遠坂凛&ライダー◆HOMU.DM5Ns




静かな夜だった。
空には月と星。地には天と対称するように眩く灯る人口の煌めき。
アメリカ、スノーフィールド。ここは地球の未来における都市の形を理想とした街。
とはいえそこに住む人々までもが未来を見て過ごしているわけではない。
大半の者は今を生きるのに懸命で、それは時代が進んでもそう大きく変化もしないだろう。
今日もまた仕事を終えて家に帰っている時刻に、その少女もまたひとり路地を歩いていた。

一言に言ってしまえば、宝石のような少女だった。
傍を通り過ぎたら振り返って二度見したくなる美貌。
思春期の愛らしさを理性という光で彩った、完璧な仕草。
生まれて持った天性の輝きを放つ原石を、時間をかけて丹念に研磨させて黄金の比率を保った最高純度の紅玉(ルビー)。
日本人だが一部北欧の血が混ざってる顔立ちは、外様のはずのスノーフィールドでも異物感を与えない。
何より、慣れぬ異国への萎縮が一切見られない少女自身の堂々たる振る舞いに街も諸手を挙げて受け入れていた。
遠坂凛

しかし夜更けにうら若い少女一人が道で歩いているのは、些か無防備に見える不安な場面でもある。
日夜犯罪の報道がなだれ込んでくる銃社会のアメリカだが、治安という市民移住に重要な案件にスノーフィールドは力を入れている。
人通りが多い地域の警備は万全を期しており街の平穏は守られているとはいえ、防犯を心がけるのに越したことはない。
当の本人も足取りは普段通りに見えて僅かに遅く力みがあり、危機意識が働いているとわかる。
……尤もそれは。一般的な子女が抱く危機意識とはまったく違う意味合いが込められていたが。


「……はあ。懐かしみたくもないのに、しっくりきちゃうものなのね。この空気って。
 ヘンに張り詰めてるっていうか」

ため息を吐いた遠坂凛は、この空気を知っていた。
人世の裏に潜む魔術師である少女にとって、あまりに馴染んだ雰囲気。
魔力の充満とはまた違う、街の空気そのものが入れ替わったとしか思えない違和感がある。

「人生に二度体験する羽目になんてね。セイバーと同じかあ。
 そういや、綺礼もそうだったっけ」

聖杯戦争。
奇跡の願望器を求めて七人のマスターとサーヴァントが殺し合う魔術儀式。
マスターとは魔術師。神秘を修め真理を目指す魔を統べる術を操る者。
サーヴァントとは英霊。過去から未来の人類史に功績を残した偉人を現在に呼び起こす超人的な使い魔。

その知識を、凛はこの舞台に招かれる以前から、ずっと前から知っていた。
何故ならばといえば、他ならぬ彼女の家系こそがその儀式を成立させた立役者。
魔術師、遠坂という『冬木の聖杯戦争』御三家の一であるからである。
数十年周期を経て都合四度行われてきた大儀式に、彼女もまた若き当主として五度目の戦いに身を投じた。
聖杯を勝ち取りこそしなかったものの、聖杯戦争の生還者として彼女は戦い抜いたのだ。

「けど一体なんなのよこれ……冬木とは別の聖杯戦争?誰に断ってこんなこと仕出かしてるのよ。
 しかも十五組のマスターってなによ、ていうか電脳空間ってなんなのよ……!ああまずい大声出しそうだった」

しかしその知識は、『彼女の知る聖杯戦争』のものであって、この地で行われようとする聖杯戦争とは違った形態だった。
だから余計に混乱する。正統な魔術師である凛にとって、今の状況はあり得ないと言う他なかったのだ。

