決死 -Vivid Strike- ◆Vj6e1anjAc
嘶きが聞こえる。
蹄の音が響く。
混沌渦巻く暗黒の時代を、煌々と輝く切っ先を携え、駆け抜ける騎士の姿がある。
行く手を遮るは無数の黒。天地を埋め尽くす邪の色。
ひょう、と闇夜に凍てついた風が、背中を撫でるような声が鳴る。
ぎぃ、と地獄の釜の戸を、こじ開けたかのような咆吼が響く。
阿鼻叫喚の轟く世界に、たったひとつ煌めくものは、地上に降り立った太陽の光か。
『――俺たちが守るのは、一つの命じゃない』
雄々――ッ、と光の騎士が吼えた。
無明の宇宙を眩しく拓き、無限の灼熱で果てなく照らした、日輪の波動が星を揺らした。
金の軍馬が跳躍する。装甲の調べを奏でながら、馬上の騎士は剣を掲げる。
それは黄金の騎士だった。
比喩でも誇張ですらもなく、頭頂から爪先に至るまで、騎士の纏った甲冑全てが、天の光輝で満たされていた。
『その先にある、何百何千という命なんだ』
豪腕が吠える。豪剣が唸る。
さながら光の剣速か――眩いアークを描く軌跡は、波濤となって爆裂し、魔性の群れを真っ向から砕く。
騎士が叫びを上げるたび、剣が光を放つたびに、闇の郎党は悲鳴を上げて、四方八方へ散らばっていった。
それでも、暗雲に果てはない。一つ一つと切り裂いていっても、再び悪意は湧き上がり、次なる魔物を呼び寄せてしまう。
魔獣の糧とは人の邪念だ。陰なる我欲こそ誘蛾の炎だ。
暗く燃え上がる灯火の列が、人の世から果てて消え失せぬ限り、恐怖(ホラー)の歴史に終わりは見えない。
『永遠に紡がれる人の想い』
だとしても、人が心に抱くものは、絶望の闇一つきりではない。
相反する白き希望の光が、人々を照らし続ける限り、必ず立ち上がる者たちがいる。
たとえ悪意が無尽であっても、それらを狩るべき黄金の剣も、絶えず無限に受け継がれ続ける。
同じ金色を放つ息吹が、次々と闇の只中に芽生えた。
太陽を纏いし黄金の騎士が、それぞれの時代に姿を現し、人々を守るべく戦い続けた。
光が象る雄大な翼で、縦横無尽に戦場を駆ける、天下御免の騎士がいる。
獰猛なる獣に車を引かせ、炎の剣で敵を切り裂く、疾風迅雷の騎士がいる。
猛る魔性を光に転じ、絢爛なる輝きを太刀と握る、天衣無縫の騎士がいる。
声なき叫びを嵐と束ね、見上げんばかりの巨体を成す、快刀乱麻の騎士がいる。
暗雲を引き裂き陽光を目指す、昇龍のごとき威容を誇る、古今無双の騎士がいる。
『その強さが、俺の力の源』
真紅の双眸が燃え盛り光った。
聖なる炎が輝きへ変わった。
無限の戦場の中心で、最初に現れた黄金騎士が、叫びと共に光輝を放った。
天にそびえ立つ剣の名は。
羽ばたき煌めく身に宿る名は。
悲しみに呑まれた人の心を、輝きへと繋ぐ光の名前は。
『そして、それこそが――』
その名が天地を揺るがした時、世界は金の一色に染まり――そこで、彼女の夢は終わった。
◆
数え切れない戦いがあった。
数え切れないほどの傷を負った。
それら全てを戦い抜いた、目の前のセイバーのサーヴァントは、きっと強い英霊だったのだろう。
マスター――リンネ・ベルリネッタは、かりそめの住居の自室に立って、己が使い魔の姿を見定めていた。
(きっと、彼は)
英霊の姿を見据えて、思う。
炎のごとき赤髪と、燃える真紅の瞳を持った、若い剣騎士の生涯を思う。
きっと目指すべき真の強者は、彼のようなものを言うのだ。
魔力パスを通して見る、彼の姿を描いた夢は、常に戦いの中にあった。
魔導師でも古代の騎士ですらもない、人外の悪魔を相手取る、黄金色の騎士の戦い。
それは常に苛烈を極め、時には傍目に見るリンネにも、絶体絶命の窮地であると、察することができるものすらもあった。
