「なんだそれは?ちょっと見せてみろ」
金髪の少年が持っていた『白紙のトランプ』を取り上げて、そして少女は人の世が終わった世界から消滅した。
スノーフィールド南方に広がる砂漠地帯。人と文明を拒む砂の大地を震源とした地震が起きたのは十日前。
その地震は奇怪な事に、確かに地を揺らしたものの、震度計には全く観測されなかった。
不可解な現象を調査する為にやってきた者達は、非常に希少な─────地球には存在しない金属塊を持ち帰った。
本質と無縁の者達にとっては隕石の件はここで終わる。然し、これが始まりであることを知っているのは外から来た生者と死者のみだった。
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轟音が大気と大地を震わせ、閃光が世界を染める。
砂漠で起きた地震の震源地の調査にやってきたセイバーとそのマスターは、今まさに滅びの時を迎えようとしていた。
対峙するサーヴァントは一人。棒立ちのままセイバーを圧倒し、息もつかぬ。
セイバーの巨岩すら砕く劍威と鋼すら断ち切る鋭さを併せ持った剛剣を、セイバーの攻撃に合わせて出現させた黄金に輝く盾で悉く弾いている。
短く息をついたセイバーが大きく後ろに飛ぶ。一旦息を入れて仕切り直そうとした試みは、結局失敗に終わった。
敵サーヴァントの右手に金色の光が点ると、無限長の長さの刃と化してセイバーの首目掛け襲いきたのだ。
間一髪で回避したものの、首筋を浅く裂かれたセイバーに、マスターが不利を悟って令呪を用い、セイバーに宝具の使用をを命じた。
首を薙ぐ黄金の光を宝具である剣で弾き、セイバーは宝具の真名を開放する。
「─────!!!」
白銀の閃光が周囲を染め、そして吸い込まれる様に消滅した。
敵サーヴァントの手には漆黒の長大な剣。セイバーとサーヴァントの間には縦に裂け、名状し難い光を漏らす裂け目。
─────あの剣で空間を斬り裂いたのか!?
額然としたセイバーを裂け目に吸い込まれる空気が吸い上げて、敵サーヴァントへと引き寄せ、無防備を晒すセイバーを黄金光が両断した。
消滅したセイバーを見て、悲鳴と共に逃げ出したマスターを敵サーヴァントは追おうともせず、無言で右手を挙げ、振り下ろした。
万魔の軍勢に指揮を下す魔王の如く。
核でも使用したかの様な閃光が世界を白く染め上げ、最早衝撃波としか言いようのない轟音が天地を震わせた。
サーヴァントの右手に呼応して落ちた雷の音と光が収束した時、砂漠には何も存在していなかった。
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「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
陽光に満ちた果てなど到底見えぬ広大な大理石の床が広がる空間で、逆さ吊りにされ炎に包まれた薄い桃色の髪の少女が声無き絶叫を上げて身悶える。
焼かれた喉が声を封じていなければ、この空間を断末魔の悲鳴で満たされただろう。
顔を歪ませる苦痛と恐怖は万人が美少女と認める美貌を見るも無残なものとしていた。
それを黄金にも似て、黄金よりも美しく鮮烈に輝く物質で作られた玉座に座して見つめる青年がいた。
身を包む衣服を織りなす一本一本の繊維は黄金から出来ており、陽光を反射してそれ自体が光を放つかの様に輝いていた。
玉座にせよ身を包む衣服にせよ、青年の持つ世に並ぶものなき富と権勢を如実に表し、そしてなお足りない。
然し青年が全裸で荒野に立っていたとしても、見る者総てがこう悟るだろう。“この青年は万象の上に君臨する存在である”と。
衣服も玉座も燻んで見える程に輝く黄金の髪。衣服の上からでも判る肩から胸にかけての逞しさとプロポーションの素晴らしさよ。天才彫刻家が生涯をかけて創り上げた戦神像ですらなお及ぶまい。
戦う男ならば皆欲しいと願う両の腕よ、一剣を持てば千軍万馬も一討ちにするだろう。
地を蹴れば天を駆け、波濤を踏めば大海原も疾駆すると見る者に確信させる、野性とと優美の極致たる尻から腿にかけてのラインよ。
顔もまた身体に相応しいものだった。
神域の才を持つ絵師が生涯を費やしても描けぬ鼻梁と眉のライン。力強さと典雅を湛えた口元。
そして万物を見下ろし、見たものの魂すら戦慄させる冷酷と無慈悲を湛えた、支配する者の眼光を放つ眼。
その迫力、その闘志、その気品。青年は、槍を剣を弓を手にして戦う戦士にして、百万の軍を指揮統率する将にして、世界の全てを膝下に跪かせる支配者だった。