「……無様ね、凛。そうじゃないでしょ」

今すぐ大声を出して抗議したい感情を頭の中で抑えるうちに、気付けばここでの自分の家に着いていた。
それなりに豪邸だが西洋式である元いた遠坂邸とは趣の違う、知らないはずの家。
日本の建築風だが完全な和風の屋敷というわけでもない。異民の受け入れに寛容なスノーフィールドとはいえ、建築の文化そのものが違っているのはかなり珍しい。
自分の家ではないここの違和感が、思えば最も強かった。
ホームシックを憶えるわけでもない。ただやっぱり凛にとっての帰る場所とは遠坂の家……よりも先に浮かんだ場所だった。

参加状も拒否権もなしに強制連行された事、頭に勝手に記憶を書きこまれた事、
電脳という神秘も魔術もない空間が舞台とかいう事への諸々の主に怒りの感情は一端、ひとまずは置いといて。
かつて聖杯戦争の名を冠する儀式に、まさに当事者として関わった自分が再び呼び込まれた意味をまず考える。

経験がある自分を意図して選んだというならまだ楽だ。問答無用でぶっ飛ばせばいい。
手袋を投げたのはあっちなのだから、こっちには受け取って拳を振り上げる権利がある。

ただ無作為に選んだとしたら、それはもう最低だ。
仮にも聖杯戦争なのだ。宝くじを引くような感覚でランダムに参加者を引っ張る真似をする輩なんて全魔術師への冒涜、宣戦布告に等しい。

「……あ、いやいたんだっけ、たまたま引いたくじで一等賞当てたヤツ」

思い浮かべた顔。
呆れるほど未熟で強い、放っておけない少年を脳裏に起こす。
それだけで、不思議とスッとして揺らぎが消えた。

「ちょっとだけ待って、士郎。一発ぶん殴ってすぐ帰るから」

そうだ。ここで自分が消えているって事は、あいつの隣にいない訳だ。
隣に立って支えると言いながら自分が先にいなくなるなんて、最も忌避すべき事態だ。
歪で、愚かで、けど尊い、ある少年の誓い。
その目指す道がどれほど傷だらけになると分かったからこそ、傍にいると決めたのではなかったのか。

朝焼けの空で微笑んだ彼。
叶わぬ理想に心が磨り減って、それでもいいと笑うしかなかった背中。
自分を失ったあいつか、いつか自分を好きになれるようにと。

だったら、こんなところで躓いてなんかいられない。
この聖杯戦争がなんであろうと関係ない。必ず生き残り、帰ってみせる。

「まあ結局やることは変わりない、と」

聖杯戦争が願いの潰し合いであるのは知っている。
マスターもサーヴァントも譲れぬ願いがあり、ひとつしかない奇跡の席を賭けて戦う。
聖杯がろくでもないモノであると身に染みて理解してる。
ここの聖杯がそれとは違うとしても、それでもまだ疑念の方が強い。
その理屈を他人に押し付けるほど傲慢にはなれない。 それでも自分は遠坂凛なのだから、やっぱりこうするしかないのだろう。

「そうと決まったら、とにかくサーヴァントの召喚……か」


……正直に告白してしまうと、その時、少しだけ期待はしていた。


聖遺物なんて用意してるわけがない。召喚のために準備だって何一つ整えられてもいない。
だいたい前の戦争で召喚用、戦闘用にストックしていた宝石はあらかた消費してしまってるので用意のしようがないのだけど。

つまりは、だ。
何の保護も仕掛けもないまま、ただ遠坂凛(しょうかんしゃ)のみを縁とした簡素な召喚にするしかなく。
自分と縁のあるサーヴァントなんて一人しか思いつかないのが自然というもので。
そう思った瞬間、本当に屈辱的この上なかった現象を、悪くないなと考えてしまったのは、否定できなかった。

「まさか、ね。そう都合よくあてがってくれるわけないか」

声に隠しきれない嬉しさが乗っているのが自覚できる。
肩透かししないように努めて否定するが、どうしても期待してしまっている。
とりあえず調子のピークを間違えて失敗(うっかり)して天上から落とす羽目にならないように考えながら、家の扉を開けた。


「……?」

開けた途端、暖かい香りが鼻孔をくすぐる。
記憶にある限り、この家には凛一人しか住んでいない。
家に招く友人もいないではないかもしれないが、家主より先に上がらせる仲がいたとは思えない。
なのに居間に通じる通路には明かりが灯り、香りはその先から漂ってきている。
カタカタと小刻みな金属音は、きっと鍋が煮たって蓋が震えている音なのだろう。

―――そういや、白紙のトランプって……どうしたっけ?

