オルフェウスは毒蛇に噛まれて死んだ妻を追って、冥界へ下った。
 嘆きの琴と、慟哭の詩で、死神さえも魅了して。
 冥王さえも説き伏せて、愛しい片割れと再会を果たしたのだ。

 けれど最後の最後に、吟遊詩人は後ろを振り向いてしまう。
 冥王との約定に背いた代償は、今度こその永遠の別れ。
 ふたりの煌めく思い出は、優しい無明に沈んで消えた。


『――ちゃん』


 ああ、声がする。
 いつだって、青空の下で声を聞いてた。
 もういない人の声。
 大切だった、それに気付くのが遅すぎた人の声。
 いつかの日、ふたりきりの青の残響。
 かつてそこには、確かに青が住んでいた。
 今よりずっとささやかで、思わず見落としてしまいそうな幸せがあった。

 大切なものは、失って初めて気付くだなんて陳腐な歌詞だと思ってた。
 それが真実だと知った時には、もうあの人はどこにもいなくて。
 探しても、祈っても、またあの元気な顔を見せてはくれなくて。
 失った青が、また別の青に上塗りされたあたたかな日常の中でさえ、その痛みを忘れることはなかった。

 後輩ができた。
 信頼できる、大人に会えた。
 まだまだ大変な日々は続いているけれど、それでも皆で支え合えば怖いものなんてそうそうない。

 返せないほどの過去を抱えたまま。
 砂だらけの世界で、幸せを分け合う。
 恵まれた、とても楽しいスクールライフ。
 その中でも気付けば、あの声を聞いている。
 過ぎてしまったどこかから、青の残響が響いてくる。


『――ホシノちゃん!』


 今でも、青は澄んでいる。
 青春のアーカイブは、綴られ続けている。
 終わらない青春の中で、守るべき日々の中でも。
 それでも、その声は潮騒のように押し寄せて、そして消えていく。

 小鳥遊ホシノは、夢の声を聞いていた。
 もういない、叶わない、いつかの夢。
 今は砂の中に、足跡が残っているだけの過去。
 なのに気付けば、つい振り向いてしまう。
 なんだかそうしたら、そこに。
 あの頃と変わらない顔で笑う、あの人がいるような気がして。




 ……気付けば砂の世界を抜けて、死の世界にまで来てしまった。
 いつもの帰り道で、たまたま違う道に入ってみたら、思いがけない景色を見たような気分だった。
 そこには確かに、夢の刻んだ足跡がある。
 だってここは死の、その先に広がる世界だから。
 この先に行けばあの人がいるのだと、冥界はそう告げていた。

 ――ユメ先輩。
 ――ねえ。

 語る声に、返事はない。
 そしてホシノも、それを求めてはいなかった。
 だってすべては、もうとっくに終わってしまったことだから。
 今から取り戻せるものなんて何一つないと、分かっているから。

 自分は、吟遊詩人などではない。
 ただのおっちょこちょいな迷子だ。
 たまたま冥界なんてけったいな場所に迷い込んでしまったから、出口を探しているだけ。
 冥界の奥にあるものになんて、そこにいる人になんて、興味はない。
 そう思わないと、やってはいけないことをしてしまいそうだった。
 過去(うしろ)を、振り向いてしまいそうだった。

 ――そこに、いるんですか。

 小鳥遊ホシノは、オルフェウスだった。
 彼女がどんなに否定しようと、その手には未練という名の竪琴が握られていた。
 ここは冥界。死者の国。滴る雫は、人に神話をなぞらせる。

 だから背を向ける。
 逃げるように、自分を保とうとする。
 過去は過去で、現在は現在なのだと。
 なくしたものは戻らないし、その痛みは自分が永劫に噛み締めていくべきものなのだと。
 そう言い聞かせながら、歩いていく。
 きっと青くはない、死の躍る物語の果てへ。

 夢が笑っている。
 過去が囁いている。
 どうか後ろを振り向いてと、言うはずもないことを言っている。

 脳裏に去来する"現在"の青と。
 未練のように波打つ"過去"の青が。
 ふたつの青(ブルー)が、交差して。混ざり合って。
 未練の竪琴を抱えながら、ホシノは走った。
 走って、走って、走って、そして……。