(そういう戦いを、やり抜いてきたんだ)
そうした果てしない戦乱の中で、セイバーは命を保ち続けた。
何度傷つき血反吐を吐いても、その都度必死に立ち上がり、勝利をその手に掴んできた。
そういう戦いに耐えられる、強い心の持ち主なのだ――きっと、リンネが思う限りは。
「強さが羨ましい、とお前は言ったな」
低い、男の声が響く。
みなぎる膂力でぎらついた、赤い眼光がリンネを睨む。
抑えた声音だ。敵意はない。それでもセイバーの発する声に、凄みを感じずにはいられない。
「私にも、力が必要だから。貴方のように戦える……勝つことができるだけの力が」
リンネ・ベルリネッタは力を欲する。
それもただの強さではない。誰にも負けない最強の力だ。
弱く幼い頃の彼女は、貧しい孤児院の生活から、抜け出すことができなかった。
自ら外の世界へと踏み出し、両足で立つことがかなわなかった。
だからこそ、何者かからの救いの手を、待ち望むことしかできなかったのだ。
「それが聖杯にかける、お前の願いか」
サーヴァントの問いかけに、頷く。
リンネが置かれたこの場所は、故郷のミッドチルダではない。
聖杯戦争――と呼ばれる、謎めいた儀式のために用意された、スノーフィールドという名の箱庭なのだそうだ。
為すべきは、魔導師のバトルロイヤル。使い魔サーヴァントを使役し、殺し合わせる代理戦争。
そして戦いに勝利した者は、あらゆる願いを叶えられる、願望器・聖杯が与えられる。
リンネ・ベルリネッタが求める、絶対的な強さですらも、容易く実現するであろう、特級の奇跡の称号だった。
「だったらお前に問わせてもらう」
瞬間、ひゅん――と風が鳴った。
その風の音は知っている。素早く鋭く身を切る音を、リンネは何度も聞かされている。
しかしその感触は知らない。喉元をなぞる刃の冷たさは、競技では味わうはずもないものだった。
「お前は何のために力を求める。聖杯に願って掴んだ力で、お前は何をするつもりだ」
真紅の鞘から抜き放たれた、英霊セイバーの長剣。
ぎらぎらと光る細身の刃が、リンネの顎を持ち上げるように、まっすぐに突きつけられているのだ。
返答次第ではただではすまない。
己が意にそぐわないものであるならば、一刀のもとにその首を落とす。
人を害する邪念であるなら、今すぐに諸共に殺してやる――生前、人を守り続けた英雄は、そう宣告していたのだった。
一瞬前までと変わって、剣先と双眸からほとばしるものは、可視化すらされんばかりの殺意だ。
いいやあるいはその殺気こそが、彼の手に刃の形を成して、こうして突き立てられているのか――そんな錯覚すら覚えた。
「何かを奪いたいわけではありません。必要なのは、大切なものを、誰にも奪わせないための力」
それでもリンネは引き下がらない。
たとえスポーツでは向けられることのない、本物の殺意と凶器があっても、それは尻込みする理由にはならない。
暖かい家族に迎えられ、裕福に暮らせる環境があれば、それだけで幸せになれると思っていた。
しかし、リンネはそこでも間違った。
悪意は社会の裏だけでなく、表側にも存在したのだ。
たとえ無自覚なものであっても、邪気をはねのけることをしなかったから、最悪の結末を迎えてしまった。
大切に育ててくれた者を、大恩ある者を無慈悲にも裏切り、最期の別れに立ち会えなかったのだ。
力を振るう勇気がなかったから、祖父の心を踏みにじった。
力だけなら持っていたのに、祖父の死に目にも会えなかった。
全てリンネ・ベルリネッタが、弱かったが故に背負った罪なのだ。
「それは競技の世界では、身につけられない強さなのか」
セイバーは問う。それでいいのかと。
不誠実に手に入れた力に、後ろめたさはないのかと。