この聖杯戦争で召喚されるサーヴァントの核となる触媒。
マスターが記憶を取り戻した時点で手に戻ると知らされたものを、どこに所持していたか。

そう気づいた瞬間、急ぎ足で駆け出した。
今の今まで感じなかった、家の明かりや魔力パスの繋がりも放って居間に飛び込んだ。
中にいる相手に、この中途半端な感情をぶつけたい理不尽さを抱えて。



「やっと帰ったか。女の子が夜に独り歩きとは感心しないな」

聞いただけで、相当な自信家だと分かる声だった。
それだけで声の主がどんな人物なのか理解できるだけの、強烈な我を嫌が応にも感じさせた。

台所から出てきたのは、癖の強い黒髪の青年だ。
端正で力強い表情だが格好は現代で見られる普通のもの。
だが既に英霊との邂逅を幾度も果たしている凛には分かる。
膨大な魔力の濃さだとか、そういった要素を抜きにして、こいつはただの人間とは違う、英雄だと確信させるだけの圧倒的な雰囲気を持っている。
持っているのだが……その両手で掴んでいるのが熱を持った土鍋というのが所帯じみた感想を持たざるを得ない。
とにかく声と合わせて、唯我独尊という言葉がこれ以上なく似合う男だ。
……思い出したくもない、金色の影が脳裏を掠めた。

「だが丁度いい。夕食も今できたところだ。早速食べるといい。美味いぞ」

そう言って、土鍋をテーブルの空いていた鍋敷きに載せる。
蓋を開ければたちまち湯気が沸き出して、中にある白い肌の君が湯船に漬かる姿を現す。
即ち、湯豆腐である。
昆布だしをベースにタレはゆずポン酢、薬味のみとシンプル。
それ故に作り手の腕如何でどこまでも進化する無限の可能性を秘めた料理。
これを出すということは己の腕に自信を持っているということである。

「いやちょっと待ちなさい。なんなの、あんた?」

料理に目が行って最初の疑問が頭から抜けてしまうわけもなく、凛は我が物顔で居座っている男へと向き直る。
それを聞いた男は、心底残念そうに顔を顰めた。

「なんだ。俺の名を知らんのか?世間に疎いにも程があるぞ、それでも俺のマスターか?
 ……まずいな、あまりの不憫さに涙が出てきたぞ」
「そういうことじゃないわよ!召喚も契約もすっぽかしてひとん家でご飯作ってるあんたの精神構造を聞いてんの!
 だいたいあんたの名前なんか知るわけな、―――?」

ズレた反応を返すサーヴァントに烈火の如く食いかかる凛だが、当の本人はどこ吹く風と返している。
それどころか何か同情した目で見てやがりすらいた。
『もっかい令呪使ってやりましょうか!』と我を忘れて握り拳を上げようとして―――頭に浮かんだ謎の文字に告げる言葉が失せた。

「あれ……?なんで私、あなたの名前、知ってるの?」

この男とは間違いなく初対面だ。
それなのに凛は男の名前を"既に知っていた"。 銘打たれた名が何を意味するかまでを、正確に。
偽の記憶を刷り込まれたように、ここの聖杯戦争の形式かと思ったがそうではない。
冷静になった頭で、改めて目の前のサーヴァントを見やった。

視線を受け止めたサーヴァントは、おもむろに緩く伸ばした右手の人差し指を頭上へと掲げる。
指先がちょうど天上の照明と重なって、まるで指そのもに光が灯っているように見える。