◆◆





「……、……うへぇ」

 目を覚ます。
 自分がうたた寝をしていたらしいことに気付いて、思わずおなじみの変な声が漏れた。
 脱力したような響きは、昔からの癖だ。
 ふぁあ、とあくびをして伸びをする。身体の筋が引き伸ばされる心地いい感覚に目を細めていると、呆れたような声がした。

「ようやくお目覚めかよ。お前、いくら暇だからって毎日よくそんなに寝られるな」
「うへへ。もうおじさんだからねぇ……気付くとついうとうとしちゃってさ~」
「何がうとうとだ。気の抜けた歌口ずさみながら、窓辺で丸くなり始めたの覚えてんだぞ」

 『おひるねに~、ちょうどいい場所はどこかな~……♪』なんて歌いながら、ホシノが昼寝ポジションを確保したのが今から二時間前。
 補足しておくと現在の時刻は午後の二時だ。
 普通ならホシノのような子どもは学校に通い、授業を受けている時間である。
 しかしホシノは、学校へはとんと通っていなかった。
 意味がないし、何なら何かあった時に巻き込んでしまいかねないから、というのが理由だ。
 ここは冥界で、そこにいる人間も皆"生きてはいない"と知っているものの、やはり自分のせいで犠牲が出るのは寝覚めが悪い。

 それに、キヴォトスの生徒であるホシノの頭上にはヘイローと呼ばれる光輪がある。
 これは人前では否応なしに目を引くし、同じ葬者が見れば一発で同類とみなされること間違いなしの身体的特徴だ。
 そういう意味でも学校に通い、わざわざリスクと犠牲を許容するのは旨みがない。ホシノは、そう考えていた。

「おじさん、アサシンに生活習慣のお小言言われるのはちょっと不服だなあ。
 アサシンの方こそ、夜遊びとお酒代をもうちょっと抑えてほしいよおじさんは」
「……うるせえな、いいだろ別に。こっちは久方ぶりの現世なんだぞ。ちょっとは満喫させろ」
「あのねえアサシン。お金は怖いんだよ~……特に借金。これはね、本当に怖いんだよ」
「なんで俺はガキに借金の怖さを説かれてんだ……?」

 ホシノがアサシンと呼ぶのは、黒髪の、どことなく覇気というものに欠けた男だった。
 だらりと着こなした普段着に、首から下げたやたらと長い赤のマフラー。
 酒場の隅で管を巻いているような、あるいは娼館で女に鼻の下を伸ばしていそうな。そういう姿が優に想像できる、そんな男だ。

 しかし他でもないこの彼が、小鳥遊ホシノの呼び出したサーヴァント・アサシン。
 冥界へ迷い込んでしまった光輪の子が、葬者として共に戦うべく頼りにする凶手である。
 既にホシノは彼の戦いを何度か見ていたが――凄まじいの一言だった。
 あの時、彼女は改めて実感した。ここはもうキヴォトスではなく、自分の知る世界でもないのだと。

「ところでだけどさ。アサシンの方で、何か収穫はあった~?」
「ああ、まあ一騎新しく捕捉したよ。派手に魂喰いをしてたから分かりやすかったわ」
「そういうのかあ……。うーん、分かってたことだけど物騒な子ばっかりだねえ」
「やるにしてももう少し上手くやれよとは思うが、まあその通りだな。おかしいのは明確にお前みたいな奴の方だ」

 アサシンの言葉に、ホシノはまた「……うへへ」と小さく苦笑して肩を竦めた。


 そうだ、自覚はある。
 聖杯戦争とは優勝を目指すもの。葬者とは己以外の命を間引くもの。
 だというのに小鳥遊ホシノは、その定められたレールに乗ることを良しとしていなかった。

「別にさ、おじさんだって分かってないで言ってるわけじゃないんだよ?
 優勝者を決めなくても帰れる方法だとか、冥界のどこかに都合のいい抜け道が転がってるかもだとか、そんなこと考えるよりも素直に優勝目指して殺し回ったほうが早いってのは……一応さ、分かってる」

 ホシノの目標は生還だ。
 だが、できるならば優勝以外の形で生還のすべを探りたいと考えている。
 つまり聖杯を手に入れるという正攻法ではなく、抜け道や反則技を駆使しての突破だ。
 そういう意味では、"手段を選ばずに生還を狙っている"と表現してもいいかもしれない。
 とはいえこれに関しては、明確にアサシンの言うことが正しかった。
 ホシノのような人間は間違いなく少数派だ。何故か。決まっている。
 砂漠の砂の中に宝石の粒が紛れているのに期待して、世界の端から端までをザルで浚おうとしているようなものだからだ――要するに保証がない、キリがない。
 どれだけ努力しても、蓋を開けてみたら全部無駄でした、なんて笑えないオチが待っている可能性すらあるのだ。