「強くなれるなら何でもいい。元よりどうやって手に入れるかに、こだわるつもりはありません」
リンネは応える。それでいいのだと。
コーチにも恩義は感じているが、元より打ち込んでいる格闘技を、好きだと思ったことは一度もない。
であれば、その程度の義理のために、好機を無碍にするのは下策だ。
「それはお前自身の命と、秤にかけるほどの願いなのか」
重ねてセイバーが問う。それでいいのかと。
命懸けの聖杯戦争に、わざわざ挑戦してまでも、得なければならない力なのかと。
スポーツの世界とはまるで違う、殺す気の人間との戦い――負ければ本当に死ぬ戦いに、本当に値打ちはあるのかと。
「……覚悟の上です。きっと弱いままの命に、生きている意味なんてないから」
重ねてリンネが応える。それでも、構わないのだと。
確かに殺されることは怖い。それは壊されることよりも、きっと何百倍も恐ろしいだろう。
しかしそれでも、挑まねばならぬと、突き動かす使命感の方が勝った。
命が大事と逃げ出したとしても、それは望む生き様ではない。奪われ続ける弱者のままで、この先を生きていくのなら、そんな生涯は糞食らえだ。
そうまでして可愛がるほどに、我が身に価値などないのだから。
誰もが守らねばならないと、そう思っている自分自身こそ、他ならぬリンネ・ベルリネッタの、最も嫌悪する弱さなのだから。
生き恥を晒す資格も、救われる資格もないからこそ、それほどに彼女は強さを求めた。
永遠に喪われた永別を、もう一度やり直したいなどとは、きっと、死んでも願えなかった。
「……知ったような口聞きやがって」
舌打ちが、耳に聞こえた気がした。
ぼそぼそとぼやいたセイバーは、それきり殺意を霧散させると、白銀の刃を引っ込めた。
ほんの少し、息をつく。赤鞘に納刀するサーヴァントの姿に、命拾いしたという事実を確かめる。
そうして、覚悟を決めながらも、結局命を拾ったことに、安堵している己自身を、またもリンネは恥じたのだった。
「お眼鏡にかなった、ということでしょうか」
「斬るほどの意味はないってだけだ。それでも、死なれたらさすがに寝覚めが悪い」
だから仕事は最低限果たす。
マスター・リンネのサーヴァントとして、身柄くらいは守ってやると、セイバーはそう約束した。
「どうも」
ひとまずはそれで構わない。一礼し、協力に感謝する。
並大抵の相手には、負けるなどとは思っていない。されどそれはあくまでも、人が相手だった場合の話だ。
魔導師の理すら遥かに超えた、超越存在であるサーヴァントには、競技者ごときが敵うはずもない。
であれば、セイバーの助力が要る。
この憮然とした表情を浮かべる、赤髪の剣騎士の力が不可欠になるのだ。
「だがな。お前がもしもその道を、どこかで踏み外したと思ったら、俺はお前を許さない」
故にこそ、裏切れないと思った。
手段を選ぶ気などなかったが、それでもこの英霊にだけは、歯向かうべきでないと判断した。
主従が逆転しているようだが、そんなことになどこだわれない。
たとえ令呪の命令権を行使し、三度縛り付けたとしても、恐らくこの男は必ず、四度目の叛逆を試みるだろう。
それでは勝利など夢のまた夢だ。だからこそ、受け入れるしかなかったのだ。
「魔戒騎士がホラーでなく、人に刃を向けること……その重さをよく理解しておけ」
この炎の剣騎士の言葉を。
魔性の力をその身に宿し、破邪の鎧を纏って戦う、魔戒の騎士たる男の意志を。
金色の人狼。闇を狩る刃。
伝説の狼を象った、黄金一色の甲冑に、血と誇りを通わせる英雄。
セイバーのサーヴァント――レオン・ルイス。
それが数百年の時の壁と、幾星霜の次元を超えて、この地に再臨した勇者の名であり。