太陽の夜明け。
その男を介してるというだけで、ただの照明は神秘的な幻想という光景を凛に錯覚させた。


「……そう。俺の名は、天の道を往き、総てを司る男―――」


天に突き上げた光の中心で真名が名乗られる。
己が世界の真理、この世の正義そのものだと確信する絶対の自信を込めた声で。







「――――――天道、総司」




   ◆

「……なんで私のサーヴァントってこう、みんな無駄に家事が万能なのかしら」

振る舞われた料理を食べ終えて、ごちそうさまの次に凛がこぼしたのはそんな言葉だった。

「それは、つまり俺以外のサーヴァントとも契約していたということか?
 この聖杯戦争以前の、また別の聖杯戦争の生還者というわけか。詳しく聞かせてもらおうか」

自負するだけあって、ライダーのサーヴァント―――天道の料理は非常に美味であった。
一人は例外として、自分や士郎、桜でも分が悪いと危惧してしまうぐらいに。
まさかそれが自分との縁ではないだろうか。そういう意味でも危惧した凛だった。

「……ええ、そうよ。色々話し合うことはあるけど、まずそのあたりの話もしなきゃね。
 ていうか、最初にその話しようと思ったのにそっちが無理やり黙らせたんでしょ」
「おばあちゃんは言っていた……。食事の時は天使が降りてくる、そういう神聖な時間だ。
 食事時に物騒な話はするものじゃない」

凛が聖杯戦争絡みの話題を始めようとしても、この台詞と共に話を続けるのを禁じられてしまう始末。
これで料理が美味しくなかったら、ひたすら無言で豆腐を食べる時間を過ごす羽目になるところだった。

そのごく短い合流でもよく理解できたのが、この天道という男がひたすら自分本位の性格ということだ。
こちらの事情などお構いなし、己の都合を優先させる。そのくせまったく悪びれない。
凛もまた自我が強い方であり、当然気に食わない。なのでここでペースを掴むため本題を切り出した。

「じゃあ改めるけど、さっきも言った通り、私は一度聖杯戦争を経験してる。
 率直にいって、その聖杯は碌な物じゃなかった」

魔術師の家系としてサーヴァントを召喚し冬木の聖杯戦争に臨んだ事。
そこで知った聖杯の真実。マスターとサーヴァントがこぞって求めていた願望気が、人類を殺し尽くす呪いの塊でしかなかった事。
凛が知る聖杯戦争の概要と共に、かいつまんでそのあらましを説明した。

「だから、この聖杯戦争もまるきり信用はしてないわ。
 冬木のとじゃつくりが違うだろうから何とも言えないけど、胡散臭いのは変わりないし」

前提を伝える。
遠坂凛がこの舞台で動く上で最低限の方針を。
サーヴァントとして呼ばれる英霊は聖杯に願う理由がある。だからこそ使い魔に身をやつしてさえ人間に服従する。
聖杯の破壊を視野に入れるマスターに対して、目の前の英霊はどうするのか。
場合によれば、このサーヴァントとの契約を断たれかねない道。

「戦いがあるなら当然勝つ為に動くし、やるからには徹底的にやるけど、最終的に願いを叶える気はないわ。元々そんなもの、持ってないし。  
 少なくとも、これを作って無差別に人を集めるような奴は一発殴らなきゃ気が済まないわ。
 それできちっと元の場所に帰る。それでおしまいよ」

見た事もない誰かの為に、なんて正義感を振りかざすつもりはない。
凛とて魔術師であり、一般社会の人にとっては異端の類だ。人の道理を語れる立場にはいない。
目的は極めてシンプルだ。売られた喧嘩は買う。無論、勝つ。そして生きて帰る。
なにひとつ取りこぼさない事が凛にとっての勝利だ。