少女もまた支配するものであり、気品と誇りに満ちた美少女であったがこればかりは格が違う。
野に咲く可憐な花と、春夏秋冬を通じて青々と葉を繁らせ、年に一度満開の花を咲かせる、樹齢万年の大樹を比べる様なもの。
少女は誇りも意志も、存在そのものすらが、青年に呑まれる寸前だった。
─────偽りの陽光で焼けるか。
青年は胸中に呟く。意識を向けられた事による重圧で少女の全身が震え、口から血を吐くが、青年は気に留めない。この程度で死ぬ訳が無いからだ。
此の地に顕現してより、青年は少女をありとあらゆる方法で責め苛み、その身体能力について完全に把握していた。
その結果として、少女は青年と同じでありながら異なる種ということが、初日の時点で判明している。
残りの日数で少女に行われた仕打ちは、只の無聊の慰めに過ぎない。それも今日で終わりだが。
─────他にもこの娘の様な、“異なる同族”が居るやも知れん。
青年はそんな事をふと思う。そう考えると胸中にフツフツと沸き立つものを感じた。
もし居れば己の手で確実に屠る。夜の覇者を称する青年の種族の中でも別格であった青年の誇りがそう思わせる。
ならば何故にこの娘を滅ぼさない。そう考えて青年は苦笑した。
青年にとって少女はマスター。この世にある為に必要な存在。
しかしセイバークラスとして現界した為に、著しく効果を発揮しづらくなっている青年の宝具が機能すればマスター等不要。
にも関わらず青年には少女を滅ぼす意志が起きなかった
青年は戦意と殺意の篭った真紅の瞳を閉じ、繋がったパスにより少女の記憶を引き出した時のことを思い出した。
一人を除く全ての同族を見捨てた父である始祖に、唯一の例外である兄を連れ去られ、たった一人で泣く少女。
別段に同情や哀れみなどを感じたわけでは無い。青年が感じたのは、奇妙な事に『共感』だった。
戦わねば、殺さねばいられなくなったあの時を青年は思い出したのだ。
自分を造り出した存在にが、嘗て青年に告げた“唯一の成功例”の呼び方を別の者に与えると青年に告げた日のことを。
滅びある限り青年の種族も絶対では無いと、青年が理解した日の事を。
己の運命を理解した日の事を。
随分と甘くなったものだと青年は自嘲する。
たかだかこの程度で命を奪わないなどと、生前に戦った奴等が知れば天地が崩壊する前触れかと思うことだろう。
だが、青年には少女を滅ぼす意志は無く。聖杯を手に入れれば、少女の願いを叶えてやっても良いかもしれないと思っている。
その後で聖杯は破壊するが。
甘くなったと改めて青年は自嘲する。
嘗ての青年なら、少女を首と心臓だけにして、激痛成分と精神安定ナノマシンと絶対の孤独と絶望に精神を膝下させる“仮想現実”を与えて、死なせも発狂も出来ぬ様にしていただろう。
─────これも滅びを迎えてしがらみから解放された為か。
そう考えると、自分を滅ぼした男にほんのわずかだけ感謝する気になった。
青年が手を僅かに振る。ほんの僅か、手を動かしただけで山すら消し飛びそうな力を感じさせた。
そして青年の動きと同時、空間は闇に閉ざされた。
位相がずれた空間内に存在し常人には認識出来ぬ、青年の宝具の内部であるこの空間は、全てが青年の意思の元に統御される。
尤も、青年の宝具は未だにその本来の力を発揮できずにいるが。
ライダークラスなら最初から、キャスタークラスならば既に完成しているが、青年のクラスはセイバー。このクラスでは完成には時間がかかる。
「ァ…………ァ……………」
闇に閉ざされると同時、身を焼く炎が消え、掠れ声を喉から漏らすだけの少女を見もせず、青年は呟いた。
「くだらん」
少女の口から鮮血が噴水の様に噴き出し、顔を紅く染めて床に流れ落ちる。青年の声に含まれたものが少女の精神を打擲し、更には空気を変質させて酸と変え、喉から肺にかけて焼いたのだとは、青年と少女にしか解らない。
青年にとって少女に対する極小の共感と、存在するかも知れぬ“異なる同族”以外の全ては何の価値もなかった。
この虚構の舞台も、生前の百分の一の力も無い己にも。その全ての原因である万能の願望機にも。
「くだらん」
再度呟く。
青年が生前に属し、その繁栄の一翼を担っていた文明は、青年と同等─────認めたく無いが─────の存在の、生前の力と技とを完全に再現することが出来た。
その文明の力を以ってしても青年が挑んだ存在と、青年を滅ぼした者には及ぶまい。
ならば己をここまで脆弱な存在としてしか再現出来ない代物に何が期待できる?