因果で結ばれ巡り会った、リンネ・ベルリネッタが対峙すべき、宿命に授けられた称号であった。
そしてレオンの霊基には、もう一つの名前が刻まれている。
過去を生きた人間ではなく、戦場を駆け抜け戦い続けた、英雄の称号はまた別にある。
最強の守護者の証たる名前。宝具そのものの名前を、自らの呼び名としてきた英雄の証。
(それこそが――)
◆
『それこそが、黄金騎士――――――ガロ!!』
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【出展】牙狼〈GARO〉 DIVINE FLAME
【CLASS】セイバー
【真名】レオン・ルイス
【属性】混沌・善
【ステータス】
筋力D 耐久E 敏捷C 魔力D 幸運E 宝具A(生身)
筋力B 耐久B 敏捷B+ 魔力A 幸運C(宝具『黄金騎士・GARO(ガロのよろい)』発動時)
筋力A 耐久A 敏捷A++ 魔力A+ 幸運B(宝具『双烈融身(ディバイン・フレイム)』発動時)
筋力??? 耐久??? 敏捷??? 魔力??? 幸運???(宝具『■■■■(ディバイン・ブレイド)』発動時)
【クラス別スキル】
対魔力:E(B)
魔術に対する守り。レオン自身のランクは低く、多少ダメージを軽減することしかできない。
ただし宝具『黄金騎士・GARO(ガロのよろい)』には、ランクB相当の対魔力術式が施されており、
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化することができる。
騎乗:C
騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、
野獣ランクの獣は乗りこなせない。
【保有スキル】
魂の聖火:A
金色の牙は受け継ぐ血の宿命。
力と技と志を、脈々と受け継いできた魔戒騎士の、その在り方がスキル化したものである。
レオンが倒された時、肉体に魔力が残っていれば、それを自らの魔戒剣へ込め、マスターへ返却・譲渡することができる。
サーヴァントの神秘性を宿した魔力は、たとえ行使者が人間であっても、サーヴァントにすら傷を負わせることができるだろう。
魔性殺し:B(A→EX)
悪魔や怪物など、魔物に類するものに追加ダメージを与える。
後述する宝具『双烈融身(ディバイン・フレイム)』発動時には、スキルランクがAランクに上昇。その効果は与ダメージ2倍化にまで到達する。
更に、ある条件を達成した際には、スキルランクがEXランクにまで上昇。
戦闘圏内に存在する、全ての魔物のヒットポイントおよび能力値を、自動的にダウンさせる追加効果を獲得する。
魔力放出(炎):-(B)
武器、ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させる。
レオンの場合は、宝具『黄金騎士・GARO(ガロのよろい)』に宿された、魔界の炎・魔導火という形で放出することができる。
ただし生身の状態では、このスキルを使用することはできない。
【宝具】
『黄金騎士・GARO(ガロのよろい)』
ランク:B 種別:対人(自身)宝具 最大捕捉:1人
――陰我あるところホラー現れ、人を喰らう。だが、古よりホラーを狩る者達がいた。鎧を纏うその男達を、魔戒騎士という。
魔界より姿を現す異形・ホラーから人を守るため、魔界の力で鍛え上げた、魔戒騎士と呼ばれる者たちのための甲冑である。
レオンが身に纏う黄金騎士・ガロの鎧は、それらの中でも最高位のもの。
太陽のごとき黄金の鎧は、退魔の炎を自在に操り、あらゆる敵を焼滅させるという。
対魔力・魔力放出(炎)の力を有しており、宝具発動時には、これらのスキルがレオンに付与される。