「なるほどな」

凛の話した内容にも反応薄く、机に手をついて天道は瞳を凝らした。

「つまり、元の世界に恋人や家族でも待たせているのか?」
「んにゃ!?」

まったく予想してなかった返しに、喉からなんか変な声が出た。

「な、なななに言ってんのよ!恋人とか、あいつとはそんなんじゃ……………………なくもない、とは言える、けど。
 ていうか!それは今関係ないでしょー!?」

ひとしきり喚き散らして、墓穴を掘った、と自覚した瞬間、顔から火が出るほど赤くなる。
取り乱した凛を見て天道はからかうでもなく、真剣な面持ちのままで続ける。

「おばあちゃんは言っていた……。人は人を愛すると弱くなる。けど、恥ずかしがる事は無い。
 それは本当の弱さじゃないから。弱さを知ってる人間だけが本当に強くなれるんだ」

傲岸不遜を地で行く台詞。
受け売りを前置きにして語る言葉はしかし、何よりも本人の底から出た言葉にも聞こえた。
自分がその強さを知っているが故なのだとでも言うように。

「弱さを受け入れてお前はお前の道を突き進む。それこそが何よりも大きなお前の強さだ。
 まあ、及第点だな」
「……それって、要するに私をマスターとして認めるってこと?」
「いつ俺がお前をマスターにしないと言った?
 俺を呼び出せるほどのマスターだ。世界を汚し、人を害する下衆な願いを持った愚か者の筈がない。
 他人に縋る願いなどない以上召喚されることはないと思っていたが……やはり俺が望みさえすれば運命は俺に味方するようだな」

凛を評価してるのか、自画自賛しているのか。
どちらが正解なのか分からなくなる。
どうやら天道もまた聖杯に託す願いはなく、凛の意に反する気もないらしい。

「そして喜ぶがいい。俺が来た以上、この聖杯戦争は俺達の勝利で確定だ。世界で一番強いのは俺だからな。
 お前の望みは、必ず現実のものになる」

そしてなんとも大それた宣言をした。
驚くべきことに、その言葉は本気だった。
本当に、この空の下で自分が最強なのだと疑っていない。
その姿勢を不思議と妄言だと感じさせない。それもまたこの英霊の強さの根源か。

「うわ、そこまで自分中心なんだあんた」
「おばあちゃんは言っていた。世界は自分を中心に回ってる。そう思った方が楽しいってな」
「ああ、それは納得。……けどあなた、本当に強いの?」

ほんの少し値踏みするような目線に、不機嫌そうになるライダー。
意外と子供っぽいところもあるらしい。

「……そうか。まずは直接俺の強さを見せつけるしかないようだな。
 その時こそ自分と契約した者が何者なのかを思い知るといい、マスター」
「ええ。期待してるわよ」

挑戦的な笑みに、柔らかい微笑で返す。
それが、二人の契約の本当の始まり。
願いの為ではなく、勝利の為に。しかし紛れもない誰かの為に戦いを始める。
閉じられていた箱庭の中で、新たなる運命の扉が今、開こうとしていた。

【クラス】
ライダー

【真名】
天道総司/カブト@仮面ライダーカブト

【パラメーター】
筋力E 耐久D 敏捷D 魔力E 幸運A 宝具A+
【マスクドフォーム時のパラメーター】
筋力B 耐久A 敏捷D 魔力D 
【ライダーフォーム時のパラメーター】
筋力C 耐久C 敏捷B+ 魔力D 

【属性】
混沌・善

【クラススキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

騎乗:A+
 騎乗の才能。獣であるのならば幻獣・神獣のものまで乗りこなせる。ただし、竜種は該当しない。
 幻想種への騎乗の逸話がないライダーだが、下記スキルと「時の流れに乗る」という特例によりランクアップしている。

【保有スキル】
天の道:EX
 天の道を往き、総てを司る男。
 世の中で覚えておかなければならないただ一つの名前。
 ライダーを認識した相手は「天道総司」の真名を即座に認識する事になる。
 他のサーヴァントやマスターにすら効果は発揮されるが、「仮面ライダー」としての能力は明かされず、
 スキルや宝具などの詳細は明かされない。そのため変身時はこの効果が適用されない時がある。