尤も、此処に居る者共は時間と空間、果ては次元を越えて呼び寄せられているのは、自分の記憶とマスターであるあの娘との知識との差異でも明らかだ。
こればかりは青年の文明でも為し得ぬ技だった。空間の秘密はともかく、時間の秘密は解き明かせなかったのだから。
そして青年はこう考えた。
「いっその事、過去に遡るか」
時間を遡行する────青年や青年と同じ種は時間経過と共にその力が増大する─────時を遡れば青年の知るものより遥かに劣るあの者達と合間見えることが出来るだろう。
だが青年は意味が無いと嗤う。時間を遡行して脆弱な頃のあの者共を滅ぼすなど青年の矜恃が許さない。
それにそんな事をしても最早意味も意義も無い。最早全ては終わった事だ。
では戦わないのか─────否。
戦わないという選択肢は青年─────青年の種族には存在しない。
敵が居れば─────本来の青年の力ならば到底敵足り得ぬ弱者共だが─────戦わずにはおれず、敵が強大であればある程その血が燃え上がるのが青年の種族。
此の地に招かれた者達は本来なら容易く滅ぼせる者達、然し今は死力を尽くさねばならぬ強者。
己が脆弱になった事を忘れて青年は嗤う。
戦わねば、殺さねばいられなかった狂気はもはや無い。だが、元より凶猛無惨と言われた性状に何ら変わりは無い。敵を殺し、この虚構の地の者共を殺し尽くし、聖杯とやらも砕いてくれる。
一体自分が如何なる存在を招いたのか、この下らぬ茶番を思いついた者に思い知らせてくれる。
人類文明が滅びた後に地球を支配し、神代の生物を造り出し、外宇宙にすら進出し、異次元からの怪生物を追い払い、外宇宙からの侵略者を根拠の星ごと原子に還元してのけた、貴族を名乗る新たなる地球の支配者─────吸血鬼。
その吸血鬼─────貴族の歴史に鮮血を以ってその名を刻んだ“絶対貴族”ローレンス・ヴァルキュアの名にかけて。
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口内の血を屈辱と苦痛とともに少女は嚥下する。
不味いことこの上ないが、血を飲まないと醜い鬼となる以上仕方ない。
身体を焼かれ、身を切り刻まれ、ありとあらゆる苦痛を受けても、己が呼び出したサーヴァントとの根源的な存在の差を理解してもなお少女の心は折れていない。
万能の願望機。全ての願いが叶う杯。少女が千年前から抱く願いを叶える好機なのだ。
喉を潰され、令呪を封じられてもなお少女は諦めない。
連れ去られた兄を取り戻す為、この世界で一人ぼっちでいないようにする為に。
少女─────クルル・ツェペシは聖杯を何としてでもその手に掴む決意を心に虐境に抗い続ける。
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【クラス】
セイバー
【真名】
ローレンス・ヴァルキュア@吸血鬼
ハンターシリーズ
【ステータス】
筋力:A++ 耐久:A+++ 敏捷:A+ 幸運:E 魔力:B 宝具:EX
【属性】
混沌・悪
【クラススキル】
対魔力:A+
A+以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、魔術ではセイバーに傷をつけられない。
人類文明が滅んだ後に地球を支配した吸血鬼達が“神”の如く崇めた存在に、進化の可能性の一つとして造られ、一時期は只一つの成功例と言われたセイバーの神秘は破格である。
騎乗:A++
乗り物を乗りこなす能力。「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。
竜種を含む神世の生物を再現して地球中に解き放ち、その生物群の頂点に君臨した“貴族”である為にこのランク
竜種ですらも乗りこなせる。
【保有スキル】
貴族の栄光:A+
人類には及びもつかぬ超文明を以って地球に君臨し、異なる銀河にも進出し、外宇宙や異次元より襲来した敵と戦い、空間の秘密を解き明かし、無より物質を創り出し、神世の生物を再現した貴族の超技術を行使する能力。
魔術に依らずして、最高ランクの陣地作成・道具作成・使い魔の作成及び使役を行える。
空間制御を可能とし、位相のずれた空間に自分や物体やエネルギーを収納しておくことも可能。
また、高速思考も発揮するがセイバーランクの現界の為Dランク相応のものでしか無い。
吸血鬼:A+
吸血鬼としての格を表すスキル。
天性の魔。怪力。吸血。魔眼を併せ持つ複合スキル。
魔眼は精神力や精神耐性でしか防げない魅了の効果を発揮する。
また、ランク以下の存在を吸血することにより下僕とすることが可能。