「でもね、おじさんって意外とええかっこしいでさ。この歳にもなると、若い子には見栄を張りたくなっちゃうんだよねえ」
「むしろ若気の至りだろ、そりゃ。見栄で人生をベットしてたらあっという間に素寒貧にされちまうぜ」
「うん、だけどさ。……おじさん、意外と後輩に慕われてるんだ。かわいい、とってもいい子たちでね。
 あんな子たちがアビドスのために頑張ってくれるんなら、おじさん百人力だなあっていつも感謝してる。
 おじさんが帰りたいのはあの子達のところ。みんなの、アビドスなんだ」

 ホシノの身なりは幼いが、それでも彼女は世界の醜さを知っている。
 どれほど世界が無情で、時に卑劣なのかを知っている。
 そんな世界の中で出会えた、かわいい素敵な後輩たち。
 それがホシノが帰還を願う日常であり、守るべき青春だった。

「敵を全員殺して帰ったんじゃ、あの子達の青春を汚しちゃう。
 おじさん、独りぼっちって好きじゃなくてさ……どうせ帰るんならやっぱり、みんなのところに帰りたいんだ。
 大手を振って、まるで何もなかったみたいに"おはよう"が言いたいの。
 冥界とか、聖杯戦争とか、そういう話はぜ~んぶおじさんの忘れっぽい頭の中に押し込んじゃってさ。また、みんなで頑張りたいんだよ」

 そう言って笑うホシノの顔は、痛みを知っている者の顔だった。
 アサシンは今でこそこんなだが、元は軍属の人間だ。
 軍には様々な人種が集う。富裕層から貧困層、果てには戸籍のない浮浪者あがりの人間だっている。
 それだけいろんな人間がいると、とてもではないが言葉にして語れないような傷を抱えた者だって時々はいる。
 アサシンもそういう人間と出くわした覚えはあったし、ホシノは彼らと似たような顔をしていた。

 だというのに痛みを胸の奥に押し込めて、こうして笑えるのは素直に大したものだと思う。
 皮肉でもなんでもなく、実に立派なものだ。
 自分の不幸を世界に転嫁して凶行を働く人間が多い中で、彼女はいつだって誰かのことを想っていた。
 いつかの怨敵とは違う、顔の見える"誰か"のことを。
 その気持ちを、その覚悟を、アサシンは否定しない。
 それはむしろ、彼にとっても好ましく感じられるあり方だった。



 けれど。
 いや、だからこそ、か。
 それを踏まえた上で、男は少女に問うのだ。

「お前さ」
「うん?」
「本当に、それでいいのか?」
「もちろんだよ~。確かに藁にも縋りたい頭痛の種はあるけどさ、ズルをするのは一回懲りてるからね~……」

 うへへ、と頭を掻いて笑うホシノに。
 アサシンは、小さく息を吐いてから、言った。



「梔子ユメ」
「――――」



 時が止まった。
 そんな風に感じられる、沈黙だった。
 一瞬、確かにホシノの顔から色が消えた。
 それを見た上で、やっぱりな、とアサシンは内心もう一度嘆息する。

「……あー。そっか、夢……夢かぁ。
 そうだったね、なんだっけ……サーヴァントも、葬者の記憶を見ることがあるんだっけ。
 うへへへ……恥ずかしいなあ、そういうことは分かってても言わないのがマナーだよアサシンくん……」
「まあ、俺はなんでもいいけどな。クライアントはお前で、俺は単なる傭兵だ。
 お前がそれでいいなら、俺も気にしない。契約にそぐう範囲で仕事をするさ」

 ――それは。"その名前"は。
 小鳥遊ホシノにとって、過去のものだ。
 とうに過ぎ去った過去。今は記憶の中にしかいない人。
 優しくて、底抜けに明るくて、馬鹿で、だからこそ見落としてしまった後悔。