心眼(真):B+
 修行・鍛錬によって培った洞察力。
 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”
 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。
 後の先を取るカウンターを得意としており、相手の攻撃後の行動の成功率が上昇する。

仕切り直し:B
 戦場から離脱する能力。
 不利な状況から脱出する方法を瞬時に思い付くことができる。
 また、不利になった戦闘を戦闘開始ターン(1ターン目)に戻し、技の条件を初期値に戻す。
 戦いが水入りになりがちな仮面ライダーには必須のスキル。 

単独行動:C
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。

【宝具】
『日緋色に輝けし天の道(ネクストレベル・カブト)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人
 光を支配せし太陽の神。マスクドライダーシステム第一号。
 使用者を全身装甲の戦士、カブトへと変身させる。
 カブトムシ型自律変身ツール「カブトゼクター」を腰に巻いたライダーベルトに装着するまでのプロセスそのものが宝具として成立している。
 天道の戦闘はこの宝具を使用してのものが前提となる。
 厚い装甲を纏った「マスクドフォーム」と、装甲を排除(キャストオフ)し軽快な動きができる「ライダーフォーム」に形態を変えることができる。
 ライダーフォーム時には対人奥義「ライダーキック」と「クロックアップ」が解禁される。

『瞬迅の超速戦輪(フルフォース・エクステンダー)』
ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:50人
 カブト専用の特殊強化バイク。カブトのクロックアップにも対応しており天道の意思で自動走行が可能。
 この宝具にもキャストオフ機能が搭載されており、巨大な角が生え戦闘的となるエクスモードに変形する。
 空中飛行も可能で、大気圏の離脱にも耐えられる。

『時翔ける運命の超進化(ロード・オブ・ザ・スピード)』
ランク:A+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 スキル天の道により、その世界における天道総司の知名度を上げることで時空を歪ませる。
 カブトの強化ツール「ハイパーゼクター」を召喚させ、強化形態「ハイパーカブト」への変身が可能となる。
 さらにスキルの効果が高まれば最終兵器「パーフェクトゼクター」も追加され、これによりカブトの能力の全てが解禁される。
 聖杯戦争の場で天道総司の名が知れ渡ってない限り、どれだけ魔力があってもこの宝具は発動できない。

【weapon】
『カブトクナイガン』
ガンモード、アックスモード、クナイモードの三形態を取る武器。

『パーフェクトゼクター』
剣型のソードモード、銃型のガンモードの二形態を取る武器。
ザビー、ドレイク、サソードの各ライダーのゼクターを呼び出し、その能力を行使する。
全てのゼクターを結集させることで対軍奥義「マキシマムハイパーサイクロン」(ソードモード)、対城奥義「マキシマムハイパータイフーン」(ガンモード)
が発動される。

【SKILL】
『ライダーキック』
対人奥義。最大補足1~5人。
「仮面ライダー」と呼ばれる戦士が備える必殺の蹴り。
使用者によって千差万別の手段で仮面ライダーはこの技を習得している。
一号の仮面ライダーの原初の逸話から、「改造人間」「異界の魔獣」等の異形相手に高い特攻能力を持つ。
天道が得意とするのはカウンター気味に放たれる回し蹴り。
ハイパーカブトに変身中は威力が跳ね上がる『ハイパーキック』へと進化する。

『クロックアップ』
時間流を操る超高速行動システム。
使用者は近くで戦おうとも他者に気付かれない別世界にいるに等しい。
時間の流れに干渉しているため、加速で攻撃の威力が上がるわけではない。
人間ではまず視認不能だが超常の存在たるサーヴァントであれば補足することは可能。
高い戦闘力と機転、空間や時間に干渉する能力を持つ者がいれば対抗が可能となる。
……規模と範囲こそ驚異的だが、時間遡行に比べれば時間の加減速はまだ魔術の領域にある技術である。