下僕となった者にはA+ランクのカリスマ(偽)を発揮し、セイバーに服従させる。
下僕化は対魔力では無く神性や魔性のランクでしか抵抗出来ない。
このランクではCランク以上の神性や魔性でないと吸血鬼化を遅らせる事も出来ない。
下僕化によるセイバーへの服従は精神力若しくは精神耐性を保証するスキルにより効果を減少或いは無効化させることができる。
流れ水や十字架に対して非常に脆弱で、陽光を浴びれば即座に塵と化す程だが、“地球上で真性の陽の光を浴びる”という条件を満たさねば陽光を浴びても何とも無い。
月の内部の仮想現実空間である此の地において、セイバーは昼間でも問題無く活動できる。
不老不死:A+
例え総身が消滅しても魔力が枯渇していなければ復活する“貴族”の特性がスキルになったもの。
最高ランクの戦闘続行及び再生スキルを併せ持つ。
攻撃を受ける端から再生し、一見傷を受けていないようにすら見える程。
但し聖性や神性を帯びた攻撃には非常に脆く。流れ水に漬けられたうえでの攻撃は通常のそれと変わらぬ効果を発揮する。
また、肉体を老化させるといった攻撃を無効化する。
宇宙空間ですら死ぬ事は無い。行動出来ないのでその内考える事を止めるが。
“貴族”を滅ぼすには古の礼に則り、心臓に白木の杭を打ち込むか首を落とすかのどちらかしかない。
勇猛A+
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
また、格闘ダメージを向上させる効果もある。
格闘ダメージの向上は通常のものと異なり、敵が強ければ強い程ランク相応のものとなる。
敵が脆弱であった場合格闘ダメージの向上は無い。
叛骨の相:A+++
権威に囚われない、裏切りと策謀の梟雄としての性質。
同ランクの「カリスマ」を無効化する。
貴族の総てから神のように崇められた存在“神祖”に叛逆したセイバーはこのランク。
無窮の武練:A
ひとつの時代で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。
いかなる地形・戦況下にあっても十分の戦闘能力を発揮出来る。
比類無き剛勇を誇る同族三人を相手にし圧倒する程の強さを持つ。
【宝具】
万象斬断す邪王剣(グレンキャリバー)
ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:2-3 最大補足:2人
全長1m幅20cmの漆黒の長剣。
触れたもの全てを断ち斬り、空間すらも斬り裂く。自動的に動いて敵を斬る事も有る。
斬り裂いた空間を別の場所へと繋ぐことも可能。斬り裂かれた空間はもう一度斬れば塞がる。
生命の根源的な部分をも斬り、不老不死の肉体を持つ“貴族”:ですら再生を許さない。
まともに撃ち合えばランク相応の宝具でも無い限り破壊される。
鋼の大地
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1-1000 最大補足:100000人
嘗てセイバーが君臨した領土が宝具となったもの。
全てが鋼で覆われた大地を現出させる。
本来ならば大陸一つを覆う程だがサーヴァントの宝具と化した事により劣化し、直径10km程度でしかなくなっている。
この中ではセイバーは宝具内で起きるあらゆる出来事を知ることが可能。そして意思一つで山を動かし地形すらも変える。
本来ならば魔力炉ともなる反陽子炉、血液製造プラント、兵器製造プラント、ホムンクルスや妖物の製造プラント、迎撃装置等が存在するが、セイバークラスの現界の為“貴族の栄光”スキルを活用して造っていくしかない。
この宝具は惑星が滅びる程の隕石の衝突にも耐えただけあって対界宝具でも使わなければ破壊不能。
万象記すエーテルの霧(アカシア記録)
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:鋼の大地全域 最大補足:鋼の大地全域
アカシア記録に接続することで最高ランクの真名看破、蔵知の司書、専科百般、千里眼を可能とする。
キャスタークラスならばスキルとして無条件で使えるが、セイバークラスの現界の為宝具『鋼の大地』内でのみ、絶大な魔力を消費して漸く使用可能。
更には因果律操作や因果逆転、起きた結果を無かったことにするといった事すらも可能とするが、セイバークラスの現界の為使用不能。
辛うじて因果や運命操作系の攻撃に対して『鋼の大地』内でのみファンブル率を大幅に上げる効果しか発揮していない。
■■■■キャスターとして現界すれば聖杯と同じ万能の存在となる程の宝具。
【weapon】
黄金光の剣と盾
【人物背景】
199X年、世界は核の炎に包まれた!!