別世界の鎧には、騎士の耐久限界を示すタイムリミットが存在するのだが、彼の世界の鎧には、それらしきものは見受けられない。
『双烈融身(ディバイン・フレイム)』
ランク:A 種別:対人(自身)宝具 最大捕捉:1人
ガロの鎧がもう一つ、白銀の鎧と合わさることで、力を更に高めた姿。
その身から吹き出す魔導火は、炎の翼を形成し、自在に天空を舞うと伝えられている。魔性殺しの力は更に強化され、スキルランクがAランクに上昇する。
……ただし宝具二つ分の魔力を、常時発動し続けることになるため、マスターにかかる負担は倍増することになる。
この姿を成すもう一つの鎧――『絶影騎士・ZORO(ゾロのよろい)』は、本来ならば別の騎士が、その身に纏っていたはずのもの。
そのため、レオンと同時に該当するサーヴァントが、同じ聖杯戦争に召喚されていた場合、
そのサーヴァントの発動許可および、宝具の譲渡が認められなければ、必然この姿にもなれなくなってしまう。
『■■■■(ディバイン・ブレイド)』
ランク:EX 種別:対人(自身)宝具 最大捕捉:1人
詳細不明。使用不可能。
レオン・ルイスとガロの鎧に、存在した記憶のみが刻み込まれている、黄金騎士・ガロの最後の姿。
この姿に関しては不明な点も多いが、受け継がれてきた歴代ガロの魂が、一つの時代、一つの場所に、力となって結集したものと言われている。
万が一発動に成功した場合、魔性殺しスキルはEXランクまで上昇。
あらゆる陰我を消滅に至らせ、邪悪な力を触れずして奪う、天の煌めきを具現化するまでに至る。
……しかしこのことこそが、サーヴァントとしてのレオン・ルイスが、この力を発揮できない原因となっている。
聖杯とリンクしたレオンは、英霊の座に記録された黄金騎士の人数分だけ、その力を増していくのだが、
サーヴァントの霊基数十個分を内包した甲冑は、もはや宝具の域にすらとどまるものではなく、サーヴァントの能力限界すらも、易易と突破してしまうのである。
一応、令呪を使用することによって、強引に発動することもできるのだが、
その場合の霊基の総量は大幅に低下し、なおかつレオン自身も宝具の力に堪えきれず、十分と経たずして自己崩壊・死亡へと至ってしまう。
この力を己がものとして、十全に発揮するための条件は二つ。
一つは、英霊の座についた黄金騎士全てが、納得し力を授けるに足るだけの、正しい目的のために発動すること。
もう一つは、あるべき権能全てを発揮し、人理そのものを守るため戦う、究極の英霊召喚の形――■■■■セイバーとして降臨していることである。
【weapon】
ソウルメタルと呼ばれる金属で鍛え上げられた、魔戒騎士のための長剣。
精神力を張り巡らせることで、取り回しを可能とする性質を有している。
このため、自覚的・直感的を問わず、使い方を把握できていない者には、持ち上げることすら叶わない。
魂の聖火スキルによって、この剣を受け継いだマスターならば、残留魔力のサポートによって、扱うことが可能となる。
馬の姿をした魔界の獣。優れた魔戒騎士に、戦場での足として与えられている。
レオンは鎧装着時にのみ乗り回していたが、実際には生身でも呼び出すことは可能。
悪路どころか水上すらも踏破することができ、空中以外ならだいたいの場所で活躍できる。
【人物背景】
中世ヨーロッパの時代を生き、黄金騎士として刃を振るった、ヴァリアンテ王国根付きの魔戒騎士。
今回はこのプロフィールに当てはまる、全盛期の姿で現界しているが、
この年齢に至るまでには、過酷に過ぎるほどの試練に直面しており、最も壮絶な生涯を辿った黄金騎士の一人として数えられている。