『ハイパークロックアップ』
ハイパーカブトに変身して使用可能。
クロックアップすら止まって見えるほどの超々加速能力。未来・過去・異空間への跳躍すら可能。
……即ち魔法の領域そのものであり、時間の改竄による世界の枝分けは第二魔法、平行世界の運営に分類される。
しかし過度な世界の改変は修正すべきバグとされ、自己の消滅に繋がる危険がある。
これは使い手である天道は魔法の真の使い手ではなく、時間改竄の干渉を受けない存在(特異点)ではないからである。

【人物背景】
宇宙から隕石と共に飛来し人間に擬態する怪物「ワーム」と戦うマスクドライダシステム一号、カブトの資格者。
傲岸不遜で唯我独尊、自分が世界で一番偉いと本気で思っている。(曰く、そう思った方が楽しい)
「おばあちゃんが言っていた」に始まる格言を持ち、尊敬に値すると認めた者は素直に評価し敬うがそうでない者には常に上から目線で接する。
万事(特に料理)に優れ何事も独力でこなせてしまうため、他者に中々秘密を打ち明けようとしないのが難点。
冷淡であるが冷酷ではない。「俺が正義」と称するだけあって使命感は強く時には体を張って他者を助けたりする。

旧姓は日下部。父母がワームに殺され祖母の家に預けられ天道姓となる。
両親に擬態しされた際、ワームは母が既に身ごもっていた妹・ひよりも揃って擬態していた。
後のワームの隕石が墜落した現場で両親に再会、復讐の機会を得るが生まれていた妹の声で踏み止まる。
その時からたとえ怪物であっても妹を護るべくワームと戦う事を決意。以後七年の歳月を特訓に費やした。
義理も含めた二人の妹が最大の戦う意義だが、同時に最大の弱点でもある。

【サーヴァントとしての願い】
自分が最強である事は分かり切ってるし他者に縋るような願いもないが、それはそれとして呼ばれた以上勝つのは当然の事である。
当面は凛に自分の強さを見せつける事が目的。


【マスター】
遠坂凛@Fate/stay night

【マスターとしての願い】
聖杯が胡散臭いのは痛感してるのでまともに乗る気はない。
ただ売られた喧嘩は買わねば気が済まない。やるからには勝つ。聖杯は碌でもないものなら破壊する。

【weapon】
ストックした宝石の大半、魔術刻印の一部は先の戦いで喪失している。
だがそれに代わる経験は失ったものと釣り合わないほど得難いものであった。

【能力・技能】
遠坂家当主に相応しい魔力資質。全ての属性の魔術を扱える天才。五大元素使い(アベレージ・ワン)。
宝石に魔力を込め即座に大魔術を使用できる宝石魔術の使い手。
有り余る素質故多くのジャンルに手を出せてしまう上媒介が媒介なため金食い虫なのが難点。
これとは別に、指に魔力を込め放つ北欧の魔術「ガンド」を習得している。通常では体調不良に留まる効果が魔力の濃さで物理的な破壊力を持つに至っている。
兄弟子に護身術として八極拳を仕込まれてるため、近接戦闘もこなせる。

【人物背景】
聖杯戦争を開始した御三家の一角、遠坂家の六代当主。
学生生活では才色兼備の優等生で通ってるが、その本質は某へっぽこに曰く、「あかいあくま」。親しい間柄には見破られている。
「あらゆることをそつなくこなし、そして一番大事な場面でうっかり失敗する」という先祖代々の悪癖がある。
家訓として常に余裕を以て優雅たれ、魔術師として冷酷たれと心がけてるが人間的な甘さが多分に多い。
しかしその甘さは一人の男を救い、一人の英霊の時空をも超えた縁となった。
実は妹がいるが、魔術的な多々のしがらみによって幼少期に引き離されている。頻繁に顔を合わせられる関係だが僅かな蟠りが残っている。
なお、とても機械音痴。

凛ルート終了後、高校卒業を控えた時期から参戦。

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最終更新:2024年03月01日 23:13