「ただ、まあ……俺の仕事にも関わってくることだからな。決めるなら早い内にしてくれ。
 その方が俺も楽だし――――お前も、きっと後悔せずに済むだろうさ」

 言うだけ言って、アサシンは霊体化してどこかへ行ってしまった。
 行き先は道楽か、それとも"仕事"か。
 後者であってくれればいいなと思いつつ、ホシノは深く息を吐き出した。
 そこで、自分がしばらく呼吸をしていなかったことに気付く。
 思わず、くしゃりと顔が歪んで。「はは」と、らしくない笑い声が漏れた。

「デリカシーないなあ。わざわざ言わないでよ、せっかく黙ってたのに……」

 ――ホシノちゃん。
 元気な声が、頭の中にまた響く。
 未練の竪琴が、またそうやって音を奏でている。

 葬者などになるつもりはない。
 吟遊詩人になんて、なる気はない。
 そう決めていたのに、今も竪琴の音が聞こえる。
 思わず、後輩たちの名前を呼びたくなった。
 初めて出会えた頼れる大人、あの"先生"の名前でもいい。
 けれど結局、呼ばなかった。
 そうしたって意味なんてないと、分かっていたからだ。

 ――ねえ、ユメ先輩。
 ――そこに、いるんですか。

 そんな問いかけを、噛み殺して項垂れる。
 アサシンの言う通りだ。
 この感情は、早い内に振り切らなくちゃいけない。
 だって、そうでないと。そうじゃなくちゃ……



「………………馬鹿。勝手なんですよ、あなたは」



 このまま、過去(うしろ)を振り向いてしまいそうだから。



◆◆





 ――地獄か、ここは。
 ――ああ、似たようなもんだったか。

 小鳥遊ホシノのアサシンは、げんなりした顔で屠った英霊の遺骸が消える光景を見下ろしていた。
 マスターが近くにいれば念には念をでそっちも屠りたかったが、なかなか上手くはいかないものだ。
 ホシノは望まないだろうが、やはり無力化した敵は早々に摘んでおくに限る。
 それが後顧の憂いを断つということだからだ。砂粒ひとつでも見落とせば、それがいつか喉笛に噛み付いてくることもある。

 彼にとって、聖杯戦争とはまさに地獄であった。
 関わり合いになりたくもない英雄やら豪傑やらが練り歩き、日夜殺し合いを続けている人外魔境。
 これに比べれば、まだあの新西暦の方がマシであったと断言できる。
 幸いにして極晃奏者のままで来れているから心持ちに余裕もあるが、そうでなければどうなっていたか想像もしたくなかった。

 彼は、およそ真っ当な英霊とは言えない存在だ。
 誉れはなく、武勲はなく、あったとしてもすべて彼自身が穢してしまった。
 成し遂げたことと言えば、回り始めた大いなる運命に逆襲し破綻させたくらいのものだ。
 その中で巨大な力を手に入れてしまったことがすべての始まりだったとするならば、もう頭を抱える以外にない。
 何故、かくもこの世とはやることなすこと裏目に出るものなのか。
 平穏に座で寝ていたいというのはそんなにも高望みなのか。
 アサシンは――矛を交えた英霊を、傷ひとつ負わないどころか指一本動かすことなく屠る工程を果たしたとは思えない顔で内心そう呟いた。

「吟遊詩人(オルフェウス)……か。皮肉にしても質が悪いな」

 彼は、暗殺者の英霊だ。
 そして彼は、オルフェウスだった。
 オルフェウスは冥界を下り、数多の死神を前に竪琴を奏でた。
 されどこの男は、過去(うしろ)を振り向いてしまう。
 そう願われたから、それに従って、エウリュディケの顔を見てしまう。

 吟遊詩人の座は失われ。
 男は、冥府に沈んでいった。
 やがて与えられた名は深き闇を統べる者。
 死の渦巻く/うごめく世界にて、王として君臨する滅びの奏者。


 冥王(ハデス)。
 星を滅ぼす者(スフィアレイザー)。


 ゼファー・コールレインと呼ばれた冥王は、静かに闇の竪琴をかき鳴らす。
 もう面白いとさえ思えなくなった圧勝劇を繰り返し、作業として死者を死に還していく。
 この冥界に最も相応しい称号を持つ暗殺者は、暁の名で呼ばれる少女のしもべであった。
 かつてオルフェウスと呼ばれた男を、今のオルフェウスが呼んだのだ。


