に勝ち目は無い。
全てを避ければ勝ち?
しゃらくせえぇ!
そんな生温い事が出来るかってぇんだ!
男なら勝利か玉砕か、どちらか一方しかねぇ!
本丸を掴み取る!鷲掴みだ!
【都】「目の色が変わったなぁ~。勝機でもあるん?」
彼女の目の色も変わっていた。
真直ぐに敵を射抜くような目だったのが、わくわくと期待に満ち溢れた目だった。
【俺】「武僧先輩も目の色が変わりましたよ?
とても嬉しそうです。さっきの敵を射る目じゃない」
【都】「にゃはは!楽しゅうて仕方がないんや!
こんなわくわくするのは久しぶりやで!?
体が疼いて、今にも飛び掛りそうや!
はよ、始めよ!」
彼女は自分を制御できない程、気持ちが高ぶっている。
今までの攻撃とは比べ物にならないくらい鋭い攻撃が来るだろう。
だが、負けるわけにはいかない。
いや、負けないさ。
俺も彼女に負けないくらい気持ちが高ぶっている。
神経が研ぎ澄まされていくのを感じるくらいだ。
集中力が極限までに高まる。
俺も限界だ!
【俺】「いざっ!」
【都】「勝負や!」
その言葉を合図に互いに向かって走り出す。
彼女は相変わらず足が速い。
あっという間に間合いを詰め、俺に飛び掛る寸前の所まで来ていた。
俺は咄嗟に構えなおし攻撃に備えた。
八連続攻撃が一つの技であるなら、初手から大技で来る可能性は低い。
恐らく牽制からはいり、相手の体勢を崩す攻撃に繋げ、そこに大技で止めを刺す。
何の根拠も無いただの感だが、俺はそれを信じる。
彼女は攻撃態勢に入る。
まずは牽制……。
彼女の拳が真直ぐ顔を目掛けて飛んでくる。
俺は首を振り避けると、空気を切り裂く音が耳に響いた。
軽めのジャブ。予想通り。
さらに続けて反対の拳でフックを放つ。
軽く仰け反るようにしてそれを避けると、避けた拳に隠れるようにして、逆の拳が突き上がって来た。
咄嗟に掌を顎の前に出し受け流す。
彼女は受け流された力を利用して、体を半分ねじる様に拳を引いた。
大きい一撃が来る!
彼女はねじった上半身を回しつつ、拳を正面に突き出した。
動作が大きい。今の俺には見えている!
俺はそれを難なくかわす。
しかし、かわした正拳突きが鞭のようにしなりながら、そのまま裏拳へと変化した。
それは俺の頬にクリティカルヒットしたが、思ったより威力は無い。
殴られ仰け反りながらも、俺は次の攻撃に備える。
自己防衛本能のためか、咄嗟に頭のガードを固めていたのが幸いして、
続けてきた右上段回し蹴りを防ぐ。
しかし、重い。
衝撃で体がふら付き、彼女への視線が外れた。
クソ!もう少しなんだ!今見失うわけには!
目線だけでも戻そうと彼女の姿を追うが……。
【俺】「!?」
姿が消えた!?
そして気が付いた時には攻撃は放たれていた。
しゃがみ込みからの下段回し蹴り。
俺の右足をすくう様にあてバランスを崩す。
そして、そのまま回転しつつ約束の8発目、上段後ろ回し蹴り。
その軌道は俺の風船を捉えていた。
いや、僅かにぶれている!?
微妙にバランスを崩しているんだ!
威力も十分じゃないはず!
避ける事が出来ないなら守る!
俺は咄嗟にバランスを立て直し、避ける事を諦めて脇を締めガードを固める。
一か八か、この場で耐えられれば勝ちだ。
それが気に入らないのか彼女は顔をしかめた。
そして、無理やりに速度を上げて俺に止めを刺した。
彼女の誤算はそこにあった。
無理やり威力を上げようとしたために、バランスは大きく崩れ軸足が浮いてしまっていた。
俺を吹き飛ばすだけの威力は無く、俺はその場に留まる事が出来た。
そして、リカバーする暇を与えることなく彼女の胸の風船目掛けて手を伸ばす。
風船が割れる乾いた音が戦場に響いた。
彼女の風船は破裂し萎んでいた。
俺の風船は健在だ。
【俺】「…………」
俺は一度大きく息をついた。
尻餅をついている武僧先輩は、呆然と胸の風船を見ていた。
辺りは唖然として静寂に包まれていたが、村崎先輩がその静寂を破った。
【村崎】「……ふっ、これは参った。
が、しかし……」
ガヤガヤと観客も騒ぎ出す。
番狂わせの出来事に頭の処理が間に合わず、漸く状況が飲み込めたように騒然としはじめた。
【しのぶ】「……そんな馬鹿な。何で!?どうして!?
そうか、都っ!……なっ、リューコ!」
村崎先輩はいつのまにか、甲賀先輩の肩を掴み続く言葉を制した。
【村崎】「約束は約束だ。都が手加減していようがいまいが、負けは負け。
遊佐君は勝ったんだ」
【しのぶ】「……うぅ」
甲賀先輩はがっくりと肩を下ろし項垂れた。
【俺】「武僧先輩」
俺は武僧先輩に手を差し伸べた。
武僧先輩は俺の手を取り腰を上げ、お尻に付いた砂をぱんぱんと叩き落とした。
【都】「……にゃあ、負けてしもた」
武僧先輩はションボリと項垂れた。
悪い事したような気分になり、なんだか居た堪れない。
【俺】「……あ、あの」
武僧先輩は両手で頬を軽く打つと、すぐに笑顔に戻り俺に顔を向けた。
【都】「ごめんなぁ、変な条件付けたして気ぃ悪くしたんちゃう?
それで遊佐君に火付けてしもたんやね~。
そんなに強いんやったら、余計な事言わんほうが良かったわぁ」
そう言うと「にゃはは」と笑い、なぜかとても嬉しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねていた。
【俺】「久々津さんに、ヒントを貰ったんです。
技の最後は必ずバランスを崩して失敗するって。
それで8発って聞いて、それに賭けてみたんです。
正直、8発も耐え切れないと思っていましたが……、なんとかなっちゃいました」
武僧先輩は「むむむ」と唸ると、「後で舞お仕置きやぁ~」と怒った顔で言った。
すぐに笑顔に戻り、にゃははと笑う。
本気で怒っているわけじゃないだろうけど、久々津さん、お仕置きされたらゴメンなさい。
バリスタは再開され、俺も残りの体力を使い切るまで戦場を駆け回った。
あの試合を見ていた者は、俺を竜虎殺しと恐れ、近寄ると皆怯んだため、
わざわざ俺が手を下さなくても、隙を見た仲間の兵士が次々と敵を倒していった。
柊ましろ大魔元帥閣下率いる2年生軍団は、いまや俺を中心にして動き、快進撃を続ける。
閣下も上機嫌だ。
謎の黒井先輩もあっさりと打ち破り、甲賀先輩以外の五蛇将は全て倒され、
○○学園バリスタ史上最高の一戦は2年生軍団の勝ちで幕を閉じた。
最終更新:2009年02月12日 01:29