ややぶっきらぼうなところもあるが、内に秘めた正義感・使命感は本物。
マスターが正しい人間であるならば、小言を言ったりぼやくことはあっても、決して見捨てることはせず、力になってくれるだろう。
なお、上述した逸話に由来し、幸運のランクがドン引くほど低いものになってしまっている。
本来ならば、ガロの鎧による補正込みで、ようやくランクCに到達するというのは、他の騎士ではまず有り得ないことである。
【サーヴァントとしての願い】
挙げればキリがないだろうが、それらを願うことはしない。マスターのために行動する。
【基本戦術、方針、運用法】
飛び道具としても使える魔導火は、魔力放出スキルによって支えられているもの。
このため近接戦闘がメインになるのだが、魔導馬の存在もあるため、多少の長距離攻撃にも対応することはできる。
常に宝具を用いていなければ、まともに戦えないサーヴァントであるため、燃費はよろしくないのだが、
そこさえクリアすることができれば、十分に優秀な戦果を上げてくれることだろう。
最終宝具の発動は、聖杯戦争脱落にすら直結するため、ほとんどフレーバーテキストのようなものなのだが……
【出展】ViVid Strike!
【マスター】リンネ・ベルリネッタ
【参戦方法】
ウィンターカップ開催直前。自宅の荷物の中に、白紙のカードがあった
【人物背景】
地球とは異なる異世界・ミッドチルダの、大手ファッションメーカーの社長令嬢。13歳。
自身は華やかな舞台ではなく、荒々しい格闘技の世界において、トップランカーの称号を勝ち取った女傑である。
実は両親との間に血縁関係はなく、元は孤児院から拾われてきた養子であった。
元々は現在のような修羅としてでなく、平穏な人生を送ろうとしていたが、
ある時人生を一変させる悲劇が起き、盲目に力を求めるようになってしまったという。
分をわきまえない弱者が嫌い。自分の大切なものを奪おうとするから。
人に弱さを見せるのが嫌い。奪われないという安堵を保てなくなるから。
そして彼女は何よりも、それらを恐れ震えている、弱くて罪深い自分自身が、
世界で一番嫌いなのだった。
【weapon】
魔術の行使をサポートする、競技用ストレージデバイス。普段はアクセサリーの形状を取っている。
セットアップ時には防護服・バリアジャケットと一体化。武器としてでなく、サポーターとしての機能に専念している。
【能力・技能】
体内のエネルギー結晶体・リンカーコアの魔力を行使し、奇跡を具現化する魔術師の称号。
リンネの住む世界においては、魔法も魔術も区別なく、この呼び名で表現されている。
格闘競技者であるリンネは、身体強化のために使うのがほとんどだが、
魔法攻撃が解禁される
ルールにおいては、遠距離砲撃などもこなすことができる。
魔法による身体強化を前提とした格闘技。スタイルはトータルファイティングを基礎とする。
距離を詰めての投げ技や、拳による直接打撃が得意。
特筆すべきはその筋力であり、魔力のブーストを受けた拳は、堅牢なガードの上からであっても、確実に標的を葬り去ることができる。
唯一敗北を喫した、持久戦を想定した訓練も施されているため、ガードやタフネスも盤石。
肉体を大人のものへと成長させ、筋力とリーチを補強する魔法。
リンネはデバイスのセットアップと同時に、6つほど年上の姿へと成長する。
【マスターとしての願い】
誰にも何も奪われない強さ、自分を納得させるだけの強さが欲しい。悲劇そのものを無かったことにする資格は、きっと自分の手にはない
【方針】
最低限、レオンの機嫌は損ねない。マスターは殺害までには追い込まず、あくまでもサーヴァントの撃破を優先する。
最終更新:2016年12月09日 23:11