 運命の歯車は、もう回り始めている。
 配役は、まだ決まっていない。





【CLASS】
アサシン

【真名】
ゼファー・コールレイン@シルヴァリオヴェンデッタ

【ステータス】
筋力E 耐久D 敏捷B 魔力A 幸運E 宝具EX

【属性】
中立・悪

【クラススキル】
気配遮断:B
 サーヴァントとしての気配を断つ能力。隠密行動に適している。
 完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。

【保有スキル】
極晃奏者:EX
 星辰奏者の極致にして、到達点。
 人が生涯の果てに得た悟りの輝き。遥かな高位次元に刻み付けた"勝利"の答え。
 アサシンは現界を維持する上で魔力を必要とせず、ある種の特異点的な存在として現界を続けている。
 ただしあくまで現界ぶんの魔力が帳消しになるだけなので、宝具使用など戦闘における消費はその限りではない。

逆襲劇:A
 ヴェンデッタ。
 運命の車輪に紛れ込んだ砂粒でありながら、大きな運命の物語を破綻させた存在。
 英雄としての霊格が高ければ高いほどアサシンの攻撃が与えるダメージは上昇し、彼に対して行う判定の成功率が減少する。

魔力放出(反粒子):A+
 かつては星辰体、今は魔力に対する反粒子を生成して放出する。
 宝具に由来するスキルで、アサシンはこれを極めて高度なランクで所有している。

【宝具】
『闇の竪琴、謳い上げるは冥界賛歌(Howling Sphere razer)』
ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:100
 アサシン、ゼファー・コールレインがその生涯の果てにたどり着いた"極晃星"たる異能。星辰光(アステリズム)。
 その能力は反粒子の生成。対象となる物質の性質を直接反転させて、あらゆる力を問答無用で飲み込む"星殺し"。
 質量差の衝撃など、直接的に相手の力に起因しない事象に対しても無効化を働かせることが可能。
 勝者を貶め、滅ぼし尽くす闇黒(マイナス)の結晶。あらゆる勝者を呪い、邪悪を氾濫させる冥王の星。
 元の世界・新西暦では星辰体と呼ばれる特殊な物質のみを対象にしていたが、聖杯戦争ではサーヴァント化にあたり対象が『魔力』に拡大されている。
 極めて凶悪な能力だが、流石に宝具そのものを破壊するのは難しい。だけでなく、アサシン自体が極晃奏者という非常に特殊な存在であるのも合わさって、この宝具を運用する際にはかなり凶悪な魔力消費がマスターに襲いかかる。
 そのため、平時は彼に近しい存在であるところの冥狼(ケルベロス)程度の出力を出すのが精々。
 とはいえそれでも滅奏は極悪非道。冥界下りのオルフェウスはハデスとなり、敵対するすべてに死を馳走する。

【weapon】
 ナイフ(星辰光発動体)

【人物背景】

 逆襲劇。オルフェウスにして、ハデス。
 星を滅ぼす者(スフィアレイザー)。

【サーヴァントとしての願い】
 現世を満喫しつつマスターに従う。
 気に入らなければ適当なところでサクッと処理してしまうつもりだったが、その心配は今のところなさそうでひと安心。

【マスターへの態度】
 変わった奴だな、と思っている。
 とはいえ嫌いではない。英雄や異常者が主でなくてホッとしているし、それなりには報いてやるつもりでいる。


【マスター】
 小鳥遊ホシノ@ブルーアーカイブ

【マスターとしての願い】
 キヴォトスへ帰還する。
 なるべく穏便に済ませたいと思っており、帰れる手段があるのなら優勝にこだわるつもりはない。
 ……聖杯については考えないようにしている。考えたら、後ろを振り向いてしまいそうだから。

【能力・技能】
 兎にも角にも頑強である。
 サーヴァント相手ならそうもいかないが、銃弾や多少の衝撃程度は物ともしない。
 武器は『Eye of Horus』。セミオート式のショットガン。

【人物背景】

 青のすまう街に暮らす少女。
 そして、かつて青を失った少女。

【方針】
 帰還の手段を幅広く探しつつ、降ってくる火の粉は払う。
 場合によっては他のマスターとの協力も視野に入れたい。

【サーヴァントへの態度】
 大人に対する警戒感は一抹あるものの、主従関係は良好。
 ただ、"やりすぎる"きらいがあることは心配している。
 うへ~、おじさん物騒なのはノーセンキューだよぅ。

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最終更新:2024年04月23日 06:30