海は枯れ、地は裂けあらゆる生命体は絶滅したかに見えた。
しかし、人類は死に絶えてはいなかった!!
長き歳月の果てに核シェルターから出た人類をウェルカムしたのは、ヒャッハーと叫ぶアメリカ先住民族の一部族の名を持つ人種では無く、
汚染され荒廃した大地と、放射能で変異した生態系と、そして変わり果てた大地に君臨する貴族─────吸血鬼だった!!
セイバーはその中でも“絶対貴族”と呼ばれた存在であり破格の強さと並ぶもの無き富と権勢を誇った。
外宇宙から侵攻してきた生命体との戦争では自ら陣頭に立って戦い、最終的に侵略者達の母星を原子に変えた。
その性格は獰猛苛烈にして残虐非常。“神祖”に叛旗を翻した時、五百万の人間と貴族を捕らえ、四百万を凡そあらゆる方法を用いて惨殺し、
残り百万を首と心臓だけにして、激痛成分と精神安定ナノマシンと絶対の孤独と絶望に精神を膝下させる“仮想現実”を与えて、死なせも発狂も出来ぬ様にしていた。
“神祖”の命を受けた三人の貴族と、一人の人間により捕らえられ、“神祖”に宇宙へと追放されるが、五千年後に地球へと帰還し、己を捕らえた人間の子孫と貴族とに復讐を開始する。
そして最強の吸血鬼ハンター“D”と戦い、致命傷を負わされた。
その後“神祖”に己の敗北の運命が定まっていることを告げられ、運命を覆す為に“神祖”と融合する。
運命すら超越し、文字通り“神”にも等しい力を得るが、同じ領域に至った“D”により滅ぼされた。
嘗て“神祖”が造り出した唯一つの成功例であり、後にその呼び名を別のものに与えられ、己を待つ運命を知り、狂わずにはいられなかった男。
“神祖”に選ばれ、そして捨てられた男。
【方針】
先ずは空間制御により位相空間に展開した“鋼の大地”を頑張って完成させる。
“吸血鬼”がいれば積極的に滅ぼしにいく。
【聖杯にかける願い】
無い。全ては終わったことだから。
【マスター】
クルル・ツェペシ@終わりのセラフ
【能力・技能】
幼い容姿に反して絶大な戦闘能力を持つ。
この世界の吸血鬼は極限まで鍛えて特殊な武器持ってドーピングまでした人間を身体能力だけで殺せる程度には強力
【weapon】
無し
【ロール】
女子中学生
現在は行方不明中
【人物背景】
第三位始祖の吸血鬼。吸血鬼の間では禁忌とされている終わりのせラフを手に入れたがっている。
1000年前に父である始祖に捨てられて兄を連れて行かれて一人ぼっちになった少女。
【令呪の形・位置】
背中に逆十字。
【聖杯にかける願い】
兄を取り戻したい。
【方針】
何とかしてセイバーの元から脱出して聖杯を手にする。
【参戦経緯】
原作の6~7巻辺り、アニメだと1クール目が終わった後で、百夜ミカエラが拾ってきた『白紙のトランプ』を取り上げた。
【運用】
クルルの魔力が潤沢な為、積極的に攻めていける。しかしセイバーは強力だが大技を使う為には『鋼の大地』内でなければならないので相手次第では負ける。
しかもクルルの状態はセイバーには基本的に解らないので、下手をするとクルルが干からびて死ぬ可能性もある。
連戦を避けて、一戦毎に様子を見に行くしか無いだろう。
最終更新:2016年12月12日 23:20